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Oracle® Fusion Middleware Oracle Portal管理者ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B61385-02
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E Portalツールのプロバイダの構成

Portalツールには、WebクリッピングとOmniPortletの2つのWebプロバイダが含まれています。ページ設計者およびポートレット開発者は、これらを使用して宣言的にポートレットを構築できます。Webクリッピング・ポートレットを使用すると、コンテンツをポータル・ページのポートレットとして、リモートWebサイトから公開できます。OmniPortletを使用すると、Webサービス、XML、データベースなどの様々なデータ・ソースに含まれるデータを公開して、それらで定義されている表、グラフ、HTMLなどの様々なレイアウトに従って表示できます。

この付録の内容:

E.1 Webクリッピングの構成

Webクリッピングは、ブラウザベースの宣言ツールで、任意のWebアプリケーションをOracle Portalに統合できます。これは、Webアプリケーションの既存のユーザー・インタフェースを利用することで、迅速な統合が可能なように設計されています。Webクリッピングは、Oracle PortalのコンポーネントであるJava Portal Developers Kitを使用するWebプロバイダとして実装されています。

Webクリッピングにより、集中化された1つのWebページで、複数のポートレットにWebコンテンツを収集できます。Webクリッピングを使用すれば、大規模な組織全体に分散しているWebサイトのコンテンツを統合できます。

Webクリッピングを使用する前に、次のようないくつかの管理タスクを実行する必要があります。

E.1.1 Webクリッピング・リポジトリの構成

Webクリッピングの定義は、Oracle Databaseがホストとして処理するWebクリッピング・リポジトリに永続的に保存しておく必要があります。

ポータル管理者として、次のディレクトリにあるprovider.xmlファイル内のrepositoryInfoエントリを編集することにより、Webクリッピング・リポジトリを構成できます。

UNIXの場合:

DOMAIN_HOME/servers/WLS_PORTAL/tmp/_WL_user/portalTools_11.1.1.1.0/tr7qwp/war/WEB-INF/providers/webClipping

Windowsの場合:

DOMAIN_HOME\servers\WLS_PORTAL\tmp\_WL_user\portalTools_11.1.1.1.0\tr7qwp\war\WEB-INF\providers\webClipping

次の例のいずれかを使用して、リポジトリの構成を開始します。リポジトリはMDSに基づいて構成することも、データベースに基づいて構成することもできます。

例(MDSを使用):

    <repositoryInfo class="oracle.portal.wcs.provider.info.MdsInformation">
      <mdsConfigLocation>mds-config.xml</mdsConfigLocation>
    </repositoryInfo>
 

例(データソースで定義されたOracle Databaseを使用):

    <repositoryInfo class="oracle.portal.wcs.provider.info.JdbcDbInformation">
      <jdbcConnetionName>pref/portletPrefs</jdbcConnectionName>
      <useASO>false</useASO>
    </repositoryInfo>
 

例(Oracle 10g Database以降を使用):

    <repositoryInfo class="oracle.portal.wcs.provider.info.DatabaseInformation">
      <useRAA>false</useRAA>
      <databaseHost>mycompany.dbhost.com</databaseHost>
      <databasePort>1521</databasePort>
      <databaseSid>iasdb</databaseSid>
      <databaseUsername>webclip_user</databaseUsername>
      <databasePassword>AX3tR</databasePassword>
      <useASO>false</useASO>
    </repositoryInfo>
 

例(Infrastructureデータベース内のPORTALスキーマを使用):

    <repositoryInfo class="oracle.portal.wcs.provider.info.DatabaseInformation">
      <useRAA>true</useRAA>
      <useASO>false</useASO>
    </repositoryInfo>

各要素の意味と値を表E-3に示します。

表E-1 Webクリッピング・リポジトリの設定

フィールド

repositoryInfo

repositoryInfoタグ内のclass属性は、Webクリッピング定義を格納するためにどのタイプのリポジトリを使用するかを指定します。現在は、class属性には次の2つの値のみが有効です。

oracle.portal.wcs.provider.info.MdsInformation

Webクリッピング定義の格納にMDSが使用され、MDS構成がmds-config.xmlファイルにプッシュされるという意味です。

oracle.portal.wcs.provider.info.DatabaseInformation

Webクリッピング定義の格納にOracle 9i以降のデータベースが使用され、repositoryInfoタグの子としてデータベース接続の詳細が含まれるという意味です。

mdsConfigLocation

このrepositoryInfoの子タグは、repositoryInfoクラスがoracle.portal.wcs.provider.info.MdsInformationである場合にのみ役立ちます。これは、パス名が絶対であるか相対であるかに関係なく、MDS構成ファイル(mds-config.xml)の場所を指定します。

絶対パス名の定義は、システムに依存します。UNIXシステムでは、先頭が一重のフォワード・スラッシュ(/)の場合に絶対パス名となります。Microsoft Windowsシステムでは、先頭がドライブ文字で、その後に一重のバックスラッシュ(\)が続くか、または先頭が二重のバックスラッシュ(\\)の場合に絶対パス名となります。

相対パスを指定した場合、portalTools EARファイルを配置した場所に応じたベース・ディレクトリが基準になります。

デフォルト値はmds-config.xmlで、このコピーがWEB-INFに用意されています。

useASO

有効な値: true | false

Webクリッピングとデータベース間の通信チャネルを暗号化する場合にAdvanced Security Optionを使用するには、trueを指定します。これは、クリップされたコンテンツに大文字と小文字が区別されるデータが含まれる場合に、セキュリティを強化するために用意されています。

useRAA

許容される値: true | false

データベース接続パラメータにアクセスする場合にリポジトリ・アクセスAPIを使用するには、trueを指定します。この値にtrueを選択すると、Webクリッピング・プロバイダで、デフォルトのOracleAS InfrastructureデータベースをWebクリッピング・リポジトリとして使用するように設定した場合と同様の効果が得られます。

