JavaScript is required to for searching.
ナビゲーションリンクをスキップ
印刷ビューの終了
Oracle VM Server for SPARC 2.1 管理ガイド     Oracle VM Server for SPARC (日本語)
search filter icon
search icon

ドキュメントの情報

はじめに

パート I Oracle VM Server for SPARC 2.1 ソフトウェア

1.  Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアの概要

2.  ソフトウェアのインストールおよび有効化

3.  セキュリティー

4.  サービスおよび制御ドメインの設定

5.  ゲストドメインの設定

6.  I/O ドメインの設定

7.  仮想ディスクの使用

8.  仮想ネットワークの使用

9.  ドメインの移行

10.  リソースの管理

11.  構成の管理

12.  その他の管理タスクの実行

パート II オプションの Oracle VM Server for SPARC ソフトウェア

13.  Oracle VM Server for SPARC 物理から仮想への変換ツール

14.  Oracle VM Server for SPARC Configuration Assistant

15.  Oracle VM Server for SPARC 管理情報ベース (Management Information Base、MIB) ソフトウェアの使用

Oracle VM Server for SPARC 管理情報ベースの概要

ソフトウェアコンポーネント

システム管理エージェント

&Manager と Oracle VM Server for SPARC MIB

XML ベースの制御インタフェースの解析

SNMP トラップの提供

障害と復旧の情報の提供

Oracle VM Server for SPARC MIB オブジェクトツリー

Oracle VM Server for SPARC MIB ソフトウェアのインストールと設定

Oracle VM Server for SPARC MIB ソフトウェアのインストールと設定 (作業マップ)

Oracle VM Server for SPARC MIB ソフトウェアパッケージのインストール

SMA への Oracle VM Server for SPARC MIB モジュールのロード

Oracle VM Server for SPARC MIB ソフトウェアパッケージの削除

セキュリティーの管理

最初の snmpv3 ユーザーの作成

ドメインの監視

環境変数の設定

環境変数の設定

Oracle VM Server for SPARC MIB の問い合わせ

Oracle VM Server for SPARC MIB オブジェクトの取得

Oracle VM Server for SPARC MIB 情報の取得

ドメインテーブル (ldomTable)

環境変数テーブル (ldomEnvVarsTable)

ドメインポリシーテーブル (ldomPolicyTable)

サービスプロセッサ設定テーブル (ldomSPConfigTable)

ドメインリソースプールとスカラー変数

仮想 CPU テーブル (ldomVcpuTable)

仮想メモリーテーブル

仮想ディスクテーブル

仮想ネットワークテーブル

仮想コンソールテーブル

暗号化装置テーブル (ldomCryptoTable)

I/O バステーブル (ldomIOBusTable)

コアテーブル (ldomCoreTable)

Logical Domains バージョン情報のスカラー変数

SNMP トラップの使用

Oracle VM Server for SPARC MIB モジュールトラップの使用

トラップの送受信

Oracle VM Server for SPARC MIB トラップの説明

ドメインの作成 (ldomCreate)

ドメインの削除 (ldomDestroy)

ドメインの状態変更 (ldomStateChange)

仮想 CPU の変更 (ldomVCpuChange)

仮想メモリーの変更 (ldomVMemChange)

仮想ディスクサービスの変更 (ldomVdsChange)

仮想ディスクの変更 (ldomVdiskChange)

仮想スイッチの変更 (ldomVswChange)

仮想ネットワークの変更 (ldomVnetChange)

仮想コンソール端末集配信装置の変更 (ldomVccChange)

仮想コンソールグループの変更 (ldomVconsChange)

ドメインの起動と停止

ドメインの起動と停止

ドメインの起動

ドメインの停止

16.  Logical Domains Manager の検出

17.  Logical Domains Manager での XML インタフェースの使用

用語集

索引

ドメインの監視

この節では、Oracle VM Server for SPARC MIB に問い合わせることによって論理ドメイン (ドメイン) を監視する方法を説明します。また、さまざまなタイプの MIB について説明します。

この節では、次のトピックについて説明します。

環境変数の設定

環境変数の設定

Oracle VM Server for SPARC MIB に問い合わせる前に、使用するシェルの環境変数を設定する必要があります。この手順では、C シェル、Bourne シェル、および Korn シェルの環境変数を設定する方法を説明します。

