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Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム) Oracle Solaris 10 8/11 Information Library (日本語) |
IB Port、HCA_SVC、VPPA デバイスの構成を解除する方法
IB Port、HCA_SVC、VPPA デバイスを構成する方法
HCA に接続されている IB デバイスの構成を解除する方法
InfiniBand デバイスでの uDAPL アプリケーションインタフェースの使用
DAT 静的レジストリからサービスプロバイダの登録を解除する方法
14. Oracle Solaris iSCSI ターゲットおよびイニシエータの構成 (手順)
22. UFS ファイルシステムのバックアップと復元 (概要)
23. UFS ファイルとファイルシステムのバックアップ (手順)
cfgadm CLI だけを使用して、稼働中のシステムの IB デバイスを構成したり、構成を解除したりできます。このコマンドでは、IB ファブリックの表示、通信サービスの管理、および p_key テーブルデータベースの更新を行うこともできます。詳細は、cfgadm_ib(1M) のマニュアルページを参照してください。
cfgadm CLI は、ホストから見た IB ファブリック全体の動的再構成 (このドキュメントでは「DR」と呼ぶ) を管理します。cfgadm の操作は、Port、VPPA、HCA_SVC、IOC、擬似デバイスなど、すべての IB デバイスでサポートされています。
cfgadm コマンドは接続点 (Ap_Id) についての情報を表示します。「接続点」とは、DR 操作を行うことができるシステム内の特定の場所のことです。cfgadm でサポートされている Ap_Id の詳細は、cfgadm_ib(1M) のマニュアルページを参照してください。IB の Ap_Id は、すべて connected と表示されます。
cfgadm コマンドを使用すると、IB デバイスステータス情報を取得できます。
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次の節では、cfgadm コマンドを使用して IB デバイスの動的再構成 (DR) を行う方法について説明します。次のすべてのサンプル IB デバイス情報は、関連する情報に焦点を合わせるために一部省略されています。
prtconf コマンドを使用して IB デバイスの一般的な情報を表示できます。たとえば、次のようになります。
$ prtconf pci, instance #0 pci15b3,5a44, instance #0 ibport, instance #253 ibport, instance #254 ibport, instance #255 . . . ib, instance #0 ioc, instance #243 ioc, instance #244 ioc, instance #245 ioc, instance #246 ioc, instance #247 ioc, instance #248 ibgen, instance #249
上記の例で、pci15b3,5a44 は IB HCA を指しています。
特定の IB デバイス情報を表示するには、次の手順を使用します。
次に例を示します。
# cfgadm -a Ap_Id Type Receptacle Occupant Condition ib IB-Fabric connected configured ok hca:1730000008070 IB-HCA connected configured ok ib::1730000007F5198 IB-IOC connected configured ok ib::1730000007F5199 IB-IOC connected configured ok ib::1730000008070,0,hnfs IB-HCA_SVC connected configured ok ib::1730000008071,0,sdp IB-PORT connected configured ok ib::1730000008072,0,sdp IB-PORT connected configured ok ib::1730000008071,8001,ipib IB-VPPA connected configured ok ib::1730000008072,8001,ipib IB-VPPA connected configured ok ib::ibgen,0 IB-PSEUDO connected configured ok #
上記の出力例で、構成要素はそれぞれ次のものを表します。
ポート 2 に接続され、sdp サービスにバインドされている IB Port デバイスを識別しています。
ポート 2 に接続され、p_key の値として 0x8001 を使用し、ibd サービスにバインドされている IB VPPA デバイスを識別しています。
hnfs サービスにバインドされている IB HCA_SVC デバイスを識別しています。
IOC デバイスを識別しています。
擬似デバイスを識別しています。
たとえば、IB VPPA デバイスの場合は次のようになります。
# cfgadm -al -s "cols=ap_id:info" ib::1730000008072,8001,ipib Ap_Id Information ib::1730000008072,8001,ipib ipib #
たとえば、IB HCA デバイスの場合は次のようになります。
# cfgadm -al -s "cols=ap_id:info" hca::1730000008070 Ap_Id Information hca::1730000008070 VID: 0x15b3, PID: 0x5a44, #ports: 0x2, port1 GUID: 0x1730000008071, port2 GUID: 0x1730000008072 #
上記の出力には、ポート番号とその GUID がそれぞれ表示されています。
システムに物理的に接続されている IB デバイスの構成を解除することはできますが、ドライバを適用することはできません。
次に例を示します。
# cfgadm -c unconfigure ib::1730000007F5198 Unconfigure the device: /devices/ib:fabric::1730000007F5198 This operation will suspend activity on the IB device Continue (yes/no)? y #
次に例を示します。
# cfgadm -a ib::1730000007F5198 ib::1730000007F5198 IB-IOC connected unconfigured unknown #
次に例を示します。
# cfgadm -yc configure ib::1730000007F5198
次に例を示します。
# cfgadm -al ib::1730000007F5198 Ap_Id Type Receptacle Occupant Condition ib::1730000007F5198 IB-IOC connected configured ok
IB Port、HCA_SVC、または VPPA デバイスをシステムから削除するには、次の手順を使用します。
次の例では VPPA デバイスの構成を解除する方法を示しますが、Port デバイスや HCA_SVC デバイスにも同じ手順を適用できます。
次に例を示します。
# cfgadm -c unconfigure ib::1730000007F51,8001,ipib Unconfigure the device: /devices/ib:fabric::1730000007F51,8001,ipib This operation will suspend activity on the IB device Continue (yes/no)? Y #
次に例を示します。