注意: このオプションを選択した場合、その他のrepositoryInfoタグを指定する必要はありません。

databaseHost

バージョン9i以降のOracleデータベースのホスト名を指定します。

databasePort

Oracleデータベース・リスナーのポート番号(通常は1521)を指定します。

databaseSid

Webクリッピング・リポジトリのホストに使用しているデータベースのOracle SIDを指定します。

databaseUsername

データベースへのログインに使用するユーザー名を入力します。

databasePassword

指定したデータベースのユーザー名に対するパスワードを入力します。例に示すように、先頭に感嘆符(!)が付いたプレーン・テキストのパスワードを入力すると、プロデューサを起動したときにWebクリッピング・プロバイダでプロバイダ内のパスワードが暗号化できるようになります。


E.1.2 Webクリッピング・プロバイダの登録(PDK専用)

OracleAS PDKの一部としてWebクリッピング・プロバイダをダウンロードしてインストールした場合にのみ、このタスクを実行します。


注意:

Oracle Fusion Middlewareのインストールの一部としてOracle Portalをインストールした場合、Webクリッピング・プロバイダは、ポートレット・リポジトリのポートレット・ビルダー・フォルダの下にデフォルトで登録されます。

Webクリッピング・プロバイダは構成後、Oracle Portalインスタンスにポートレット・プロバイダとして登録する必要があります。その後、ポートレットをポータル・ページに追加できます。

Webクリッピング・プロバイダを登録するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Portalにログオンします。

  2. Oracle Portalのホーム・ページにある「管理」タブに移動します。デフォルトでは、このページに「プロバイダ」ポートレットがあります。ここにない場合は、Portalの検索機能を使用して「プロバイダ」ポートレットを検索します。

  3. 「プロバイダ」ポートレットの「ポートレット・プロバイダの登録」をクリックします。

  4. 登録ウィザードの手順に従い、表E-2に示すとおりにWebクリッピング・プロバイダの登録設定を行います。


    注意:

    ポートレット・リポジトリの「ポートレット・ビルダー」フォルダの下にある生成済Webクリッピング・プロバイダと、このWebクリッピング・プロバイダを区別するには、このWebクリッピング・プロバイダに、たとえばWeb Clipping provider on host ABCのような区別しやすい名前を付ける必要があります。

    表E-5には、指定する必要のある設定を示しています。

    表E-2 Webクリッピング・プロバイダの登録設定

    フィールド

    名前

    WebClipping_ABC

    表示名

    ホストABC上のWebクリッピング・プロバイダ

    タイムアウト

    200秒

    タイムアウト・メッセージ

    ホストABC上のWebクリッピング・プロバイダのタイムアウト

    実装スタイル

    Web

    URL

    http://<host>:<port>/portalTools/webClipping/providers/webClipping

    ポートレットのコンテンツをキャッシュする場合は、Oracle Web Cacheインスタンスを指すようにWebキャッシュのURLホスト名とポート番号を指定します。たとえば、次のようになります。

    http://<cache_instance_name>:<cache_port>/portalTools/webClipping/providers/webClipping
    

    ユーザーは、Webプロバイダ・アプリケーション内とシングル・サインオン認証内とで、同じ識別情報を保持します

    このオプションを選択します。

    ユーザー固有の情報をプロバイダに送信する場合、「ユーザー」を選択します

    このオプションを選択します。

    ログイン周期

    ユーザー・セッションごとに1回

    プロキシを必要とする

    No(プロバイダ・アダプタとの接続にプロキシを必要としない場合)


  5. 終了」をクリックします。

これで、Webクリッピング・プロバイダを使用してポートレットをポータル・ページに追加できるようになりました。Webクリッピング・プロバイダは、デフォルトでポートレット・リポジトリの「ポートレット・ステージング領域」フォルダの下に登録されます。

E.1.3 HTTPまたはHTTPSのプロキシ設定の構成

HTTPまたはHTTPSのプロキシ設定は、Webクリッピング・スタジオがファイアウォールの外にあるWebサイトに接続できるように設定する必要があります。ポータル管理者は、HTTPまたはHTTPS構成に従って、手動でプロキシを設定できます。次のディレクトリにあるprovider.xmlファイルで適切なエントリを編集します。

UNIXの場合:

DOMAIN_HOME/servers/WLS_PORTAL/tmp/_WL_user/portalTools_11.1.1.1.0/tr7qwp/war/WEB-INF/providers/webClipping

Windowsの場合:

DOMAIN_HOME\servers\WLS_PORTAL\tmp\_WL_user\portalTools_11.1.1.1.0\tr7qwp\war\WEB-INF\providers\webClipping

次の例は、provider.xmlの関連部分を示しています。

<proxyInfo class="oracle.portal.provider.v2.ProxyInformation">
<httpProxyHost>proxy_hostname</httpProxyHost>
<httpProxyPort>proxy_portnum</httpProxyPort>
<dontProxyFor>list_of_proxies</dontProxyFor>
<proxyUser>proxy_username</proxyUser>
<proxyPassword>proxy_password</proxyPassword>
<proxyType>basic_or_digest</proxyType>
<proxyUseAuth>true_or_false</proxyUseAuth>
<proxyUseGlobal>true_or_false</proxyUseGlobal>
<proxyRealm>realm_name</proxyRealm>
</proxyInfo>