Oracle VM Server for SPARC MIB の問い合わせ

Oracle VM Server for SPARC MIB オブジェクトの取得

システムに多数のドメインがある場合、SNMP 要求への応答が可能になる前に、SNMP エージェントがタイムアウトする可能性があります。タイムアウト値を増やすには、-t オプションを使用して、より長いタイムアウト値を指定します。たとえば、次の snmpwalk コマンドはタイムアウト値を 20 秒に設定します。

# snmpwalk -t 20 -v1 -c public localhost SUN-LDOM-MIB::ldomTable

また、-t オプションを使用して、snmpget コマンドおよび snmptable コマンドのタイムアウト値も指定できます。

例 15-1 単一の Oracle VM Server for SPARC MIB オブジェクトの取得 (snmpget)

次の snmpget コマンドは ldomVersionMajor オブジェクトの値を問い合わせます。このコマンドは、ホスト localhostsnmpv1 (-v1) とコミュニティー文字列 (-c public) を指定します。

# snmpget -v1 -c public localhost SUN-LDOM-MIB::ldomVersionMajor.0
SUN-LDOM-MIB::ldomVersionMajor.0 = INTEGER: 1

例 15-2 ldomTable からのオブジェクト値の取得 (snmpwalk)

次の例は、snmpwalk コマンドを使用して ldomTable からオブジェクト値を取得する方法を示しています。

例 15-3 ldomTable からのオブジェクト値の表形式での取得 (snmptable)

次の例は、snmptable コマンドを使用して ldomTable からオブジェクト値を表形式で取得する方法を示しています。

Oracle VM Server for SPARC MIB 情報の取得

この節では、Oracle VM Server for SPARC MIB から表またはスカラーオブジェクトの形式で取得できる情報について説明します。

ドメインテーブル (ldomTable)

ldomTable は、システムの各ドメインを表すときに使用されます。情報には、仮想 CPU、メモリー、暗号化装置、および I/O バスのリソース制約が含まれます。このテーブルには、汎用一意識別子 (UUID)、MAC アドレス、ホスト ID、障害ポリシー、マスタードメインなどのドメイン情報が含まれます。

表 15-1 ドメインテーブル (ldomTable)

名前
データ型
アクセス
説明
ldomIndex
整数
アクセス不可
このテーブルのインデックスとして使用される整数
ldomName
表示文字列
読み取り専用
ドメインの名前
ldomAdminState
整数
読み取り/書き込み
アクティブな管理のために、ドメインの起動や停止を実行します。
  • 値 1 はドメインを起動します

  • 値 2 はドメインを停止します

ldomOperState
整数
読み取り専用
ドメインの現在の状態。次の値のいずれか 1 つです。
  • 1 はアクティブ状態

  • 2 は停止状態

  • 3 はアクティブでない状態

  • 4 はバインド状態

  • 5 はアンバインド状態

  • 6 はバウンド状態

  • 7 は起動状態

ldomNumVCPU
整数
読み取り専用
使用している仮想 CPU の数。ドメインがアクティブでない状態の場合、この値は要求された仮想 CPU の数になります。
ldomMemSize
整数
読み取り専用
使用している仮想メモリーの容量ドメインがアクティブでない状態の場合、この値は要求された記憶域サイズになります。
ldomMemUnit
整数
読み取り専用
次のメモリー単位のいずれか 1 つです。
  • 1 は KB

  • 2 は MB

  • 3 は GB

  • 4 は バイト

指定されていない場合、単位の値はバイトです。

ldomNumCrypto
整数
読み取り専用
使用している暗号化装置の数。ドメインがアクティブでない状態の場合、この値は要求された暗号化装置の数になります。
ldomNumIOBus
整数
読み取り専用
使用している物理 I/O デバイスの数
ldomUUID
表示文字列
読み取り専用
ドメインの UUID
ldomMacAddress
表示文字列
読み取り専用
ドメインの MAC アドレス
ldomHostID
表示文字列
読み取り専用
ドメインのホスト ID
ldomFailurePolicy
表示文字列
読み取り専用
マスタードメインの障害ポリシー。ignorepanicresetstop のいずれかです。
ldomMaster
表示文字列
読み取り専用
1 つのスレーブドメインに対する、最大 4 つのマスタードメインの名前

環境変数テーブル (ldomEnvVarsTable)

ldomEnvVarsTable は、すべてのドメインが使用する OpenBoot PROM 環境変数を示します。

表 15-2 環境変数テーブル (ldomEnvVarsTable)

