この章では、Oracle Coherence製品でリリース3.7.1に導入された変更と機能強化について説明します。このドキュメントの内容は、その発行時点において正確です。オラクル社では、ソフトウェアのリリース後、リリース・ノートを定期的に更新しています。
Oracle Coherenceの場合は、パッチに完全ディストリビューション・キットが含まれています。つまり、このパッチには、ベース製品(ここでは3.7.1)およびパッチのコンテンツが含まれています。
パッチはまた累積されます。つまり、各パッチには、以前のパッチのコンテンツが含まれています。たとえば、パッチ5には、パッチ4のコンテンツに加えて、以前のすべてのパッチのコンテンツが含まれています。
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Oracle Coherence 3.7.1は、業界をリードする分散型インメモリー・データ・グリッド製品の最新版です。Coherence 3.7.1には、拡張性の高いソリューションにおける複雑さの削減、統合の簡易化、および開発期間の短縮に役立つ、数多くの新機能が搭載されています。
Oracle Coherence 3.7.1以降は、Java SE Development Kit (JDK) 7でサポートおよび動作保証されています。
Coherence 3.7.1のこのリリースは、データ・グリッド・クライアント言語の柔軟性の向上、Oracle Exalogic Elastic Cloud環境にデプロイする際のネットワーク通信の低待ち時間と高スループット、そしてメモリーやディスクベース・ソリューションにまたがるシームレスなデータ管理能力の大幅な強化をお客様に提供します。
Oracle Coherence 3.7.1はREST APIを新しく導入しており、お客様はPHPやPythonなど人気の高いクライアント言語を利用して、Oracle Coherenceのデータ・グリッドに格納されたデータに対するアクセス、操作およびレポートが可能です。
Oracle Coherence 3.7.1は、Oracle Exalogic Elastic Cloud専用のExabus技術を利用することで、劇的にスケーラビリティを向上し、データ・グリッド処理の待ち時間を低減しています。Oracle Coherence 3.7.1をExabus技術と組み合せることで、ミドルウェア・アプリケーションに対する、次世代型の高度にスケーラブルな低待ち時間のデータおよび状態の管理を実現します。
Exabusは、すべてのOracle Exalogicシステム・コンポーネントを1つに結び付ける高速通信(I/O)ファブリックであり、Oracle Exalogicの究極のパフォーマンス、信頼性およびスケーラビリティの基礎となっています。
Exabusは優れたハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、デバイス・ドライバおよび管理ツールから構成され、OracleのQDR InfiniBand技術をベースに構築されています。
Oracle Coherence 3.7.1のElastic Dataの進化により、メモリーやディスク型ストレージの利用効率が上がり、データ・アクセスのパフォーマンスが改善され、さらなるキャパシティ拡大、柔軟性の向上、既存インフラの効率性の向上がお客様にもたらされます。
Oracle CoherenceのElastic Data機能により、各組織では、メモリーおよびディスク型デバイスの両方をデータ・グリッドのストレージとして利用でき、ストレージ・メディアに関係なくほぼメモリーと同等の速度でデータ・アクセスが可能になります。
Oracle Coherence 3.7.1は、Elastic Dataのジャーナリング・アルゴリズムを大幅に最適化し、劇的なパフォーマンスの向上、サーバー側オペレーションに付随するストレージ・オーバーヘッド要件の低減、RAMからディスクへのデータ移動時のアルゴリズムの効率化を実現しています。
Oracle Coherence 3.7.1は、Oracle Coherenceのクエリー要素ごとに実行効率を得られる「explain plan」を生成し、Oracle Coherenceのデータに対するクエリー効率を分析する機能を備えています。
Query Explain Plan機能により、大規模な分散型データ・セットに対するクエリー管理やトラブルシューティングが容易になり、導入コストの削減に貢献します。また、スケーラブルな分散型データ・セットの複雑性の低減と構成の簡素化につながります。
Oracle Coherence 3.7.1は、Oracle Fusion Middleware 11gのコンポーネントの1つで、Oracleのミドルウェア・スタックの他の製品やOracle Exalogic Elastic Cloudと密接に統合されています。
