この項の内容は次のとおりです。
「検索置換」ページを使用すると、ドメイン間で異なる環境値を検索できます。環境値とは、多くの場合ドメイン間での構成の移動(テスト環境から本番環境への移行など)に伴って変化する値で、構成データに含まれる特定の事前定義されたフィールドです。環境値は、URL、URI、ファイル名、ディレクトリ名、サーバー名、電子メールなどのエンティティを表します。また、環境値は、アラート宛先、プロキシ・サービス、ビジネス・サービス、SMTPサーバーおよびJNDIプロバイダのリソース、UDDIレジストリ・エントリにも含まれます。
このページの動作は、セッション内で作業を行う場合と、そうでない場合とで異なります。セッション内にいる場合、環境値の検索と置換を行うことができます。ただし、セッション外にいる場合は、環境値の検索のみを行うことができます。すなわち、「すべて置換」は無効になっています。
セッションをまだ作成していない場合は、「作成」をクリックして新しいセッションを作成するか、「編集」をクリックして既存のセッションを入力します。3.1項「チェンジ・センターの使用」を参照してください。
「システム管理」→「検索置換」を選択します。
「検索する値」フィールドに、検索する環境値を入力します。
「検索」をクリックして、入力した値を含む構成の環境値のリストを表示します。
「所有者」列、「タイプ」列および「環境値」列を含む、関連する値のリストが表示されます。
現在のセッションで変更された項目のみを検索するには、「現在のセッションで変更された項目のみ」チェックボックスを選択します。
「次のタイプの変数を検索」リストから、検索する変数のタイプ(表32-1を参照)を選択します。
表32-1 変数の種類
変数のタイプ | 場所 | 説明 |
---|---|---|
SNMPトラップのアラート |
アラート宛先 |
アラート宛先のSNMPトラップ(有効または無効)。 |
ログに記録するアラート |
アラート宛先 |
アラート宛先のアラート・ロギング(有効または無効)。 |
レポート・データへのアラート |
アラート宛先 |
アラート宛先のレポート・データへのアラート(有効または無効)。 |
電子メールのアーカイブ・ディレクトリ |
電子メール・プロキシ |
電子メール・プロキシ・サービスのアーカイブ・ディレクトリ。 |
電子メール宛先URI |
アラート宛先 |
電子メール・アラート宛先のURI。 |
電子メールのダウンロード・ディレクトリ |
電子メール・プロキシ |
電子メール・プロキシ・サービスのダウンロード・ディレクトリ。 |
電子メールのエラー・ディレクトリ |
電子メール・プロキシ |
電子メール・プロキシ・サービスのエラー・ディレクトリ。 |
FTPアーカイブ・ディレクトリ |
FTPプロキシ |
FTPプロキシ・サービスのアーカイブ・ディレクトリ。 |
FTPダウンロード・ディレクトリ |
FTPプロキシ |
FTPプロキシ・サービスのダウンロード・ディレクトリ。 |
FTPエラー・ディレクトリ |
FTPプロキシ |
FTPプロキシ・サービスのエラー・ディレクトリ。 |
ファイルのアーカイブ・ディレクトリ |
ファイル・プロキシ |
ファイル・プロキシ・サービスのアーカイブ・ディレクトリ。 |
ファイルのエラー・ディレクトリ |
ファイル・プロキシ |
ファイル・プロキシ・サービスのエラー・ディレクトリ。 |
ファイルのステージ・ディレクトリ |
ファイル・プロキシ |
ファイル・プロキシ・サービスのステージ・ディレクトリ。 |
IMAP移動先フォルダ |
電子メール・プロキシ |
電子メール・プロキシ・サービスのIMAP移動先ディレクトリ。 |
JCAは常にWSDLフラグを使用 |
JCAプロキシ・サービスおよびビジネス・サービス |
接続ファクトリ・プロパティ、アクティブ化仕様プロパティ(プロキシ・サービス)、および対話仕様プロパティ(ビジネス・サービス)が、常にWSDLから使用されるかどうかを決定します。 |
JCA接続モード |
JCAプロキシ・サービスおよびビジネス・サービス |