名前
データ型
アクセス
説明
ldomEnvVarsLdomIndex
整数
読み取り専用
OpenBoot PROM 環境変数を含むドメインを表す ldomTable へのインデックスとして使用される整数
ldomEnvVarsIndex
整数
読み取り専用
このテーブルの OpenBoot PROM 環境変数にインデックスを作成するために使用される整数
ldomEnvVarsName
表示文字列
読み取り専用
OpenBoot PROM 変数の名前
ldomEnvVarsValue
表示文字列
読み取り専用
OpenBoot PROM 変数の値

ドメインポリシーテーブル (ldomPolicyTable)

ldomPolicyTable は、すべてのドメインに適用される動的リソース管理 (DRM) ポリシーを示します。

表 15-3 ドメインポリシーテーブル (ldomPolicyTable)

名前
データ型
アクセス
説明
ldomPolicyLdomIndex
整数
読み取り専用
DRM ポリシーを含むドメインを表す ldomTable へのインデックスとして使用される整数
ldomPolicyIndex
整数
アクセス不可
このテーブルの DRM ポリシーにインデックスを作成するために使用される整数
ldomPolicyName
表示文字列
読み取り専用
ポリシー名
ldomPolicyStatus
表示文字列
読み取り専用
ポリシー状態
ldomPolicyPriority
整数
読み取り専用
ポリシーがオーバーラップするとき、選択する DRM ポリシーを決定するために使用する優先度
ldomPolicyVcpuMin
整数
読み取り専用
ドメインの仮想 CPU の最小数
ldomPolicyVcpuMax
整数
読み取り専用
ドメインの仮想 CPU の最大数。unlimited の値は最大整数値 2147483647 を使用します。
ldomPolicyUtilLower
整数
読み取り専用
ポリシー分析がトリガーされる使用率の下限レベル
ldomPolicyUtilUpper
整数
読み取り専用
ポリシー分析がトリガーされる使用率の上限レベル
ldomPolicyTodBegin
表示文字列
読み取り専用
hh:mm:[ss] の形式で表示される、ポリシーの実効開始時刻
ldomPolicyTodEnd
表示文字列
読み取り専用
hh:mm:[ss] の形式で表示される、ポリシーの実効停止時刻
ldomPolicySampleRate
整数
読み取り専用
リソースサイクル時間 (秒単位)
ldomPolicyElasticMargin
整数
読み取り専用
仮想 CPU の数を減らした場合の変動を回避するための、util-lower プロパティー (ldomPolicyUtilLower) と使用していない仮想 CPU 数の間のバッファー量
ldomPolicyAttack
整数
読み取り専用
いずれか 1 つのリソース制御サイクル中に追加するリソースの最大量unlimited の値は最大整数値 2147483647 を使用します。
ldomPolicyDecay
整数
読み取り専用
いずれか 1 つのリソース制御サイクル中に削除するリソースの最大量

サービスプロセッサ設定テーブル (ldomSPConfigTable)

ldomSPConfigTable は、すべてのドメインのサービスプロセッサ (SP) 設定を示します。

表 15-4 サービスプロセッサ設定テーブル (ldomSPConfigTable)

名前
データ型
アクセス
説明
ldomSPConfigIndex
整数
アクセス不可
このテーブルの SP 設定にインデックスを作成するために使用される整数
ldomSPConfigName
表示文字列
読み取り専用
SP 設定名
ldomSPConfigStatus
表示文字列
読み取り専用
SP 設定状態

ドメインリソースプールとスカラー変数

次のリソースをドメインに割り当てられます。

次のスカラー MIB 変数は、リソースプールとそのプロパティーを表すときに使用されます。

表 15-5 CPU リソースプールのスカラー変数

名前
データ型
アクセス
説明
ldomCpuRpCapacity
整数
読み取り専用
ldomCpuRpCapacityUnit のリソースプールが許可する最大予約数
ldomCpuRpReserved
整数
読み取り専用
リソースプールから現在予約されている CPU のプロセッサクロック速度 (MHz) の累積
ldomCpuRpCapacityUnitldomCpuRpReservedUnit
整数
読み取り専用
次の CPU 割り当て単位のいずれか 1 つです。
  • 1 は MHz