Oracle Coherence 3.7.1では、Coherence*Extend .NETおよびC++クライアントで多くの場合に使用される、カスタム・キー・クラスのJava実装に対する要件が不要になっています。フィルタやクエリーなどの一部のグリッド機能では、Javaクラスがまだ必要な場合もあります。
Oracle Coherence 3.7.1では、POFの機能が強化され、ユーザー定義オブジェクトに対するオブジェクトのアイデンティティと参照の使用がサポートされています。サイズの大きい多数のオブジェクトを何度も繰り返し処理したり、オブジェクトが入れ子型または円環型のデータ構造を使用する場合に、参照を使用できます。
Oracle Coherence 3.7.1では、POF注釈のサポートが追加されており、シリアライズ可能なクラス、フィールドおよびプロパティを開発者がPortable
注釈やPortableProperty
注釈でマークできるようにすることで、POFシリアライズ可能クラスの開発が簡素化されます。
Oracle Coherence for Javaコンポーネントに新機能、機能向上および不具合修正が追加されました。
RAM可用性の優先順位を付け、バックアップ・コピーをRAMに移動したり、必要に応じてRAMからフラッシュに移動することによって、主要なデータのコピーを保持するようにElastic Dataを最適化しました。
同時実行性を劇的に向上させることで、フラッシュ・デバイスに対するElastic Dataのオーバーフローを最適化しました。
残りのRAM容量がゼロに近づいたときに内部ガベージ・コレクションをトリガーするように、Elastic Data機能を強化しました。また、使用可能な容量が十分にある場合にあまりアグレッシブにならないように、Elastic Dataガベージ・コレクションを最適化しました。
write-behindを実行しながらシングルスレッド化されたクエリーを実行すると、キャッシュのストールが発生するという問題を修正しました。
backup-count
> 1のときに、フェイルオーバー後にMapListener
が重複イベントを受け取るという問題を修正しました。
アイドル・キャッシュに対するwrite-behindの更新が、次のキャッシュ・リクエストが行われるまでストールするという問題を修正しました。
監視不可能なカスタム・バッキングマップの使用時に、バックアップ/イベントの紛失が発生するという問題を修正しました。
間違ったRequestPolicyException
(The current quorum policy prevents PartitionSet{...} from being recovered
)が発生するという問題を修正しました。
failure to apply delta
という警告が発生するという問題を修正しました。
大きい負荷がかかっているときに集計や起動でエントリがいくつかスキップされるという、3.6.1パッチ3で発生していた不具合を修正しました。
大規模な削除の実行時に発生するデッドロックを修正しました。
集計時、特定のメンバーに対する間欠的なすべてのデータを保持しておく必要がないように、メモリー使用率を最適化しました。警告: この修正を3.7.0に適用すると、部分的にアップグレードされたクラスタで集計を実行するときにエラーが発生する場合があります。
パーティション化されたキャッシュ・サービスに新しいメンバーが加入して(ストレージ)シニア・メンバーが離脱した結果として、ユーザー・マップ索引の作成に失敗したときに発生する問題を修正しました。
backup-count-after-writebehind
およびPOFの使用時に差分が適用されなかった問題を修正しました。
大規模な削除またはwrite-behindの実行時に発生するデッドロックを修正しました。
パーティション化された1つのキャッシュのキーが、リモートの(Extend)パーティション化されたキャッシュへのキーとして使用できないという問題を修正しました。
パーティションをバックアップから復元した直後に転送した場合に、EntryProcessor
オブジェクトが再実行されるという問題を修正しました。
ソケットAPIで発生する予期せぬエラーに備えて、TcpConnection.getDescription()
メソッドを強化しました。
DaemonPool$Daemon
.abandon
メソッドの処理に悪影響を及ぼす可能性のあるClassCastException
を修正しました。
クライアントのメンバーがProxyServiceLoadBalancer
.getMemberList()
メソッドに渡されないという問題を修正しました。
クライアントの接続を誤って拒否するProxyService「サーバー」ロード・バランシング・ポリシーに関する問題を修正しました。
