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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B63029-01
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2 Oracle Business Intelligenceの管理

ここでは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control、Oracle WebLogic Server管理コンソール、およびFusion Middleware Control MBeanブラウザを使用したOracle Business Intelligenceの管理と構成について説明します。この章の内容は、次のとおりです。

2.1 Fusion Middleware ControlおよびWebLogic Server管理コンソールを使用する理由

Fusion Middleware ControlおよびWebLogic Server管理コンソールを使用して、Oracle Business Intelligenceシステムを集中管理します。これらのWebベース・ツールは、Oracle Business Intelligenceのほとんどの一般的なシステム管理タスクをサポートします。詳細は、第1.2項「Oracle Business Intelligenceの管理について」を参照してください。

Fusion Middleware Controlでは、ステータスの監視、プロセスの開始と停止、スケール・アウト、問題の解決およびコンポーネントの構成などのタスクを実行して、システム・コンポーネントを管理できます。また、Javaコンポーネントの状況を管理することもできます。たとえば、Javaコンポーネントのステータスを監視して、コンポーネントを開始および停止できます。

WebLogic Server管理コンソールでは、Javaコンポーネントのステータスを監視してセキュリティを構成できます。詳細は、第1章「Oracle Business Intelligenceのシステム管理の概要」を参照してください。

複数の管理者による同時操作を可能にするロック・メカニズム

大規模なデプロイメントでは、複数の管理者が同時にアクセスしてシステムの状況を確認しているときに、別の管理者が構成設定を変更しようとする場合があります。Fusion Middleware ControlおよびOracle WebLogic Serverでは、複数の管理者が同じ構成設定を同時に更新しないよう、ロック・メカニズムを採用して、一度に1人の管理者のみが設定を変更できるようにしています。


注意:

複数の管理者が同じ管理者アカウントを使用して、気付かずに同じ構成設定を同時に更新する可能性があります。そのため、複数の管理者が同じ管理者アカウントを共有しないようにすることをお薦めします。

2.2 Fusion Middleware ControlによるOracle Business Intelligenceコンポーネントの集中管理

Fusion Middleware Controlを使用して、Oracle Business Intelligenceシステム・コンポーネント(Oracle BI Server、Oracle BI Presentation Services、Oracle BI Schedulerなど)を集中的に管理、監視および構成できます。また、Fusion Middleware Controlを使用して、管理サーバーおよび管理対象サーバーを管理することもできます。

この項の構成は、次のとおりです。

Fusion Middleware Controlとその使用方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』を参照してください。


注意:

Fusion Middleware ControlとともにInternet Explorer 8を使用すると、表示に問題が発生することがあります。たとえば、「診断」ページの「ログ・メッセージ」タブで、全テキストを参照するためにスクロール・バーが必要なときにバーが消失していることがあります。

この問題を回避するには、ブラウザで必ず互換表示モードの選択を解除してください。手順は次のとおりです。

  1. 「ツール」メニューから「インターネット オプション」を選択します。「詳細設定」タブの「ブラウズ」セクションで、「ページ レイアウト エラーから互換表示で自動的に回復」の選択が解除されていることを確認します。

  2. 「ツール」メニューから「互換表示設定」を選択します。「互換表示でイントラネット サイトを表示する」および「互換表示ですべての Web サイトを表示する」の選択が解除されていることを確認します。


2.2.1 Oracle Business Intelligenceを管理するためのFusion Middleware Controlへのログイン

Fusion Middleware Controlにログインするには、Webブラウザを開き、次の形式でFusion Middleware ControlのURLを入力します。

http://hostname.domain:port/em

ポート番号は管理サーバーの番号で、デフォルトは7001です。

Fusion Middleware Controlは、第4.2項「Oracle Business Intelligenceシステムの起動」で説明しているように、管理サーバーが稼動している場合にのみ使用できます。

Fusion Middleware Controlにログインするには:

  1. 次の例のようなURLをWebブラウザに入力します。

    http://host1.example.com:7001/em
    

    図2-1に示すように、Fusion Middleware Controlのログイン・ページが表示されます。

    図2-1 Fusion Middleware Controlのサインイン・ページ

    Fusion Middleware Controlの「ログイン」ページ
    「図2-1 Fusion Middleware Controlのサインイン・ページ」の説明