  • 2 は GHz

デフォルト値は MHz です。

表 15-6 メモリーリソースプールのスカラー変数

名前
データ型
アクセス
説明
ldomMemRpCapacity
整数
読み取り専用
MemRpCapacityUnit のリソースプールが許可する最大予約数
ldomMemRpReserved
整数
読み取り専用
リソースプールから現在予約されている、MemRpReservedUnit のメモリー容量
ldomMemRpCapacityUnit および ldomMemRpReservedUnit
整数
読み取り専用
次のメモリー割り当て単位のいずれか 1 つです。
  • 1 は KB

  • 2 は MB

  • 3 は GB

  • 4 は バイト

指定されていない場合、単位の値はバイトです。

表 15-7 暗号化リソースプールのスカラー変数

名前
データ型
アクセス
説明
ldomCryptoRpCapacity
整数
読み取り専用
リソースプールが許可する最大予約数
ldomCryptoRpReserved
整数
読み取り専用
リソースプールから現在予約されている暗号化装置の数

表 15-8 I/O バスリソースプールのスカラー変数

名前
データ型
アクセス
説明
ldomIOBusRpCapacity
整数
読み取り専用
プールが許可する最大予約数
ldomIOBusRpReserved
整数
読み取り専用
リソースプールから現在予約されている I/O バスの数

仮想 CPU テーブル (ldomVcpuTable)

ldomVcpuTable は、すべてのドメインが使用する仮想 CPU を示します。

表 15-9 仮想 CPU テーブル (ldomVcpuTable)

名前
データ型
アクセス
説明
ldomVcpuLdomIndex
整数
読み取り専用
仮想 CPU を含むドメインを表す ldomTable へのインデックスとして使用される整数
ldomVcpuIndex
整数
アクセス不可
このテーブルの仮想 CPU にインデックスを作成するために使用される整数
ldomVcpuDeviceID
表示文字列
読み取り専用
仮想 CPU の識別子 (VID)
ldomVcpuOperationalStatus
整数
読み取り専用
次の CPU 状態のいずれか 1 つです。

1 は Unknown

2 は Other

3 は OK

4 は Degraded

5は Stressed

6 は Predictive failure

7 は Error

8 は Nonrecoverable error

9 は Starting

10 は Stopping

11 は Stopped

12 は In service

13 は No contact

14 は Lost communication

15 は Aborted

16 は Dormant

17 は Supporting entity in error

18 は Completed

19 は Power mode

Logical Domains Manager は CPU 状態を提供しないので、デフォルト値は 1 (Unknown) です。

ldomVcpuPhysBind
表示文字列
読み取り専用
物理バインディング (PID)。この仮想 CPU に割り当てられているストランド (ハードウェアスレッド) の識別子を含んでいます。この識別子はコアとチップを一意に識別します。
ldomVcpuPhysBindUsage
整数
読み取り専用
この仮想 CPU によって使用されているストランドの全容量を MHz で示します。たとえば、あるスレッドが最大 1 GHz で動作できるとします。その容量の半分 (ストランドの 50%) だけがこの仮想 CPU に割り当てられている場合、プロパティー値は 500 になります。
ldomVcpuCoreID
表示文字列
読み取り専用
コアの識別子 (コア ID)
ldomVcpuUtilPercent
表示文字列
読み取り専用
仮想 CPU の使用率を示します。

仮想メモリーテーブル

ドメインのメモリー空間は、実メモリーとして参照されます。つまり、これは仮想メモリーです。ハイパーバイザで検出されるホストプラットフォームのメモリー空間は、物理メモリーとして参照されます。ハイパーバイザは、物理メモリーのブロックを割り当てて、ドメインで使用される実メモリーのブロックを形成します。

次の例では、要求された記憶域サイズが、単一の大きなメモリーブロックに割り当てられる代わりに、2 つのメモリーブロックに分けられることを示しています。たとえば、ドメインが 521M バイトの実メモリーを要求しているとします。メモリーには、{physical-address, real-address, size} 形式を使用して、ホストシステム上の 256M バイトの 2 つのブロックを物理メモリーとして割り当てられます。

{0x1000000, 0x1000000, 256}, {0x2000000, 0x2000000,256}

ドメインには、ゲストドメインに割り当てられる物理メモリーセグメントを 64 個まで構成できます。したがって、各メモリーセグメントを保持するには、表示文字列ではなく、補助テーブルが使用されます。表示文字列には、255 文字の制限があります。