各要素の意味と値を表E-3に示します。

表E-3 Webクリッピング・プロバイダのプロキシ設定

フィールド

httpProxyHost

Webクリッピング・プロバイダからそのデータソースにURL接続するためにプロキシ・サーバーが必要な場合に、そのプロキシ・サーバーのホスト名を入力します。

httpProxyPort

Webクリッピング・プロバイダからそのデータソースにURL接続するためにプロキシ・サーバーが必要な場合に、そのプロキシ・サーバーのホスト名を入力します。httpProxyHostを指定し、ポートを指定しなかった場合、httpProxyPortはデフォルトのポート番号80に設定されます。

dontProxyFor

プロキシ・サーバーを迂回して直接接続できる任意のドメインまたはホストの名前を入力します。ドメイン名は、企業、組織または政府機関などの名前を含むURLの一部です。

*.oracle.com、*.oraclecorp.com、*.us.oracle.com

ホストは、完全修飾されたホスト名でもIPアドレスでもかまいません。この要素を使用して、コンテンツを制限する一連のホスト名も指定できます。

proxyUseAuth

有効な値: true | false

プロキシ・サーバーが認証を要求する場合には「true」を入力します。認証パラメータは、次のタグで指定されます。

proxyType、proxyRealm、proxyUseGlobal、proxyUserおよびproxyPassword。

proxyType

有効な値: Basic | Digest

このプロバイダが使用するプロキシ・サーバーのタイプを選択します。注意: Basic認証またはDigest認証の詳細は、http://www.faqs.org/rfcs/rfc2617.htmlを参照してください。

proxyRealm

次のログイン情報に従って、ユーザーがアクセスするプロキシ・サーバーのレルムの名前を入力します。レルムの名前がわからない場合は、プロキシ・サーバーの管理者に問い合せてください。

proxyUseGlobal

有効な値: true | false

trueの場合、<proxyUser>と<proxyPassword>の値は、すべてのユーザーに使用されます。ユーザーには「ソース」タブおよび「パーソナライズ」画面で「プロキシ認証」セクションが表示されません。

falseの場合、ページ設計者はポートレットを定義するときに、「ソース」タブの「プロキシ認証」セクションからログインする必要があります。エンド・ユーザーは、「パーソナライズ」画面の「プロキシ認証」セクションからログインする必要があります。proxyUsernameとproxyPasswordが指定されている場合、それらはパブリック・ユーザーのためにのみ使用されます。

proxyUser

プロキシ・サーバーにログインするユーザー名を入力します。

proxyPassword

指定したユーザー名のパスワードを入力します。例に示すように、プレーン・テキストのパスワードの前に接頭辞「!」を付ける必要があります。プロデューサが起動すると、このパスワードはprovider.xmlで暗号化されて保護されます。


E.1.3.1 承認されていない外部Webサイトからのコンテンツのクリッピングの制限

承認されていない外部Webサイトからユーザーがコンテンツをクリッピングするのを制限するために、Webクリッピングではプロキシの例外リストを使用します。このメカニズムは、外部Webサイトへ到達するためにプロキシ・サーバーを利用している環境でのみ利用可能です。(通常、プロキシ・サーバーを迂回して、直接接続できる任意のドメインを指定するには、プロキシ例外リストを使用します。)

外部Webサイトをプロキシ例外リストに追加するには、次の手順を実行します。

  1. 「プロバイダ・テスト・ページ」に移動し、次のURLを入力してWebクリッピングを行います。

    http://servername:port/portalTools/webClipping/providers/webClipping
    
  2. 「プロバイダの編集: webClipping」ページに移動します。

  3. プロキシ設定」セクションの「プロキシを使用しないドメイン」フィールドに、制限の対象となるWebサイトを入力します。

  4. OK」をクリックして設定を保存し、Webクリッピングのテスト・ページに戻ります。

ユーザーがリストにあるドメイン内のWebサイトをWebクリッピング・スタジオから参照しようとすると、HTTPタイムアウト・エラーが発生します。

E.1.4 キャッシュの構成

デフォルトでは、すべてのWebクリッピング・ポートレットに対して、有効化ベースのキャッシュがOracle Portalを介して使用されます。有効化ベースのキャッシュを使用すると、キャッシュされたアイテムがまだ有効であるかどうかを判断するために、Parallel Page Engine(PPE)がOracle Portalプロバイダに連絡します。

Oracle Web Cacheがインストールされている場合は、無効化ベースのキャッシュをOracle Web Cache経由で使用することを選択できます。それぞれのキャッシュのタイプは排他的であることに注意してください。つまり、どちらか一方のみを選択でき、両方は選択できません。

無効化ベースのキャッシュでは、アイテムの更新が必要であるという通知をキャッシュが受け取るまで、アイテムはキャッシュに残ります。たとえば、Webクリッピング・ポートレットに定期的に更新されるコンテンツが含まれていると、キャッシュは無効化されます。図E-1に示す無効化ベースのキャッシュは、PPEが関与するラウンド・トリップごとに同じネットワーク通信量を保ちながら、Webクリッピング・プロバイダが受け入れる必要があるリクエストの数を減らします。配置の状況に応じて、適切なキャッシュ方法を採用することができます。