  2. システム管理者のユーザー名とパスワードを入力し、「ログイン」ボタンをクリックします。

    システム全体にわたる管理者のユーザー名とパスワードは、インストール・プロセスの実行時に指定します。このユーザー名とパスワードを使用して、WebLogic Server管理コンソール、Fusion Middleware ControlおよびOracle Business Intelligenceにログインできます。

    または、Oracle BIのAdministratorアプリケーション・ロールに付与されている別のユーザー名とパスワードを入力します。

    図2-2に示すように、Fusion Middleware Controlが表示されます。

    図2-2 Fusion Middleware Controlのメイン・ページ

    Fusion Middleware Controlのbifoundation_domainページ
    「図2-2 Fusion Middleware Controlのメイン・ページ」の説明


注意:

HTTPリクエストをプロキシ・サーバーに送信するようにブラウザが構成されている場合、管理サーバーのHTTPリクエストをプロキシ・サーバーに送信しないようにブラウザを構成しなければならないことがあります。管理サーバーがブラウザと同じコンピュータに配置されている場合は、localhostまたは127.0.0.1に対して送信されたリクエストがプロキシ・サーバーに送信されないようにしてください。

2.2.2 Oracle Business Intelligenceシステム・コンポーネントを管理するためのFusion Middleware Controlの使用

ここでは、Oracle Business Intelligenceシステム・コンポーネントを管理するための、Oracle Business Intelligenceのページを表示する方法について説明します。

Fusion Middleware Controlを使用してOracle Business Intelligenceシステム・コンポーネントを管理するには:

  1. Fusion Middleware Controlにログインします。

    詳細は、第2.2.1項「Oracle Business Intelligenceを管理するためのFusion Middleware Controlへのログイン」を参照してください。

  2. Business Intelligence」フォルダを展開して、coreapplicationノードを選択します。

    図2-3に示すように、Fusion Middleware Controlに「概要」ページが表示されます。

    図2-3 Fusion Middleware Controlの「概要」ページ

    Business Intelligenceの「概要」ページ
    「図2-3 Fusion Middleware Controlの「概要」ページ」の説明


    注意:

    「Business Intelligence」フォルダが表示されない場合、またはその下にcoreapplicationノードが存在しない場合は、Oracle Business Intelligenceシステム・コンポーネントはインストールされていません。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイド』を参照してください。

    現在の可用性、パフォーマンス、およびBIドメイン内で確認されている問題について情報を入力すると、現在のシステムのステータスが「概要」ページに表示されます(詳細は、第1.3項「Oracle Business Intelligenceシステムの論理アーキテクチャ」を参照)。「概要」ページでは、Oracle Business Intelligenceを起動および停止することもできます。

  3. 「概要」ページで適切なタブを選択して、Oracle Business Intelligenceの管理タスクを実行します。

    これらのタブを使用したタスクの実行の詳細は、第3.2項「Oracle Business Intelligenceの構成設定を更新するためのFusion Middleware Controlの使用」を参照してください。

2.2.3 ステータスを監視してOracle Business Intelligence Javaコンポーネントを開始および停止するためのFusion Middleware Controlの使用

ここでは、WebLogicドメイン・ページを表示する方法について説明します。このページを使用してステータスを監視し、Oracle Business Intelligence Javaコンポーネント(管理サーバーと管理対象サーバー)を起動および停止できます。

bifoundation_domainの「サマリー」ページのリンクを使用してWebLogic Server管理コンソールを表示し、Oracle Business Intelligence Javaコンポーネントを管理することもできます。

Fusion Middleware Controlを使用してOracle Business Intelligence Javaコンポーネントを管理するには:

  1. Fusion Middleware Controlにログインします。

    詳細は、第2.2.1項「Oracle Business Intelligenceを管理するためのFusion Middleware Controlへのログイン」を参照してください。

  2. WebLogicドメイン」フォルダを展開して、bifoundation_domainノードを選択します。

    図2-4に示すように、Fusion Middleware Controlに「bifoundation_domain」ページが表示されます。

    図2-4 bifoundation_domainのホーム・ページ

    Fusion Middleware Control BIドメインのホーム・ページ
    「図2-4 bifoundation_domainのホーム・ページ」の説明

