特殊なハードウェアや構成用のプログラミング

この節では、クラスタ化された環境など、特殊なハードウェアプラットフォームやアーキテクチャー用のプログラミング開発の情報を提供します。

既知の Oracle Solaris 互換のハードウェア

Hardware Compatibility Lists (HCL) では、Oracle Solaris 10 OS および OpenSolaris OS と互換性があると確認されたハードウェアを一覧表示しています。個々のリストでは、最新の Oracle Solaris OS 商用バージョンおよび開発バージョンと互換性のあるシステムおよびコンポーネントを確認できます。HCL は、カンマ区切り値 (CSV) 形式でも提供され、スプレッドシートやデータベースで検索したりソートしたりできます。

Solaris on x86 Platforms Device Support のリストでは、x86 Oracle Solaris 10 および OpenSolaris システム用のドライバと、ドライバがサポートするデバイスを示します。Oracle Solaris 10 リリースまたは OpenSolaris リリースを選択してから、Network、Storage、または Video などのデバイスタイプを選択します。そのタイプのドライバの内、選択したリリースにバンドルされているものが表示されます。

Sun Device Detection Tool を使用すると、x86 システムで利用可能な組み込みの、または他社製の Oracle Solaris ドライバが報告されます。

x86 ハードウェアの Oracle Solaris 互換性のテスト

Oracle Solaris OS に組み込まれているデバイスサポートの最新一覧は、Solaris on x86 Platforms Device Support を参照してください。

x86 システムの場合は、Installation Check Tool を使用すると、システムに Oracle Solaris OS をインストールできるかどうかをすぐに判断できます。

Hardware Certification Test Suite (HCTS) には、システム認定テスト、コントローラ認定テスト、コマンド行インタフェース、およびブラウザベースのユーザーインタフェースが含まれています。HCTS テストでは、システム、マザーボードのほか、さまざまなネットワーク、記憶装置、およびシリアル入出力コントローラが、Oracle Solaris OS で動作するかを検証します。HCTS はログファイルを収集し、テスト結果の合格または不合格を決定した後、最終のテストレポートを生成します。HCTS 認定テストで合格したハードウェアは、認定済みとして Hardware Compatibility List に掲載できます。

x86 アセンブリ言語での開発

Oracle Solaris OS では、x86 プラットフォーム用のアセンブリ言語を使用できます。『x86 Assembly Language Reference Manual 』では、32 ビット x86 プロセッサアーキテクチャー用のコードを生成し、アセンブリ言語形式のソースファイルをリンク形式のオブジェクトファイルに変換するアセンブラについて説明します。この本は、Oracle Solaris x86 アセンブリ言語の構文について説明します。また、Oracle Solaris x86 アセンブリ言語の命令ニーモニックを x86 のネイティブ命令セットにマッピングします。

SPARC アセンブリ言語での開発

Oracle Solaris OS では、SPARC プラットフォーム用のアセンブリ言語を使用できます。『SPARC Assembly Language Reference Manual 』では、SPARC アーキテクチャーで動作するアセンブラについて説明します。アセンブラは、アセンブリ言語形式のソースファイルをリンク形式のオブジェクトファイルに変換します。この本では、アセンブラの構文、実行可能ファイル形式、およびリンク形式について説明します。SPARC アーキテクチャーのハードウェア命令とアセンブリ言語の命令セットとの関係について説明します。SPARC-V9 命令セットについても説明します。付録には、SPARC アセンブラがサポートする疑似命令の一覧とその使用例が記載されています。ほかの付録では、アセンブラで使用可能なコマンド行オプションと、アセンブリコードと C コードの対応例について説明します。

Oracle Solaris OS 用の 64 ビットアプリケーションの開発

Oracle Solaris OS では、32 ビットアプリケーションと下位互換性がある 64 ビットコンピューティング環境を利用できます。『Solaris 64 ビット 開発ガイド』は主に、アプリケーション開発者向けに書かれたものです。32 ビット Oracle Solaris アプリケーション開発環境と 64 ビット環境のどちらを選択するかの手引きとなります。2 つの環境の類似点と相違点を述べ、環境間で可搬性のあるコードの書き方について説明します。64 ビットアプリケーションの開発に使用できる、オペレーティングシステムが提供するツールのいくつかについても説明します。

クラスタ環境向けの開発

Oracle Solaris OS は、クラスタ環境で構成することによって、可用性を向上させることができます。『Sun Cluster データサービス開発ガイド (Solaris OS 版)』では、Sun Cluster データサービス API について説明します。開発者は、この API を使用すると、Web ブラウザやデータベースなどの通常のユーザーアプリケーションを Oracle Solaris Cluster 環境で実行できる高可用性データサービスに変換できます。仮想環境での高可用性については、Oracle Solaris Containers 機能および Oracle VM Server for SPARC を参照してください。

さらに、アプリケーションを並列化すると、クラスタ化された環境で動作する利点を享受できます。Oracle Message Passing Toolkit (旧 Sun HPC ClusterTools) は、ハイエンド分散メモリーアプリケーション向けの並列開発ツールのセットです。詳細は、「Oracle Message Passing Toolkit の使用」 を参照してください。