Oracle® Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド 12c リリース5 (12.1.0.5) B65085-18 |
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次のスタンバイOMS実装は、Enterprise Managerリリース12.1.0.2以前のインストールで使用されます。Enterprise Managerリリース12.1.0.3以上については、第18章「Enterprise Manager障害時リカバリ」を参照してください。
重要: スタンバイWebLogicドメインを使用するスタンバイOMSはまだサポートされていますが、非推奨になっており、将来のリリースでサポートされない可能性があります(詳細はMy Oracle Supportノート1563541.1を参照してください)。BI Publisherサーバーの構成は、Cloud Control 12.1.0.4以降のリリースに対応するスタンバイWeblogicドメインを使用するスタンバイOMSではサポートされていません。 |
スタンバイ管理サービスをインストールする前に、次の内容を検討します。
このアクティビティは、限られた期間あるいは計画されたメンテナンスの時間帯に行うことをお薦めします。新しいOracle Management Serviceのインスタンスをスタンバイ・サイトにインストールする場合、その管理サービスはプライマリ・サイトの管理リポジトリ・データベースに接続するように最初に構成されます。一部のワークロードが新しい管理サービスによって引き継がれます。このため、スタンバイ・サイトの管理サービスの場所がプライマリ・サイトの管理リポジトリ・データベースとかなり離れている場合は、パフォーマンスが一時的に失われることがあります。ただし、データ損失はなく、スタンバイ管理サービスを構成後に停止すると、パフォーマンスは回復します。
前提条件
前述の項で説明したCloud Control MAAガイドラインのとおりにプライマリ・サイトを構成します。管理サービスの前にSLBがあり、すべての管理エージェントは、SLBによって管理サービスにアップロードするように構成されます。
スタンバイ・サイトは、フェイルオーバーの発生時にパフォーマンスが損われないように、ハードウェアとネットワークのリソースの点でプライマリ・サイトと同様にしてください。
プライマリ・サイトとスタンバイ・サイトでレプリケートするソフトウェア・ライブラリにより使用される記憶域を構成します。サイトで障害が発生した場合、ハードウェア・ベンダーのディスク・レベル・レプリケーション技術を使用して該当の記憶域の内容をスタンバイ・サイトで利用できるようにする必要があります。
ソフトウェア・ライブラリに使用される共有記憶域は、プライマリ・サイトと同じパスを使用してスタンバイ・サイトで使用できるようにする必要があります。
障害リカバリ環境で完全な冗長性を確保するには、別のロード・バランサをスタンバイ・サイトにインストールしておきます。セカンダリSLBをプライマリと同じ方法で構成する必要があります。一部のSLBベンダー(F5 Networksなど)では、サイトで障害が発生した場合に、プライマリ・サイトのSLBで提供される仮想IPの制御を、スタンバイ・サイトのSLBに渡す際に使用可能な追加サービスが提供されます。このサービスを使用すると、プライマリ・サイトからスタンバイ・サイトへの管理エージェント・トラフィックの自動切替えが容易になります。
Oracle Platform Security Services (OPSS)は基礎となるセキュリティ・プラットフォームであり、WebLogic Server、SOA、WebCenterなどの製品を含むOracle Fusion Middlewareにセキュリティを提供し、1つのセキュリティ・フレームワークでOracle環境とサード・パーティ環境の両方に対応できます。Weblogicドメイン名とOPSSファーム名が一致しない場合、Enterprise Managerのアップグレード後にスタンバイ・サイトを設定しようとすると、構成の問題が発生することがあります。具体的には、プライマリからスタンバイにスイッチオーバーし、新しいプライマリ・サイトをアップグレードした後、新しいスタンバイ・サイトを作成しようとすると、この問題が発生します。プライマリ・ドメインに使用される名前は元の名前であり、元のプライマリ・サイトのjps-config.xmlファイル内に設定されています。
次の手順で最初のスタンバイ管理サービスをインストールします。
プライマリ・サイトの最初の管理サービスで次のコマンドを実行して、管理リポジトリにemkeyをコピーします。
emctl config emkey -copy_to_repos
次のコマンドを使用して、プライマリ・サイトの最初の管理サービスから構成をエクスポートします。
emctl exportconfig oms -dir <エクスポートの場所>
構成のエクスポート後は、スタンバイ管理サービスが構成されるまで、プライマリ・サイトの構成を変更しないでください。
管理エージェントが存在しない場合は、スタンバイ・ホストにインストールします。
管理サービスの追加デプロイメント・プロシージャの変更されたバージョンを使用して、Enterprise Managerソフトウェアのソフトウェア専用インストールを実行します。
「エンタープライズ」メニューから「プロビジョニングとパッチ適用」を選択し、「プロシージャ・ライブラリ」を選択します。
