このセクションでは、Oracle Virtual Desktop Client のトラブルシューティング情報について説明します。
最大伝送単位 (MTU) は、接続の最大パケットサイズです。デフォルトで MTU は 1500 バイトに設定されています。
仮想プライベートネットワーク (VPN) または広域ネットワーク (WAN) を使用していて問題が発生した場合は、ネットワークの MTU 設定が高すぎる可能性があります。
ネットワークに適切な MTU 設定を診断するには、ping コマンドを使用して、正常に伝送できる最大パケットサイズを見つけてください。
Windows プラットフォームの場合:
pingserver-name
-lbytes
-f
ここで、
は Sun Ray サーバーの名前、server-name
はパケットサイズです。
bytes
Mac OS X プラットフォームの場合:
ping -sbytes
-Dserver-name
ここで、
は Sun Ray サーバーの名前、server-name
はパケットサイズです。
bytes
Linux プラットフォームの場合:
pingserver-name
-sbytes
ここで、
は Sun Ray サーバーの名前、server-name
はパケットサイズです。
bytes
MTU 設定を計算するには、8 バイトをパケットサイズに加えます。
MTU を設定するには、「ネットワーク」タブで設定を変更するか、次のコマンドを実行します。
ovdc --mtubytes
server-name
ここで、
は MTU のバイト数、bytes
は Sun Ray サーバーの名前です。
server-name
ネットワークに対して最大伝送単位 (MTU) 設定が高すぎる場合は、画面再描画の低下や黒いピクセルのブロックなど、画面描画の問題が発生することがあります。
MTU は、接続の最大パケットサイズです。デフォルトで MTU は 1500 バイトに設定されています。
ネットワークに適切な MTU 設定を診断する方法について詳しくは、Section 17.7.1, “VPN または WAN を使用しているときの接続の問題”を参照してください。
Oracle Virtual Desktop Client の問題を診断しやすいように、ログレベルを増やすことができます。
Table 17.4, “Oracle Virtual Desktop Client のログレベル”に、使用可能なログレベルを示します。
デフォルトではログレベルは 0
で、ログがオフに設定されます。--logging-domains
オプションを使用してログドメイン (ログを記録するカテゴリ) を設定できますが、デフォルトではすべてのログドメインが記録されます。
ログレベルは累積的です。たとえば、最大ログレベル 3
には、情報メッセージ、警告、および重大メッセージが含まれます。
ログレベルを設定するには、次のコマンドを実行します。
ovdc --logging-levelnum
server-name
ここで、
はログレベル、num
は Sun Ray サーバーの名前です。
server-name
たとえば、sr-1.example.com
Sun Ray サーバーに対する接続の警告および重大メッセージを記録するには、次のコマンドを実行します。
ovdc --logging-level 2 sr-1.example.com
デフォルトでは、ログメッセージはクライアントコンピュータの .log
テキストファイルに書き込まれます。.log
ファイルには、使用されたプロファイルに基づいて名前が付けられます。たとえば、デフォルトプロファイルのログファイルは、default.log
という名前になります。
ログファイルのデフォルトの場所は、インストールプラットフォームによって次のように異なります。
Microsoft Windows XP プラットフォーム – C:\Documents and Settings\username\Application Data\OVDC\profilename.log
Microsoft Windows Vista および Microsoft Windows 7 プラットフォーム – C:\Users\username\AppData\Roaming\OVDC\profilename.log
Mac OS X プラットフォーム – $HOME/.OVDC/profilename.log
Linux プラットフォーム – $HOME/.OVDC/profilename.log
--profile
コマンドオプションを使用してプロファイルへのパスを指定する場合は、ログファイルがプロファイルと同じディレクトリに自動的に作成されます。次の例では、ログメッセージが C:\temp\fullscreen.log
ファイルに書き込まれます。
ovdc --profile C:\temp\fullscreen
--logfile
コマンドオプションを使用して、ログファイルの名前や場所を変更できます。ログファイルへのパスに空白が含まれる場合は、パスを引用符 (") で囲みます。
次の例では、デフォルトプロファイルを使用し、ログメッセージをデフォルトの場所にある mylog.txt
ファイルに書き込みます。
ovdc --logfile mylog.txt
次の例では、デフォルトプロファイルを使用し、ログメッセージを C:\temp\logfile.txt
ファイルに書き込みます。
ovdc --logfile C:\temp\logfile.txt
次の例では、C:\profiles\fullscreen
プロファイルを使用し、ログメッセージを C:\temp\logfile.txt
ファイルに書き込みます。
ovdc --profile C:\profiles\fullscreen --logfile C:\temp\logfile.txt
次の例では、C:\profiles\fullscreen
プロファイルを使用し、ログメッセージをデフォルトの場所にある mylog.txt
ファイルに書き込みます。
ovdc --profile C:\profiles\fullscreen --logfile mylog.txt
Sun Ray Software では、オンスクリーンディスプレイ (OSD) アイコンとローカライズされたエラーメッセージの組み合わせを使用して、接続のステータスを表示します。OSD アイコンを使用して、Oracle Virtual Desktop Client の接続の問題を診断できます。
使用可能な OSD アイコンについて詳しくは、Chapter 16, Sun Ray クライアントのトラブルシューティングアイコンを参照してください。