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Oracle® Fusion Middlewareリリース・ノート
11g リリース1(11.1.1) for Linux x86
B55924-04
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26 Oracle Internet Directory

この章では、Oracle Internet Directoryに関連する問題について説明します。次のトピックが含まれています。

26.1 一般的な問題および回避方法

この項では、一般的な問題および回避方法について説明します。内容は次のとおりです。

26.1.1 ODSMブラウザ・ウィンドウが使用できなくなる

Fusion Middleware ControlからODSMを起動し、新規ODSMを選択すると、ブラウザ・ウィンドウが使用できなくなることがあります。たとえば、ウィンドウが繰り返しリフレッシュしたり、空白ページとして表示されたり、ユーザー入力を受け付けなかったり、nullポインタ・エラーを表示します。

回避方法として、URL: http://host:port/odsmに移動して、hostおよびportでODSMが実行されている場所を指定します(例: http://myserver.example.com:7005/odsm)。これにより、ODSMウィンドウを使用してサーバーにログインできるようになります。

26.1.2 Bulkmodifyでエラーが生成される

Oracle Internet DirectoryでOracle Database 11g リリース1(11.1.0.7.0)を使用している場合、bulkmodify操作の実行中にORA-600エラーが表示される場合があります。この問題を修正するには、Oracle Bug#7019313およびOracle Bug#7614692用の修正をOracle Databaseに適用します。

26.1.3 トルコ文字の点付きのIが正しく処理されない

不具合により、Oracle Internet Directoryでは、トルコ語キャラクタ・セットに含まれる点付きの大文字のIを正しく処理できません。そのため、Oracle Directory Services Managerまたはコマンドライン・ユーティリティで問題が発生する可能性があります。

26.1.4 OIDCMPRECによって操作属性が変更される可能性がある

デフォルトでは、oidcmprecツールは比較時に操作属性を除外します。つまり、oidcmprecでは、ソース・ディレクトリ・エントリおよび接続先ディレクトリ・エントリ内の操作属性値を比較しません。ただし、ユーザー定義属性のリコンシリエーション時に、操作属性が変更される可能性があります。

26.1.5 OIDREALMではレルムの削除がサポートされていない

oidrealmツールでは、レルムの作成はサポートされますが削除はサポートされていません。レルムの削除手順は、https://support.oracle.com/のMy Oracle Supportから取得できるノート604884.1に記述されています。

26.1.6 Oracle Database 11.2.0.1.0にパッチを適用してパージ・ジョブの問題を修正する

Oracle Internet DirectoryでOracle Database 11.2.0.1.0を使用している場合は、Oracle Databaseにパッチ11.2.0.1.3 PSUを適用してください。このパッチを適用していない場合、パージ・ジョブが正しく機能しません。

26.1.7 OPSS ldapsearchのSQLで%CPUが高くなる可能性がある

OPSSの1レベルldapsearch操作のSQLでフィルタorcljaznprincipal=valueおよび必須属性を使用すると、%DB CPUが過度に高くなる可能性があります。この検索パフォーマンスがマシンおよび他のプロセスのパフォーマンス全体に影響する場合、Oracle Databaseで次の手順を実行することにより、問題を軽減できます。

  1. Oracle DatabaseにユーザーODSとしてログインし、次のSQLを実行します。

    BEGIN
    DBMS_STATS.GATHER_TABLE_STATS(OWNNAME=>'ODS',
                                  TABNAME=>'CT_ORCLJAZNPRINCIPAL',
                                  ESTIMATE_PERCENT=>DBMS_STATS.AUTO_SAMPLE_SIZE,
                                  CASCADE=>TRUE);
    END;
    /
    
  2. 共有プールをフラッシュします。

26.1.8 コマンドラインを使用してレプリケーション・サーバーを起動する場合はコマンドラインを使用して停止する

コマンドラインを使用してレプリケーション・サーバーを起動する場合、停止にもコマンドラインを使用します。Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用してこれを停止しようとすると、失敗します。

26.1.9 SSOを使用したODSMを使用している場合、ASCII以外の名前を持つユーザーに問題が発生する可能性がある

シングル・サインオン用としてOracle Access Manager 11gリリース1(11.1.1.2)を使用するようODSMが構成されている場合、ASCII以外の文字が名前に含まれるユーザーがログインした後、次の問題が発生することがあります。

  • ホームページに表示されるユーザー名が文字化けします。

  • Oracle Virtual Directoryサーバーに対するシングル・サインオン接続が接続のリストに表示されません。

26.2 構成の問題および回避方法

この項では、構成の問題および回避方法について説明します。次の項目が含まれます。

26.2.1 Oracle Internet Directoryをテストから本番へ移動した後でウォレットを再作成する

テスト・マシン上でサーバー認証モードまたは相互認証モードでSSLを使用するためにOracle Internet Directoryを構成し、Oracle Internet Directoryを本番マシンに移動する場合は、本番マシン上でOracle Internet Directoryウォレットを再作成してください。

