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Oracle® Functional Testing OpenScriptユーザーズ・ガイド
バージョン9.20
B62630-01
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10 Oracle Fusion/ADF負荷テスト・モジュールの使用

この章では、OpenScript Oracle Fusion/ADF負荷テスト・モジュールの設定および使用手順について説明します。このテスト・モジュールは、Oracle Application Development Framework(ADF)ベースのアプリケーションの負荷テストをサポートします。

10.1 Oracle Fusion/ADF負荷テスト・モジュールについて

Oracle Fusion/ADF負荷テスト・モジュールでは、Oracle Application Development Framework(ADF)アプリケーションの負荷テストがサポートされています。Oracle Fusion/ADF負荷テスト・モジュールは、HTTPモジュールの拡張機能です。Oracle Fusion/ADF負荷テスト・モジュールは、結果ビュー、詳細ビュー、プロパティ・ビュー、コンソール/問題の各ビュー、詳細設定、ステップ・グループ、スクリプト・マネージャおよびワークスペース・マネージャなどのOpenScriptプラットフォームと完全に統合されています。

Oracle Fusion/ADF負荷テスト・レコーダによって、ツリー・ビューにわかりやすい形でコマンドが表示されます。デフォルトでは、スクリプト・コマンドが、実行されたWebページごとにステップ・グループに分類されます。各ステップ・グループには、ページで実行されて記録されたアクションに対応する1つ以上のスクリプト・コマンドが含まれています。ステップ・グループのデフォルト名は、ADFコンポーネント名です。

OpenScriptによって、Oracle Fusion/ADF負荷テスト・スクリプトの再生結果が結果ビューに表示されます。結果ビューには各スクリプト・コマンドの結果が表示されます(経過時間や失敗のサマリーを含む)。結果レポートは同じ情報をHTMLフォーマットの結果レポートにコンパイルします。結果をOpenScript GUIから標準フォーマット(CSV / HTML)でエクスポートすることもできます。また、コマンドラインを通じた自動再生によっても結果は生成されます。

Oracle Fusion/ADF負荷テスト・モジュールAPIには、追加のプログラミング機能を提供するadfloadクラスが含まれています。

10.1.1 Oracle Fusion/ADF負荷テスト・モジュールの主な機能

  • Oracle Fusion/ADF負荷テスト・スクリプト・モジュール。新規プロジェクト・ウィザード(「ファイル」メニューから「新規」を選択)の負荷テスト・グループには、「Oracle Fusion/ADF」オプションがあります。これは、OpenScriptでOracle Fusion/ADF負荷テスト・プロジェクトを作成する際に使用します。Oracle Fusion/ADF負荷テスト・スクリプト・モジュールでは、ADF Facesアプリケーション(Oracle Application Development Framework 11gリリース1(11.1.1))に対する負荷スクリプトを記録します。OpenScriptでは、HTTPリクエストおよびPOSTデータまたは問合せ文字列に基づいてユーザー・アクションを取得し、OpenScriptスクリプトに記録します。

  • 相関ルール・ライブラリ。Oracle Fusion/ADF負荷テスト・モジュールには、手動の相関なしに標準ADF Facesアプリケーションの再生を可能にするスクリプトのパラメータ化に関するOracle ADF固有の相関ルールのライブラリが含まれています。

  • ADF負荷固有のAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)。Oracle Fusion/ADF負荷テスト・モジュールには、ADF負荷固有スクリプトをカスタマイズする際に使用するADF負荷テスト・モジュールのAPI仕様が含まれています。

10.2 Oracle Fusion/ADF負荷テストの記録

Oracle Fusion/ADF負荷テスト・モジュールでは、Oracle Application Development Framework 11gリリース1(11.1.1)の標準ADFコンポーネントを記録します。レコーダでは、Oracle Fusion/ADFアプリケーションの自動テストの負荷テスト・スクリプトを作成します。

