Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic ServerにおけるWebサーバー1.1プラグインの使い方 11g リリース1(10.3.5) B61009-03 |
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次の項では、ApacheおよびMicrosoft IISのWebサーバー・プラグインを構成するために使用するパラメータを説明します。
個々のWebサーバー・プラグインに対するパラメータは、特別な構成ファイルに入力します。この構成ファイルは各Webサーバーで異なる名前を持ち、ファイルの形式について異なる規則があります。詳細については、各プラグインに関する次の項を参照してください。
Webサーバー・プラグインの一般的なパラメータを表7-1に示します。パラメータでは大文字/小文字が区別されます。
表7-1 Webサーバー・プラグインの一般的なパラメータ
パラメータ名 | デフォルト | 説明 | 適用対象 |
---|---|---|---|
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なし |
HTTPリクエストを転送する必要があるWebLogic Serverホスト(またはWebLogic Serverで定義されたものと同じ仮想ホスト名)を示します。WebLogicクラスタを使用している場合、 |
ISAPI、Apache |
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なし |
プラグイン(または他のサーバー)からの接続リクエストのWebLogic Serverホスト上のリスニング・ポートを示します。(プラグインおよびWebLogic Serverの間にSSLを使用している場合、このパラメータにSSLのリスニング・ポートを設定し(「SSLの構成」を参照)、 WebLogicクラスタを使用している場合は、 |
ISAPI、Apache |
(WebLogic Serverのクラスタまたは複数のクラスタリングされていないサーバーにプロキシする場合は必須。) |
なし |
クラスタリングされたバックエンド・サーバーのリストをプロキシするため、またはクラスタリングされていない管理対象サーバーのインスタンス間のロード・バランシングを行うために、 ロード・バランシング用に使用できるWebLogic Serverのリスト。サーバーまたはクラスタのリストは、「ホスト:ポート」エントリのリストです。複数のクラスタと単一サーバーの組合せを指定すると、このパラメータに戻される動的リストは、クラスタリングされたサーバーのみを戻します。 パラメータの指定方法と必要な形式はプラグインによって異なります。次に含まれる例を参照してください。 プラグインとWebLogic Serverの間にSSLを使用している場合は、ポート番号をSSLリスニング・ポートに設定して(「SSLの構成」を参照)、 プラグインは、使用可能なサーバー間で単純なラウンド・ロビンを行います。このプロパティで指定するサーバー・リストは、サーバーおよびプラグインが保持する動的サーバー・リストの起点です。新しく追加されたり、障害が発生したり、障害から回復したクラスタ・メンバーがあると、WebLogic Serverとプラグインは連携して自動的にサーバー・リストを更新します。 動的クラスタ・リストを無効化するには、 プラグインは、Cookieの含まれているHTTPリクエスト、URLエンコーディングされたセッションの含まれているHTTPリクエスト、またはPOSTデータに格納されているセッションの含まれているHTTPリクエストをそのCookieを元々作成したクラスタ内のサーバーに転送します。 |
ISAPI、Apache |
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null |
RFC仕様に従ったURLの一般的な構文は次のとおりです。 [PROTOCOL]://[HOSTNAME]:{PORT}/{PATH}/{FILENAME};{PATH_PARAMS}/{QUERY_STRING}...
http://myWeb.server.com/weblogic/foo が解析のためにプラグインに渡され、URLがWebLogic Serverに渡される前に http://myWeb.server.com:7001/foo 既存のサード・パーティ・サーバーを新しく変更し、プラグインを使用してWebLogic Serverにリクエストをプロキシする場合、 |
ISAPI、Apache |
|
null |
RFC仕様に従ったURLの一般的な構文は次のとおりです。 [PROTOCOL]://[HOSTNAME]:{PORT}/{PATH}/{FILENAME};{PATH_PARAMS}/{QUERY_STRING}...