図E-1 Oracle Web Cacheによる無効化ベース・キャッシュ

図E-1の説明が続きます
図E-1「Oracle Web Cacheによる無効化ベース・キャッシュ」の説明

キャッシュの詳細は、第1.3項「Oracle Portalのキャッシュについて」および第6.7項「Oracle Web CacheにキャッシュされたOracle Portalコンテンツの管理」を参照してください。

デフォルトでは、Webクリッピング・プロバイダにはポータル・キャッシュ(有効化ベースのキャッシュ)が使用されます。Oracle Web Cache(無効化ベースのキャッシュ)を使用するには、キャッシュの構成方法について第E.1.4.1項「キャッシュの構成」を参照してください。

Webクリッピング・コンテンツのキャッシュにOracle Web Cacheを使用する場合は、最終手順で、Portalナビゲータを使用し、プロバイダURLの接続文字列をOracle Web CacheのポートのあるURLを指定するように変更します。通常、Oracle Web Cacheのポートは、7778です。この値はFusion Middleware Controlの「ポート」ページで確認してください。たとえば、次のようになります。

http://host:webcacheport/portalTools/webClipping/providers/webClipping

この構成では、Oracle PortalインスタンスとWebクリッピング・プロバイダ間のWebクリッピング・コンテンツがOracle Web Cacheによってキャッシュに格納されます。

E.1.4.1 キャッシュの構成

Oracle Web Cacheを使用してキャッシュを有効化にするには、次の手順を実行します。

  1. 無効化のホストとポート番号の正確な値を確認するために、次のディレクトリにある webcache.xmlファイルを調べます。

    UNIXの場合:

    ORACLE_INSTANCE/config/WebCache/wc1
    

    Windowsの場合:

    ORACLE_INSTANCE\config\WebCache\wc1
    
  2. 次のディレクトリにあるprovider.xmlファイルを編集します。

    UNIXの場合:

    DOMAIN_HOME/servers/WLS_PORTAL/tmp/_WL_user/portalTools_11.1.1.1.0/tr7qwp/war/WEB-INF/providers/webClipping
    

    Windowsの場合:

    DOMAIN_HOME\servers\WLS_PORTAL\tmp\_WL_user\portalTools_11.1.1.1.0\tr7qwp\war\WEB-INF\providers\webClipping
    

    provider.xmlファイルで次のことを実行します。

    1. useInvalidationCachingタグを検索し、Oracle Web Cacheの無効化ベースのキャッシュを有効にするためにその値をtrueに設定します。

    2. cacheExpiresタグを検索し、その値を変更する場合はデフォルト値に設定します。この値は分単位です。

E.2 OmniPortletの構成

OmniPortletは、Oracle Portalのサブコンポーネントで、これを使用するとページ設計者および開発者は、様々なレイアウトを使用して様々なデータソースからデータを簡単に公開できます。OmniPortletでは、Webサービス、スプレッドシート(カンマ区切り)およびXML、さらには既存のWebページのアプリケーション・データなど、ほとんどすべての種類のデータソースをベースとすることができます。OmniPortletを使用すると、ページ設計者およびコンテンツ作成者は、次の操作を実行できます。

OmniPortletを使用する前に、次のようないくつかの管理タスクを実行する必要があります。

E.2.1 OmniPortletプロバイダの構成

OmniPortletを使用する前に、Oracle Portalのインストール方法に応じて、いくつかの管理タスクの実行が必要がなることがあります。Oracle PortalをOracle Fusion Middlewareリリースの一部としてインストールした場合は、構成のほとんどは完了済です。

実行する必要のある管理タスクは、次のとおりです。

E.2.1.1 HTTPまたはHTTPSのプロキシ設定の構成

ファイアウォール外のデータ・ソースにURL接続を行うためにプロバイダにプロキシ・サーバーが必要な場合、HTTPまたはHTTPSプロキシを設定する必要があります。


注意:

HTTPまたはHTTPSプロキシの設定は、XML、CSV、Webサービス、Webページのデータ・ソースなどの、URLベースのデータ・ソースにのみ使用できます。

OmniPortletプロバイダにプロキシ設定を構成するには、次のディレクトリにあるOmniPortletのprovider.xmlファイルを編集して、Webクリッピング・プロバイダで行ったのと同じ手順を実行する必要があります。

UNIXの場合:

DOMAIN_HOME/servers/WLS_PORTAL/tmp/_WL_user/portalTools_11.1.1.1.0/1pwj8k/war/WEB-INF/providers/omniPortlet

Windowsの場合:

DOMAIN_HOME\servers\WLS_PORTAL\tmp\_WL_user\portalTools_11.1.1.1.0\1pwj8k\war\WEB-INF\providers\omniPortlet

ファイルの編集後、新しい設定を有効にするためにOracle WebLogic Serverを再起動する必要はありません。ただし、Webページのデータソースが正しく機能するためには、Webクリッピングのprovider.xmlファイルでproxyInfoタグを設定する必要があります。provider.xmlでWebクリッピングのプロキシ設定を構成する方法の詳細は、Webクリッピング・プロバイダに関する第E.1.3項「HTTPまたはHTTPSのプロキシ設定の構成」を参照してください。

次の例は、provider.xmlの関連部分を示しています。

<proxyInfo class="oracle.portal.provider.v2.ProxyInformation">
<httpProxyHost>proxy.mycompany.com</httpProxyHost>
<httpProxyPort>80</httpProxyPort>
<dontProxyFor>*.mycompany.com</dontProxyFor>
<proxyUseAuth>true</proxyUseAuth>
<proxyType>Basic</proxyType>
<proxyRealm>realm1</proxyRealm>
<proxyUseGlobal>false</proxyUseGlobal>
<proxyUser>scott</proxyUser>
<proxyPassword>!tiger</proxyPassword>
</proxyInfo>