サービスが関連するJCAアダプタ(管理対象または非管理対象のモード)に接続する方法を指定します。 |
JCA上書き接続認証フラグ |
JCAプロキシ・サービスおよびビジネス・サービス |
JCAアダプタ接続ファクトリ内の認証資格証明が、開発/テスト環境(非管理対象の接続モード)でオーバーライドされるかどうかを決定します。 |
JMSアラート宛先URI |
アラート宛先 |
JMSアラート宛先にあるURI。 |
JMS管理対象サーバー |
JMSビジネス・サービス |
メッセージIDパターンとしてレスポンス相関パターンを使用したJMSビジネス・サービスの宛先に対する管理対象サーバーの表内の管理対象サーバー・エントリ。 |
JMSキュー接続ファクトリ |
JMSプロキシ・サービスおよびビジネス・サービス |
メッセージIDとしてレスポンス相関パターンを使用したJMSプロキシまたはビジネス・サービスのレスポンス・キュー接続ファクトリ。 |
JMSレスポンス宛先 |
JMSビジネス・サービス |
メッセージIDパターンとしてレスポンス相関パターンを使用したJMSビジネス・サービスの宛先に対する管理対象サーバーの表内の宛先エントリ。 |
JMSレスポンスURI |
JMSプロキシ・サービスおよびビジネス・サービス |
JMS相関IDのレスポンス相関パターンを使用したJMSプロキシまたはビジネス・サービスのレスポンス・キューのURI。 |
JNDIプロバイダURL |
JNDIプロバイダ |
JNDIプロバイダのURL。 |
MQ接続プール・サイズ |
MQ接続リソース |
MQ接続プール・サイズ |
MQ接続タイムアウト |
MQ接続リソース |
未使用の接続が破棄される時間間隔 |
MQ配信失敗メッセージURI |
MQプロキシ |
パイプラインがメッセージを指定された回数だけ送信を再試行した後、リクエスト・メッセージがリダイレクトされる配信失敗メッセージ・キューのURI 。 |
MQホスト名 |
MQ接続リソース |
MQキュー・マネージャのホスト名。 |
MQポート番号 |
MQ接続リソース |
MQキュー・マネージャ・リスナーのポート番号。 |
MQキュー・マネージャのチャネル名 |
MQ接続リソース |
キュー・マネージャのサーバー接続のチャネル名。 |
MQキュー・マネージャ名 |
MQ接続リソース |
MQキュー・マネージャ名。 |
MQレスポンスURI |
MQプロキシおよびビジネス・サービス |
プロキシまたはビジネス・サービスのURI。 |
MQ認識できないレスポンスURI |
MQビジネス・サービス |
認識できないレスポンス・メッセージが送信されるキューのURI。 |
MQバージョン |
MQ接続リソース |
使用されるWebSphere MQのバージョン。 |
ポーリングの管理対象サーバー |
クラスタ・ドメイン内の電子メール、ファイル、FTPまたはSFTPプロキシ・サービス |
クラスタ・ドメイン内のポーリング用管理対象サーバー。 |
プロキシ・サーバー・ホスト |
プロキシ・サーバー・リソース |
プロキシ・サーバーのホスト名。 |
プロキシ・サーバー・ポート |
プロキシ・サーバー・リソース |
プロキシ・サーバーのポート番号。 |
プロキシ・サーバーのSSLポート |
プロキシ・サーバー・リソース |
プロキシ・サーバーのSSLポート。 |
SFTPアーカイブ・ディレクトリ |
SFTPプロキシ |
SFTPプロキシ・サービスのアーカイブ・ディレクトリ。ダイレクト・ストリーミングがオンの場合、このアクティブ・ディレクトリはリモートSFTPサーバーに存在し、それ以外の場合はローカルに存在します。 |
SFTPダウンロード・ディレクトリ |
SFTPプロキシ |
SFTPプロキシ・サービスのダウンロード・ディレクトリ。 |
SFTPエラー・ディレクトリ |
SFTPプロキシ |
SFTPプロキシ・サービスのエラー・ディレクトリ。ダイレクト・ストリーミングがオンの場合、このエラー・ディレクトリはリモートSFTPサーバーに存在し、それ以外の場合はローカルに存在します。 |
