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Oracle® Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド
12cリリース1 (12.1.0.1)
B65084-03
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9 Application Dependency and Performanceのインストール

この章では、Enterprise Manager Cloud Control環境にApplication Dependency and Performance(ADP)をインストールする方法について説明します。

この章の具体的な内容は次のとおりです。

概要

アプリケーションの依存性とパフォーマンス(ADP)は、Java EE、SOA、ポータル、OSBおよびADFアプリケーションの分析を可能にするEnterprise Manager Cloud Controlの重要な機能の1つです。Oracleのインテリジェント・プラットフォームの核であるアプリケーション・スキーマ・モデル内の様々なビルディング・ブロック間の複雑な関係を取得します。

このため、アプリケーションを効率的に管理し、ビジネス機能や関連の相互に接続されたコンポーネント、基底にあるランタイム環境同士の複雑な関係を理解するには、Application Dependency and Performance(ADP)Managerアプリケーションをデプロイして、対応するADPエージェントをインストールすることにより、それらを監視する必要があります。

ADPをインストールするには、Enterprise Manager Cloud Controlコンソールからアクセスする「ミドルウェア診断」ページを使用します。このページにアクセスするには、「設定」メニューから「ミドルウェア診断」を選択します。

図9-1 ミドルウェア診断

図9-1は前後のテキストで説明されています。

「ミドルウェア診断」ページはGUIベースの画面で、ADPマネージャをデプロイし、ADPマネージャ・アプリケーションの状態を信頼性が高く、効率的な方法で監視できます。

Oracle Diagnostics Pack for Non-Oracle Middlewareには、次のターゲット・タイプが表示されます。

始める前に

Application Dependency and Performanceをインストールする前に、次の点に留意してください。

ADPマネージャの場合:

ADPエージェントの場合:

前提条件

次の前提条件を満たしていることを確認します。

インストールの手順

この項で説明する項目は、次のとおりです。

OMSと同じホストへのADPマネージャのデプロイ

OMSと同じホストにADPマネージャをデプロイして自動的に管理対象サーバーを作成するには、Enterprise Manager Cloud Controlにスーパー管理者権限(SYSMAN)としてログインし、次の手順を実行する必要があります。

  1. Cloud Controlで、「設定」メニューから「ミドルウェア診断」を選択します。

  2. 「ミドルウェア診断」ページで、「ADPマネージャのデプロイ」をクリックします。

    ADPマネージャのデプロイメント・ページが表示されます。

    OMSと同じホストへのADPマネージャのデプロイ
  3. 「ADPマネージャのデプロイ」ページで、「管理対象サーバーを作成します」を選択して次の詳細を入力します。

    • 「ホスト」リストからOMSサーバーを選択します。このリストには、Enterprise Manager WebLogicのドメインに検出されたすべてのサーバーが含まれています。

      たとえば、host1.example.com (EMGC_OMS1)host2.example.com (EMGC_OMS2)などです。

    • 「管理対象サーバー名」に一意の名前を入力します。

      たとえば、EMGC_ADPMANAGER1, EMGC_ADPMANAGER2,などです。

    • 「リスニング・ポート」「SSLリスニング・ポート」「ADPマネージャ・レジストリ・ポート」「ADPマネージャJavaプロバイダ・ポート」および「ADPマネージャ・コントローラ・ポート」のポート番号には、デフォルト値の4200、4201、51099、55003、55000がそれぞれ設定されています。これは必要に応じて変更できます。

      注意: ADPマネージャのレジストリ・ポートを介して、ADPマネージャとADPエージェントとの間の通信が可能です。

  4. 前述の手順で選択したホストによっては、次のように資格証明を求められます。

    • 管理サーバーと同じホスト(EMGC_OMS1)を選択した場合、「Oracle WebLogic管理サーバー・ホストの資格証明」「Oracle WebLogicドメインの資格証明」で情報を指定する必要があります。

    • 管理サーバーとは異なるホスト(EMGC_OMS2)を選択した場合、「Oracle WebLogic管理サーバー・ホストの資格証明」「Oracle WebLogicドメインの資格証明」に加えて、「Oracle WebLogic管理対象サーバー・ホストの資格証明」に情報を入力する必要があります。

    ここで、

    Oracle WebLogic管理サーバー・ホストの資格証明は、WebLogic管理サーバーが実行中のホストの資格証明です。

    Oracle WebLogicドメインの資格証明は、Enterprise Manager Cloud ControlのWeblogicドメインの資格証明です。

    Oracle WebLogic管理対象サーバー・ホストの資格証明は、管理対象サーバーが実行中のホスト・マシンの資格証明です。

    資格証明の詳細は、「資格証明の選択」を参照してください。

  5. デプロイをクリックしてジョブを発行します。

    「ADPデプロイメント・ステータス」ページが開き、ジョブのステータスへのリンクが表示されます。このリンクをクリックすると、発行したジョブのステータスを確認できます。

ADPエージェントのデプロイ

WebLogic ServerにADPエージェントをデプロイするには、次の手順を実行します。

  1. Cloud Controlで、「ターゲット」メニューから「ミドルウェア」を選択します。

    「ミドルウェア」ページには、検出され、Cloud Controlで管理対象のすべてのミドルウェア・ターゲットの一覧が表示されます。ターゲット名をクリックして、対象のターゲットを選択します。

  2. 「ミドルウェア」ページの「Oracle WebLogicドメイン」をクリックします。選択されたドメインが、Enterprise Manager Cloud Controlドメイン(EMGC_DOMAIN)でないことを確認します。


    注意:

