Oracle® Enterprise Manager Oracle Fusion Middleware Plug-inメトリック・リファレンス・マニュアル リリース12.1.0.7 B70510-07 |
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このドキュメントには、Enterprise Managerが監視するすべてのMiddlewareターゲットのメトリックが記載されています。
この序文の内容は次のとおりです。
このマニュアルは、メトリックが存在する各Middlewareターゲットの章から構成されています。
各章のメトリックは、カテゴリごとにアルファベット順で並んでいます。
各メトリックの情報として、説明、メトリックの重要な統計のサマリー、データ・ソース(可能な場合)およびユーザーの処理が示されます。次に詳細を説明します。
説明
メトリック名に続く説明です。これにより、メトリックが定義され、可能な場合はメトリックに関する追加情報が提供されます。
メトリック・サマリー
表形式で、メトリックのターゲットのリリース番号、デフォルトの収集頻度、アップロード頻度、デフォルトの警告のしきい値、デフォルトのクリティカルのしきい値、およびアラート・テキストについて説明します。
データ・ソース
メトリックの計算方法。メトリックによっては、データ・ソース情報は示されません。
ユーザーの処理
アラートの原因となっている問題の解決方法を提案します。
この項では、このドキュメントに記載されているメトリック・サマリー表の例について説明します。
デフォルトのしきい値がメトリックに対して定義されていない場合、ターゲットのリリースおよびデフォルトの収集頻度のみが示されます。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 15分ごと |
次の表に、メトリックで使用される用語について説明します。
列のヘッダー | 列の定義 |
---|---|
ターゲットのリリース | ターゲットのバージョン(例: 11gおよび12c)。 |
評価および収集頻度 | しきい値を超えたかどうかを判断するためにメトリックが収集および評価される割合。評価頻度と収集頻度は同じです。 |
サーバー評価頻度 | しきい値を超えたかどうかを判断するためにメトリックが評価される割合。サーバーで生成されたアラートの場合、評価頻度はOracle Database内部で判断されます。たとえば、評価頻度が10分の場合に、「平均ファイル書込み時間」が、アラートが発生する値にまで下がったときは、Enterprise Managerにアラートが示されるまでほぼ10分になっています。この列は、Oracle Database 10gメトリックのみ、メトリック収集サマリー表に含まれます。 |
収集頻度 | 管理エージェントがデータを収集する割合。メトリックの収集頻度は、そのターゲット・タイプに対するEnterprise Managerのデフォルトの収集ファイルからのものです。 |
アップロード頻度 | 管理エージェントが管理リポジトリにデータを移動する割合。たとえば、n回の収集ごとにアップロードします。メトリックのアップロード頻度は、そのターゲット・タイプに対するEnterprise Managerのデフォルトの収集ファイルからのものです。この列は、アップロード頻度が収集頻度と異なる場合のみ、メトリック収集サマリー表に含まれます。 |
デフォルトの警告のしきい値 | 警告のアラートが発生するかどうかを示す値。警告のしきい値が評価され、メトリックに対して定義された指定連続発生回数についてTRUEの結果が返された場合、警告の重大度レベルでアラートが発生します。 |
デフォルトのクリティカルのしきい値 | クリティカルのアラートが発生するかどうかを示す値。クリティカルのしきい値が評価され、メトリックに対して定義された指定連続発生回数についてTRUEの結果が返された場合、クリティカルの重大度レベルでアラートが発生します。 |
アラート・テキスト | アラートが生成された理由を示すメッセージ。パーセント記号(%)で囲んだ文字は、変数を表します。たとえば、「%keyValue%に対するディスク使用率は%value%%です」 は「d0に対するディスク使用率は80%です」 のようになります。 |
メトリックとは、ターゲットの動作の判別に使用する測定単位です。Enterprise Managerでは、メトリックと関連のしきい値を使用して、ターゲットについての問題を管理者に通知するアラートを送信します。