SMTPサーバーURL |
SMTPサーバー |
SMTPサーバーURL。 |
JMSサーバーへのセキュアな接続 |
JMSプロキシまたはビジネス・サービス |
trueの場合、Oracle Service BusはSSL (t3s)を使用してJMSサーバーおよびJNDIツリーに接続します。そうでない場合、接続はクリア・テキスト(t3)チャネルで行われます。 |
サービスの再試行回数 |
ビジネス・サービス |
エンドポイントURIが再試行される回数、つまり、フェイルオーバーの試行数。 |
サービス再試行の反復間隔 |
ビジネス・サービス |
URIセット全体の再試行を繰り返すまでにビジネス・サービスが待機する時間。 |
サービスURI |
プロキシまたはビジネス・サービス |
プロキシまたはビジネス・サービスのURI。 |
サービスURIの重み |
ビジネス・サービス |
ビジネス・サービスURIに割り当てられた個々の重み。 |
分割-結合ワーク・マネージャ |
分割-結合 |
分割-結合リソースのワーク・マネージャ名(ディスパッチ・ポリシー)。 |
Tuxedoアクセス・ポイント・マップ |
プロキシまたはビジネス・サービス |
URIごとに1つの場所がある管理対象サーバーごとのローカル・アクセス・ポイントの名前とアドレス。 |
Tuxedoアクセス・ポイント名 |
ビジネス・サービス |
URIに関連付けられたリモートWTCアクセス・ポイントの名前。 |
Tuxedoネットワーク・アドレス |
ビジネス・サービス |
URIに関連付けられたリモートWTCアクセス・ポイントのネットワーク・アドレス。 |
UDDI自動インポート |
UDDIレジストリ |
UDDIレジストリからインポートされたビジネス・サービスの自動同期プロパティ。このプロパティは、レジストリごとに選択します。 |
UDDI自動パブリッシュ |
プロキシ・サービス |
UDDIレジストリに対するプロキシ・サービスの自動パブリッシュ・プロパティ。 |
UDDI照会URL |
UDDIレジストリ |
UDDIレジストリの照会URL。 |
UDDIパブリッシュURL |
UDDIレジストリ |
UDDIレジストリのパブリッシュURL。 |
UDDIセキュリティURL |
UDDIレジストリ |
UDDIレジストリのセキュリティURL。 |
UDDIサブスクリプションURL |
UDDIレジストリ |
UDDIレジストリのサブスクリプションURL。 |
WSエラー・キューURI |
WSビジネス・サービス |
エラー・メッセージを格納するJMSキューのURI。 |
ワーク・マネージャ |
プロキシまたはビジネス・サービス |
すべてのプロキシ・サービスおよびビジネス・サービスのワーク・マネージャ名(ディスパッチ・ポリシー)。 |
特定プロジェクト内の環境値を検索するには、「次のプロジェクト内で検索」リストからプロジェクト名を選択します。
「置換する値」フィールドに、新しい環境値を入力します。
元の環境値を新しい値に置換するには、「すべて置換」をクリックします。
「検索する値」フィールドに入力した環境値に一致するすべての値が、現在のセッションの「置換する値」フィールドに入力した環境値に置換されます。
注意: 一部の環境値は複合XMLオブジェクトであり、管理コンソールではこれらの環境値の検索と置換を実行できません。ただし、スクリプトからALSBConfigurationMBeanを使用して、これらの環境値を直接設定できます。ALSBConfigurationMBeanの詳細は、Oracle Service Bus APIリファレンスを参照してください。複合型の環境値は、APIで設定するほか、カスタマイズ・ファイルを使用して設定できます。32.3項「カスタマイズ・ファイルの実行」を参照してください。 |
セッションを終了して構成をランタイムにデプロイするには、「チェンジ・センター」の「アクティブ化」をクリックします。
関連項目
EnvValueTypesの詳細は、Oracle Service Bus APIリファレンスを参照してください。これらの環境値のJava型および場所の値は、APIリファレンスに指定されています。
