13.18. Sun Ray クライアントのブートプロセス

このプロセスフローは、Sun Ray クライアントが基本的なネットワークパラメータ、ファームウェアサーバー、およびセッションサーバーを取得する方法を示しています。このプロセスフローで挙げる構成オプションの多くは、Chapter 20, 代替ネットワークの構成で説明されています。

Note

ユーザーがローカルで Sun Ray パラメータを構成するには、クライアントで構成 GUI を有効にする必要があります。ローカルで構成されたパラメータ値はネットワーク値をオーバーライドしますが、MTU は例外で常に最小値が見られます。

  1. 電源装置をオンにします。

  2. ローカル構成ファイル (存在する場合) を構成 GUI から読み取ります。

    1. netType = STATIC IP または DHCP または Auto-config (IPv6)

    2. netType が STATIC IP である場合、次についてはローカルで構成された値を使用します。

      • IP アドレス

      • ネットマスク

      • ブロードキャストアドレス

      • ルーター

      • MTU

  3. ネットワークインタフェースを起動します。

    1. ネットワーク値が見つからない場合は、DHCP を実行します。

    2. AuthSrvr 値が定義されていない場合は、DHCP_INFORM 要求を実行します。

    3. ローカル値、DHCP ベンダーオプション、および DHCP_INFORM 値をマージします (ローカル値は DHCP をオーバーライドしますが、MTU は例外で最小値が見られます)。

    4. DHCP によって XDispMgr が割り当てられ、 AltAuth ベンダーオプションが見つからなかった場合は、AltAuth に XDispMgr (オプション 49) 値を設定します。

  4. ファームウェアサーバーの構成パラメータファイル (model.parms ファイル) を読み取ります。

    1. 次の順序で、.parms ファイルを含むファームウェアサーバーを検索してみてください。

      1. ローカルで構成された値

      2. DHCP ベンダーオプション (FWSrvr)

      3. オプション 66 (TftpSrvr) IP アドレスまたは DNS 名

      4. 「sunray-config-servers」の DNS ルックアップ (複数アドレスにマップされている場合はランダムに 1 つを選択)

    2. .parms ファイルをダウンロードします。

      1. SunRayPx.MAC.parms を検索します。

      2. SunRayPx.parms を検索します。

    3. .parms ファイルを解析します。

      • parms.version = ファームウェアバージョン

      • parms.revision = サポートされている最大ハードウェアリビジョン

      • parms.barrier = サーバーファームウェアのバリアー値

      • parms.BarrierLevel = バリアーオーバーライド値

      • parms.servers = サーバーリスト

      • parms.select = inorder | random

    4. .parms ファイルが正常に解析された場合、またはローカルで構成された値によってファームウェアサーバーが取得された場合は、手順 5 に進みます。

      Note

      ローカルで構成されたファームサーバーに到達できない場合、または適切な構成パラメータファイルが存在しない場合、Sun Ray クライアントは構成パラメータファイルを見つけるために手順 4 のほかの方法は試行しません。このセットアップは、ローカルで指定されたファームウェアサーバーによって提供されるものとは異なるファームウェアバージョンを意図せず読み込むことを防ぎます。

    5. .parms ファイルが見つからず、ファームウェアサーバーリストの末尾でない場合は、手順 4 に戻ってリストの次のファームウェアサーバーを選択します。

    6. 試行するファームウェアサーバーが残ってない場合は、次の値を設定します。

      • parms.version = DHCP ベンダーオプション NewTVer (DHCP によって何も提供されない場合は NULL 文字列に設定)

      • parms.BarrierLevel = DHCP バリアーレベル (DHCP によって何も提供されない場合は current_barrier を設定)

      • parms.revision に current_revision を設定

      • parms.barrier に current_barrier を設定

      • parms.select = inorder を設定

  5. 読み込む新しいファームウェアがあるかどうかを判断します。

    次の場合

    • parms.version が現在のファームウェアバージョンと等しくない

    • かつ、parms.version が「_NONE_」と等しくない

    • かつ parms.revision >= 現在のハードウェアリビジョン

    • かつ parms.barrier >= to parms.BarrierLevel または parms.barrier >= 現在のファームウェアのバリアーレベル

    その場合

    1. ファームウェアをダウンロードします。

    2. ファームウェアをフラッシュに書き込みます。

    3. リブートします。

    そうでない場合

    ファームウェアは読み込まれません。

  6. 接続先の Sun Ray サーバーを判断します。

    1. AlthAuth/AuthSrvr/parms.servers がすべて空である場合、server_list に「sunray-servers」を設定します。そうでない場合は server_list に parms.servers を設定します。

    2. 試行していない server_list アドレスが残っている場合は

      1. 順番に名前を選択します (または、parms.select=random の場合はランダムに)。

      2. 名前を IP アドレスのリストに変換します (DNS 検索、または IP アドレス指定)。

      3. リストから順番にアドレスを選択します (または、parms.select=random の場合はランダムに)。

      4. 選択したアドレスがブロードキャストアドレスの場合はブロードキャストアドレスが見られたことを設定し、次のアドレスを選択します。

      5. 手順 6h に進みます。

    3. 試行していない AltAuth アドレスが残っている場合は

      1. 順番にアドレスを選択します (または、parms.select=random の場合はランダムに)。

      2. 選択したアドレスがブロードキャストアドレスの場合、ブロードキャストアドレスが見られたことを設定し、次のアドレスを選択します

      3. 手順 6h に進みます。

    4. AuthSrvr が定義されている場合は

      1. アドレスに AuthSrvr を設定します。

      2. 手順 6h に進みます。

    5. ブロードキャストアドレスが見られた場合は、ブロードキャストプロトコルを実行します。

    6. ブロードキャスト応答を受信した場合は

      1. 選択したアドレスにレスポンダを設定します。

      2. 手順 6h に進みます。

    7. 30 秒でタイムアウトし、リブートします。

    8. 選択したアドレスに接続を試行します。

    9. 接続に失敗した場合は、手順 6b に進みます。

  7. Sun Ray クライアントが接続されます。