仮想メモリーテーブル (ldomVmemTable)

ldomVmemTable は、ドメインが使用する仮想メモリーのプロパティーを示します。

表 15-10 仮想メモリーテーブル (ldomVmemTable)

名前
データ型
アクセス
説明
ldomVmemLdomIndex
整数
読み取り専用
仮想メモリーを含むドメインを表す ldomTable へのインデックスとして使用される整数
ldomVmemIndex
整数
アクセス不可
このテーブルの仮想メモリーにインデックスを作成するために使用される整数
ldomVmemNumberofBlocks
整数
読み取り専用
仮想メモリーのブロック数
仮想メモリーの物理バインディングテーブル (ldomVmemPhysBindTable)

ldomVmemPhysBindTable は、すべてのドメインの物理メモリーセグメントを含む補助テーブルです。

表 15-11 仮想メモリーの物理バインディングテーブル (ldomVmemPhysBindTable)

名前
データ型
アクセス
説明
ldomVmemPhysBindLdomIndex
整数
読み取り専用
物理メモリーセグメントを含むドメインを表す ldomTable へのインデックスとして使用される整数
ldomVmemPhysBind
表示文字列
読み取り専用
この仮想メモリーブロックに次の形式で割り当てられる物理メモリーのリスト: {physical-address, real-address, size}

仮想ディスクテーブル

仮想ディスクサービス (vds) とこれに割り当てられた物理デバイス (vdsdev) によって、仮想ディスク機能が Oracle VM Server for SPARC テクノロジで実現できます。仮想ディスクサービスは、いくつかのローカルボリューム (物理ディスクまたはファイルシステム) をエクスポートします。仮想ディスクサービスが指定された場合、次のものが含まれます。

1 つのディスクサービスには、1 つ以上のディスク、ディスクスライス、およびファイルシステムをバインドできます。各ディスクには、一意の名前とボリューム名があります。このボリューム名は、ディスクがサービスにバインドされるときに使用されます。Logical Domains Manager は、仮想ディスクサービスとその論理ボリュームから仮想ディスククライアント (vdisk) を作成します。

仮想ディスクサービステーブル (ldomVdsTable)

ldomVdsTable は、すべてのドメインの仮想ディスクサービスを示します。

表 15-12 仮想ディスクサービステーブル (ldomVdsTable)

名前
データ型
アクセス
説明
ldomVdsLdomIndex
整数
読み取り専用
仮想ディスクサービスを含むドメインを表す ldomTable へのインデックスとして使用される整数
ldomVdsIndex
整数
アクセス不可
このテーブルの仮想ディスクサービスにインデックスを作成するために使用される整数
ldomVdsServiceName
表示文字列
読み取り専用
仮想ディスクサービスのサービス名。プロパティー値は、ldm add-vds コマンドによって指定される service-name です。
ldomVdsNumofAvailVolume
整数
読み取り専用
この仮想ディスクサービスによってエクスポートされる論理ボリュームの数
ldomVdsNumofUsedVolume
整数
読み取り専用
この仮想ディスクサービスに使用 (バインド) される論理ボリュームの数
仮想ディスクサービスデバイステーブル (ldomVdsdevTable)

ldomVdsdevTable は、すべての仮想ディスクサービスが使用する仮想ディスクサービスデバイスを示します。

表 15-13 仮想ディスクサービスデバイステーブル (ldomVdsdevTable)

名前
データ型
アクセス
説明
ldomVdsdevVdsIndex
整数
読み取り専用
仮想ディスクデバイスを含む仮想ディスクサービスを表す ldomVdsTable にインデックスを作成するために使用される整数
ldomVdsdevIndex
整数
アクセス不可
このテーブルの仮想ディスクサービスデバイスにインデックスを作成するために使用される整数
ldomVdsdevVolumeName
表示文字列
読み取り専用
仮想ディスクサービスデバイスのボリューム名。このプロパティーは、仮想ディスクサービスに追加されるデバイスの一意の名前を指定します。この名前は、デバイスを追加するために、仮想ディスクサービスによってクライアントにエクスポートされます。プロパティー値は、ldm add-vdsdev コマンドによって指定される volume-name です。
ldomVdsdevDevPath
表示文字列
読み取り専用
物理ディスクデバイスのパス名。プロパティー値は、ldm add-vdsdev コマンドによって指定される backend です。
ldomVdsdevOptions
表示文字列
読み取り専用
ディスクデバイスの 1 つ以上のオプション。roslice、または excl
ldomVdsdevMPGroup
表示文字列
読み取り専用
ディスクデバイスのマルチパスグループ名
仮想ディスクテーブル (ldomVdiskTable)

ldomVdiskTable は、すべてのドメインの仮想ディスクを示します。

表 15-14 仮想ディスクテーブル (ldomVdiskTable)