「Oracle Management Serviceの追加」プロシージャを選択し、「類似作成」をクリックします。
「プロシージャ・ステップ」タブに移動し、「Oracle Management Serviceの構成」、「ターゲットの検出」および「構成後のタスク」のステップを無効化します。
変更したデプロイメント・プロシージャを保存し、それを使用してスタンバイOMSホストにEnterprise Managerソフトウェアをインストールします。
デプロイメント・プロシージャの完了後、スタンバイOMSホストの<OMS Oracle Home>/sysman/configからファイルemInstanceMapping.propertiesを削除します。
スタンバイ・モードでomsca
を実行して管理サービスを構成します。スタンバイ用の別のドメイン名を選択します。たとえば、プライマリWebLogicドメインがGCDomainの場合、GCDomainStbyを選択します。
omsca standby -EM_PRIMARY_DOMAIN_NAME GCDomain -EM_DOMAIN_NAME GCDomainStby -NM_USER nodemanager -AS_USERNAME weblogic -nostart
管理サーバー・ホストおよびEMインスタンス・ホストが求められた場合、スタンバイOMSホスト名を入力します(またはデフォルトを受け入れます)。
パスワードが求められた場合、プライマリ・サイトと同じパスワードを指定します。
管理リポジトリの詳細が求められた場合、プライマリ・データベースの詳細を指定します。
重要: omsca standby の実行時、OMS Oracleホームがソフトウェア専用モードでインストールされている場合は、まずORACLE_HOME/sysman/config/farmkeyをプライマリOMSマシンからこの新しいOracleホームの同じ場所(ORACLE_HOME/sysman/config)にコピーする必要があります。 |
次のコマンドを実行して、必要なプラグインを構成します。
pluginca -action deploy -isFirstOMS true -plugins <plugin-list> -oracleHome <oms oracle home> -middlewareHome <wls middleware home>
ここで、plugin-listはSQL問合せから戻されたプラグインのリストで
SELECT epv.plugin_id, epv.version FROM em_plugin_version epv, em_current_deployed_plugin ecp WHERE epv.plugin_type NOT IN ( 'BUILT_IN_TARGET_TYPE' , 'INSTALL_HOME') AND ecp.dest_type='2' AND epv.plugin_version_id = ecp.plugin_version_id;
<plugin-id>=<plugin-version>,<plugin-id>=<plugin-version>,…
という形式のカンマ区切りリストです。
例: oracle.sysman.empa=12.1.0.1.0,oracle.sysman.mos=12.1.0.1.0,oracle.sysman.emas=12.1.0.1.0,oracle.sysman.emfa=12.1.0.1.0,oracle.sysman.db=12.1.0.1.0,oracle.sysman.emct=12.1.0.1.0,oracle.sysman.vt=12.1.0.1.0,oracle.sysman.ssa=12.1.0.1.0
前述の手順2でプライマリ管理サービスからエクスポートした構成をスタンバイ管理サービス・ホストにコピーします。次のコマンドを使用して、エクスポートした構成をスタンバイ管理サービスにインポートします。
emctl importconfig oms -file <エクスポート・ファイルのフルパス>
このコマンドにより管理サービスが開始します。
管理サービスを停止し、管理サーバーを実行したままにするには、次のコマンドを使用します。
emctl stop oms
スタンバイWeblogicドメインを追加し、ターゲットに関連付けます。
スタンバイWeblogicドメインおよび関連ターゲットは、ガイドされた検出の手順で追加できます。
「設定」メニューから、「ターゲットの追加」、「ターゲットの手動追加」の順に選択します。
「ガイド付きプロセスを使用してターゲットを追加」を選択します。
「ターゲット・タイプ」メニューから、「Oracle Fusion Middleware/WebLogicドメイン」を選択します。
セキュア・ポート(通常7101)を使用し、「拡張」の下で、「JMXプロトコル」を「t3s」に設定します。
注意: スタンバイOMSがこの段階で停止しているのと同様に、管理サーバーを除くWeblogicターゲットは停止しているように見えます。 |
シングル・サインオンをプライマリ・サイトに構成した場合、同じ手順に従って、スタンバイOMSでSSOを構成します。
Real User Experience Insight、AD4JマネージャまたはBI Publisherをプライマリ・サイトに構成した場合、同じ手順に従って、スタンバイOMSでそれらを構成します。
プライマリ・サイトの最初のOMSで次のコマンドを実行して、管理リポジトリにemkeyをコピーします。
