JD Edwards EnterpriseOne Application Pack for Oracle Enterprise Manager Cloud Control実装ガイド リリース9.1 B72801-01 |
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JD Edwards EnterpriseOne Application Pack for Oracle Enterprise Manager Cloud Controlは、以降、それぞれJDE AppPackおよびEMCCと呼びます。
JDE AppPackでは、EMCCのグラフィカル・ユーザー・インタフェースを使用して、JD Edwards Server製品を監視およんび管理できます。この製品では、EnterpriseOneインストールを構成するすべてのエンティティを監視する既存のJD Edwards Server Manager機能を利用します。たとえば、Server Managerでは、ユーザー・セッションのリアルタイム・データ、Javaメモリー使用率、JDBj接続キャッシュ、EnterpriseOneカーネル固有のメトリック、およびプリコンパイルされた文の構成を収集します。
次に例を示します。
サービス・レベル管理
履歴および傾向(使用率、サーバー・メトリック、稼働時間)
管理者向けの高度なグラフィックスおよびダッシュボード
レポート機能
JD Edwards EnterpriseOne、データベース、オペレーティング・システム、非JD Edwards EnterpriseOneアプリケーションを含む、組織の完全なシステム・トポロジの単一ビュー
JD Edwards EnterpriseOneサーバーのCPUおよびメモリー使用率、データベース使用率、およびアプリケーション全体のサーバー使用率の高度なアラート
JD Edwards EnterpriseOneカーネル固有のメトリック
この章の内容は次のとおりです。
JDE AppPackは、Oracle EMCCのフレームワーク内で稼働します。このため、EMCCの機能をインストールして使用する場合は、このガイドに記載されている以外の追加情報が必要になる場合があります。
Enterprise Manager Cloud Control (EMCC)は、Oracle Gridとその製品上で稼働するアプリケーションの全側面を管理するための、Oracleの一体的な統合ソリューションです。EMCCでは、スタンドアロン・コンソールを使用してOracle Database、Application ServerまたはCollaboration Suite単一インスタンスを管理することもできます。パッチ・セット・ノートやバグ・リストなど、Enterprise Manager Cloud Controlパッチ・セットに関するドキュメントは、My Oracle Supportを参照してください。
EMCCガイドの一式は、次のリンクから利用できます。
http://download.oracle.com/docs/cd/B16240_01/doc/nav/portal_booklist.htm
Server Manager for JD Edwards EnterpriseOneは、JD Edwards EnterpriseOneサーバー製品の完全なライフサイクル(特に、JD Edwardsサーバー製品のインストール、構成、および管理)の管理に使用されるWebベースのアプリケーションです。
Toolsリリース9.1のServer Managerガイドにアクセスするには、Oracle Technology Networkの次のリンクにあるインストール・ライブラリを参照してください。
http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=jde91&id=allreleases
JD Edwards EnterpriseOneの最小技術要件に関する項の説明に従って、リリースでサポートされているプラットフォームに準拠する必要があります。また、JD Edwards EnterpriseOneは、他のOracle製品と組み合せて統合、対話および動作することもできます。様々なOracle製品の互換性を確認するには、プログラムの前提条件のプログラム・ドキュメントの相互参照資料およびバージョンの相互参照ドキュメントの次のリンクを参照してください。
次のドキュメントを検索して、My Oracle Support (https://support.oracle.com
)から、現在の最小技術要件(MTR)にアクセスします。
JD Edwards EnterpriseOne Current MTR索引[ID 747323.1]
MTR索引内で、「アプリケーション・パック」の項を検索します。
Oracle Application管理パックおよびエージェントは、Oracle Enterprise Manager 11gがリリースおよびサポートされているのと同じプラットフォームでサポートされます。My Oracle SupportのOracle Enterprise Manager 11g Cloud Control Certification Checkerの動作保障情報を参照してください。パッチ・セットは、My Oracle SupportまたはOracle Technology Networkで入手できます。
JDE AppPackのインストーラのリリースおよびバージョニングは、EMCCのリリースおよびバージョンに密接に従ってスケジュールされていますが、累積パッチのリリースは、JD Edwards EnterpriseOneの更新リリースごとに公開されます。フル・インストーラは、JDE AppPackのバージョンごとに提供されます。
完全なJDE AppPackをインストールする場合、または累積パッチでアップグレードする場合は、JD Edwards EnterpriseOne Server ManagerがJDE AppPackと同じリリース・レベルである必要があります。
すべてのOracleソフトウェア・コンポーネントは、次のリンクのOracle Software Delivery Cloudからダウンロードします。
