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Oracle® Coherenceクライアント・ガイド
リリース3.7.1
B65027-01
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2 クライアント・ディストリビューションのインストール

この章では、C++および.NETのクライアント・ディストリビューションのインストール手順について説明します。Javaクライアント用の別個のディストリビューション・パッケージはありません。Java Extendクライアントは、Coherence for Javaを使用して作成されます。

この章は次の各項で構成されています。

2.1 Coherence for Javaのインストール

Coherence for Javaディストリビューションは、JavaベースのExtendクライアントの構築および使用の際に使用します。Coherence for Javaをインストールするには、『Oracle Coherence開発者ガイド』の「Oracle Coherence for Javaのインストール」の項を参照してください。

2.1 C++クライアント・ディストリビューションのインストール

Oracle Coherence for C++ディストリビューションは、C++ Extendクライアントの開発および実行の際に使用します。ディストリビューションの最新バージョンは、Oracle Technology NetworkのCoherence製品に関するページからダウンロードできます。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/htdocs/coherence.html

この項は次のトピックで構成されています。

2.2.1 サポートされている環境

表2-1は、Coherence for C++がサポートされているプラットフォームおよびオペレーティング・システムのリストです。

表2-1 Coherence for C++がサポートされているプラットフォームとオペレーティング・システム

オペレーティング・システム コンパイラ アーキテクチャ

Microsoft Windows 2000以降脚注 1 

MSVC 2005 SP1以降脚注 2 、MSVC 2010

x86

Microsoft Windows Server 2003以降脚注 3 

MSVC 2005 SP1以降2、MSVC 2010

x64

Sun Solaris 10

SunPro 5.9脚注 4 

SPARC

Sun Solaris 10

SunPro 5.9脚注 5 

x86

Sun Solaris 10

SunPro 5.9脚注5

x64

Linux

GCC 3.4以降脚注 6 

x86

Linux

GCC 3.4以降6

x64

Apple OS X 10.4以降脚注 7 

GCC 3.4以降6

x86

Apple OS X 10.4以降脚注 8 

GCC 3.4以降6

x64


脚注 1 32ビット・バージョンのWindows XP、Vista、2000、2003および2008が含まれます。

脚注 2 具体的には、MSVC 2005 SP1(14.00.50727.762以降)とMSVC 2008、およびそれらのExpress Versionがサポートされています。

脚注 3 64ビット・バージョンのWindows XP、Vista、2003および2008が含まれます。

脚注 4 具体的には、Sun C++ 5.9 SPARCパッチ124863-14以降がサポートされています。

脚注 5 具体的には、Sun C++ 5.9 x86/x64パッチ124864-14以降がサポートされています。

脚注 6 具体的にはGCC 3.4.6-8以上とGCC 4.xバージョンがサポートされます。

脚注 7 OS X Tiger(10.4)、Leopard(10.5)およびSnow Leopard(10.6)が含まれます。

脚注 8 OS X Leopard(10.5)およびSnow Leopard(10.6)が含まれます。

2.2.2 Microsoft固有の要件

Microsoft Windowsにデプロイする場合は、MSVCベースのアプリケーションの場合と同様に、対応するMSVCランタイム・ライブラリをデプロイメント・コンピュータにインストールする必要があります。

2.2.3 Coherence for C++ディストリビューションの抽出

Coherence for C++はZIPファイルとして配布されます。ZIPユーティリティまたはunzipコマンドライン・ユーティリティを使用して、ターゲット・コンピュータの任意の場所にZIPファイルを解凍します。抽出されたファイルは、coherence-cppという単一のディレクトリ内にまとめられています。

次の例では、unzipユーティリティを使用して、/optディレクトリ(UNIXベースのオペレーティング・システムで推奨されるインストール・ディレクトリ)にディストリビューションを抽出します。unzipユーティリティが使用できない場合は、ターゲットのオペレーティング・システムで提供されているZIPユーティリティを使用します。

unzip /path_to_zip/coherence-cpp-version_number-platform-architecture-compiler.zip -d /opt

次の例では、unzipユーティリティを使用して、Windowsオペレーティング・システムのC:\ディレクトリにディストリビューションを抽出します。

unzip C:\path_to_zip\coherence-cpp-version_number-platform-architecture-compiler.zip -d C:\

