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Oracle® Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド
12cリリース3 (12.1.0.3)
B65085-09
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E RepManagerユーティリティの使用

この付録では、RepManagerユーティリティについて説明します。特に、次の内容について説明します。

E.1 概要

RepManagerは、Oracle Management Repositoryのアップグレードおよび削除、プラグインの選択的なパージ、ならびにdlfメッセージのOracle Management Repositoryへのロードを行うユーティリティです。このユーティリティは、Oracle Management Service (OMS)のホーム内にあります。

UNIXオペレーティング・システムの場合:

$<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/bin/RepManager

Microsoft Windowsオペレーティング・システムの場合:

$<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/bin/RepManager.bat

このユーティリティは、完全なEnterprise Managerシステムのインストール中にリポジトリ・コンフィギュレーション・アシスタントによって、またEnterprise Manager Cloud Controlのアップグレード中にリポジトリ・アップグレード・コンフィギュレーション・アシスタントによって起動されます。


注意:

Enterprise Managerスキーマを完全に削除する場合は、OMSホームにあるRepManagerを使用します。データベース・ホーム内のものは、Enterprise Managerスキーマを完全には削除できないため、使用しないでください。

E.2 サポートされる操作およびコマンド

表E-1に、RepManagerユーティリティでサポートされる操作およびそれに関連付けられたコマンドを一覧表示します。


警告:

削除モードのRepManagerは、"ALTER SYSTEM QUIESCE RESTRICTED;"コマンドによりデータベースを静止モードにします。


表E-1 RepManagerでサポートされる操作およびコマンド

操作 コマンド 説明

preupgrade

$<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/bin/RepManager -action preupgrade <repository_database_host> <repository_database_port> <repository_database_sid> -dbUser sys -dbPassword <sys password> -dbRole sysdba -reposName sysman [-mwHome <Middleware home>] -pluginDepList "<pluginid1>=<pluginid1 home>,<pluginid2>=<pluginid2 home>" -runAsReposUser <TRUE/FALSE> -dlfSources "<oms home>,<plugin1 home>,<plugin2home>"

この操作では、次のパラメータを指定してOracle Management Repositoryをアップグレードする前の手順を実行します。

  • Oracle Management RepositoryリポジトリがアップグレードされるOracle RDBMSに接続するためのホスト、ポートおよびSIDを指定します。

  • データベースのユーザーとパスワード、リポジトリ名(SYSMAN)とSYSMANユーザーのパスワード、およびOracle Management Repositoryをアップグレードするミドルウェア・ホームを指定します。

  • 依存性に準じて、デプロイするプラグインのリストをカンマで区切って指定します。このオプションでファイルを渡すことができます。内容は、カンマで区切られたプラグインIDのリストです。-pluginDepListパラメータが設定されない場合、またはリストが空白(たとえば、"{}")のままの場合、プラグイン依存リストを取得するためデフォルトで次のものが読み取られます。

    $<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/plugininfo/pluginDepList

  • プラグインをデプロイできる方法に応じて、SYSとしてデプロイするか、SYSMAN(リポジトリ・ユーザー)としてデプロイするかを指定します。SYSMANとしてデプロイするには、-runAsReposUserパラメータをTRUEに設定します。このパラメータを渡さない場合には、プラグインはデフォルトでSYSユーザーとしてデプロイされます。

  • プラットフォーム/プラグインのDLFファイルの場所をカンマで区切って指定します。このオプションでファイルを渡すことができます。内容は、カンマで区切られたプラットフォーム/プラグインのDLFファイルの場所です。-dlfSourcesパラメータが設定されない場合、またはリストが空白(たとえば、"{}")のままの場合、dlfリソースの場所を取得するためデフォルトで次のものが読み取られます。

    $<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/plugininfo/dlfSources

    このオプションが欠落しているかデフォルトのdlfSourcesファイルが存在しない場合、プラットフォームのdlfファイルのみが取得されます。デフォルトのdlfSourcesファイルが存在する場合、これらのソースの下のDLFのみが取得されます。

$<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/bin/RepManager -action preupgrade example.com 1521 db3 -dbUser sys -dbRole sysdba -reposName sysman -mwHome /scratch/weblogic/middleware -pluginDepList <pluginid1>=<pluginid1 home>,<pluginid2>=<pluginid2 home>

upgrade

$<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/bin/RepManager -action upgrade <repository_database_host> <repository_database_port> <repository_database_sid> -dbUser sys -dbPassword <sys password> -dbRole sysdba -reposName sysman [-mwHome <Middleware home>]-pluginDepList "<pluginid1>=<pluginid1 home>,<pluginid2>=<pluginid2 home>" -runAsReposUser <TRUE/FALSE> -dlfSources "<oms home>,<plugin1 home>,<plugin2home>"