ファイル名を追加する必要がある場合は、 |
ISAPI、Apache |
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10 |
プラグインがWebLogic Serverホストへの接続を試行する最大時間(秒)。この値は エラー・レスポンスはErrorPageパラメータを使用してカスタマイズできます。 |
ISAPIおよびApache |
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2 |
WebLogic Serverホスト(またはクラスタ内のすべてのサーバー)への接続試行の間にプラグインがスリープする間隔(秒)。この値は 再試行しないようにするには、 エラー・レスポンスは |
ISAPIおよびApache |
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OFF |
デバッグ操作用に実行されるロギングのタイプを設定します。UNIXシステムの場合、デバッグ情報は WLLogFileパラメータを別のディレクトリとファイルに設定して、この場所とファイル名をオーバーライドします。(この場所を変更する他の方法については、 サーバーにログインするユーザーに対してtmpまたはTEMPディレクトリへの書込み権限が割り当てられていることを確認してください。次のいずれかのロギング・オプションを設定します(HFC、HTW、HFWおよびHTCのオプションを組み合わせて、「HFC,HTW」のようにカンマで区切って設定することもできます)。
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ISAPIおよびApache |
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ISAPIおよびApache |
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0 (起動時に1回のみルックアップ) |
Apacheにのみ適用します。 プロキシ構成で定義する場合、WebLogic ServerがサーバーのDNS名からIPへのマッピングをリフレッシュする間隔を秒単位で指定します。WebLogic Serverインスタンスを別のIPアドレスに移行する場合に使用できますが、そのサーバーのIPのDNS名は変更されません。この場合、指定したリフレッシュ間隔でDNS<->IPのマッピングが更新されます。 |
Apacheプラグイン |
WLTempDir |
Debugパラメータを参照 |
POSTデータ・ファイルの
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ISAPIおよびApacheプラグイン |
DebugConfigInfo |
OFF |
特殊な問合せパラメータ「__WebLogicBridgeConfig」を有効にします。このパラメータは、プラグインから構成パラメータに関する詳細を取得するために使用します。 たとえば、DebugConfigInfoを設定して「__WebLogicBridgeConfig」を有効にし、問合せ文字列「?__WebLogicBridgeConfig」を含むリクエストを送信すると、構成情報と実行時統計が収集され、その情報がブラウザに戻されます。この場合、プラグインはWebLogic Serverに接続しません。 このパラメータはデバッグにのみ使用するもので、出力メッセージの形式はリリースによって異なります。セキュリティのため、本番システムではこのパラメータをOFFにしてください。 |
ISAPIおよびApacheプラグイン |
StatPath (Microsoft Internet Information Serverプラグインでは利用できません) |
false |
trueに設定した場合、プラグインではリクエストをWebLogic Serverに転送する前に、リクエストの変換されたパス(Proxy-Path-Translated)の有無と権限がチェックされます。 ファイルが存在しない場合、「HTTP 404 File Not Found」のレスポンスがクライアントに戻されます。ファイルが存在しているが読み取れない場合は、「HTTP 403/Forbidden」のレスポンスがクライアントに戻されます。どちらの場合も、Webサーバーのデフォルトのメカニズムがこれらのレスポンスを処理します。このオプションは、WebLogic Server Webアプリケーションのドキュメント・ルートとWebサーバーのドキュメント・ルートが同じである場合に役立ちます。 エラー・レスポンスはErrorPageパラメータを使用してカスタマイズできます。 |
Apacheプラグイン |
ErrorPage |
なし |
WebサーバーがリクエストをWebLogic Serverに転送できなかった場合に表示されるユーザー独自のエラー・ページを作成できます。 |
ISAPI、Apache |
WLSocketTimeoutSecs |