Coherence*Extend .NETおよびC++クライアントで多くの場合に使用される、カスタム・キー・クラスのJava実装に対する要件を不要にしました。フィルタやクエリーなどの一部のグリッド機能では、Javaクラスがまだ必要な場合もあります。
キー・アソシエーションは、Extendクライアント上でデフォルトで処理されるようになります。クラスタ上でキー・アソシエーションに依存している既存のクライアント実装(Javaクライアントを含む)でdefer-key-association-check
パラメータを設定して、クラスタ上のキー・クラスを強制的に処理する必要があります。
たとえば、キー・アソシエーション処理をExtendクライアントではなくクラスタ側で強制的に実行するには、クライアント側のキャッシュ構成の<remote-cache-scheme>
要素内にある<defer-key-association-check>
要素をtrue
に設定します。
<remote-cache-scheme> . . . <defer-key-association-check>true</defer-key-association-check> </remote-cache-scheme>
DefaultOperationalContext
からオプションのCommon.Logging
ライブラリへの依存をなくしました。
セッションの無効化時に発生する例外を抑制する構成オプションを追加しました。
Webアプリケーションをアンデプロイした後にGlassFishにCoherenceクラスが存在しなくなるように、GlassFish SPI (GlassFish用のActiveCache)を修正しました。
Webアプリケーションにまたがるcoherence-session-weblogic-compatibility-mode
の動作を修正しました。
coherence-enable-suspect-attributes
を無効にした状態でSplitSessionModel
を構成すると、セッションの属性が失われるという問題を修正しました。
session-cache-config.xml
ファイルをcoherence-web.jar
に移動しました。このファイルは、coherence-web-spi.war
およびwebInstaller.jar
内にはありません。
現在coherence-web.jar
ファイルは、coherence/lib
ディレクトリに配布されるようになっています。
均一なアレイおよびコレクション内のNull値の間違った処理を修正しました。
Null要素を含むコレクションをシリアライズしたときにアサーションを発生するという、PofBufferWriter
クラスの不具合を修正しました。
POFの機能が強化され、ユーザー定義オブジェクトに対するオブジェクトのアイデンティティと参照の使用がサポートされています。サイズの大きい多数のオブジェクトを何度も繰り返し処理したり、オブジェクトが入れ子型または円環型のデータ構造を使用する場合に、参照を使用できます。
true
やfalse
などの一部のコンパクトな「小さい」POF値の場合に、POF抽出が失敗するという問題を修正しました。
POF注釈のサポートにより、シリアライズ可能なクラスおよびフィールドを(直接またはアクセッサを使用して)開発者がPortable
注釈やPortableProperty
注釈でマークできるようにすることで、POFシリアライズ可能クラスの開発が簡素化されます。
Coherence配布にTopLink Gridが組み込まれています。
指定されたキーがすでに記録されている場合にContinuousQueryCache
.IsEventDeferred()
メソッドによって発生するArgumentException
を修正しました。
BinaryEntry.getOriginalValue
メソッドのコール時に発生するEOFException
を修正しました。
coherence.jar
ファイルがアンデプロイされた後もアプリケーション・サーバーのデプロイメント・ディレクトリ内に残っているという問題を修正しました。
範囲比較フィルタによってソートされた索引へのアクセス速度が遅くなるという問題を修正しました。
backup-count=0
に設定されているときに配布時に発生するNullPointerException
(NPE)を修正しました。
大きい負荷がかかっているときにデッドロックが検出されるとIllegalMonitorStateException
が発生するという問題を修正しました。
重複した値を持つエントリを使用してaddIndex
をコールする際のパフォーマンス・リグレッションを修正しました。
Coherence*Extendの使用時にガードのタイムアウトが実行されないという問題を修正しました。