名前
データ型
アクセス
説明
ldomVdiskLdomIndex
整数
読み取り専用
仮想ディスクデバイスを含むドメインを表す ldomTable へのインデックスとして使用される整数
ldomVdiskVdsDevIndex
整数
読み取り専用
仮想ディスクサービスデバイスを表す ldomVdsdevTable にインデックスを作成するために使用される整数
ldomVdiskIndex
整数
アクセス不可
このテーブルの仮想ディスクにインデックスを作成するために使用される整数
ldomVdiskName
表示文字列
読み取り専用
仮想ディスクの名前。プロパティー値は、ldm add-vdisk コマンドによって指定される disk-name です。
ldomVdiskTimeout
整数
読み取り専用
仮想ディスククライアントと仮想ディスクサーバーの間に接続を確立するためのタイムアウト (秒単位)
ldomVdiskID
表示文字列
読み取り専用
仮想ディスクの識別子

次の図は、仮想ディスクテーブルとドメインテーブルの間の関係を定義するために、インデックスがどのように使用されるかを示しています。インデックスは、次のように使用されます。

図 15-3 仮想ディスクテーブルとドメインテーブルとの関係

image:ダイアグラムは、仮想ディスクテーブルとドメインテーブルの間の関係を示しています。

仮想ネットワークテーブル

Oracle VM Server for SPARC 仮想ネットワークサポートにより、ゲストドメインは物理 Ethernet デバイスを介して相互に通信したり、外部ホストと通信したりすることができます。仮想ネットワークには、次の主要コンポーネントが含まれています。

サービスドメイン上に仮想スイッチを作成したあとで、物理ネットワークデバイスを仮想スイッチにバインドできます。その後、通信に仮想スイッチサービスを使用するドメイン向けに、仮想ネットワークデバイスを作成できます。仮想スイッチサービスは、同じ仮想スイッチに接続することで、ほかのドメインと通信します。物理デバイスが仮想スイッチにバインドされている場合、仮想スイッチサービスは外部ホストと通信します。

仮想スイッチサービステーブル (ldomVswTable)

ldomVswTable は、すべてのドメインの仮想スイッチサービスを示します。

表 15-15 仮想スイッチサービステーブル (ldomVswTable)

名前
データ型
アクセス
説明
ldomVswLdomIndex
整数
読み取り専用
仮想スイッチサービスを含むドメインを表す ldomTable へのインデックスとして使用される整数
ldomVswIndex
整数
アクセス不可
このテーブルの仮想スイッチデバイスにインデックスを作成するために使用される整数
ldomVswServiceName
表示文字列
読み取り専用
仮想スイッチサービス名
ldomVswMacAddress
表示文字列
読み取り専用
仮想スイッチが使用する MAC アドレス
ldomVswPhysDevPath
表示文字列
読み取り専用
仮想ネットワークスイッチの物理デバイスパス。物理デバイスが仮想スイッチにバインドされていない場合、プロパティー値は null です。
ldomVswMode
表示文字列
読み取り専用
実行中のクラスタノードの値は mode=sc
ldomVswDefaultVlanID
表示文字列
読み取り専用
仮想スイッチのデフォルトの VLAN ID
ldomVswPortVlanID
表示文字列
読み取り専用
仮想スイッチのポート VLAN ID
ldomVswVlanID
表示文字列
読み取り専用
仮想スイッチの VLAN ID
ldomVswLinkprop
表示文字列
読み取り専用
物理ネットワークデバイスに基づいてリンクステータスを報告するための値は linkprop=phys-state
ldomVswMtu
整数
読み取り専用
仮想スイッチデバイスの最大転送単位 (Maximum Transmission Unit、MTU)
ldomVswID
表示文字列
読み取り専用
仮想スイッチデバイスの識別子
ldomVswInterVnetLink
表示文字列
読み取り専用
inter-vnet 通信の LDC チャネル割り当ての状態。値は on または off です。
仮想ネットワークデバイステーブル (ldomVnetTable)

ldomVnetTable は、すべてのドメインの仮想ネットワークデバイスを示します。

表 15-16 仮想ネットワークデバイステーブル (ldomVnetTable)

