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Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム) Oracle Solaris 10 8/11 Information Library (日本語) |
x86 システムにおける EFI ラベル付きディスクのサポート
EFI ラベル付きディスクを使用したシステムへのインストール
14. Oracle Solaris iSCSI ターゲットおよびイニシエータの構成 (手順)
22. UFS ファイルシステムのバックアップと復元 (概要)
23. UFS ファイルとファイルシステムのバックアップ (手順)
この節では、Oracle Solaris リリースの新しいディスク管理機能について説明します。
Solaris の新機能の一覧および Solaris リリースについての説明は、『Oracle Solaris 10 8/11 の新機能』を参照してください。
Oracle Solaris 10 8/11: この Oracle Solaris リリースで提供される diskinfo コマンドを使用すると、システム上に存在するデバイスのディスクパスとディスクスロット (またはベイ) との関係を表示できます。diskinfo コマンドで識別可能なデバイスは、一般に、ブレードシステムないの JBOD と直接接続されているデバイスです。
diskinfo -a コマンドを使用すると、システム上のすべてのディスクの情報を表示できます。例:
# diskinfo -a Enclosure path: 0631AM1028 Chassis Serial Number: 0631AM1028 Chassis Model: Sun-Fire-X4200-Server Label Disk name Vendor Product Vers ---------- ---------------------- -------- ---------------- ---- HD0 c1t0d0 FUJITSU MAY2073RCSUN72G 0401 HD1 c1t1d0 FUJITSU MAY2073RCSUN72G 0401
システム上のディスクを確認したあと、特定のデバイスのパス情報を表示できます。例:
# diskinfo -d c1t1d0 -p Enclosure path: 0631AM1028 Chassis Serial Number: 0631AM1028 Chassis Model: Sun-Fire-X4200-Server Label Disk name Vendor Product Vers ---------- ---------------------- -------- ---------------- ---- HD1 c1t1d0 FUJITSU MAY2073RCSUN72G 0401 Physical path -------------------------------- 0: /pci@0,0/pci1022,7450@2/pci1000,3060@3/sd@1,0
システム上に格納装置が複数存在している場合は、特定の格納装置内のすべてのディスクを表示します。例:
# diskinfo -e 0631AM1028 Enclosure path: 0631AM1028 Chassis Serial Number: 0631AM1028 Chassis Model: Sun-Fire-X4200-Server Label Disk name Vendor Product Vers ---------- ---------------------- -------- ---------------- ---- HD0 c1t0d0 FUJITSU MAY2073RCSUN72G 0401 HD1 c1t1d0 FUJITSU MAY2073RCSUN72G 0401
詳細は、diskinfo(1M) を参照してください。
Solaris 10 8/07: 以前の Solaris リリースでは、512 バイトのディスクセクターサイズがサポートされていました。この Oracle Solaris リリースでは、セクターサイズ 512 バイト、1024 バイト、2048 バイト、または 4096 バイトのディスクがサポートされます。大きなセクターのディスクを使用すれば、ディスク容量のアップ、信頼性の向上、データ転送の効率化、およびドライブ保守時間の短縮を図ることができます。
大きなセクターのディスクからブートやインストールを行う機能は、現時点ではサポートされていません。
Oracle Solaris 10 10/09: 以前の Solaris リリースでは、1T バイトを超えるディスクに Solaris OS をインストールしてブートすることはできませんでした。この Solaris リリースでは、最大 2T バイトのサイズのディスクに Solaris OS をインストールしてブートできます。以前のリリースでは、1T バイトを超えるディスクには EFI ラベルを使用する必要がありました。このリリースでは、任意のサイズのディスクに VTOC ラベルを使用できますが、VTOC でアドレス指定可能な容量は 2T バイトに制限されています。
Oracle Solaris ディスクドライバおよびディスクユーティリティーが更新され、次のサポートが提供されるようになりました。
2T バイトのディスクに Oracle Solaris OS をインストールおよびブートする場合、そのディスクは 1.5G バイト以上のメモリーを搭載し、64 ビットカーネルの動作するシステムに接続されている必要があります。
format -e ユーティリティーにより、VTOC ラベルを使って任意のサイズのディスクにラベルを付けることができます。ただし、アドレス指定可能な容量は 2T バイトに制限されています。
format ユーティリティーおよびインストールソフトウェアにより、2T バイト未満のサイズのディスクに使用されるデフォルトのラベルは VTOC ラベルです。
x86 システムの 1T バイトを超えるディスクに対しては、fdisk ユーティリティーを使用できます。非 EFI パーティションタイプの MBR で、2T バイト以内のパーティションへのサポートが追加されました。このサポートにより、2T バイトまでの Solaris パーティションを使用できるようになりました。その他の非 EFI パーティションでは、パーティションタイプによって制限が課される場合があります。