emctl config emkey -copy_to_repos
次のコマンドを使用して、プライマリ・サイトの最初のOMSから構成をエクスポートします。
emctl exportconfig oms -dir <location for the export file>
構成のエクスポート後は、スタンバイOMSが構成されるまで、プライマリ・サイトの構成を変更しないでください。
『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』のEnterprise Manager Softwareの即時インストールと後での構成(グラフィック・モードでのインストール)についての章の説明に従って、リモート・ホストでスタンバイOMSのソフトウェア専用インストールを実行します。必ずプライマリOMSと同じミドルウェアの場所にソフトウェア・バイナリをインストールします。
注意: プライマリOMSと同じプラグインのセットを選択していることを確認します。 |
インストールに含まれない追加のプラグインをインストールした場合、次の手順を実行します。
リポジトリにログインし、次の問合せを実行して、インストール済のプラグインのリストを取得します。
SELECT epv.plugin_id "plugin id", epv.version "version", epv.rev_version "revision", epv.su_entity_id "update id" FROM em_plugin_version epv, em_current_deployed_plugin ecp WHERE epv.plugin_type NOT IN ('BUILT_IN_TARGET_TYPE', 'INSTALL_HOME') AND ecp.dest_type='2' AND epv.plugin_version_id = ecp.plugin_version_id;
戻されたインストール済プラグインのリストを書き留めます。
プライマリ・サイトからプラグイン・アーカイブを抽出します。
emcli export_update -id=<update id> -host=<standby OMS host> -dir=<directory to export archives> <host credential options>
ここで、<update id>
は前述の問合せの4列により戻された値です。
このコマンドを実行すると、拡張子が.zipのファイルが生成されることに注意してください。ファイルの名前を<file_name>.zipから<file_name>.oparに変更します。
すべてのプラグインに対しても前述の手順を繰り返します。スタンバイOMSホストでは、すべての.oparファイルを<plugin dir >ディレクトリに配置します。
runInstallerを起動し、ソフトウェア専用インストールを選択します。これによりミドルウェア・ホームおよびOMS Oracleホームのみがインストールされます。
必要なプラグインをインストールするには、プラグイン・インストール・スクリプトを実行します。
<OMS_HOME>/sysman/install/PluginInstall.sh -pluginLocation <plugin dir>
ここで、<plugin dir>
は前述の手順2で追加のプラグインを配置したディレクトリです。このコマンドを実行すると、インストールするプラグインを選択できる画面が表示されます。手順1でリストされたすべてのプラグインが表示され、それらを選択していることを確認します。一致しない場合、OMS構成が後の手順で失敗する可能性があります。
ソフトウェア専用インストールでは、プライマリOMSに適用したすべてのパッチを適用し、プライマリおよびスタンバイOMSの両方が同一で同期しているようにします。
スタンバイ・モードでomscaを実行してOMSを構成します。スタンバイ用の別のドメイン名を選択します。たとえば、プライマリWebLogicドメインがGCDomainの場合、GCDomainStbyを選択します。
omsca standby -EM_DOMAIN_NAME GCDomainStby -NM_USER nodemanager -AS_USERNAME weblogic -nostart
管理サーバー・ホストおよびEnterprise Managerインスタンス・ホストが求められた場合、スタンバイOMSホスト名を入力します(またはデフォルトを受け入れます)。
パスワードが求められた場合、プライマリ・サイトと同じパスワードを指定します。
管理リポジトリの詳細が求められた場合、プライマリ・データベースの詳細を指定します。
次のコマンドを実行して、必要なプラグインを構成します。
pluginca -action deploy -isFirstOMS true -plugins <plug-in list> -oracleHome <oms oracle home> -middlewareHome <wls middleware home>
ここで、plug-in listはSQL問合せから戻されたプラグインのリストです。
SELECT epv.plugin_id, epv.version FROM em_plugin_version epv, em_current_deployed_plugin ecp WHERE epv.plugin_type NOT IN ( 'BUILT_IN_TARGET_TYPE' , 'INSTALL_HOME') AND ecp.dest_type='2' AND epv.plugin_version_id = ecp.plugin_version_id;
