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Oracle® Coherenceスタート・ガイド
リリース3.7.1
B65028-01
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17 Coherence*Extend

Coherence*Extendは、コアのCoherence TCMPクラスタの作用範囲を、デスクトップ、リモート・サーバー、WANに接続されたコンピュータなどのより広範なコンシューマに拡張します。また、.NETクライアントやC++クライアントなど、より広範な言語をサポートします。Coherence*Extendの一般的な用途として、デスクトップ・アプリケーションからCoherenceキャッシュ(ニア・キャッシュや連続問合せのサポートを含む)にアクセスできるようにしたり、Coherenceクラスタ間のブリッジとして、待機時間の長い不安定なWANによって接続された複数のCoherenceクラスタをリンクしたりすることができます。

Coherence*Extendは、クラスタの外部で稼働するクライアントと、クラスタ内で稼働するプロキシ・サービスの2つの基本コンポーネントで構成されます。クライアントAPIにはCacheServiceインタフェースとInvocationServiceインタフェースの両方の実装が含まれており、これらによって、Coherenceクラスタ内で稼働するプロキシにすべてのリクエストがルーティングされます。プロキシ・サービスは、実際のCoherenceクラスタ・サービス(パーティション化またはレプリケートされたキャッシュ・サービスなど)にリクエストを委任することによって、クライアント・リクエストに応答します。

次の3つのCoherence*Extendクライアントを利用できます。

Coherence*Extendの設定とクライアントの作成の詳細は、『Oracle Coherenceクライアント・ガイド』を参照してください。

17.1 クライアントのタイプ

Coherence*Extendクライアントは、クラスタの完全なメンバーとなっていなくても、標準のCoherence APIと同等の充実したAPIサポートを提供します。クライアントには次の2つのカテゴリがあります。

17.2 プロキシ・サービスの概要

プロキシ・サービスの役割は、Extendクライアントからの各リクエストを実際のクラスタ・サービスにディスパッチし、これらのリクエストの結果を適切なクライアントに返すことです。これは、クラスタ内で稼働する1つ以上のDefaultCacheServerプロセスによってホストされます。クライアントとプロキシ・サービスとの通信には、TCP/IPトランスポート・バインディングを持つ低レベルのメッセージング・プロトコル、Extend-TCPが使用されます。このプロトコルでは、クラスタへの接続に、ハイ・パフォーマンスでスケーラブルなTCP/IPベースの通信レイヤーが使用されます。このプロトコルは、使用可能なすべてのクライアントでサポートされています。