2 (0より大きな値) |
接続中のソケットのタイムアウトを秒単位で設定します。 |
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WLIOTimeoutSecs (HungServerRecoverSecsの新しい名称) |
300 |
WebLogic Serverからのリクエストへのレスポンスに対するプラグインの待機時間を定義します。プラグインは、サーバーがレスポンスするまで 最小値: 10 最大値: 制限なし |
ISAPIおよびApacheプラグイン |
冪等 |
ON |
「ON」に設定されている状態で、サーバーが「WLIOTimeoutSecs」(HungServerRecoverSecsの新しい名称)の時間内に応答しない場合、プラグインはフェイルオーバーします。 Idempotentを「ON」に設定している場合も、プラグインはフェイルオーバーされ、サーバーが 「OFF」に設定した場合、プラグインはフェイルオーバーしません。Apache HTTP Serverを使用している場合は、複数のURLまたはMIMEタイプに対してこのパラメータを別々に設定できます。 |
ISAPI、Apache |
WLCookieName CookieNameパラメータは非推奨 |
JSESSIONID |
WebLogic Server WebアプリケーションのWebLogic ServerセッションCookie名を変更する場合、プラグインの「WLCookieName」パラメータを同じ値に変更する必要があります。WebLogicセッションCookie名は、WebLogic固有のデプロイメント記述子の |
ISAPIおよびApache |
DefaultFileName |
なし |
URIが「/」の場合、プラグインは次の手順を実行します。
これによって、WebLogic Serverからリダイレクトされなくなります。 DefaultFileNameは、リクエストがプロキシされるWebLogic ServerのWebアプリケーションのデフォルト・ウェルカム・ページに設定します。たとえば、 Apacheユーザーのための注意: StrongholdバージョンまたはRavenバージョンを使用する場合は、 |
ISAPIおよびApache |
MaxPostSize |
-1 |
POSTデータの最大許容サイズ(バイト単位)。コンテキスト長が |
ISAPI、Apache |
MatchExpression (Apache HTTP Serverのみ) |
なし |
MIMEタイプによるプロキシを行う場合、MatchExpressionパラメータを使用してIfModuleブロック内にファイル名のパターンを設定します。 MIMEタイプによるプロキシの場合の例: <IfModule weblogic_module> MatchExpression *.jsp WebLogicHost=myHost|paramName=value </IfModule> パスによるプロキシの場合の例: <IfModule weblogic_module> MatchExpression /weblogic WebLogicHost=myHost|paramName=value </IfModule> 次の構文を使用して、MatchExpressionの新しいパラメータを定義することもできます。 MatchExpression *.jsp PathPrepend=/test PathTrim=/foo |
Apacheプラグイン |
FileCaching |
ON |
なお、POSTデータのサイズが2048バイト以下の場合は、 |
ISAPI、Apache |
WLExcludePathOrMimeType |
なし |
このパラメータを使用すると、特定のリクエストをプロキシ処理から除外できます。 このパラメータは、Locationタグ・レベルでローカルに定義することも、グローバルに定義することもできます。このプロパティをローカルに定義した場合、グローバルなプロパティはオーバーライドされず、2つのパラメータの結合が定義されます。 |
ISAPIおよびApacheプラグイン |
KeepAliveSecs |
20 |
プラグインとWebLogic Serverの間のアクティブではない接続が閉じられるまでの時間。このパラメータを有効にするには、 このパラメータの値は、管理コンソールのサーバー/HTTPタブで設定される期間フィールドの値、または |
ISAPI、Apache |
KeepAliveEnabled |
true (Microsoft IISプラグイン) ON (Apacheプラグイン) |
プラグインとWebLogic Serverの間の接続のプールを有効化します。 Microsoft IISプラグインの有効な値は、trueおよびfalseです。 Apacheプラグインの有効な値は、 |
ISAPI、Apache |
QueryFromRequest (Apache HTTP Serverのみ) |
OFF |