JDE AppPack for Oracle EMCC 12cは、JD Edwards EnterpriseOne 8.98.4以上のServer Managerに依存し、このServer Managerと一致します。JDE AppPackは、新バージョンのEMCCでスケジュールおよびバージョニングされます。
Server Manager for JD Edwards EnterpriseOneは、JD Edwards EnterpriseOneサーバー製品の完全なライフサイクルの管理に使用されるWebベースのアプリケーションです。JDE AppPackでは、既存のJD Edwards Server Manager機能を利用します。Server Managerは、Toolsリリース8.97以上を実行するすべてのJD Edwards EnterpriseOneのインストールに必要です。
JD Edwardsドメインでは、JDE AppPackのサポートに、Server Manager 8.98.4以上とToolsリリース8.98.4以上の組合せのみが完全認定されています。認定されていない場合でも、JDE AppPack (Server ManagerおよびToolsリリース8.98.4以上を実行)は、JD Edwards EnterpriseOne Toolsリリース8.97を実行するダウンストリーム・ターゲットでも機能するように想定されています。ただし、リリース間で構成設定および一部の内部構造が変更されているため、JD Edwards Toolsリリース8.97、8.98および9.1を実行するターゲット間で共通またはサポートされていない機能が、いくつか存在する可能性があります。
ヒント: Server Managerは、JD Edwards EnterpriseOneサーバーの日常の管理に使用する必要があります。Server Managerは、JDE AppPackで表示可能な方法とは異なる(ユーザー・フレンドリな)方法で、ランタイムおよび構成設定をネイティブに提供するため、特にこれらの設定の領域に適切です。つまり、ネイティブ設定は、Server Managerによってユーザー・フレンドリな設定に変換されますが、これらは変換されずにEMCCに渡されます。Server Managerガイドの付録B「参照 - サーバー構成設定」を使用して、Server Managerユーザー・インタフェースで表示されるリテラル構成設定間の関連性を確認できます。 |
JDE AppPack:
JD Edwards EnterpriseOneターゲットを検出して登録します。
JD Edwards EnterpriseOneターゲットのメトリックを監視します。
メタデータで駆動されるグラフィカル・ユーザー・インタフェースの構成データを表示します。
JD Edwards EnterpriseOneシステムをEMCCに作成し、システム内のすべてのターゲットとJD Edwards EnterpriseOneアプリケーション・データベースとの関係を確認できるようにします。
ターゲット間の関係を表示するグラフィカル・トポロジをユーザーが作成し、選択したアクションをこのビューからターゲットで実行できるようにします。
ログインやログアウトなどトランザクションをシミュレートするサービスをユーザーが作成し、アプリケーションの可用性を監視できるようにします。EMCCサービス・レベル管理機能を使用すると、システムまたはアプリケーションの機能の可用性を確認することもできます。
追加のEMCC機能を追加または参照できます。次のリンクにあるEMCCアドバンスト構成ガイドを参照してください。
http://download.oracle.com/docs/cd/B16240_01/doc/em.102/e10954/toc.htm
Enterprise Manager Cloud Control (EMCC)でサポートされる標準機能の範囲外のServer Manager機能のサブセットのリストを次に示します。つまり、この情報はServer Manager,内で取得および表示されますが、グリッド・インストールで使用可能なターゲット・タイプに応じて、EMCC内からも同様に取得および表示できます。
jdelog.propertiesのロギングの表示は、どのJD Edwards EnterpriseOneサーバーのEMCCでもサポートされていません。
Java環境のプロパティの表示は、次のJD Edwards EnterpriseOneサーバーのEMCCではサポートされていません。
HTMLサーバー
DASサーバー
注意: EMCCのベース・インストールでは使用できませんが、この機能は、EMCCにインストールされる管理パックまたはプラグインに応じて、公開されている可能性があります。たとえば、Diagnostics Pack for Oracle MiddlewareおよびDiagnostic Pack for Oracle Databaseなどがあります。また、ホスト・タイプに応じて、様々なホスト・サーバー・パックやプラグインも使用できます。 |
ディスク領域の使用量の表示は、次のJD Edwards EnterpriseOneサーバーのEMCCではサポートされていません。
Enterprise Server
注意: EMCCのベース・インストールでは使用できませんが、この機能は、EMCCにインストールされる管理パックまたはプラグインに応じて、公開されている可能性があります。たとえば、Diagnostics Pack for Oracle MiddlewareおよびDiagnostic Pack for Oracle Databaseなどがあります。また、ホスト・タイプに応じて、様々なホスト・サーバー・パックやプラグインも使用できます。 |
完全な機能を提供するには、EMCCでEMCCエージェントが各核ターゲットにインストールされていることを前提とします。エージェントの機能により、EMCC定義の様々なサービスおよび機能をEMCCフレームワーク内で実行できます。ただし、JDE AppPackの場合、EMCCエージェントを各JD Edwards EnterpriseOneターゲットにインストールする必要はないため、サポートされるのはEMCCサービスのサブセットのみです。このサブセットはEMCCのWebアプリケーション・サービスに準拠しています。