ADFコンポーネントはアプレットベースのコントロールであり、Oracle Fusion/ADF負荷テスト・モジュールは、コントロール間の通信を記録するためのOpenScriptのオブジェクトまたは属性の情報を提供します。アクションは、OpenScriptのadfloadコマンドとして、テスト・スクリプト内に取得されます。その他のコンポーネントは、標準のOpenScriptのhttpナビゲーション・コマンドとして取得される標準のWebコントロールです。相関ルールは、新規スクリプトの詳細設定の設定を使用して変更できます。

Oracle Fusion/ADF負荷テスト・モジュールには記録ツールバー・ボタンがあり、ユーザーはこれを使用してADFレコーダを開始し、Web/ADFページ・アクションをスクリプト・ビューに取得することができます。記録ツールバーには、記録の開始および停止のツールバー・ボタンがあります。OpenScriptレコーダでは、記録中にブラウザとOpenScriptを切り替えることなく使用できるフローティング・ツールバーも開きます。

10.2.1 Oracle Fusion/ADF負荷テスト・スクリプトの記録

ADF負荷テスト・スクリプトを記録するには、次のようにします。

  1. OpenScriptを起動します。

  2. Oracle Fusion/ADF負荷テストの相関詳細設定を設定します。

  3. 「ファイル」メニューから「新規」を選択します。

  4. 負荷テスト・グループを開きます。

  5. 「ADF」を選択します(Oracle Fusion/ADFスクリプトにより、HTTPおよびADFのテクノロジが同じスクリプトの一部として結合されます)。

  6. 「次へ」をクリックします。

  7. リポジトリとワークスペースを選択します。

  8. スクリプト名を入力します。

  9. 「終了」をクリックします。新規スクリプト・ツリーがスクリプト・ビューに作成されます。

  10. 「スクリプト」メニューから「記録」を選択します。記録を開始すると、ブラウザが自動的に開きます。

  11. 記録を開始するWebページをブラウザにロードします。

  12. ページ・オブジェクト、アクションおよびナビゲーションを記録するWebサイトにアクセスします。ページ・オブジェクト、アクションおよびナビゲーションは、スクリプト・ツリーうち、「記録セクション指定」設定で指定したノード(デフォルトは「Run」ノード)に追加されます。

  13. ページのナビゲーションが終了したら、ブラウザを閉じてください。

  14. 「スクリプト」メニューから「停止」を選択するか、OpenScriptツールバーの「停止」ボタンをクリックします。

  15. スクリプトの「Run」ノードを開いて、スクリプト・ツリーのページ・オブジェクト、アクションおよびナビゲーションのノードを表示します。

    特定のテスト要件実現のために、メニュー・オプションまたはコード・ビューを使用してスクリプトをカスタマイズすることができます。


    注意:

    記録中またはスクリプトの再生中に、スクリプト・エディタ・ビューまたはスクリプト・プロジェクトを閉じないでください。閉じると、OpenScriptアプリケーションで予期しない動作が発生する場合があります。

10.3 スクリプトの再生

OpenScriptでは、記録されたADFのアクション/コマンドを再生します。これは属性で識別されたオブジェクトで構成されます。再生に使用されるアクションは、記録されたアクションまたはJavaコード・ビューで手動で指定されたアクションのいずれかです。自動再生は、OpenScriptのコマンドライン・インタフェースを使用し、Oracle Test Managerまたはサード・パーティ・ツールを介してサポートされます。

Oracle Fusion/ADF負荷テスト・モジュールには再生ツールバー・ボタンと反復ツールバー・ボタンがあり、ユーザーはこれらを使用してスクリプトの再生を開始することができます。再生は、スクリプトを通じて一度のみ行うか、データバンク・ファイルのデータを使用して何度も反復することが可能です。Oracle Fusion/ADF負荷スクリプトの再生結果は、結果ビューとコンソール・ビューで確認できます。