FMWアプリケーションでの実行時に発生するXML検証の問題を修正しました。
CoherenceからDTDファイルを削除しました(現在はXSDを使用して構成ファイルを検証しています)。
Coherence配布には現在、クエリー・コマンドライン・ユーティリティで使用するjline.jar
ファイルが組み込まれています。
XMLパーサーがエンコーディングを適切に処理しないという問題を修正しました。
Oracle Coherence for .NETコンポーネントに新機能、機能向上および不具合修正が追加されました。
Oracle Coherence for .NETではMicrosoft .NET 2.0以降をサポートしています。
ASP.NETセッション・プロバイダ・メモリー・リーク: この問題の根本的な原因は、.NET4フレームワークのメモリー・リークです。このリークは、http://support.microsoft.com/kb/2540745/en-gb
にドキュメント化されています。また、Microsoft社はこの問題に対するパッチをリリースしています。
同時書き込み処理時の.Net SSLの問題を修正しました。
POFの機能が強化され、ユーザー定義オブジェクトに対するオブジェクトのアイデンティティと参照の使用がサポートされています。サイズの大きい多数のオブジェクトを何度も繰り返し処理したり、オブジェクトが入れ子型または円環型のデータ構造を使用する場合に、参照を使用できます。
POF注釈のサポートにより、シリアライズ可能なクラス、フィールドおよびプロパティを開発者がPortable
属性やPortableProperty
属性でマークできるようにすることで、POFシリアライズ可能クラスの開発が簡素化されます。
Oracle Coherence for C++コンポーネントに新機能、機能向上および不具合修正が追加されました。
64ビットの整数を含むカスタム・キー・クラスに対して異なるPOFキー値を生成するC++ Coherence*Extendクライアントに関する問題を修正しました。
C++に対するReflectionExtractor
クラスおよびReflectionUpdater
クラスのローカル実行のサポートを追加しました。
POFの機能が強化され、ユーザー定義オブジェクトに対するオブジェクトのアイデンティティと参照の使用がサポートされています。サイズの大きい多数のオブジェクトを何度も繰り返し処理したり、オブジェクトが入れ子型または円環型のデータ構造を使用する場合に、参照を使用できます。
POF注釈のサポートにより、シリアライズ可能なクラスおよびフィールドを(アクセッサを使用して)開発者がPortable
注釈やPortableProperty
注釈でマークできるようにすることで、POFシリアライズ可能クラスの開発が簡素化されます。
次の変更および拡張機能は、3.7.1.1リリース用に作成されています。
security.policy
に、欠落していたセキュリティ権限を追加しました。
次のように、サービスレベルで信頼できるトランスポートを選択するためのサポートを追加しました。
<distributed-scheme> ... <reliable-transport> datagram </reliable-transport> ... </distributed-scheme>
Exabus SocketBusにおけるファイル記述子のリークを解決しました。
プールから接続を取得する際に、トランザクション・タイムアウト値が必ずリセットされるように修正しました。これにより、トランザクションが予期せずにタイムアウトする事態を防げます。
EntryProcessor
が例外をスローする結果、バックアップ・ノードがNullPointerException
をスローしてしまう問題を修正しました。
すべてのIPアドレスのリスニングに0.0.0.0 (IP_ANY
)を使用できないという問題を修正しました。
Exabusを有効にすると、パーティション転送時にConcurrentModficiationException
がスローされる問題を修正しました。
索引付け問合せを実行するときにConcurrentModificationException
またはNegativeArraySizeException
がスローされるという問題を修正しました。
内部的なREST EntryProcessors
をPOFシリアライズ可能にして、RESTを使用したPOFクラスの公開をサポートするようにしました。
索引なしのフィルタ処理された呼出しにおいて過度のロックが適用される問題を修正しました。
Coherenceでは、認可されたホストにおける不正なホスト名が無視され、メッセージがログに記録されるようになりました。
サービス停止時にNullPointerException