注意: アップグレード操作を実行する前にアップグレード前の操作を実行してください。

この操作では、次のパラメータを指定してOracle Management Repositoryをアップグレードします。

  • Oracle Management RepositoryリポジトリがアップグレードされるOracle RDBMSに接続するためのホスト、ポートおよびSIDを指定します。

  • データベースのユーザーとパスワード、リポジトリ名(SYSMAN)とSYSMANユーザーのパスワード、およびOracle Management Repositoryをアップグレードするミドルウェア・ホームを指定します。

  • 依存性に準じて、デプロイするプラグインのリストをカンマで区切って指定します。このオプションでファイルを渡すことができます。内容は、カンマで区切られたプラグインIDのリストです。-pluginDepListパラメータが設定されない場合、またはリストが空白(たとえば、"{}")のままの場合、プラグイン依存リストを取得するためデフォルトで次のものが読み取られます。

    $<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/plugininfo/pluginDepList

  • プラグインをデプロイできる方法に応じて、SYSとしてデプロイするか、SYSMAN(リポジトリ・ユーザー)としてデプロイするかを指定します。SYSMANとしてデプロイするには、-runAsReposUserパラメータをTRUEに設定します。このパラメータを渡さない場合、プラグインはデフォルトでSYSユーザーとしてデプロイされます。

  • プラットフォーム/プラグインのDLFファイルの場所をカンマで区切って指定します。このオプションでファイルを渡すことができます。内容は、カンマで区切られたプラットフォーム/プラグインのDLFファイルの場所です。-dlfSourcesパラメータが設定されない場合、またはリストが空白(たとえば、"{}")のままの場合、dlfリソースの場所を取得するためデフォルトで次のものが読み取られます。

    $<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/plugininfo/dlfSources

    このオプションが欠落しているかデフォルトのdlfSourcesファイルが存在しない場合、プラットフォームのdlfファイルのみが取得されます。デフォルトのdlfSourcesファイルが存在する場合、これらのソースの下のDLFのみが取得されます。

$<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/bin/RepManager -action upgrade example.com 1521 db3 -dbUser sys -dbRole sysdba -reposName sysman -mwHome /scratch/weblogic/middleware -pluginDepList <pluginid1>=<pluginid1 home>,<pluginid2>=<pluginid2 home>

transX

$<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/bin/RepManager -action transx <repository_database_host> <repository_database_port> <repository_database_sid> -reposName sysman [-mwHome <Middleware home>] -dlfSources "<oms home>,<plugin1 home>,<plugin2home>"

注意: -doTransXも実行できます。デフォルトでは、trueに設定されています。falseに設定すると、変換のバンドルがロードされません。これは、preupgradeおよびupgrade操作の-dlfSourcesに適用されます。

この操作では、次のパラメータを指定してOracle Management Repositoryに変換リソースをロードします。

  • Oracle RDBMSに接続するためのホスト、ポートおよびSIDを指定し、Oracle Management Repositoryに変換リソースをロードします。

  • データベースのユーザーとパスワード、リポジトリ名(SYSMAN)とSYSMANユーザーのパスワード、およびOracle Management Repositoryに変換リソースをロードするためのミドルウェア・ホームを指定します。

  • プラットフォーム/プラグインのDLFファイルの場所をカンマで区切って指定します。このオプションでファイルを渡すことができます。内容は、カンマで区切られたプラットフォーム/プラグインのDLFファイルの場所です。-dlfSourcesパラメータが設定されない場合、またはリストが空白(たとえば、"{}")のままの場合、dlfリソースの場所を取得するためデフォルトで次のものが読み取られます。

    $<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/plugininfo/dlfSources

    このオプションが欠落しているかデフォルトのdlfSourcesファイルが存在しない場合、プラットフォームのdlfファイルのみが取得されます。デフォルトのdlfSourcesファイルが存在する場合、これらのソースの下のDLFのみが取得されます。

$<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/bin/RepManager -action transx example.com 1521 db3 -reposName sysman -mwHome /scratch/WLS/middleware

resume

$<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/bin/RepManager -resume retry <repository_database_host> <repository_database_port> <repository_database_sid> -dbUser sys -dbPassword <sys password> -dbRole sysdba -reposName sysman [-mwHome <Middleware home>] -checkpointLocation <directory where schemamanager stores checkpoints>