「カスタマイズ・ファイルの作成」ページは、選択するリソースまたはプロジェクトのセットのカスタマイズ・ファイルを生成するのに便利です。このファイルを出発点として使用して、環境の実際の値を指定して目的の変更を加えることができます。
カスタマイズ・ファイルでは、環境変数だけでなく、リソース内の参照も変更できます。カスタマイズ・ファイルには、選択したリソース内で使用されているすべての環境値に対するカスタマイズを含めることができます(たとえば、EnvValueTypes
クラス内で定義された複合型の環境値)。さらに、リソース内での依存関係を持つリソース参照を変更するための、参照型のカスタマイズも含めることができます。
カスタマイズ・タイプを表すカスタマイズ・スキーマ(Customization.xsd
)は、Oracle Service Busインストールの次の場所にあります。
OSB_ORACLE_HOME\modules\com.bea.common.configfwk_version.jar.
「システム管理」→「カスタマイズ・ファイルの作成」を選択します。
「カスタマイズ・ファイルの作成」ページに構成のオブジェクト・リストが表示されます。各オブジェクトの名前とタイプが表示されます。
カスタマイズ・ファイルに含めるプロジェクトまたはリソースを選択します。
プロジェクト・フォルダを展開します。プロジェクトに含まれる各リソースの名前とタイプが表示されます。
カスタマイズ・ファイルに含めるプロジェクトまたはリソースに対応するチェックボックスを選択します。
カスタマイズ・ファイルに含めないプロジェクトまたはリソースに対応するチェックボックスのチェックをはずします。
「ファイルの作成」をクリックして、カスタマイズXMLファイルを作成します。
「ファイルのダウンロード」ダイアログ・ボックスで、「開く」をクリックしてカスタマイズ・ファイルを開くか、「保存」をクリックしてXMLファイルをデスクトップに保存します。
このページはシステムに以前保存されたカスタマイズXMLファイルを実行するために使用します。カスタマイズ・ファイルは、開発からステージング、ステージングからプロダクションへのデプロイメントを行うとき、または設計時に、環境を変更するのに便利です。
カスタマイズ・ファイルは、セッション内で実行する必要があります。
セッションをまだ作成していない場合は、「作成」をクリックして新しいセッションを作成するか、「編集」をクリックして既存のセッションを入力します。3.1項「チェンジ・センターの使用」を参照してください。
「システム管理」→「カスタマイズ・ファイルの実行」を選択します。
実行するカスタマイズ・ファイルを選択します。
「ファイル名」フィールドで「参照」をクリックし、カスタマイズ・ファイルが格納されているディレクトリを見つけます。
XMLファイルを選択して、「開く」をクリックします。
「次へ」をクリックします。表32-2に示すカスタマイズの詳細が表示されます。
現在のセッションで変更されたリソース、サービス、プロジェクトまたはフォルダのみをカスタマイズするには、「現在のセッションで変更された項目のみ」チェックボックスを選択します。
カスタマイズの対象を現在のセッションで変更されたリソースのみに限定すると、「適用先」列が更新され、現在のセッションで変更されたリソースが表示されます。プロジェクトまたはフォルダのカスタマイズに限定すると、現在のセッションで変更された、そのプロジェクトまたはフォルダ内のリソースが「適用先」列に表示されます。
「実行」をクリックして、現在のセッションでの更新をコミットします。
カスタマイズの詳細を表示するには、セッション内で、「チェンジ・センター」の下にある「変更の表示」を選択し、「カスタマイズ」タスクをクリックします。3.4項「構成の変更内容の表示」を参照してください。
セッションを終了して構成をランタイムにデプロイするには、「チェンジ・センター」の「アクティブ化」をクリックします。