Oracle® Fusion Middleware Oracle Web Tierインストレーション・ガイド 11g リリース1 (11.1.1) B55905-05 |
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Oracle Web Tierには、Oracle HTTP Server とOracle Web Cacheという主に2つのコンポーネントが含まれています。Oracle Process Manager and Notification Server(OPMN)も、デフォルトでインストールされます。これらの製品は協働して、着信HTTPリクエストの管理、Webメッセージのキャッシング、クライアントへのXMLとHTMLの返信を実行します。
Oracle Web Tierのインストールでは、Oracle HTTP ServerとOracle Web Cacheをインストールすることもできます。Oracle Process Manager and Notification Serverは自動的にインストールされます。この製品の選択を解除することはできません。
この章の構成は、次のとおりです。
Oracle Web Tierには、次のコンポーネントが含まれています。
Oracle HTTP Server
Oracle HTTP Serverは、Oracle WebLogic Serverのリスナー機能を実現し、静的ページ、動的ページおよびWeb上のアプリケーションのホスティングのフレームワークを提供します。これはApache 2.2.10のインフラストラクチャに基づいていますが、Oracleが開発したモジュールも含んでいます。シングル・サインオン、クラスタ化デプロイメントおよび高可用性機能により、Oracle HTTP Serverの運用を拡張しています。
Oracle Web Cache
Oracle Web Cache は、Oracle HTTP Server上で動作するWebサイトのパフォーマンス、スケーラビリティおよび可用性を向上する、Web Tier用のコンテンツ対応型サーバー・アクセラレータ、つまりリバース・プロキシです。Oracle Web Cacheは、Oracle Fusion Middlewareで提供される主要なキャッシング・メカニズムです。キャッシングにより、頻繁にアクセスするURLがメモリー上に保存されるので、Oracle WebLogic Server上で動作するWebサイトのパフォーマンス、スケーラビリティおよび可用性が向上します。
Oracle Process Manager and Notification Server (OPMN)
OPMNには、Oracle Fusion Middlewareのコンポーネントとサブコンポーネントの監視と管理を行うためのコマンドライン・インタフェースが用意されています。OPMNサーバーは、コンピュータの電源投入後できるだけ早く起動する必要があります。OPMNで管理されるコンポーネントをオンまたはオフにするときには、常にOPMNが動作している必要があります。
これらのコンポーネントの詳細は、Oracle Fusion Middlewareコンセプトを参照してください。
Oracle Web Tierは、次のどちらかの方法でインストールできます。
スタンドアロン・モード
ドメインを使用せずにOracle Web Tierを構成し、コマンドラインで管理します。インストールの手順の概要は、第1.4.1項「スタンドアロン・モードでのOracle Web Tierのインストール」を参照してください。
Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlの使用。
Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用するには、Enterprise ManagerとJava Required Files (JRF)のドメイン・テンプレートの両方を使用してWebLogic Serverドメインを構成する必要があります。
このドメインは、Oracle Web Tierのインストール中には作成できません。そのため、インストールと構成を行う前にドメインが存在している必要があります。インストール手順の概要は第1.4.2項「Oracle Web Tierのインストールおよび既存のドメインとの関連付け」を参照してください。
または、コンポーネントを構成せずにOracle Web Tierをインストールし、WebLogic Serverドメインを作成して、構成ツールを実行してOracle Web Tierコンポーネントとそのドメインを関連付けることも可能です。インストール手順の概要は第1.4.3項「Oracle Web Tierとインストール後に作成したドメインとの関連付け」を参照してください。
図1-1は、すべてデフォルト値を使用して単一ホストにインストールした簡単なOracle Web Tierのディレクトリ構造を示しています。
この項では、第1.2項「インストール方法」に説明されている各インストール・オプションの概要について説明します。お使いの環境に合わせて使用するインストール方法を判別し、その項の指示に従ってください。
表1-1は、スタンドアロン・モードでのOracle Web Tierのインストールと構成の全体的なタスクを示しています。この表には、各タスクの詳細情報の入手先も説明されています。
表1-1 スタンドアロンでのOracle Web Tierのインストールのタスク
タスク | 説明 | ドキュメント |
---|---|---|
タスク1: インストール計画要件の完了 |
システム環境がOracle Fusion MiddlewareおよびOracle Web Tierの一般的なインストール要件を満たしていることを確認します。 |
システム要件情報は、次を参照してください。
動作保障情報は、次のページのOracle Fusion Middleware 11gR1のシステム要件とサポート対象プラットフォームのドキュメントを参照してください。
相互運用性および互換性の詳細は、Oracle Fusion Middleware相互運用性および互換性ガイドを参照してください。 |
タスク2: Oracle Web Tierのインストール(構成なし) |
Oracle Web Tierのインストールには、インストーラを使用します。「インストール・タイプの選択」画面で「ソフトウェアのインストール - 構成なし」オプションを選択します。 Middlewareホーム・ディレクトリは、「インストール場所の指定」画面で指定した場所に作成されます。 |
インストール・タイプの詳細は、第2.2項「インストール・タイプ」を参照してください。 |
タスク3: Oracle Web Tierソフトウェアの更新 |
『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』の最新のOracle Fusion Middlewareパッチ・セットの適用に関する項を参照してください。 |
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タスク4: Oracle Web Tierの構成 |
構成ツールを実行して、Oracle Web Tierコンポーネントを構成します。 「コンポーネントの構成」画面で、「選択されたコンポーネントとWebLogicドメインの関連付け」が選択されていないことを確認します。 |