2T バイトを超えるディスクに対して fdisk ユーティリティーを実行すると、2T バイトを超える非 EFI パーティションを作成することはできないことを示す警告メッセージが表示されます。
Solaris ボリュームマネージャーソフトウェアが変更され、作成するメタデバイスで VTOC ラベルの付いた 2T バイト以下の物理ディスクがサポートされるようになりました。
1T バイトを超えるレガシー MBR またはレガシー VTOC ディスクを、以前の Solaris リリースに移動することはできないことに留意してください。EFI ラベルの付いたディスクは、以前の Solaris リリースの場合と同様に引き続き動作します。
このリリースでの EFI ラベルの変更の詳細は、「EFI ディスクラベル」を参照してください。
Solaris 10 8/07: この Solaris リリースでは、Solaris iSCSI ターゲットおよびイニシエータソフトウェアで iSNS (Internet Storage Name Service) プロトコルがサポートされます。iSNS プロトコルによって、TCP/IP ネットワーク上での iSCSI デバイスの発見、管理、および設定を自動化できます。
この Solaris リリースでは、iscsitadm コマンドを使って既存の他社製 iSNS サーバーへのアクセスを追加したり、Solaris iSNS サーバーを使ってネットワーク内の iSCSI デバイスを自動的に発見したりすることができます。iSNS サーバーはホスト名または IP アドレスで指定できます。iSNS サーバーの情報を追加したあと、サーバーへのアクセスを有効にする必要があります。
他社製 iSNS サーバーを使用するように Oracle Solaris iSCSI ターゲットを設定する方法については、第 14 章Oracle Solaris iSCSI ターゲットおよびイニシエータの構成 (手順)および iscsitadm(1M) を参照してください。
Solaris 10 8/07: この Solaris リリースでは、iSCSI ターゲットデバイス (ディスクまたはテープデバイス) がサポートされます。以前の Solaris リリースでは、iSCSI イニシエータがサポートされます。Solaris iSCSI ターゲットを設定する利点は、ファイバチャネル HBA の費用をかけずに、クライアントに接続できる既存のファイバチャネルデバイスを持てることです。また、専用のアレイを持つシステムが、複製されたストレージを ZFS または UFS ファイルシステムでエクスポートすることも可能になりました。
iscsitadm コマンドを使用して、iSCSI ターゲットデバイスを設定および管理できます。iSCSI ターゲットとして選択したディスクデバイスでは、iSCSI デーモン用のバッキングストアとして、同サイズの ZFS または UFS ファイルシステムを提供する必要があります。
ターゲットデバイスの設定後に、iscsiadm コマンドを使って iSCSI ターゲットを識別します。これにより、iSCSI ターゲットデバイスが検出および使用されます。
詳細は、第 14 章Oracle Solaris iSCSI ターゲットおよびイニシエータの構成 (手順)、iscsiadm(1M) のマニュアルページ、および iscsitadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
Solaris 10 1/06: x86 システムの従来のブート方式が GRUB ブートメニューに置き換わっています。ディスク管理の領域では、システムディスクを置き換えるための代替デバイスからブートするとき、またはブートブロックをインストールするときは、GRUB インタフェースを使用します。
GRUB ブート環境は次の機能を提供します。
Solaris フェイルセーフブート – 代わりのデバイスからブートしなくてもシステムをブートできない問題を解決できるように、ミニルートにブートする Solaris フェイルセーフブートのオプション。矢印キーを使用して GRUB ブートメニューから次のオプションを選択したあと、Return キーを押します。
Solaris failsafe
Solaris フェイルセーフオプションを使用した場合は、あとでシステムをリブートする必要があります。
ネットワークブート – BIOS の構成中に F12 キーを押して、ネットワークからブートします。
シングルユーザーブート – Solaris フェイルセーフブートメニューから次のオプションを選択して、シングルユーザーモードでブートします。
kernel /platform/i86pc/multiboot
次に、e (編集) オプションを使用して -s シングルユーザーオプションを追加します。次に例を示します。
kernel /platform/i86pc/multiboot -s
Return キーを押してから b キーを押してシステムをブートします。Control + D キーを押して、システムをマルチユーザーモードでブートしなおします。
GRUB 環境では、x86 システム上で動作しているときに、fmthard コマンドを使用してブートブロックを自動的にインストールすることはできません。ブートブロックは別個にインストールする必要があります。
x86 システム上で新しい GRUB ベースのブートを使用するときの機能説明および手順の詳細については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の「GRUB を使用して x86 システムをブートする (作業マップ)」を参照してください。
この機能は、SPARC システムでは使用できません。
Solaris 10 1/06: SCSI ドライバ ssd または sd は、2T バイト以上をサポートします。以前の Solaris リリースでは、SCSI ドライバ ssd または sd が 2T バイトに制限されています。
format ユーティリティーを使用して、これらの大容量ディスクのラベル作成、構成、およびパーティション作成を行うことができます。大容量ディスクで EFI ディスクラベルを使用する方法および fdisk ユーティリティーの制限事項については、 「EFI ディスクラベルの制限」を参照してください。