を引き起こす可能性のある競合状態を解決しました。
更新中のオブジェクトがロックされるときに発生するRefresh Aheadの問題を修正しました。
coherence-rest.jar
マニフェスト・ファイルに記述されている、正しくないJerseyライブラリ・バージョンを修正しました。
リクエストSUIDの非単調登録の問題を修正しました。
システム・プロパティを使用してすべてのXML要素を上書きできるように、XSDを修正しました。
Coherenceがバージョン番号を取得する際に、マニフェスト・ファイルを読み取れないという問題を修正しました。
Exabus SocketBusで実行するサービスにおいてノードが停止してしまうというフロー制御の問題を解決しました。
サービス・スレッドおよびワーカー・スレッドの優先順位を設定する機能を追加しました。
IllegalStateException
を引き起こす可能性がある、サービス停止時の競合状態を解決しました。
TcpAcceptor
クラスでの無限ループの問題を修正しました。
選択的な索引におけるメモリー消費のオーバーヘッドを削減しました。
Coherence*ExtendクライアントからLimitFilters
を使用する際の問題を修正しました。
次の変更および拡張機能は、3.7.1.2リリース用に作成されています。
coherence-session-weblogic-compatibility-mode
システム・プロパティのデフォルト値が正しくありませんでした。デフォルト値がtrue
に変更されました。
システム・プロパティを使用して構成すると、一部のCoherence*Web構成オプションが登録されないという問題を修正しました。
キャッシュ・サイズが大きいと欠落してしまう、.NETのContinuousQueryCache
のエントリを修正しました。
Coherence for .NETの静止モードでのインストール時に、Microsoft Help 2.x Runtimeがなくてもエラーが発生しなくなりました。
キャッシュにnull値が挿入される可能性がある、ReadWriteBackingMap.getAll()
ロジックのリグレッションを修正しました。
バックアップの転送中に単一鍵操作を実行するとアサーションがスローされる問題を修正しました。
システム・プロパティtangosol.coherence.distributed.strictexpiry
をtrue
と指定しているときのエントリ失効時間を、パーティション転送またはフェイルオーバーにおいて保持しました。
コレクションベースのエクストラクタに対して索引を使用する問合せで、不完全な結果が生じるというリグレッションを修正しました。
マルチノードが失敗して、データ損失が発生する可能性のある問題を修正しました。
記憶域の処理速度が遅いとput
リクエストが削除操作によってブロックされる問題を修正しました。
デフォルトのSSLコンテキストが非SSL構成でロードされる問題を解決しました。
tmb
のローリング再起動中に集計テストがハングしてしまうという問題を修正しました。
ConditionalIndex
のPofExtractor
との使用に関連する問題を修正しました。
問合せの実行中に索引を作成するとキャッシュ・サービスが止まってしまうという問題を修正しました。
Subject
コンテキスト(Subject.doAs
)でサーバーを実行しても繰り返し認証を求められないように、セキュリティ・フレームワーク使用時の権限チェックを最適化しました。
ObservableHashMap
をバッキング・マップとして使用すると、バッキング・マップの各イベントが不適切な順序で呼び出される問題を修正しました。
C++の可変LimitFilter::m_vComparator
をより的確な方法で使用しました。
カスタムMBeanのドメイン名が無視されてCoherenceに変更される問題を修正しました。アプリケーションによって登録されるカスタムMBeansのJMXドメイン名が保持されるようになりました。詳細は、次のOracle Supportサイトから入手できるKnowledge Module Doc ID 1392954.1を参照してください。
Extendクライアントの送信タイムアウトのサポートが追加されました。<initiator-config>
の<request-timeout>
値が、以前のようにレスポンスの受信時間を制限するだけでなく、リクエストの送信時間も制限するようになりました。
記憶域無効なプロキシが異なるバックアップ数を持つクラスタに参加すると、IncompatibleBinaryDeltaimplementationによりノードが停止する問題を修正しました。
サービス起動時に非常に長い通信遅延が生じるときに、アサーション・エラーを引き起こす可能性がある問題を修正しました。
