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Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム) Oracle Solaris 10 8/11 Information Library (日本語) |
リモートシステム上のリムーバブルメディアへのアクセス (作業マップ)
14. Oracle Solaris iSCSI ターゲットおよびイニシエータの構成 (手順)
22. UFS ファイルシステムのバックアップと復元 (概要)
23. UFS ファイルとファイルシステムのバックアップ (手順)
リムーバブルメディア上の情報にアクセスするには、ボリューム管理を使用する方法と使用しない方法があります。GNOME のファイルマネージャーを使用してリムーバブルメディア上の情報にアクセスする方法については、GNOME デスクトップのマニュアルを参照してください。
ボリューム管理 (vold) を使用すると、すべてのリムーバブルメディアデバイスを動的に管理できます。このため、/dev/rdsk/cntndnsn や /dev/dsk/cntndnsn などのデバイス名でのリムーバブルメディアへのアクセスはできません。
リムーバブルメディアには、さまざまな名前でアクセスできます。次の表に、ボリューム管理を使用して/使用しないでアクセスできるさまざまなメディア名を示します。
表 3-1 リムーバブルメディア名
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ほとんどの CD と DVD は、ISO 9660 標準でフォーマットされています。このフォーマットには移植性があります。そのため、ほとんどの CD と DVD をボリューム管理によってマウントできます。ただし、UFS ファイルシステムを持つ CD と DVD にはアーキテクチャー間の移植性がありません。そのため、設計されたときのアーキテクチャーで使用する必要があります。
たとえば、SPARC システム用にフォーマットされた UFS ファイルシステムを持つ CD と DVD は x86 システムでは認識されません。同様に、x86 システム用にフォーマットされた UFS CD は、ボリューム管理によって SPARC システム上にマウントすることはできません。一般に、フロッピーディスクにも同じ制限があてはまります。ただし、同じビット構造を共有するアーキテクチャーもあります。このため、場合によっては、あるアーキテクチャーに固有の UFS フォーマットが別のアーキテクチャーによって認識されることもあります。しかし、UFS ファイルシステム構造はこのような互換性を保証するように設計されたものではありません。
さまざまなフォーマットに対応するために、CD や DVD はスライスに分割されます。スライスはハードディスクのパーティションに似ています。9660 部分は移植可能ですが、UFS 部分はアーキテクチャーに固有です。CD または DVD のマウントで問題が生じた場合、特にそれがインストール用 CD または DVD の場合は、その UFS ファイルシステムが、使用しているシステムのアーキテクチャーに適しているかどうかを確認してください。たとえば、CD または DVD 上のラベルを確認できます。
一般に、最近のバスタイプのほとんどで、ホットプラグ機能がサポートされています。これは、ユーザーが空のスロットにディスクを挿入すれば、システムがそのディスクを認識してくれることを意味します。
ホットプラグ対応デバイスの詳細は、第 6 章デバイスの動的構成 (手順)を参照してください。
詳細な手順については、該当するハードウェアのマニュアルを参照してください。
# rmformat Looking for devices...
場合によっては、リムーバブルメディアサービスを使用しないで、メディアを管理した方がよいことがあります。この節では、リムーバブルメディアサービスを無効または有効にする方法について説明します。
これらのサービスを無効にした場合は、mount コマンドを使ってすべてのメディアを手動でマウントする必要があります。
メディアを使用中のすべてのユーザーを確認できた保証がない場合は、「リムーバブルメディアが使用中かどうかを調べる方法」の手順に従って fuser コマンドを使用してください。
リムーバブルメディアサービスを無効にします。
# svcadm disable volfs
リムーバブルメディアサービスを有効にします。
# svcadm enable volfs volume management starting.
% ls /media
コマンド行インタフェースを使用し、適切なデバイス名を指定して情報にアクセスします。デバイス名については、表 3-1 を参照してください。
例 3-1 リムーバブルメディア上の情報にアクセスする
次の例は、フロッピーディスク上の情報にアクセスする方法を示しています。
$ ls /floppy myfile
次の例は、USB メモリースティック上の情報にアクセスする方法を示しています。
$ ls /rmdisk rmdisk0/ rmdisk1/
次の例は、DVD 上の情報にアクセスする方法を示しています。
$ ls /cdrom cdrom0 sol_10_910_sparc
リムーバブルメディア上のファイルやディレクトリへのアクセスは、ほかのファイルシステムの場合とまったく同じように行えます。ただし、所有権とアクセス権については重大な制限があります。
たとえば、あるユーザーが、DVD 上のファイルを自分のファイルシステムにコピーした場合、そのユーザーはファイルの所有者になります。ただし、書き込み権は与えられません。DVD 上のファイルには書き込み権がないためです。アクセス権は各自で変更しなければなりません。
$ ls /media
ls コマンドは、マウントされたメディアの内容を表示します。内容が表示されない場合は、「リムーバブルメディア上の情報にアクセスする方法」を参照してください。
たとえば、DVD の場合は次のように入力します。
$ cp /cdrom/sol_10_910_sparc/Solaris_10/Tools/add_install_client . $ ls -l -rwxr-xr-x 1 pmorph gelfs 64065 Jul 12 2010 add_install_client
# fuser -u /media
-u は、メディアを使用しているユーザーなどを表示します。
詳細は、fuser(1M) のマニュアルページを参照してください。
# fuser -u -k /media
-k は、メディアにアクセスしているプロセスを強制終了します。
注意 - メディアにアクセスしているプロセスの強制終了は、緊急の場合にのみ行います。 |
# pgrep process-ID
例 3-2 メディアが使用中かどうかを調べる
次の例は、ユーザー pmorph が /cdrom/sol_10_910_sparc/Solaris_10/Tools ディレクトリにアクセスしていることを示しています。
# fuser -u /cdrom/sol_10_910_sparc/Solaris_10/Tools /cdrom/sol_910_sparc/Solaris_10/Tools: 902c(pmorph) 339c(pmorph)
シェルまたはアプリケーションがメディア上のファイルまたはディレクトリのいずれかにアクセスしている場合、メディアは「使用中」であることを忘れないでください。DVD を使用しているシェルやアプリケーションなどをすべて検出したかどうかわからない (デスクトップツールの背後に隠れているシェルがアクセスしている可能性がある) 場合は、fuser コマンドを使用してください。「リムーバブルメディアが使用中かどうかを調べる方法」を参照してください。
# eject media
たとえば、DVD の場合は次のように入力します。
# eject cdrom
たとえば、USB メモリースティックの場合は次のように入力します。
# eject rmdisk0
ヒント - リムーバブルデバイスの名前は eject -l コマンドで表示できます。