インストール・ディレクトリに含まれているディレクトリの説明は、次のとおりです。

  • bin – このディレクトリに含まれるsanka.exeは、共有ライブラリ内に埋め込まれている実行可能クラスを起動するアプリケーション・ランチャです。

  • doc – このディレクトリには、Coherence for C++に関するドキュメント(APIドキュメントを含む)が含まれています。

  • examples – このディレクトリには、基本機能を説明する例が含まれています。

  • include: このディレクトリには、Coherence APIを使用し、アプリケーションとともにコンパイルする必要があるヘッダー・ファイルが含まれています。

  • lib – このディレクトリにはCoherence for C++ライブラリが含まれています。coherence.dllファイルは、開発およびランタイム用のメイン・ライブラリです。これについては、このドキュメント全体で詳細に説明します。

2.3 .NETクライアント・ディストリビューションのインストール

Oracle Coherence for .NETディストリビューションは、.NET Extendクライアントの開発および使用の際に使用します。ディストリビューションの最新バージョンは、Oracle Technology NetworkのCoherence製品に関するページからダウンロードできます。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/htdocs/coherence.html

この項は次のトピックで構成されています。

2.3.1 前提条件

Coherence for .NETを使用するには、次のものが必要です。

  • Microsoft .NET 2.03.0または3.5ランタイム

  • Microsoft .NET 2.03.0または3.5 SDK

  • サポートされているMicrosoft Windowsオペレーティング・システム(前述の該当する.NETランタイムのシステム要件を参照)

  • MSHelp 2.xランタイム。これは、Visual Studio 200x、および次のリストにあるMicrosoft製品に含まれています。

    http://www.helpware.net/mshelp2/h20.htm#MS_H2_Runtime

  • Coherence for .NETに含まれている例を構築および実行するには、Microsoft Visual Studio 2005が必要です。

2.3.2 インストーラの実行

Coherence for .NETは、インストーラを含むZIPファイルとして配布されています。ZIPユーティリティまたはunzipコマンドライン・ユーティリティを使用して、ターゲット・コンピュータの任意の場所にインストーラを抽出します。次の例では、unzipユーティリティを使用して、C:\ディレクトリにインストーラを抽出します。

unzip C:\path_to_zip\coherence-net-version_number.zip -d C:\

インストーラを実行する手順は、次のとおりです。

  1. ZIPファイルの抽出先のディレクトリで、coherence-net-version.msiファイルをダブルクリックします。

  2. インストーラの指示に従ってインストールを完了します。


注意:

インストーラの実行中に、インストールをロールバックすると表示された場合は、実行モードのレベルを上げてインストーラを実行します。たとえば、管理者の権限でコマンド・プロンプトからMSIファイルを実行すれば、インストール・プロセスを完了できます。Windows 7の場合は、コマンド・プロンプトを右クリックして「管理者として実行」を選択します。

インストール・ディレクトリに含まれているディレクトリの説明は、次のとおりです。

  • bin – このディレクトリにはCoherence for .NETライブラリが含まれています。Coherence.dllファイルは、開発およびランタイム用のメイン・ライブラリです。これについては、このドキュメント全体で詳細に説明します。.NET 2.0以降に対応するバージョンのライブラリが含まれています。

  • config – このディレクトリには、Coherence構成ファイル用のXMLスキーマと、Coherenceで定義したユーザー定義型に対するPOF構成ファイルが含まれています。

  • doc – このディレクトリには、Coherence for .NETに関するドキュメント(APIドキュメントを含む)が含まれています。APIドキュメントは、コンパイル済のHTMLヘルプ(Coherence.chm)またはMSHelp 2.0ヘルプです。

  • examples – このディレクトリには、基本機能を説明する例が含まれています。

2.3.3 Coherence for .NETのデプロイ

Coherence for .NETには、専用のデプロイメント構成は必要ありません。bin\net\2.0フォルダにあるCoherence.dllへの参照を、Microsoft.NETアプリケーションに追加するのみです。

2.4 Coherence*Extendのバージョン間の互換性

ExtendプロトコルとPOFの互換性はポイント・リリース間では維持されますが、メジャー・リリース間では維持されません。さらに、ポイント・リリース間でもExtendクライアントからクラスタ・プロキシへの上位互換のみが維持されます。つまり、Extendクライアントは、同じバージョン番号以上のクラスタ・プロキシと接続可能です。Extendクライアントから、以前のバージョンのクラスタ・プロキシに接続を試行しないでください。


注意:

POFでは、下位互換のシリアライズ変更がサポート可能なため、POFを使用する場合は互換性が要求されます。