各要素の意味と値を、表E-4に示します。

表E-4 OmniPortletプロバイダのプロキシ設定

フィールド

httpProxyHost

OmniPortletプロバイダからそのデータソースにURL接続するためにプロキシ・サーバーが必要な場合に、そのプロキシ・サーバーのホスト名を入力します。

httpProxyPort

OmniPortletプロバイダからそのデータソースにURL接続するために、プロキシ・サーバーのホスト名を入力します(プロキシ・サーバーが必要な場合)。httpProxyHostを指定し、ポートを指定しなかった場合、httpProxyPortはデフォルトのポート番号80に設定されます。

dontProxyFor

プロキシ・サーバーを迂回して直接接続できる任意のドメインまたはホストの名前を入力します。ドメイン名は、企業、組織または政府機関などの名前を含むURLの一部です。

*.oracle.com、*.oraclecorp.com、*.us.oracle.com

ホストは、完全修飾されたホスト名でもIPアドレスでもかまいません。この要素を使用して、コンテンツを制限する一連のホスト名も指定できます。

proxyUseAuth

有効な値: true | false

プロキシ・サーバーが認証を要求する場合には「true」を入力します。認証パラメータは、次のタグで指定されます。

proxyType、proxyRealm、proxyUseGlobal、proxyUserおよびproxyPassword。

proxyType

有効な値: Basic | Digest

このプロバイダが使用するプロキシ・サーバーのタイプを選択します。注意: Basic認証またはDigest認証の詳細は、http://www.faqs.org/rfcs/rfc2617.htmlを参照してください。

proxyRealm

次のログイン情報に従って、ユーザーがアクセスするプロキシ・サーバーのレルムの名前を入力します。レルムの名前がわからない場合は、プロキシ・サーバーの管理者に問い合せてください。

proxyUseGlobal

有効な値: true | false

trueの場合、<proxyUser>と<proxyPassword>の値は、すべてのユーザーに使用されます。ユーザーには「ソース」タブおよび「パーソナライズ」画面で「プロキシ認証」セクションが表示されません。

falseの場合、ページ設計者はポートレットを定義するときに、「ソース」タブの「プロキシ認証」セクションからログインする必要があります。エンド・ユーザーは、「パーソナライズ」画面の「プロキシ認証」セクションからログインする必要があります。proxyUsernameとproxyPasswordが指定されている場合、それらはパブリック・ユーザーのためにのみ使用されます。

proxyUser

プロキシ・サーバーにログインするユーザー名を入力します。

proxyPassword

指定したユーザー名のパスワードを入力します。例に示すように、プレーン・テキストのパスワードの前に接頭辞「!」を付ける必要があります。プロデューサが起動すると、このパスワードはprovider.xmlで暗号化されて保護されます。


E.2.1.2 保護データ・リポジトリの構成(PDK専用)

OmniPortletでは、保護データへのアクセスに必要な資格証明をWebクリッピング・リポジトリに格納します。Webページのデータ・ソースを使用したり、保護データを使用して作業する場合(SQLデータベースやURLベースのデータ・ソースをHTTP Basic認証で使用する場合)は、リポジトリを構成する必要があります。すでにWebクリッピング・リポジトリを構成している場合は、同じリポジトリであるため保護データ・リポジトリを再度構成する必要はありません。

リポジトリを構成するには、OmniPortletの「プロバイダ・テスト・ページ」の「保護データ・リポジトリ」の隣りにある「編集」をクリックします。「プロバイダの編集」ページが表示されます。このページに、リポジトリの情報を入力します。詳細は、Webクリッピング・プロバイダに関する第E.1.1項「Webクリッピング・リポジトリの構成」を参照してください。

E.2.1.3 キャッシュの構成(PDK専用)

無効化ベースのキャッシュを使用してポートレットのコンテンツをキャッシュする場合、任意のOracle Web Cacheインスタンスをプロバイダのフロント・エンドとして構成する必要があります。

次の例に示すように、プロバイダを登録する際に、特定のOracle Web Cacheインスタンスを指定するURLホスト名およびポート番号を使用する必要があります。

http://<cache_instance_name>:<cache_port>/portalTools/omniPortlet/providers/omniPortlet

このタスクは、OmniPortletプロバイダを登録する際に実行する必要があります。OmniPortletプロバイダの登録の詳細は、第E.2.3項「OmniPortletプロバイダの登録(PDK専用)」を参照してください。

「デフォルトの編集」ページまたは「パーソナライズ」ページからOmniPortletの定義が変更された場合、プロバイダはキャッシュ内のポートレットのコンテンツの無効化と削除を要求するリクエストを生成します。無効化のリクエストは、Oracle Web Cacheインスタンスの無効化用ポートに送信されます。Oracle Web Cacheインスタンスの情報は、ORACLE_INSTANCE/config/WebCache/wc1ディレクトリのwebcache.xmlファイルに維持されます。Web Cacheの無効化の設定が変更された場合は、このファイルを更新する必要があります。webcache.xmlファイルのエントリの例を次に示します。

<?xml version="1.0"?>
<webcache>
    <invalidation
        host="<cache_instance_name>"
        port="<cache_invalidation_port>"
        authorization="<obfuscated_username_password>"/>
</webcache>