表1-2は、Oracle Web Tierのインストールと構成、およびそのコンポーネントと既存のWebLogic Serverドメインとの関連付けの全体的なタスクを示しています。この表には、各タスクの詳細情報の入手先も説明されています。
表1-2 Oracle Web Tierのインストールと既存のドメインを使用した構成のタスク
タスク | 説明 | ドキュメント |
---|---|---|
タスク1: インストール計画要件の完了 |
システム環境がOracle Fusion MiddlewareおよびOracle Web Tierの一般的なインストール要件を満たしていることを確認します。 |
システム要件情報は、次を参照してください。
動作保障情報は、次のページのOracle Fusion Middleware 11gR1のシステム要件とサポート対象プラットフォームのドキュメントを参照してください。
相互運用性および互換性の詳細は、Oracle Fusion Middleware相互運用性および互換性ガイドを参照してください。 |
タスク2: WebLogic Serverドメインがすでに構成されていることの確認 |
WebLogic Serverドメインは、Oracle SOA SuiteやOracle Application Developerなど他のOracle Fusion Middleware製品で構成できます。 |
詳細は、他のOracle Fusion Middleware製品のインストーレーション・ガイド(『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteインストレーション・ガイド』など)を参照してください。 |
タスク3: Oracle Web Tierのインストール(構成なし) |
Oracle Web Tierのインストールには、インストーラを使用します。「インストール・タイプの選択」画面で「ソフトウェアのインストール - 構成なし」オプションを選択します。 「インストール場所の指定」画面で、WebLogic Serverドメインの作成に使用した既存のMiddlewareホーム・ディレクトリを指定してください。 |
インストール・タイプの詳細は、第2.2項「インストール・タイプ」を参照してください。 |
タスク4: Oracle Web Tierソフトウェアの更新 |
『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』の最新のOracle Fusion Middlewareパッチ・セットの適用に関する項を参照してください。 |
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タスク5: Oracle Web Tierの構成 |
構成ツールを実行して、Oracle Web Tierコンポーネントを構成します。 「コンポーネントの構成」画面で、「選択されたコンポーネントとWebLogicドメインの関連付け」が選択されていることを確認します。 |
表1-3は、Oracle Web Tierをインストールした後、WebLogic Serverドメインを作成し、コンポーネントをそのWebLogic Serverドメインに関連付ける全体的なタスクを示しています。この表には、各タスクの詳細情報の入手先も説明されています。
表1-3 Oracle Web Tierのインストール、ドメインの作成、コンポーネントとそのドメインの関連付けのタスク
タスク | 説明 | ドキュメント |
---|---|---|
タスク1: インストール計画要件の完了 |
システム環境がOracle Fusion MiddlewareおよびOracle Web Tierの一般的なインストール要件を満たしていることを確認します。 |
システム要件情報は、次を参照してください。
動作保障情報は、次のページのOracle Fusion Middleware 11gR1のシステム要件とサポート対象プラットフォームのドキュメントを参照してください。
相互運用性および互換性の詳細は、Oracle Fusion Middleware相互運用性および互換性ガイドを参照してください。 |
タスク2: Oracle WebLogic ServerのインストールとMiddlewareホーム・ディレクトリの作成 |
WebLogic Server ドメインにコンポーネントを関連付ける場合に既存のドメインがない場合は、ドメインを作成するために、Oracle Web Tierをインストールする前にまずOracle WebLogic Serverをインストールする必要があります。 |
最新のOracle WebLogic Serverをダウンロードするには、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイドの製品の配布に関する項を参照してください。 インストールの手順は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイドのインストール・プログラムのグラフィック・モードでの実行に関する項を参照してください。 |
タスク3: Oracle Web Tierのインストール(構成なし) |
Oracle Web Tierのインストールには、インストーラを使用します。「インストール・タイプの選択」画面で「ソフトウェアのインストール - 構成なし」オプションを選択します。 「インストール場所の指定」画面で、Oracle WebLogic Serverをインストールしたときに作成されたMiddlewareホーム・ディレクトリを指定します。 |
インストール・タイプの詳細は、第2.2項「インストール・タイプ」を参照してください。 |
タスク4: Oracle Web Tierソフトウェアの更新 |
『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』の最新のOracle Fusion Middlewareパッチ・セットの適用に関する項を参照してください。 |
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タスク5: WebLogic Serverドメインの作成 |
Oracle共通ホーム・ディレクトリに移動し、構成ツールを実行してWebLogic Serverドメインを作成します。 |
第2.3.1項「Oracle Web Tierコンポーネント用のWebLogic Serverドメインの作成」 |
タスク6: Oracle Web Tierの構成 |
構成ツールを実行して、Oracle Web Tierコンポーネントを構成します。 「コンポーネントの構成」画面で、「選択されたコンポーネントとWebLogicドメインの関連付け」が選択されていることを確認します。 |
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タスク7: ノード・マネージャの起動 |
Web TierコンポーネントとWebLogic Serverドメインを関連付ける場合、ノード・マネージャを起動する必要があります。 |
2.3.2項「ノード・マネージャの起動(Oracle Web TierをWebLogic Serverドメインに登録する場合)」 |