# cfgadm -a ib::1730000007F51,8001,ipib Ap_Id Type Receptacle Occupant Condition ib::1730000007F51,8001,ipib IB-VPPA connected unconfigured unknown #
IB Port、HCA_SVC、または VPPA デバイスをシステム上で構成するには、次の手順を使用します。
次の例では VPPA デバイスを構成する方法を示しますが、Port デバイスや HCA_SVC デバイスにも同様の手順を適用できます。
次に例を示します。
# cfgadm -c configure ib::1730000007F51,8001,ipib
次に例を示します。
# cfgadm -a ib::1730000007F51,8001,ipib Ap_Id Type Receptacle Occupant Condition ib::1730000007F51,8001,ipib IB-VPPA connected configured ok
注 - IB Port デバイスや HCA_SVC デバイスの場合も、cfgadm による構成操作および構成解除操作は、前述の IB VPPA デバイスの例と同様です。
IB 擬似デバイスをシステムから削除するには、次の手順を使用します。
次に例を示します。
# cfgadm -c unconfigure ib::ibgen,0 Unconfigure the device: /devices/ib:fabric::ibgen,0 This operation will suspend activity on the IB device Continue (yes/no)? Y #
# cfgadm -a ib::ibgen,0 Ap_Id Type Receptacle Occupant Condition ib::ibgen,0 IB-PSEUDO connected unconfigured unknown
IB 擬似デバイスを構成するには、次の手順を使用します。
次に例を示します。
# cfgadm -yc configure ib::ibgen,0
次に例を示します。
# cfgadm -a ib::ibgen,0 Ap_Id Type Receptacle Occupant Condition ib::ibgen,0 IB-PSEUDO connected configured ok
次の IB cfgadm プラグインコマンドを呼び出すと、この HCA を使用しているカーネル IB クライアントを一覧表示できます。カーネル IB クライアントが別の HCA を使用する場合は、最後の列に「yes」と表示されます。この HCA を使用しない IB マネージャーとカーネルクライアントは、Ap_Id の列に「-」と表示されます。
次に例を示します。
$ cfgadm -x list_clients hca:173000007F50 Ap_Id IB Client Alternate HCA ib::1730000007F51D0 ibgen no ib::1730000007F51D1 ibgen no ib::1730000007F51,8001,ipib ibd no ib::ibgen,0 ibgen no - ibdm no - ibmf no - nfs/ib no $
IB cfgadm プラグインには、HCA の実際の DR を行う機能は含まれていません。HCA の DR を実際に行うには、基になるバスのプラグインを使用します。たとえば、PCI ベースの HCA の場合は、cfgadm_pci コマンドを使用できます。詳細は、cfgadm_pci(1M) のマニュアルページを参照してください。
ただし、IB cfgadm プラグインは、HCA のカーネル IB クライアントを一覧表示することで、HCA の DR を補助します。その手順を次に示します。
次に例を示します。
# cfgadm -x list_clients hca:173000007F50 Ap_Id IB Client Alternate HCA ib::1730000007F51D0 ibgen no ib::1730000007F51D1 ibgen no ib::1730000007F51,8001,ipib ibd no ib::ibgen,0 ibgen no - ibdm no - ibmf no - nfs/ib no
次に例を示します。
# cfgadm -x unconfig_clients hca:1730000008070 Unconfigure Clients of HCA /devices/ib:1730000008070 This operation will unconfigure IB clients of this HCA Continue (yes/no)? y
# cfgadm -x list_clients hca:173000007F50 Ap_Id IB Client Alternate HCA - ibdm no - ibmf no - nfs/ib no #
バス固有の cfgadm プラグインを呼び出して HCA を構成します。しかし、その詳細についてはこの章では記載していません。
追加の p_key が有効にされた場合や無効にされた場合など、HCA ポートの p_key テーブルの情報が変更された場合は、InfiniBand Transport Framework (IBTF) と IBDM に通知して内部 p_key データベースを更新する必要があります。cfgadm コマンドは、IBTF および IBDM の p_key データベースの更新を補助します。詳細は、ibtl(7D) および ibdm(7D) のマニュアルページを参照してください。
IBTF で現在使用されている IB 通信サービスを表示するには、次の手順を使用します。
次に例を示します。
# cfgadm -x list_services ib Port communication services: srp VPPA communication services: ibd HCA_SVC communication services: hnfs
新しい VPPA 通信サービスを追加するには、次の手順を使用します。
新しい HCA_SVC 通信サービスやポート通信サービスも、同様の手順で追加できます。
次に例を示します。
# cfgadm -o comm=vppa,service=new -x add_service ib
次に例を示します。
# cfgadm -x list_services ib Port communication services: srp VPPA communication services: ibd new HCA_SVC communication services: nfs_service #
既存の IB Port、HCA_SVC、VPPA 通信サービスを削除するには、次の手順を使用します。
次に例を示します。
# cfgadm -o comm=vppa,service=new -x delete_service ib
次に例を示します。
# cfgadm -x list_services ib Port communication services: srp VPPA communication services: ibd HCA_SVC communication services: hnfs #
すべての IOC デバイスノードまたは特定の IOC Ap_Id についてプロパティーを更新するには、次の手順を使用します。更新できるプロパティーは次のとおりです。
port-list
port-entries
service-id
service-name
これらのプロパティーの詳細は、ib(7D) のマニュアルページを参照してください。
構成がまったく変更されていない場合、これらのプロパティーは更新されません。次の例は、特定の IOC の構成を更新する方法を示しています。すべての IOC の構成を更新するには、特定の IOC Ap_Id の代わりに、静的な ib Ap_Id を指定します。