5.7. ネットワークのトラブルシューティング

5.7.1. ネットワーク負荷
5.7.2. utcapture ユーティリティー
5.7.3. utcapture の例
5.7.4. utquery コマンド

このセクションでは、ネットワークパフォーマンスを遅くしている可能性のあるいくつかの原因と、ネットワーク問題のトラブルシューティングに役立つツールについて説明します。

Sun Ray 環境のネットワークパフォーマンスを調整するときは、Chapter 21, パフォーマンス調整を参照してください。

5.7.1. ネットワーク負荷

ネットワーク負荷またはパケットロスが高すぎる状況で、ごくまれにネットワークケーブルまたはスイッチ機器に問題がある場合があります。

  1. ネットワーク接続が 100F であることを確認します。

  2. utcapture を使用してネットワーク応答時間とパケットロスを評価します。

応答時間とパケットロスが増加すると、パフォーマンスが低下します。

5.7.2. utcapture ユーティリティー

utcapture ユーティリティーは Sun Ray 認証マネージャーに接続して、このサーバーに接続された各クライアントのパケットロス統計情報とラウンドトリップ遅延タイミングをレポートします。このコマンドについての詳細は、utcapture のマニュアルページを参照してください。

Table 5.4, “utcapture 出力”では、utcapture が出力する情報について説明しています。

Table 5.4. utcapture 出力

データ要素

説明

TERMINALID

クライアントの MAC アドレス。

TIMESTAMP

ロスが発生した時間 (年-月-日-時-分-秒、例: 20041229112512)。

TOTAL PACKET

サーバーからクライアントに送信された合計パケット数。

TOTAL LOSS

クライアントによってロスとして報告された合計パケット数。

BYTES SENT

サーバーからクライアントに送信された合計バイト数。

PERCENT LOSS

現在と前回のポーリング間隔中に失われたパケット (パーセンテージ)。

LATENCY

クライアントからサーバーまでのラウンドトリップ時間 (ミリ秒)。


5.7.3. utcapture の例

次のコマンドは、ローカルホストで実行中の認証マネージャーから 15 秒ごとにデータを捕捉し、クライアントのパケットロスで変化があった場合に stdout に書き込みます。

% utcapture -h |

次のコマンドは、ローカルホストで実行中の認証マネージャーから 15 秒ごとにデータを捕捉し、stdout に書き込みます。

% utcapture -r > raw.out

次のコマンドは、server5118.eng で実行中の認証マネージャーから 15 秒ごとにデータを捕捉し、ID 080020a893cb または 080020b34231 のクライアントのパケットロスで変化があった場合に出力を stdout に書き込みます。

% utcapture -s sunray_server5118.eng 080020a893cb 080020b34231

次のコマンドは、入力ファイル raw-out.txt からの生データを処理し、パケットロスのあったクライアントのデータのみを stdout に書き込みます。

% utcapture -i raw-out.txt

5.7.4. utquery コマンド

utquery コマンドは、クライアントを調査し、クライアントの初期化パラメータとこれらのパラメータを提供した DHCP サーバーの IP アドレスを表示します。このコマンドは、クライアントが特定の配備で予期されたパラメータを取得できたかどうかを判定したり、クライアント初期化に寄与した DHCP サーバーを判定したりするのに役立ちます。このコマンドについての詳細は、utquery のマニュアルページを参照してください。