    このbifoundation_domainのページからOracle Business Intelligence Javaコンポーネントのステータスを監視し、Fusion Middleware Controlを使用してコンポーネントを起動および停止できます。リンクをクリックしてWebLogic Server管理コンソールを表示し、Oracle Business Intelligence Javaコンポーネントを管理および構成することもできます。詳細は、第2.3項「Oracle WebLogic Server管理コンソールによるOracle Business Intelligence Javaコンポーネントの集中管理」を参照してください。

  3. 「bifoundation_domain」ページを使用して実行できるOracle Business Intelligenceの管理タスクは次のとおりです。

2.2.4 Fusion Middleware Controlのナビゲーション・ツリーについて

ナビゲーション・ツリーを使用して、Fusion Middleware Controlで管理できるBIドメイン内を移動できます。

構成するインストール・タイプとコンポーネントに対するインストール時の選択に応じて、次のドメイン・コンポーネントがナビゲーション・ツリーにノードとして表示されます。

  • アプリケーションのデプロイ

    BIドメインにデプロイされているすべてのアプリケーションが表示されます(analytics、Oracle Business Intelligence for Microsoft Office、Oracle BI Publisher、Oracle Real-Time Decisionsなど)。

  • WebLogicドメイン

    WebLogicサーバーの概要情報が表示されます。ノードを選択し、「Oracle WebLogic Server管理コンソール」リンクをクリックしてWebLogic Server管理コンソールを表示し、Oracle WebLogic Serverを管理できます。

    • bifoundation_domain

      このノードは、Oracle Business IntelligenceのWebLogicサーバー・ドメインを表します。ここには、管理サーバーを含むAdminServerノードと、管理対象サーバー(デフォルトでは単一のノード・クラスタ)を含むbi_clusterノードがあります。詳細は、第1.3.4項「管理サーバーとは」を参照してください。

      • AdminServer

      • bi_cluster

  • Business Intelligence

    • coreapplication

      このノードは、Fusion Middleware Controlで管理できるOracle Business Intelligenceシステム・コンポーネントを表します。

      このノードを選択して「概要」ページを表示し、システム・コンポーネントを管理します。

  • メタデータ・リポジトリ

    このノードは、Fusion Middleware Controlで管理できるメタデータ・サービス(MDS)のスキーマ・リポジトリを表します。

2.3 Oracle WebLogic Server管理コンソールによるOracle Business Intelligence Javaコンポーネントの集中管理

Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用して、Oracle Business Intelligence Javaコンポーネントを集中管理します。

Oracle WebLogic Server管理コンソールを表示する方法は、次のとおりです。

Oracle WebLogic Server管理コンソールは、WebLogic Serverの管理サーバーが稼動している場合にのみ使用できます。詳細は、第4.1項「Oracle Business Intelligenceの起動および停止について」を参照してください。

Oracle WebLogic Server管理コンソールを表示するには:

  1. WebLogic Serverの管理サーバーが稼動していない場合は、サーバーを起動します。

    詳細は、第4.7項「WindowsおよびUNIXでの管理サーバーとすべてのOracle Business Intelligence Javaコンポーネントの起動および停止」を参照してください。

  2. 次のいずれかの方法を使用して、Oracle WebLogic Server管理コンソールを表示します。

    Fusion Middleware Controlの「概要」ページのリンクをクリックする:

    1. Fusion Middleware Controlが表示されます。詳細は、第2.2.2項「Oracle Business Intelligenceシステム・コンポーネントを管理するためのFusion Middleware Controlの使用」を参照してください。

    2. WebLogicドメインのノードを展開し、bifoundation_domainを選択します。

    3. 「サマリー」領域で「Oracle WebLogic Server管理コンソール」リンクをクリックします。

      Oracle WebLogic Server管理コンソールのログイン・ページが表示されます。

    WebブラウザにURLを入力する:

    1. Webブラウザを起動します。

    2. ブラウザに次のURLを入力します。

      http://<host>:<port>/console/

      たとえば、「http://mycomputer:7001/console/」のように入力します。

      この場合、hostは管理サーバーのDNS名またはIPアドレス、portは管理サーバーがリクエストを待ち受けるリスニング・ポート(デフォルトはポート7001)です。ドメイン全体に対応する管理ポートを構成している場合は、そのポート番号を使用します。Secure Sockets Layer (SSL)を使用するように管理サーバーを構成している場合は、次のようにhttpの後に「s」を追加する必要があります。

      https://<host>:7001/console/

      このURLの例では、SSLが使用されます。

      Oracle WebLogic Server管理コンソールのログイン・ページが表示されます。

  3. システム管理者のユーザー名とパスワードを入力し、「ログイン」ボタンをクリックします。

    システム全体にわたる管理者のユーザー名とパスワードは、インストール・プロセスの実行時に指定します。このユーザー名とパスワードを使用して、WebLogic Server管理コンソール、Fusion Middleware ControlおよびOracle Business Intelligenceにログインできます。または、次のセキュリティ・グループのいずれかに属するユーザー名を入力します。

    • Administrators

    • Operators

    • Deployers

    • Monitors

    これらのグループには、Oracle WebLogic Server管理コンソールのシステム管理機能に対する様々なアクセス・レベルが用意されています。

    セキュリティ・システムを使用して、これらのグループのユーザーを追加または削除することにより、コンソールへのアクセスを制御できます。

    HTTPリクエストをプロキシ・サーバーに送信するようにブラウザが構成されている場合、管理サーバーのHTTPリクエストをプロキシ・サーバーに送信しないようにブラウザを構成しなければならないことがあります。管理サーバーがブラウザと同じコンピュータに配置されている場合は、localhostまたは127.0.0.1に対して送信されたリクエストがプロキシ・サーバーに送信されないようにしてください。

    図2-5に示すように、Oracle WebLogic Server管理コンソールで「bifoundation_domain」ページを選択します。

    図2-5 管理コンソールの「bifoundation_domain」ページ

    WebLogicサーバーのBIドメインのページ
    「図2-5 管理コンソールの「bifoundation_domain」ページ」の説明

    このページで、Oracle Business Intelligence Javaコンポーネントを監視および管理できます。

詳細は、Oracle WebLogic Serve管理コンソールのヘルプ・システムを参照してください。

2.4 Fusion Middleware Control MBeanブラウザによるOracle Business Intelligence JMX MBeanの管理

ここでは、Fusion Middleware Control MBeanブラウザの概要と表示方法について説明します。

2.4.1 Fusion Middleware Control MBeanブラウザとは

Fusion Middleware Control MBeanブラウザとは、Fusion Middleware ControlのかわりにOracle Business Intelligenceシステム・コンポーネントの集中管理とローカル管理を実行できる、JMX MBeanコンテナに基づいたOracle Webアプリケーションです。

2.4.2 Fusion Middleware Control MBeanブラウザの表示

ここでは、Fusion Middleware Control MBeanブラウザの表示方法について説明します。

Oracle Business Intelligenceの構成設定は、Fusion Middleware Control MBeanブラウザを使用しても更新できますが、Fusion Middleware ControlでOracle Business Intelligenceのページを使用する方がより簡単です。このページを表示するには、「Business Intelligence」フォルダでcoreapplicationノードを選択します。詳細は、第3.2項「Oracle Business Intelligenceの構成設定を更新するためのFusion Middleware Controlの使用」を参照してください。

Fusion Middleware Control MBeanブラウザを表示するには:

  1. Fusion Middleware Controlを表示します。

    詳細は、第2.2.2項「Oracle Business Intelligenceシステム・コンポーネントを管理するためのFusion Middleware Controlの使用」を参照してください。

  2. 「ナビゲータ」ウィンドウで、「WebLogicドメイン」フォルダとbifoundation_domainノードを展開し、AdminServerノードを選択します。

    詳細は、第1.3.4項「管理サーバーとは」を参照してください。

  3. 「WebLogic Server」メニューを表示し、「システムMBeanブラウザ」を選択してFusion Middleware Control System MBeanブラウザを表示します。

    Oracle Business Intelligence MBeanへのアクセス方法の詳細は、第3.5項「構成設定を更新するためのFusion Middleware Control MBeanブラウザの使用」を参照してください。

  4. 変更して内容を保存します。