ネットワークまたはプロセスの障害とは関係なく発生するMessageBus
障害時に、Exabusアカウントで実行していると発生する部分的なネットワーク障害を解決しました。
タイムアウトしたメンバーを取り除いて回復するためにかかる負荷を軽減しました。
次の変更および拡張機能は、3.7.1.3リリース用に作成されています。
過度の同時更新を実行すると、問合せの評価時に発生することのあったデッドロックを解消しました。
新しいサービス・メンバーが古いリース情報を保持してしまう可能性がある、ReplicatedCache
の問題を修正しました。
大規模なデータセットの集計で、データ間のパーティションが誤って無視される問題を修正しました。
コレクションベースのエクストラクタに対して索引を使用する問合せで、不完全な結果が生じるというリグレッションを修正しました。
IllegalStateException
がremoveIndex
操作時に発生する可能性がある問題を修正しました。
PacketPublisher
自動スロットルの問題を修正しました。
Coherenceでは、大規模なWKAクラスタにおけるメモリー消費を削減するために、PacketSpeaker
を無効にできるようになりました。
高速更新時に問合せを実行する際に、IllegalMonitorState
がスローされるという問題を修正しました。
JVMシステム・プロパティcoherence.cache.configuration.path
を正当と認めるようにCoherence*Webを修正しました。
フェイルオーバー時にEntryProcessor
の負荷が高いと発生する、保留中の呼出し結果におけるメモリー・リークを解消しました。
間違ったサービス・メンバーが停止されてしまう可能性がある、MessageBus
停止検出の問題を解決しました。
MANIFEST.MF
ファイルの検出プロセスが向上しました。
各マシンで単一メンバーが送信pingを実行するように、IPMonitor
トポロジを最適化しました。
PofExtractor
で、null値が許容されるようになりました。
put
リクエストが削除操作によってブロックされている可能性がある、読取り/書込みバッキング・マップ内の問題を修正しました。
Coherence*Extendクライアントのタイムアウト時に発生する可能性のある、潜在的なデッドロックが削除されました。
次の変更および拡張機能は、3.7.1.4リリース用に作成されています。
すべてのExtendクライアントのカスタマ(Java、C++および.NET)において、Coherence*Extendクライアントをアップグレードする前にクラスタ側をアップグレードする必要があります。これは、Coherenceクラスタに複数の記憶域ノードが存在する場合に、LimitFilter
を使用してExtendクライアントに不適切な結果が返されるという問題の修正を目的としています。
キャッシュストアのローリング再起動が失敗する問題を修正しました。
hashCode
メソッドをPartitionSet
インタフェースに実装しました。
クラスタの再起動後にIllegalThreadStateException
がスローされる、Asp.NET SessionCleanupListener
の問題を修正しました。
ディスク領域不足を回避するために、FlashおよびRAMジャーナルに変更を加えました。詳細は、「Elastic Dataドキュメントの追加と訂正」を参照してください。
Webアプリケーションに重複するHttpSessionListener
を追加しても、例外がスローされなくなりました。
RESTのカスタム・アグリゲータおよびカスタム・プロセッサの登録を修正しました。
運用構成で、authorized-hosts
のhost-address
要素が無視されるという問題を修正しました。
クライアントが再分散待ちで停止してしまう問題を修正しました。
同一キーに対する負荷の高い同時アクセスにおける、PortalCacheProvider.get()
メソッドの競合を削減しました。
Coherence*Webで、WebSphere Application Server 8のサポートが追加されました。
JVMシステム・プロパティcoherence.cache.configuration.path
を正当と認めるようにCoherence*Webを修正しました。
Coherenceクラスタに複数の記憶域ノードが存在する場合、LimitFilterを使用するExtendクライアントに不適切な結果が返されることがあるという問題を修正しました。
カスタムのservice-failure-policy
構成が無視されるという問題を修正しました。
ログ・キューのオーバーフローを回避するために、構成されているログ出力でバックログを利用する場合、System.err
にロギングをリダイレクトします。