    ADPエージェントは、Enterprise Managerドメインにある管理対象サーバー(WebLogic Server)にはデプロイできません。

    ドメイン内に存在するすべての管理対象サーバーがドメインのホームページに表示されます。

  3. 「WebLogicドメイン」メニューから、「診断」を選択し、「診断エージェントの設定」をクリックして選択した管理対象サーバーにエージェントをデプロイします。

  4. 「診断エージェントのデプロイ」ページで、ADPエージェントをデプロイするOracle WebLogicサーバー(管理対象サーバー)を選択します。

    図9-2 診断エージェントのデプロイ

    図9-2は前後のテキストで説明されています。

    それぞれの管理対象サーバーにデプロイする診断エージェントだけが選択されていることを確認し、その他の選択は解除してください。

    デフォルトでは、次のようにサーバーは選択解除されています。

    • 管理サーバーはデフォルトでは選択されていません。

    • 稼働中ではない管理対象サーバーはすべて、デフォルトで選択解除の状態で表示されます。

    • 「デプロイされたバージョン」「デプロイするバージョン」が同じであれば、デプロイ済のADPエージェントのスタータスは稼働中です。


    注意:

    選択された管理対象サーバーの他に、選択されたドメインの管理サーバーにADPエージェントがデプロイされます。

  5. 「診断エージェント構成」セクションで、選択したエージェントの「ADP構成プロパティ」に情報を入力します。

    • 「ADPマネージャ」リストから、必要なADPマネージャを選択します。

      デプロイメントに選択されたADPエージェントは、選択されたADPマネージャにレポートします。

    • 「リモート起動構成の更新」オプションを選択している場合は、プロセスの監視が円滑になるように、複数の構成スクリプトがバックグラウンドで実行されます。ノード・マネージャを使用してADPエージェントをデプロイしようとしているWebLogicサーバーの起動と停止を制御する場合は、このオプションを選択してください。

      ノード・マネージャについて詳しくは、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。

  6. WebLogic Serverのバージョンが9.2.X以上で、監視対象WebLogicドメイン(JRF未対応)の検出に管理エージェントを使用する場合、「追加構成」セクションが表示されます。

    「WebLogicホーム」フィールドに、監視されているドメインのWebLogicホームの絶対パスを入力します。

    WebLogicミドルウェア・ホーム・フィールドが表示された場合、監視対象ドメインのWebLogicミドルウェア・ホームの絶対パスを入力します。

  7. 「資格証明」のセクションで、「Oracle WebLogic管理サーバー・ホストの資格証明」「Oracle WebLogicドメインの資格証明」「Oracle Enterprise Manager WebLogic管理サーバー・ホストの資格証明」「Oracle Enterprise Manager WebLogicドメインの資格証明」に情報を入力します。

    ここで、

    Oracle WebLogic管理サーバー・ホストの資格証明は、WebLogic管理サーバーが実行中のホストの資格証明です。

    Oracle WebLogicドメインの資格証明は、Enterprise Manager Cloud Control内で監視されているWebLogicドメインの資格証明です。

    Oracle Enterprise Manager WebLogic管理サーバー・ホストの資格証明は、Cloud ControlドメインのWebLogic管理サーバーが実行されているホストにアクセスするために必要です。

    Oracle Enterprise Manager WebLogicドメインの資格証明は、Enterprise Manager Cloud Controlドメインにアクセスするために必要です。

    資格証明の選択について詳しくは、「資格証明の選択」を参照してください。

  8. デプロイをクリックしてジョブを発行します。診断エージェントのデプロイメントのステータス・ページが表示されます。

    agent_output.gifは前後のテキストで説明されています。

    ステータス・ページが開き、ジョブのステータスへのリンクが表示されます。このリンクをクリックすると、発行したジョブのステータスを確認できます。


    注意:

    ADPエージェントがデプロイされた管理サーバーと管理対象サーバーを再起動します。これらのサーバーは、デプロイメントが問題なく完了した後にのみ再起動してください。

インストール後の作業

このセクションには次の詳細があります。

ADPマネージャのインストールの検証

ADPマネージャをデプロイしたら、次のサニティ・チェックを実行して、ADPマネージャが確実に管理対象サーバーにインストールされたかどうかを検証できます。

  • Cloud Controlで、「設定」メニューから「ミドルウェア診断」をクリックします。「ミドルウェア診断」ページに、新しくデプロイされたJVMDマネージャが表示され、ステータスが稼働中である必要があります。

  • Cloud Controlで、「ターゲット」メニューから「ミドルウェア」を選択し、「ミドルウェアの機能」で「アプリケーションの依存性とパフォーマンス」をクリックします。ADPホームページの「登録」タブに、ADPマネージャがデプロイされた管理対象サーバーが表示されている必要があります。マネージャ名を選択して「テスト接続」をクリックし、マネージャが稼働中であることを確認します。

ADPエージェントのインストールの検証

ADPエージェントをデプロイしたら、次の手順を実行して、ADPエージェントが確実にターゲットのマネージャ・サーバーにインストールされたかどうかを検証できます。

  1. Cloud Controlで、「ターゲット」メニューから「ミドルウェア」を選択します。

  2. 「ミドルウェア」ページの「ミドルウェアの機能」で、「アプリケーションの依存性とパフォーマンス」をクリックします。

  3. 「監視中」タブで、デプロイされたエージェントに関連するADPマネージャに対応するフォルダを展開します。

  4.  ナビゲーション・ツリーの「ステータス」ノードを選択して、ノードをクリックします。ノードを展開しないでください。デプロイ先のサーバーの「エージェント情報」の表を確認します。


    注意:

    監視されているサーバーを再起動していない場合、デプロイされたEJBのステータスは「TRUE」で、インストールされたエージェントのステータスは「false」である必要があります。

    監視されているサーバーを再起動すると、これらのサーバーのエージェントのステータスは「レポート作成」になっているはずです。