古いウォレットには、証明書のDNとして元のマシンのホスト名が含まれます。このDNのホスト名は、テストから本番への移動時に変更されません。本番マシン上でウォレットを再作成することで、SSL通信の問題を回避してください。

26.3 ドキュメントの訂正箇所

この項では、ドキュメントの訂正箇所を示します。次のトピックが含まれています。

26.3.1 bulkdeleteは属性ではなくエントリを削除する

『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』の「バルク操作の実行」、bulkdeleteに関する項のタイトルは「bulkdeleteを使用したエントリまたはエントリの属性の削除」です。このタイトルには語弊があります。bulkdeleteを使用して削除できるのはエントリ全体またはサブツリーのみです。この項の最初のセンテンスにも語弊があるため、無視する必要があります。

26.3.2 ODSMに関する項はOracle Internet Directoryについて言及する必要がある

『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』の第7章の「Oracle Directory Services Managerとのシングル・サインオン統合」というタイトルの項には、Oracle Virtual Directoryに関する言及が含まれます。これは実際にはOracle Internet Directoryについて言及する必要があります。

26.3.3 ローリング・アップグレードの前提条件のバグ番号が正しくない

『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』の付録「ローリング・アップグレードの実行」の前提条件に関する項にリストされているバグ修正番号が正しくありません。これらは次のように記載される必要があります。

  • Oracle Internet Directoryバージョン11.1.1.2.0を使用している場合、バグ番号10431688の修正をMiddleware Oracleホームごとに適用してください。

  • Oracle Internet Directoryバージョン11.1.1.3.0を使用している場合、バグ番号10431664の修正をMiddleware Oracleホームごとに適用してください。

26.3.4 orclcryptoschemeのデフォルト値はSSHAである

Oracle Internet Directory 11g(11.1.1.3)および(11.1.1.4)では、orclcryptoschemeのデフォルト値はSSHAです。このドキュメントは次の箇所が正しくありません。

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』の表9-3「DSEの属性」

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』の第30章「パスワード検証の管理」、ユーザー・パスワード検証の作成用のハッシング・スキームに関する項

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementリファレンス』の第8章「LDAP属性参照」、orclcryptoschemeのエントリ

26.3.5 Oracle Internet Directory SSL相互認証の設定

『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』にも『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』にも、Oracle Internet Directory SSLクライアントおよびサーバー認証の設定方法が記載されていません。この情報は、次の場所にあるMy Oracle Supportのノート1311791.1に記載されています。

https://support.oracle.com/

26.3.6 非スーパー・ユーザーがODSMの「スキーマ」タブを使用できる

『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』の非スーパー・ユーザーによるOracle Directory Services Managerへのアクセスに関する項には、スーパー・ユーザーではなくユーザーとしてログインした場合にアクセスできるのは「ホーム」および「データ・ブラウザ」タブのみであると記載されています。実際には、「スキーマ」タブにもアクセスできます。

26.3.7 『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』の付録Pのコマンドおよびパスが正しくない

付録P「Oracleスタックの起動と停止」には、2つのエラーがあります。

P.1「スタックの起動」のステップ2で、

MW_HOME/user_projects/domains/DOMAIN_NAME/bin/startManagedWebLogic.sh

は、正しくは次のとおりです。

MW_HOME/user_projects/domains/DOMAIN_NAME/bin/startWebLogic.sh

P.1「スタックの起動」のステップ3で、

MW_HOME/user_projects/domains/DOMAIN_NAME/bin/startNodeManager.sh

は、正しくは次のとおりです。

MW_HOME/wlserver_10.3/server/startNodeManager.sh

26.3.8 『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』でopmnctl updatecomponentregistrationのオプションが足りない

第10章「IPアドレスの管理」で、opmnctl updatecomponentregistrationコマンドに-Sportオプションがありません。このコマンドには-Port-Sportの両方が必要です。

26.3.9 特定のインスタンス固有の属性を変更する場合は常にコンポーネント登録を更新する

次のインスタンス・パラメータのいずれかを変更する場合は常に、opmnctl updatecomponentregistrationを実行して登録済OracleインスタンスのOracle Internet Directoryコンポーネントの登録を更新する必要があります。

表26-1 コンポーネント登録の更新が必要な属性変更

属性 『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』の項

orclhostname

第9章のインスタンス固有の構成エントリの属性に関する項

orclnonsslport

第9章のインスタンス固有の構成エントリの属性に関する項

orclsslport

第9章のインスタンス固有の構成エントリの属性に関する項

userpassword

第12章のEMD管理者アカウントのパスワードの変更に関する項


2011年1月以前にリリースされた『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』の各バージョンには、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用してパラメータを変更する場合はopmnctl updatecomponentregistrationを実行する必要がないという内容の記述が複数あります。この記述は間違っています。これらのパラメータのいずれかを変更した後は常にこのコマンドを実行する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』の「Oracle Internet Directoryインスタンスの管理」、opmnctlを使用したOracleインスタンスのコンポーネント登録の更新に関する項を参照してください。