ASP.NETセッション・プロバイダで使用されるキャッシュ名をcacheName
属性で指定する機能を回復しました。「セッション管理でのセッション・キャッシュの指定」を参照してください。
カスタムのExtractorEventTransformer
の使用時に欠落していたキャッシュ・イベント・コールバックを修正しました。
1つのセッションへの同時アクセスの間に発生する可能性があるNullReferenceException
を修正しました。
Webセッション・モデルでセッション・データにアクセスする際に発生する、AttributeHolder
のLockRecursionException
を修正しました。
POF注釈付きクラスの登録時に発生する可能性があるクラッシュの問題を修正しました。
NearCache
およびLocalCache
クラスのヘッダー・ファイルを含めるように、Coherence for C++ディストリビューションを更新しました。
初期化時に、C++クラスおよび割当てHeapAnalyzers
がクラッシュする可能性がある問題を修正しました。
次の変更および拡張機能は、3.7.1.5リリース用に作成されています。
PartitionedCache
上でInvokeAll
操作を実行するためのメモリーのオーバーヘッドをさらに減らしました。
デーモンでThreadGroups
を内部使用することによって生じたメモリー・リークを修正しました。
3.7.1.4以前のリリースのローリング・アップグレードの問題を修正しました。
複数のinvokeAll(colKeys, processor)
コールを実行しようとすることでAssertionException: Invalid heartbeat interval
例外が生成される場合がある問題を修正しました。
索引値がコレクションまたは配列である場合に、entrySet()
メソッドによって正常よりも小さな結果のセットが返される場合があるという問題を修正しました。
IPモニターによる停止マシン検出の精度が向上し、偽陽性の可能性が減りました。
PacketSpeaker
を大幅に上回るPacketPublisher
スレッドを回避するためにスロットリングを追加しました。
Request.RequestStatus.WaitForResponse
によって、RequestTimeoutException
ではなくArgumentOutOfRangeException
がスローされる問題を修正しました。
次の変更および拡張機能は、3.7.1.6リリース用に作成されています。
アプリケーションのシャットダウン中に発生する可能性があるコア・ダンプを修正しました。
TCMPが無効の場合にクラスタが作成される問題を修正しました。
CoherenceパーサーでBOM文字を含むUTF-8を処理できるようになりました。
オプティミスティック・キャッシュ・スキームの使用時にプロキシ・サーバー/拡張クライアントのClassCastException
で発生する問題を修正しました。
WindowsFormsCacheListener
でイベントの処理がハングすることがある問題を修正しました。
読取り操作と自動コミットが有効な状態におけるトランザクション・キャッシュのメモリー・リークを修正しました。
STLportライブラリで使用するSolaris x86 32-bit用のCoherence for C++ディストリビューションを追加しました。
<references-enabled>
をtrue
に設定した場合にユーザー定義オブジェクトのデシリアライズ中に発生するNullReferenceException
を修正しました。
GlassFish SPIでのセッション・アフィニティ・トークン構成を修正しました。
空のフィルタ配列での初期化時にAllFIlter
メソッドでArrayIndexOutOfBoundsException
がスローされていた問題を修正しました。
SSLハンドシェイクが一部のIBM JDKで完了しない問題を解決しました。
プロキシ・サービスで閉じた接続をCoherence*Extend for C++クライアントで検出しないことがある問題を修正しました。
キャッシュ・サーバーの自動再起動時に同じプロセス上で2つのメンバーが起動することがある問題を修正しました。
大規模なパケット損失を抑えた結果としてパケット・パブリッシャがパケット・スピーカーを大幅に上回ることがある問題を解決しました。
初期化されていないPOFコンテキストが原因でPOFオブジェクト参照機能が機能しないことがある問題を修正しました。
接続タイムアウトが.NETクライアントで実行されるようになりました。
ヒープ外のバックアップに対してCoherence Server OOMが生じることがある問題を修正しました。