(request_rec *)r->the request 問合せ文字列をWebLogic Serverに渡します。(詳細は、Apacheドキュメントを参照してください。)これは、次の場合に望ましい動作です。
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Apacheプラグイン |
MaxSkipTime |
10 |
WebLogicClusterパラメータまたはWebLogic Serverから戻される動的クラスタ・リストにあるWebLogic Serverで障害が発生した場合、その障害の発生したサーバーは「bad」とマークされ、プラグインはリスト内の次のサーバーに接続しようとします。
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ISAPI、Apache |
DynamicServerList |
ON |
このパラメータを
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ISAPIおよびApache |
WLProxySSL |
OFF |
次の条件に一致する場合、プラグインとWebLogic Server間のSSL通信を維持する場合は、このパラメータを
WLProxySSLを |
ISAPIおよびApache |
WLProxyPassThrough |
OFF |
プロキシ・プラグインまたは |
ISAPIおよびApache |
WLLocalIP |
なし |
プラグインがマルチホーム・マシンで動作しているWebLogic Serverインスタンスに接続する場合のバインド先の(プラグインのシステム上の) IPアドレスを定義します。
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ISAPIおよびApache |
WLSendHdrSeparately |
ON |
このパラメータをONに設定すると、ヘッダーおよびレスポンスの本文が別々のパケットで送信されます。 注意: ヘッダーとレスポンスの本文を2つのコールで送信する必要がある場合、たとえば、他のISAPIフィルタまたは本文の前にヘッダーがあることを期待するクライアントを持つ場合、このパラメータをONに設定します。 |
ISAPIプラグイン |
FileCachingパラメータをONに設定すると、リクエストのPOSTデータのサイズが2048バイトより大きい場合、POSTデータはまずディスク上の一時ファイルに読み込まれ、次に8192バイトのチャンク単位でWebLogic Serverに転送されます。これにより、フェイルオーバーの間もPOSTデータが保持されます。
UNIXでは、POSTファイルが/tmp/_wl_proxy
にあります。Windowsでは、このファイルの場所は次にあります(WLTempDir
を指定していない場合)。
環境変数TMP
環境変数TEMP
C:\Temp
/tmp/_wl_proxy
は、HTTP Serverのユーザーが所有する固定ディレクトリです。様々なユーザーによってインストールされた複数のHTTP Serverが存在する場合、このディレクトリに書き込めないHTTP Serverが存在する場合があります。この状況により、次のようなエラーが発生します。
この問題を解決するには、WLTempDir
パラメータを使用して、POSTデータ・ファイルの_wl_proxy
に対して別の場所を指定します。
注意: SCG証明書は、WebLogic Serverプロキシ・プラグインで使用できません。SCG以外の証明書は適切に機能し、その場合はWebLogic Serverとプラグインの間でSSL通信を行えます。キーストア関連の初期化パラメータは、WebLogic Serverプロキシ・プラグインで使用できません。 |
Webサーバー・プラグインのSSLパラメータを表7-2に示します。パラメータでは大文字/小文字が区別されます。
表7-2 Webサーバー・プラグインのSSLパラメータ
パラメータ | デフォルト | 説明 | 適用対象 |
---|---|---|---|
SecureProxy |
OFF |
このパラメータをONに設定すると、プラグインとWebLogic Server間のすべての通信でSSLプロトコルの使用が有効になります。このパラメータを定義する前に、対応するWebLogic ServerのポートをSSLプロトコル用に構成しておく必要があります。 このパラメータは、メイン・サーバー用の構成と仮想ホスト用の構成(仮想ホストが定義されている場合)の2つのレベルで設定できます。仮想ホスト用の構成でこの設定がオーバーライドされない場合、仮想ホスト用の構成はメイン・サーバー用の構成からSSLの構成を継承します。 |
ISAPIおよびApache |
WLSSLWallet |
なし |
WLSSLWalletは、WebLogic Server SSLの構成方法に基づいて一方向SSLまたは双方向SSLを実行します。 引数としてOracleウォレット(SSOウォレット・ファイルを含む)のパスが必要です。 例: |