名前
データ型
アクセス
説明
ldomVnetLdomIndex
整数
読み取り専用
仮想ネットワークデバイスを含むドメインを表す ldomTable へのインデックスとして使用される整数
ldomVnetVswIndex
整数
読み取り専用
仮想スイッチサービステーブルにインデックスを作成するために使用される整数
ldomVnetIndex
整数
アクセス不可
このテーブルの仮想ネットワークデバイスにインデックスを作成するために使用される整数
ldomVnetDevName
表示文字列
読み取り専用
仮想ネットワークデバイス名。プロパティー値は、ldm add-vnet コマンドによって指定される net-dev プロパティーです。
ldomVnetDevMacAddress
表示文字列
読み取り専用
このネットワークデバイスの MAC アドレス。プロパティー値は、ldm add-vnet コマンドによって指定される mac-addr プロパティーです。
ldomVnetMode
表示文字列
読み取り専用
仮想ネットワークデバイスで NIU ハイブリッド I/O を使用するための値は mode=hybrid
ldomVnetPortVlanID
表示文字列
読み取り専用
仮想ネットワークデバイスのポート VLAN ID
ldomVnetVlanID
表示文字列
読み取り専用
仮想ネットワークデバイスの VLAN ID
ldomVnetLinkprop
表示文字列
読み取り専用
物理ネットワークデバイスに基づいてリンクステータスを報告するための値は linkprop=phys-state
ldomVnetMtu
整数
読み取り専用
仮想ネットワークデバイスの MTU
ldomVnetID
表示文字列
読み取り専用
仮想ネットワークデバイスの識別子

仮想コンソールテーブル

Oracle VM Server for SPARC サービスドメインは、仮想ネットワーク端末サービス (vNTS) を提供します。vNTS は、仮想コンソール端末集配信装置 (vcc) と呼ばれる仮想コンソールサービスを幅広いポート番号とともに提供します。それぞれの仮想コンソール端末集配信装置は複数のコンソールグループ (vcons) を持ち、各グループにはポート番号が割り当てられています。各グループには複数のドメインを含めることができます。

仮想コンソール端末集配信装置テーブル (ldomVccTable)

ldomVccTable は、すべてのドメインの仮想コンソール端末集配信装置を示します。

表 15-17 仮想コンソール端末集配信装置テーブル (ldomVccTable)

名前
データ型
アクセス
説明
ldomVccLdomIndex
整数
読み取り専用
仮想コンソールサービスを含むドメインを表す ldomTable へのインデックスとして使用される整数
ldomVccIndex
整数
アクセス不可
このテーブルの仮想コンソール端末集配信装置にインデックスを作成するために使用される整数
ldomVccName
表示文字列
読み取り専用
仮想コンソール端末集配信装置の名前。プロパティー値は、ldm add-vcc コマンドによって指定される vcc-name です。
ldomVccPortRangeLow
整数
読み取り専用
仮想コンソール端末集配信装置によって使用される TCP ポートの範囲の小さい番号。プロパティー値は、ldm add-vcc コマンドによって指定される port-rangex 部分です。
ldomVccPortRangeHigh
整数
読み取り専用
仮想コンソール端末集配信装置によって使用される TCP ポートの範囲の大きい番号。プロパティー値は、ldm add-vcc コマンドによって指定される port-rangey 部分です。
仮想コンソールグループテーブル (ldomVconsTable)

ldomVconsTable は、すべての仮想コンソールサービスの仮想コンソールグループを示します。

表 15-18 仮想コンソールグループテーブル (ldomVconsTable)

名前
データ型
アクセス
説明
ldomVconsIndex
整数
アクセス不可
このテーブルの仮想グループにインデックスを作成するために使用される整数
ldomVconsGroupName
表示文字列
読み取り専用
仮想コンソールを接続するグループ名。プロパティー値は、ldm set-vcons コマンドによって指定される group です。
ldomVconsPortNumber
整数
読み取り専用
このグループに割り当てられるポート番号。プロパティー値は、ldm set-vcons コマンドによって指定される port です。
仮想コンソール関係テーブル (ldomVconsVccRelTable)

ldomVconsVccRelTable には、ドメイン、仮想コンソール端末集配信装置、およびコンソールグループのテーブル間の関係を示すインデックス値を含まれています。