この操作では、最後に失敗した操作(たとえば、upgradeなど)を再開します。

  • 操作を再開するOracle RDBMSに接続するためのホスト、ポートおよびSIDを指定します。

  • データベースのユーザーとパスワード、リポジトリ名(SYSMAN)とSYSMANユーザーのパスワード、および操作が再開されるミドルウェア・ホームを指定します。

  • 手順を再開する場所を指定します。チェックポイントの場所は、$<OMS_HOME>/sysman/log/schemamanagerです。

$<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/bin/RepManager example.com 1521 db3 -dbUser sys -dbRole sysdba -reposName sysman -resume retry -checkpointLocation /scratch/weblogic/middleware/oms/sysman/log/schemamanager -mwHome /scratch/weblogic/middleware

drop

または

dropall

$<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/bin/RepManager -action drop <repository_database_host> <repository_database_port> <repository_database_sid> -dbUser sys -dbPassword <sys password> -dbRole sysdba -reposName sysman [-mwHome <Middleware home>] [-mwOraHome <Oracle Home>]

または

$<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/bin/RepManager -action dropall <repository_database_host> <repository_database_port> <repository_database_sid> -dbUser sys -dbPassword <sys password> -dbRole sysdba -reposName sysman [-mwHome <Middleware home>] [-mwOraHome <Oracle Home>]

SYSMAN、SYSMAN_MDS、SYSMAN_OPSSおよびSYSMAN_APMに実行中のアクティブなセッション、スケジューラ・ジョブおよびdbms_jobsがないことを確認します。これらのユーザーがログインしていないことを確認します。これを確認するには、すべてのOMSインスタンスでコマンドemctl stop oms -allを使用して、OMSを停止します。

注意: BI Pubilsher (BIP)がインストールされ構成済の場合、このコマンドを実行する前に管理サーバーを使用してBIPを停止する必要があります。

この操作では、次のようにすべてのEnterprise Managerリポジトリを削除します。

  • すべてのスキーマが削除されるOracle RDBMSに接続するためのホスト、ポートおよびSIDを指定します。

  • データベースのユーザーとパスワード、リポジトリ名(SYSMAN)とSYSMANユーザーのパスワード、およびミドルウェア・ホームを指定します。

最後に、この操作のステータスを確認する確認メッセージが表示されます。すべてのスキーマが正常に削除されると、同様の確認メッセージが表示されます。そうでない場合は、各スキーマの詳細を示すメッセージが表示されます。

次に例を示します。

SYSMAN_OPSS schema is not cleaned. 
EM_X synonyms are not dropped.

$<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/bin/RepManager example.com 1521 db3 -dbUser sys -dbRole sysdba -reposName sysman -action drop -mwHome /scratch/weblogic/middleware

または

$<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/bin/RepManager example.com 1521 db3 -dbUser sys -dbRole sysdba -reposName sysman -action dropall -mwHome /scratch/weblogic/middleware -mwOraHome /scratch/weblogic/middleware

pluginpurge

$<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/bin/RepManager -action pluginpurge <repository_database_host> <repository_database_port> <repository_database_sid> -dbUser sys -dbPassword <sys password> -dbRole sysdba -reposName sysman -pluginPurgeList "<plugin_name>=<plugin_location>" [-mwHome <Middleware home>] -mwOraHome <Oracle Home>

注意: 複数のプラグインをパージするには、-pluginPurgeList引数で、プラグインをカンマで区切って入力します。たとえば、<pluginid1>=<pluginid1 home>, <pluginid2>=<pluginid2 home>となります。

この操作では、次のようにリポジトリからプラグインを削除します。

  • プラグインが削除されるOracle RDBMSに接続するためのホスト、ポートおよびSIDを指定します。

  • EM-EXTモデルを持つEnterprise Managerリポジトリからパージされるプラグイン・リストをカンマで区切って指定します。

$<OMS_HOME>/sysman/admin/emdrep/bin/RepManager example.com 1521 db3 -dbUser sys -dbRole sysdba -reposName sysman -action pluginpurge -pluginPurgeList "oracle.sysman.myyempwpax.oms.plugin_12.1.0.2.0=/scratch/weblogic/middleware/plugins/oracle.sysman.myyempwpax.oms.plugin_12.1.0.2.0" -mwHome /scratch/weblogic/middleware



注意:

RepManager 12.1では、SYSMAN、SYSMAN_MDS、SYSMAN_APM、SYSMAN_OPSSおよびSYSMAN_ROを削除する、-action dropallおよび-action dropをサポートしています。RepManager 11.1では、SYSMANおよびSYSMAN_MDSのみを削除する-action dropall、ならびにSYSMANのみを削除する-action dropをサポートしています。RepManager 10.2.0.5では、SYSMANのみを削除する-action dropをサポートしています。


注意:

RepManager操作でパスワードを指定しない場合、パスワードの指定を求めるプロンプトが表示されます。