10.3.1 Oracle Fusion/ADF負荷スクリプトの再生

Oracle Fusion/ADF負荷スクリプトを再生するには、次のようにします。

  1. OpenScriptを起動します。

  2. 再生するOracle Fusion/ADF負荷スクリプトを開きます。

  3. 「スクリプト」メニューから「再生」を選択するか、ツールバー・ボタンをクリックします。

    コンソール・ビューでスクリプト再生の進捗状況を確認できます。結果ビューでスクリプト再生の結果を確認できます。

10.3.2 Oracle Fusion/ADF負荷スクリプトを反復して再生

Oracle Fusion/ADF負荷スクリプトを反復して再生するには、次のようにします。

  1. OpenScriptを起動します。

  2. 再生するOracle Fusion/ADF負荷スクリプトを開きます。

  3. 「スクリプト」メニューから「反復」を選択するか、ツールバー・ボタンをクリックします。

  4. 「データバンクを使用」を選択します。

  5. スクリプトに複数のデータベースが設定されている場合には、設定を指定するデータバンク・ファイルを選択します。

  6. データバンク・ファイルの設定を指定します。

  7. 再生を停止する反復数オプションを選択し、任意の再生の反復回数を指定します。反復設定の詳細は、4.5項「スクリプトを反復して再生」を参照してください。

  8. 「OK」をクリックします。

    コンソール・ビューでスクリプト再生の進捗状況を確認できます。結果ビューでスクリプト再生の結果を確認できます。

10.4 Oracle Fusion/ADF負荷テストの相関詳細設定の設定

Oracle Fusion/ADF負荷テストの相関詳細設定を設定するには、次のようにします。

  1. OpenScriptを起動します。

  2. 「ビュー」メニューから「OpenScript 詳細設定」を選択します。

  3. 「OpenScript」ノード配下の「相関」カテゴリを開きます。

  4. ADF負荷テスト・ライブラリを開きます。

  5. チェック・ボックスを選択または選択解除して、各ルールを有効または無効にします。

  6. 「追加」ボタンや「編集」ボタンをクリックして、ライブラリのルールを変更します。

  7. 「OK」をクリックします。

10.5 Oracle Fusion/ADF負荷テスト相関ルール・ライブラリ

Oracle Fusion/ADF相関ルール・ライブラリでは、ADFベースのアプリケーションの相関ルールが定義されます。相関ルールにより、ADFアプリケーションおよびナビゲーションの動的データの置換に使用される変数名と正規表現が指定されます。OpenScript Oracle Fusion/ADF負荷テスト・モジュールに提供されているデフォルトのOracle Fusion/ADF相関ルール・ライブラリには、次の相関ルールが含まれています。

10.6 Oracle Fusion/ADF負荷テスト・モジュールAPI

Oracle Fusion/ADF負荷テスト・モジュールには、ADF負荷テストに固有のスクリプトのAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)が含まれています。Oracle Fusion/ADF負荷テスト・モジュールのレコーダでは、ツリー・ビューに対応するJavaコードを作成し、Oracle Fusion/ADF負荷テスト・コマンドをわかりやすい機能名でJavaコード・ビューに表示します。Javaコード・ビューのコマンドはツリー・ビューに対応しており、どちらのビューでもスクリプトを編集できます。

Oracle Fusion/ADF負荷テストAPIを使用し、記録されたスクリプトを強化してテスト機能を追加できます。Oracle Fusion/ADF負荷テスト・モジュールに固有のコマンドは、adfloadクラスの一部です。追加のテスト・メソッドは、httpクラスにあります。その他の使用可能なクラス(サービス)のコマンドを利用したり、スクリプトでJavaコマンドを生成したりすることもできます。

Oracle Fusion/ADFテスト・モジュールのツリー・ビューを使用して、多数のAPIメソッドを追加できます。Javaコード・ビューを使用してさらにメソッドを追加することができます。使用できるプロシージャ一覧のインテリジェンス・ウィンドウを開くには、[Ctrl]キーを押しながら[Space]キーを押します。その他のプログラミング情報の詳細は、OpenScriptヘルプのAPIリファレンスを参照してください。