説明:

  • <cache_instance_name>は、Web Cacheインスタンスのホスト名です。

  • <cache_invalidation_port>は、Web Cacheの無効化ポートです。

  • <obfuscated_username_password>は、invalidatorユーザー名およびパスワードです。

    invalidatorユーザー名およびパスワードの不明瞭化については、『Oracle Fusion Middleware Oracle Portal開発者ガイド』を参照してください。

E.2.1.4 HTTPS URLにアクセスするためのOmniPortletの構成

次の操作を行うと、HTTPS URL経由でデータにアクセスするようOmniPortletを構成できます。

  • 信頼できるサイトの証明書の追加

  • HTTPSアクセス用のライブラリ(PDK専用)

信頼できるサイトの証明書の追加

このタスクは、WebクリッピングまたはOmniPortletのいずれかに1回のみ実行します。

Oracle Wallet Managerから生成された信頼できるサーバー証明書ファイルであるca-bundle.crtは、Oracle Portalに付属しています。このファイルには、HTTPSを使用してセキュアなサーバーに移動するために使用される、信頼できるサーバー証明書の初期リストが含まれています。しかし、これはWeb上に存在するセキュアと考えられるすべてのサーバー証明書の完全なリストではないため、信頼できる新たな参照サイトが加われば、そのサイトの信頼できるサーバー証明書が認識されるように、このファイルを構成または拡張する必要があります。信頼できる証明書ファイルの構成または拡張の詳細は、第7.1.12.1項「信頼できるサイトの証明書の追加」を参照してください。

HTTPSアクセス用のライブラリのコピー(PDK専用)

HTTPS URLにアクセスするには、OmniPortletはファイルnjssl10.dll(Windowsの場合)またはlibnjssl10.so(UNIXの場合)にアクセスする必要があります。

Windows上で実行されているプロバイダの場合、PATH環境変数に定義されているフォルダにnjssl10.dllファイルが必要です。このフォルダにない場合は、ORACLE_HOME/binディレクトリからコピーできます。

UNIX上で実行されているプロバイダの場合、LD_LIBRARY_PATH環境変数に定義されているフォルダにlibnjssl10.soファイルが必要です。このフォルダにない場合は、ORACLE_HOME/libディレクトリからコピーできます。

ライブラリをコピーした後、WLS_PORTALインスタンスを再起動する必要があります。

E.2.2 オプションのOmniPortlet構成の実行

次にオプションの構成タスクを示します。

LocalePersonalizationLevelの設定

OmniPortletおよびシンプル・パラメータ・フォームのLocalePersonalizationLevelのデフォルト設定は、noneです。このモードでは、「デフォルトの編集」モードを使用してポートレットのデフォルト値を編集する際に、現行のポータル・セッション言語またはブラウザのロケールに関係なく、変更がすべてのユーザーに適用されます。「デフォルトの編集」モードを使用した変更をすべてのユーザーに適用しない場合は、次のディレクトリにあるprovider.xmlファイルでLocalePersonalizationLevelタグをlanguageまたはlocaleに変更して、OmniPortletプロバイダのこの設定を変更できます。

UNIXの場合:

DOMAIN_HOME/servers/WLS_PORTAL/tmp/_WL_user/portalTools_11.1.1.1.0/1pwj8k/war/WEB-INF/providers/omniPortlet

Windowsの場合:

DOMAIN_HOME\servers\WLS_PORTAL\tmp\_WL_user\portalTools_11.1.1.1.0\1pwj8k\war\WEB-INF\providers\omniPortlet

これらの設定の詳細は、次の場所にあるPDK-Javaのリリース・ノートを参照してください。

ORACLE_HOME/portal/pdkjava/v2/pdkjava.v2.releasenotes.html

Graphクラスの使用に戻ってのチャート・レイアウト・スタイルのレンダリング

OmniPortletでは、ThinGraphクラスを使用して、チャート・レイアウト・スタイルをレンダリングします。これによって、多言語サポートが強化され、中間層でフォントに依存しなくなります。Oracle Portal 11.1.1で作成されるチャート・スタイルは、Graphクラスが使用されていた前リリースのものとは異なる場合があります。前のチャート・スタイルを表示するには、前のGraphクラスの使用に戻る必要があります。

これを行うには、次の手順を実行します。

  1. 次のディレクトリにあるprovider.xmlファイルに移動します。

    UNIXの場合:

    DOMAIN_HOME/servers/WLS_PORTAL/tmp/_WL_user/portalTools_11.1.1.1.0/1pwj8k/war/WEB-INF/providers/omniPortlet
    

    Windowsの場合:

    DOMAIN_HOME\servers\WLS_PORTAL\tmp\_WL_user\portalTools_11.1.1.1.0\1pwj8k\war\WEB-INF\providers\omniPortlet
    
  2. 次のようにuseThinGraphタグを編集します。

    <useThinGraph>false</useThinGraph>

  3. provider.xmlファイルを保存します。

E.2.3 OmniPortletプロバイダの登録(PDK専用)

OracleAS PDKの一部としてOmniPortletプロバイダをダウンロードしてインストールした場合にのみ、このタスクを実行します。


注意:

Oracle Fusion Middlewareのインストールの一部としてOracle Portalをインストールした場合、OmniPortletプロバイダは、ポートレット・リポジトリのポートレット・ビルダー・フォルダの下にデフォルトで登録されます。

OmniPortletプロバイダを構成したら、これをOracle Portalインスタンスにポートレット・プロバイダとして登録する必要があります。その後、ポートレットをポータル・ページに追加できます。