しきい値は、監視するメトリック値が比較される境界の値です。たとえば、「ディスク使用率(%)」メトリックに関連する各ディスク・デバイスに対して、異なる警告およびクリティカルのしきい値を定義できます。Oracleによって事前に定義されているしきい値もあります。
しきい値に達すると、Enterprise Managerはアラートを生成します。アラートとは、特定の条件が発生したことを示すインジケータで、次のいずれかの条件を満たすと発生します。
しきい値に達した場合。
アラートが消去された場合。
監視対象サービスの可用性が変化した場合。たとえば、アプリケーション・サーバーの可用性が、稼働中から停止に変化した場合などです。
特定の条件が発生した場合。たとえば、エラー・メッセージがデータベース・アラート・ログ・ファイルに書き込まれるとアラートが発生します。
アラートは、監視対象の条件を事前定義された一定の間隔で別のプロセスからチェックすることによって、ポーリングベースのメカニズムで検出されます。
関連項目: メトリック、しきい値およびアラートの詳細は、『Oracle Enterprise Manager概要』およびEnterprise Managerオンライン・ヘルプを参照してください。 |
Cloud Controlコンソールからメトリックにアクセスするには、「すべてのメトリック」ページを使用します。
Cloud Controlコンソールから、ターゲットを選択します。
ターゲットのホームページから、ターゲット・タイプ名を選択し、「モニタリング」、「すべてのメトリック」の順に選択します。
Enterprise Managerには、重要なメトリックのしきい値が事前に定義されています。警告およびクリティカルのしきい値を使用してアラートが生成され、発生間近の問題が通知されるため、その問題について適時に対処できます。
編成の監視に対するニーズに適応するよう、Enterprise Managerで提供されたしきい値を編集し、新しいしきい値を定義することができます。
しきい値を定義する場合:
許容された値を選択して不要なアラートを回避し、適時に問題を引き続き通知します。
メトリックの傾向に基づいてメトリックしきい値を調整します。モニタリング・システムで実行できる重要なアクションの1つは、一定の時間メトリックの傾向を追跡することです。そのため、重要なメトリックおよびしきい値に設定する必要があるレベルの質の高い判断を下すことができます。
適宜発生回数を設定します。たとえば、1回または2回のみイベントが発生する場合、通知を受ける必要がない可能性があります。到達してから通知するメトリックの発生回数を設定できます。
メトリックしきい値を変更するには、次の手順を実行します。
Cloud Controlコンソールから、ターゲット名を右クリックして、「モニタリング」、「すべてのメトリック」の順に選択します。
「すべてのメトリック」ページから、変更するメトリックを選択します。
「しきい値の変更」をクリックします。
「しきい値の変更」ウィンドウで、次のような設定の値を設定できます。
警告のしきい値
クリティカルのしきい値
アラート前の発生
注意: 変更を行うターゲットに対しては、少なくともOPERATOR権限を持っている必要があります。OPERATOR権限がない場合、「メトリックしきい値」表の内容は読取り専用になります。 |
「しきい値の保存」をクリックして、新しいメトリック設定を管理リポジトリにアップロードします。
複数のしきい値の指定機能により、異なるしきい値を持つことができるデータの様々なサブセットを定義できます。複数のしきい値を指定すると、アラートのトリガーに使用するデータをさらに詳細に指定できます。これは、Enterprise Managerを使用する上での代表的な利点の1つです。複数のしきい値を指定する鍵は、比較がメトリックしきい値と全体的に関連する方法を決定することです。特定のデバイス、マウント・ポイントなどの追加の上下のしきい値を定義すると、どのような利点がありますか。たとえば、平均ディスクI/Oサービス時間メトリックの場合、すべてのディスク(sd0とsd1)に適用する警告とクリティカルのしきい値を定義することも、特定のディスク(sd0)に異なる警告とクリティカルのしきい値を定義することもできます。これにより、現在sd0に定義されているしきい値のみを上下に調整できます。