表 15-19 仮想コンソール関係テーブル (ldomVconsVccRelTable)

名前
データ型
アクセス
説明
ldomVconsVccRelVconsIndex
整数
読み取り専用
ldomVconsTableldomVconsIndex の値
ldomVconsVccRelLdomIndex
整数
読み取り専用
ldomTableldomIndex の値
ldomVconsVccRelVccIndex
整数
読み取り専用
ldomVccTableldomVccIndex の値

次の図は、仮想コンソールテーブルとドメインテーブルの間の関係を定義するために、インデックスがどのように使用されるかを示しています。インデックスは、次のように使用されます。

図 15-4 仮想コンソールテーブルとドメインテーブルとの関係

image:ダイアグラムは、仮想コンソールテーブルとドメインテーブルの間の関係を示しています。

暗号化装置テーブル (ldomCryptoTable)

ldomCryptoTable は、すべてのドメインが使用する暗号化装置を示します。暗号化装置は、モジュラー演算ユニット (Modular Arithmetic Unit、MAU) と呼ばれる場合があります。

表 15-20 暗号化装置テーブル (ldomCryptoTable)

名前
データ型
アクセス
説明
ldomCryptoLdomIndex
整数
読み取り専用
暗号化装置を含むドメインを表す ldomTable へのインデックスとして使用される整数装置
ldomCryptoIndex
整数
アクセス不可
このテーブルの暗号化装置にインデックスを作成するために使用される整数
ldomCryptoCpuSet
表示文字列
読み取り専用
MAU-unit cpuset に割り当てられる CPU のリスト。例: {0, 1, 2, 3}

I/O バステーブル (ldomIOBusTable)

ldomIOBusTable は、すべてのドメインが使用する物理 I/O デバイスと PCI バスを示します。

表 15-21 I/O バステーブル (ldomIOBusTable)

名前
データ型
アクセス
説明
ldomIOBusLdomIndex
整数
読み取り専用
I/O バスを含むドメインを表す ldomTable へのインデックスとして使用される整数
ldomIOBusIndex
整数
アクセス不可
このテーブルの I/O バスにインデックスを作成するために使用される整数
ldomIOBusName
表示文字列
読み取り専用
物理 l/O デバイス名
ldomIOBusPath
表示文字列
読み取り専用
物理 I/O デバイスパス
ldomIOBusOptions
表示文字列
読み取り専用
物理 I/O デバイスオプション

コアテーブル (ldomCoreTable)

ldomCoreTable は、すべてのドメインのコア情報 (core-idcpuset など) を示します。

表 15-22 コアテーブル (ldomCoreTable)

名前
データ型
アクセス
説明
ldomCoreLdomIndex
整数
読み取り専用
コアを含むドメインを表す ldomTable へのインデックスとして使用される整数
ldomCoreIndex
整数
アクセス不可
このテーブルのコアにインデックスを作成するために使用される整数
ldomCoreID
表示文字列
読み取り専用
コアの識別子 (コア ID)
ldomCoreCpuSet
表示文字列
読み取り専用
コア cpuset に割り当てられる CPU のリスト

Logical Domains バージョン情報のスカラー変数

Logical Domains Manager プロトコルは、メジャー番号とマイナー番号から構成される Logical Domains バージョンをサポートしています。Oracle VM Server for SPARC MIB には、Logical Domains バージョン情報を示すスカラー変数が設定されています。

表 15-23 Logical Domains バージョン情報のスカラー変数

名前
データ型
アクセス
説明
ldomVersionMajor
整数
読み取り専用
メジャーバージョン番号
ldomVersionMinor
整数
読み取り専用
マイナーバージョン番号

ldomVersionMajorldomVersionMinor の値は、ldm list -p コマンドによって表示されるバージョンと同等です。たとえば、次のように表示されます。

$ ldm ls -p
VERSION 1.5
...

$ snmpget -v1 -c public localhost SUN-LDOM-MIB::ldomVersionMajor.0
SUN-LDOM-MIB::ldomVersionMajor.0 = INTEGER: 1

$ snmpget -v1 -c public localhost SUN-LDOM-MIB::ldomVersionMinor.0
SUN-LDOM-MIB::ldomVersionMinor.0 = INTEGER: 5