OmniPortletプロバイダを登録するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Portalにログオンします。

  2. Oracle Portalのホーム・ページにある「構築」タブに移動します。デフォルトでは、このページに「プロバイダ」ポートレットがあります。ここにない場合は、Portalの検索機能を使用して「プロバイダ」ポートレットを検索します。

  3. 「プロバイダ」ポートレットの「ポートレット・プロバイダの登録」をクリックします。

  4. 登録ウィザードの手順に従い、OmniPortletプロバイダの登録設定を指定します。


    注意:

    ポートレット・リポジトリの「ポートレット・ビルダー」フォルダの下にある生成済OmniPortletプロバイダと、このOmniPortletプロバイダを区別するには、このOmniPortletプロバイダに、たとえばOmniPortlet provider on host ABCのような区別しやすい名前を付ける必要があります。

    表E-5には、指定する必要のある設定を示しています。

    表E-5 OmniPortletプロバイダの登録設定

    フィールド

    名前

    OmniPortlet_ABC

    表示名

    ホストABC上のOmniPortletプロバイダ

    タイムアウト

    200秒

    タイムアウト・メッセージ

    ホストABC上のOmniPortletプロバイダのタイムアウト

    実装スタイル

    Web

    URL

    http://<host>:<port>/portalTools/omniPortlet/providers/omniPortlet

    ポートレットのコンテンツをキャッシュする場合は、Oracle Web Cacheインスタンスを指すようにWebキャッシュのURL名とポート番号を指定します。たとえば、次のようになります。

    http://<cache_instance_name>:<cache_port>/portalTools/omniPortlet/providers/omniPortlet
    

    ユーザーは、Webプロバイダ・アプリケーション内とシングル・サインオン認証内とで、同じ識別情報を保持します

    このオプションを選択します。

    ユーザー固有の情報をプロバイダに送信する場合、「ユーザー」を選択します

    このオプションを選択します。

    ログイン周期

    なし

    プロキシを必要とする

    No(プロバイダ・アダプタとの接続にプロキシを必要としない場合)


  5. 終了」をクリックします。

これで、OmniPortletプロバイダを使用してポートレットをポータル・ページに追加できるようになりました。OmniPortletプロバイダは、デフォルトでポートレット・リポジトリの「ポートレット・ステージング領域」フォルダの下に登録されます。

E.2.4 DataDirect JDBCドライバを使用して他のリレーショナル・データベースにアクセスするOmniPortletプロバイダの構成

OmniPortlet SQLデータソースは、Oracle JDBCドライバを使用してOracle Databaseにアクセスするように事前構成されています。またSun社のJDBC-ODBCドライバを使用してODBCデータソースにアクセスするように事前構成されています。DataDirect JDBCドライバ(優先ドライバ)を使用してOmniPortletで他のリレーショナル・データベースにアクセスするには、この手順を実行します。

DataDirect JDBCドライバを使用して、他のリレーショナル・データベースにアクセスするようOmniPortlet SQLデータ・ソースを構成できます。これを行うには、次の手順を実行します。


関連項目:

サポートされるデータベースのリストについては、次の場所にある「Certification Matrix for Oracle Fusion Middleware and DataDirect JDBC」を参照してください。

http://www.oracle.com/technology/tech/java/


E.2.4.1 DataDirect JDBCドライバのインストール

DataDirect JDBCドライバは、単一のZIPファイルにパッケージ化されています。これにはサポートされるデータベースにアクセスするための様々なドライバが含まれています。このZIPファイルは次の場所からダウンロードします。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/htdocs/utilsoft.html

DataDirect JDBCドライバをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. ZIPファイルのコンテンツを一時ディレクトリ(/temp/datadirectなど)に解凍します。

  2. ORACLE_HOME/portal/applibディレクトリを作成していない場合は、作成します。

  3. /temp/datadirect/libディレクトリから、DataDirect JDBCドライバをORACLE_INSTANCE>/applibディレクトリにコピーします。

  4. WLS_PORTALインスタンスの構成を調べて、DataDirectライブラリがロードされていることを確認します。これを行うには、次の手順を実行します。

    1. DOMAIN_HOME\servers\WLS_PORTAL\tmp\_WL_user\portal\1qz1z6\APP-INF\classes\META-INF\application.xmlファイルを開きます。このファイルは、このインスタンスですべてのアプリケーションの構成に使用します。

    2. 存在しない場合、<library path="../applib"/>のXMLエントリをファイルに追加します。

E.2.4.2 OmniPortletへのDataDirectドライバの登録

OmniPortletは、Webプロバイダとして実装され、すべての構成プロパティがprovider.xmlファイルに格納されます。DataDirect JDBCドライバをOmniPortletとともに使用するには、これらのドライバをprovider.xmlファイルに登録する必要があります。

新しいDataDirect JDBCドライバを登録するには、次の手順を実行します。

  1. DOMAIN_HOME\servers\WLS_PORTAL\tmp\_WL_user\portalTools_11.1.1.1.0\1pwj8k\war\WEB-INF\providers\omniPortlet\provider.xmlバックアップ・ファイルを作成して開きます。

  2. SQLデータ・ソース構成エントリに使用するドライバを追加します。これを行うには、次を実行します。

    1. XMLタグdriverInfoを検索します。

    2. 最後のdriverInfoタグの後ろに新しいエントリを追加します。

    次の例では、Microsoft SQL Serverのエントリを示します。

    • OmniPortletリリース9.0.4.1以降の場合:

      <!-- registration of DataDirect Connect for JDBC SQL Server driver -->
      <driverInfo class="oracle.webdb.reformlet.data.jdbc.JDBCDriverInfo">
        <name>Microsoft SQL Server</name>
        <sourceDataBase>other</sourceDataBase>
        <subProtocol>sqlserver</subProtocol>
        <connectString>mainProtocol:subProtocol://databaseName</connectString>
        <driverClassName>com.oracle.ias.jdbc.sqlserver.SQLServerDriver
        </driverClassName>
        <dataSourceClassName>com.oracle.ias.jdbcx.sqlserver.SQLServerDataSource
        </dataSourceClassName>
        <connHandlerClass>oracle.webdb.reformlet.data.jdbc.JDBCConnectionHandler
        </connHandlerClass>
        <connPoolSize>5</connPoolSize>
        <loginTimeOut>30</loginTimeOut>
      </driverInfo>
      
    • 9.0.4.1より前のOmniPortletリリースの場合:

      <!-- registration of DataDirect Connect for JDBC SQL Server driver -->
      <driverInfo class="oracle.webdb.reformlet.data.jdbc.JDBCDriverInfo">
        <name>Microsoft SQL Server</name>
        <sourceDataBase>other</sourceDataBase>
        <subProtocol>sqlserver</subProtocol>
        <connectString>mainProtocol:subProtocol://databaseName</connectString>
        <driverClassName>com.oracle.ias.jdbc.sqlserver.SQLServerDriver
        </driverClassName>
        <connHandlerClass>
        oracle.webdb.reformlet.data.jdbc.JDBCODBCConnectionHandler
        </connHandlerClass>
        <connPoolSize>5</connPoolSize>
        <loginTimeOut>30</loginTimeOut>
      </driverInfo>
      

    表E-6では、driverInfoプロパティのパラメータについて説明しています。

    表E-6 driverInfoプロパティのパラメータ

    パラメータ 説明

    name

    使用するデータベースの名前。この名前は、「OmniPortlet」ウィザードの「ソース」タブで使用されます。

    sourceDataBase

    内部値。この値はotherに設定します。

    subProtocol

    OmniPortletで接続文字列の作成に使用されるJDBCサブプロトコル名。たとえば、sqlserversybasedb2です。サブプロトコル名の一覧については、この項の最後に示されているリンクから、DataDirect JDBCドライバのドキュメントを参照してください。

    connectString

    接続文字列の書式の説明。DataDirectドライバの場合、書式はmainProtocol:subProtocol://databaseNameです。

    driverClassName

    ドライバ・クラスの名前。他の値については、この項の最後に示されているリンクから、DataDirect JDBCドライバのドキュメントを参照してください。

    dataSourceClassName

    接続プーリングを実装するデータ・ソース・クラスの名前。このパラメータは、OmniPortletリリース9.0.4.1以降でのみ使用可能です。ご使用のドライバの適切なデータ・ソース・クラス名については、表E-7を参照してください。

    connHandlerClass

    OmniPortletでドライバおよび接続プーリングの管理に使用されるクラス。値は次のいずれかになります。

    • OmniPortletリリース9.0.4.1以降の場合:

      oracle.webdb.reformlet.data.jdbc.JDBCConnectionHandler

    • 9.0.4.1より前のOmniPortletリリースの場合:

      oracle.webdb.reformlet.data.jdbc.JDBCODBCConnectionHandler

    connPoolSize

    接続プールによって開かれる最小の接続数。

    loginTimeOut

    データベースへの接続にデータ・ソースが待機する最大時間(秒単位)。


    表E-7では、特定のDataDirect JDBCドライバのdriverClassNameプロパティとdataSourceClassNameプロパティの値を示します。

    表E-7 driverClassNameおよびdataSourceClassNameのパラメータと値

    サポートされるDataDirectドライバ プロパティ

    Microsoft SQL Server

    • パラメータ: driverClassName

      値: com.oracle.ias.jdbc.sqlserver.SQLServerDriver

    • パラメータ: dataSourceClassName

      値: com.oracle.ias.jdbcx.sqlserver.SQLServerDataSource

    Sybase

    • パラメータ: driverClassName

      値: com.oracle.ias.jdbc.sybase.SybaseDriver

    • パラメータ: dataSourceClassName

      値: com.oracle.ias.jdbcx.sybase.SybaseDataSource

    DB2

    • パラメータ: driverClassName

      値: com.oracle.ias.jdbc.db2.DB2Driver

    • パラメータ: dataSourceClassName

      値: com.oracle.ias.jdbcx.db2.DB2DataSource

    Informix

    • パラメータ: driverClassName

      値: com.oracle.ias.jdbc.informix.InformixDriver

    • パラメータ: dataSourceClassName

      値: com.oracle.ias.jdbcx.informix.InformixDataSource


  3. provider.xmlファイルを保存します。

  4. Oracle Fusion Middlewareインスタンスを停止して、起動します。


注意:

クラスタ環境やロード・バランシング環境などの複数ノード構成でOmniPortletを使用する場合は、各ノードにprovider.xmlファイルを手動でコピーする必要があります。


関連項目:

DataDirect JDBCドライバの詳細は、次のドキュメントを参照してください。

トラブルシューティングの情報

OmniPortletプロバイダの構成または使用時にエラーや問題が発生した場合は、付録G「Oracle Portalのトラブルシューティング」のトラブルシューティングの情報を参照してください。