ネットワークのIPアドレスの管理にネットワークでDHCPサーバーを使用しており、EMCCおよびServer Managerマシンが同じローカル・サブネットにない場合は、パフォーマンス上の理由により、DNSデータベース、ホストまたはLmhostsファイル、またはWINSデータベースで使用可能なIPアドレス・マッピングに、明示的なIPアドレスを追加することを検討してください。IPアドレス・ファイルを変更するマシンの再起動が必要になる場合があります。
この項では、このガイドで使用する一般的な用語について説明します。
管理者アカウントでは、管理タスクの実行および管理情報へのアクセス権限をユーザーに付与します。各管理者アカウントを設定して、独自のロール、権限および通知ルールを設定できます。管理者アカウントには、スーパー管理者と管理者の2つのタイプがあります。
潜在的な問題、つまり、警告、または監視対象メトリックのクリティカルなしきい値の超過のいずれかを示します。アラートはまた、各種ターゲット可用性状態に対して生成される可能性があります。EMCCには、アラートへの応答のための各種オプションが用意されています。管理者はアラートのトリガー時に自動的に通知を受信でき、またアラート状態を自動的に解決する修正処理を設定できます。
サービスのステータスおよびパフォーマンスを判断するために、定義済のサービス・テストを実行して、結果をOracle Management Serviceにレポートする、エージェントにインストールされた特別なターゲット。
Oracle EMCC 12cは、コンピューティング環境全体を集中管理するためのWebベースのユーザー・インタフェースです。EMCCでは、ネットワーク上の1つの場所からコンピューティング環境全体を監視および管理できます。ホスト、データベース、リスナー、アプリケーション・サーバー、HTTPサーバー、Webアプリケーションなど、企業内のすべてのサービスが、統合された1つの単位として簡単に管理できます。
各ターゲットを関連付け、システムとして定義する一意の識別子。GUIDは、データベース層で生成され、データベース層に存在します。検出プロセス中、アプリケーション・サーバーはJD Edwards EnterpriseOneアプリケーション・データベースに接続してGUIDを取得します。
EMCCエージェントは、企業の管理対象ターゲットで管理機能を監視および実行します。ターゲットには、データベース、アプリケーション・サーバー、リスナー、サード・パーティ・アプリケーションなどが含まれます。
Oracleデータベースで、EMCC内で管理される管理者、ターゲットおよびアプリケーションに関するあらゆる情報が含まれます。取得されたデータは、Oracle Management Service経由でリポジトリにアップロードされます。リポジトリはデータを構成してデータを取得できるようにし、EMCCコンソールにアクセスする管理者間でデータを共有可能にします。
監視対象ホストごとに、バイナリとしてデプロイされるプロセス。ホストのすべてのターゲットを監視し、中間層の管理サービスにその情報を伝達して、ホストとそのターゲットを管理します。
ホスト上のOracle Management Agentは、ホストのホスト構成情報、ホストのOracleデータベースのデータベース構成情報、およびクライアント構成情報を収集し、HTTPS経由でその情報をOracle Management Serviceに送信します(Oracle Management Serviceはその情報をOracle Management Repositoryに保存します)。
Oracle EMCCコンソールのユーザー・インタフェースをレンダリングするWebアプリケーション(J2EE準拠)。すべてのJDE AppPackエージェントと連動して監視およびジョブ情報を処理し、管理リポジトリをそのデータストアとして使用します。Oracle Management Serviceは、Oracle WebLogic Serverより上部のレイヤーをレンダリングします。このため、Oracle Management Serviceがインストールされている場合は、アプリケーション・サーバーもインストールされます。
システムの望ましい動作または特性を定義します。事前構成またはカスタムのポリシーを使用することで、システムおよびアプリケーションの自動評価が実行されます。アラートにより、不適切な設定や正しくないシステム構成などの異常が通知されます。
ターゲットのログイン資格証明が管理リポジトリに格納され、管理対象ターゲットへのアクセスが簡素化されます。優先資格証明が設定されていると、これらの資格証明を認識するターゲットにアクセスするときには、ターゲットのホスト・マシンへのログインを求めるプロンプトは表示されません。優先資格証明はターゲット単位でユーザー別に設定されるため、環境のセキュリティを確保できます。
EMCCシステムおよびターゲットの権限をグループ化し、それを管理者または他のロールに付与できます。権限により、EMCC内で管理アクションを実行するための権利が管理者に与えられます。ロールの作成は簡単で、事前定義の権限のセットを管理者のグループに付与するだけです。ロールを変更すると、そのロールが割り当てられいるすべての管理者に変更が自動的に伝播されます。
ビジネス・プロセスまたはアプリケーションをモデル化するエンティティ。サービスの例は、CRMアプリケーション、オンライン・バンキング、電子メール・サービスです。サービスを定義するには、共通のエンド・ユーザー機能をシミュレートする1つ以上のサービス・テストを作成します。これらのサービス・テストを使用して、重要なビジネス機能のパフォーマンスと可用性を測定し、問題があるときにはアラートを受け取り、一般的な問題を識別し、障害の原因を診断することができます。
その他すべての管理者アカウントを管理し、すべての管理者の資格証明を設定できます。スーパー管理者は、次のことも可能です。
権限およびロールの作成
EMCCの初期設定の実行
EMCCへのターゲットの追加
システムのターゲットでのアクションの実行
注意: EMCCは、SYSMANという名前のデフォルトのスーパー管理者アカウントでインストールされます。EMCCへの初回ログインには、SYSMANアカウントを使用します。次に、必要に応じて、新しいスーパー管理者アカウントをシステムに作成します。 |