索引の更新時にキャッシュ・エントリで例外が発生する場合の索引のリジリエンスを改善しました。索引が削除されないようになり、索引に依存する問合せの効率的な実行が継続されます。壊れたエントリは問合せの結果から除外されます。
次の変更および拡張機能は、3.7.1.7リリース用に作成されています。
標準外のタイムゾーンに対応するjava.lang.IllegalStateException: invalid minute offset
を修正しました。
SafeCluster.ensureLocalService()
でNullPointerException
エラーがスローされることがある問題を修正しました。
プロキシ・サーバーを再起動する場合にイベントを受信してCoherence*ExtendのContinuousQueryCache
が停止されることがある問題を修正しました。
putAll()
処理の間にフェイルオーバーやキャッシュ作成の直後のExtendクライアントからデータ損失が生じることがある問題を修正しました。
2つ以上のリスナーが構成されている場合に、Coherence*Extendクライアントで重複したイベントを受信できる問題を修正しました。
一定の種類の失効または削除の変更のためにMapListener
イベントが欠落することがある問題を修正しました。
Coherence for .NETのデフォルトの<connect-timeout>
値に関する問題を修正しました。
循環参照で構成されるオブジェクトを含むPOF/Extendを使用してNamedCache.invoke
をコールすることでjava.lang.StackOverflowError
がスローされる問題を修正しました。
Coherence for .NET Extendクライアントで、シャットダウンしたプロキシ・サーバーに繰り返し再接続を試みることがある問題を修正しました。
JMXでread-write-backing-map-scheme
キャッシュの適切なサイズがレポートされるようになりました。
複数のセッション・リーパーによる同時無効化時にセッションの終了を試みるIllegalStateException
を修正しました。
デタッチ・スレッドとして実行されるCoherence for C++のスレッド・ダンプ・ハンドラを変更しました。
getAll
、putAll
removeAll
処理の間にリソースでタイムアウトがロックされるとサービス障害になることがある問題を修正しました。
フラッシュ・ジャーナルの最大ファイル・サイズの構成を修正して、それが無視されるようになりました。
プロキシ・サーバーがダウンした際にCoherence for C++ Extendクライアントの接続がフェイルオーバーしないことがある問題を修正しました。
カスタムのComparator
でLimitFilter
を使用する際にClassCastException
がスローされることがある問題を修正しました。
$QuorumRollCall$Poll
でNullPointerException
エラーがスローされる問題を修正しました。
索引の更新時にキャッシュ・エントリで例外が発生する場合の索引のリジリエンスを改善しました。索引が削除されないようになり、索引に依存する問合せの効率的な実行が継続されます。壊れたエントリは問合せの結果から除外されます。
ネストされたEvolvable POFオブジェクトでリマインダが適切に処理されるようになりました。
この項では、リリース時に判明している問題について説明します。
オブジェクト・アイデンティティおよび参照の使用には次の制限があります。
オブジェクト参照は、ユーザー定義のオブジェクト・タイプに対してのみサポートされています。
Evolvableオブジェクトは、オブジェクト参照を使用できません。
参照をサポートしていないPOFコンテキストによって記述されたオブジェクトは、参照をサポートするPOFコンテキストで読み込むことができません。また、この逆の場合も同様です。
POFエクストラクタを使用して、オブジェクト・アイデンティティおよび参照を使用するPOFオブジェクトを問い合せることはできません。かわりに、ValueExtractor
APIを使用してオブジェクト値を問い合せるか、またはオブジェクト参照を無効にしてください。
Coherence 3.7.1リリースでは、次の機能が非推奨または削除になりました。
Coherence配布からDTDファイルが削除されました。現在はXSDを使用して構成ファイルを検証しています。
Oracle Coherenceのこのリリースでは、対称型暗号化フィルタおよびPKCS暗号化フィルタのサポートが削除されました。圧縮フィルタおよびカスタム・ネットワーク・フィルタは引き続きサポートされています。ネットワーク・フィルタの詳細は、3.7.0リリースの『Oracle Coherence開発者ガイド』を参照してください。