プラグイン・リストは、次に示す形式のカンマ区切りリストである必要があります。
<plugin-id>=<plugin-version>,<plugin-id>=<plugin-version>,…
例:
oracle.sysman.empa=12.1.0.1.0,oracle.sysman.mos=12.1.0.1.0,oracle.sysman.emas=12.1.0.1.0,oracle.sysman.emfa=12.1.0.1.0,oracle.sysman.db=12.1.0.1.0,oracle.sysman.emct=12.1.0.1.0,oracle.sysman.vt=12.1.0.1.0,oracle.sysman.ssa=12.1.0.1.0
前述の手順2でプライマリOMSからエクスポートした構成をスタンバイOMSホストにコピーします。エクスポートした構成をスタンバイOMSにインポートします。
emctl importconfig oms -file <full path of the export file>
このコマンドでは、エクスポートが失敗すると警告が生成され、続行するための確認が求められます。 "y"を入力すると警告を無視して続行することができます。
このコマンドは自動的にOMSを開始します。
管理サービスを停止し、管理サーバーを実行したままにするには、次のコマンドを使用します。
emctl stop oms
OMSホームから次のコマンドを実行し、2番目のOMSホスト上に管理エージェントを構成します。
$<AGENT_HOME>/sysman/install/agentDeploy.sh AGENT_BASE_DIR=<middleware_home>/agent OMS_HOST=<oms_host_name> EM_UPLOAD_PORT=<oms_port> AGENT_REGISTRATION_PASSWORD=<password> -configOnly
注意: SLBが構成されている場合、プライマリ・ロード・バランサのホストおよびポートを直接指定します。SLBが構成されていない場合、プライマリOMSの保護されたアップロード・ポートを使用します。
例:
./agentDeploy.sh AGENT_BASE_DIR=$MIDDLEWARE_BASE/agent OMS_HOST=prim_oms_hhost.domain.com EM_UPLOAD_PORT=4900 AGENT_REGISTRATION_PASSWORD=password -configOnly
必要なプラグインを管理エージェントにデプロイします。
プラグインのデプロイの詳細は、Enterprise Manager Cloud Controlの管理者ガイドのプラグインの管理に関する章を参照してください。
スタンバイWWebLogicドメインを追加し、ターゲットに関連付けます。
スタンバイWebLogicドメインおよび関連ターゲットは、ガイドされた検出の手順で追加できます。
「設定」メニューから、「ターゲットの追加」、「ターゲットの手動追加」の順に選択します。「ターゲット・タイプ」メニューから、「Oracle Fusion Middleware」を選択します。セキュア・ポート(通常は7101)を使用し、「拡張」でJMXプロトコルをt3sに設定します。このステージではスタンバイOMSは停止しているので、WebLogicターゲットはAdministration Serverを除き"down"と表示されます。
シングル・サインオンをプライマリ・サイトに構成した場合、同じ手順に従って、スタンバイOMSでSSOを構成します。
Real User Experience Insight、AD4JマネージャまたはBI Publisherをプライマリ・サイトに構成した場合、同じ手順に従って、スタンバイOMSでそれらを構成します。
スタンバイ・サイトはプライマリ・サイトと同じように構成することをお薦めします。これは、プライマリ・サイトと同様に、スタンバイ・サイトに複数のOMSを構成することを意味します。
最初のスタンバイ管理サービスで次のコマンドを実行して、スタンバイ管理サーバーを起動します。
emctl start oms –admin_only
次のコマンドを使用して、プライマリ・サイトの最初の管理サービスから構成をエクスポートします。
emctl exportconfig oms -dir <エクスポートの場所>
構成のエクスポート後は、スタンバイ管理サービスが構成されるまで、プライマリ・サイトの構成を変更しないでください。
スタンバイ・ホストで管理エージェントをインストールします。
「Oracle Management Serviceの追加」デプロイメント・プロシージャの変更されたバージョンを使用して、Enterprise Managerソフトウェアのソフトウェア専用インストールを実行します。
「エンタープライズ」メニューから「プロビジョニングとパッチ適用」を選択し、「プロシージャ・ライブラリ」を選択します。
「Oracle Management Serviceの追加」プロシージャを選択し、「類似作成」をクリックします。
「プロシージャ・ステップ」タブに移動し、「管理サービスを構成しています」、「ターゲットの検出」および「構成後のタスク」のステップを無効化します。
変更したデプロイメント・プロシージャを保存し、それを使用してスタンバイOMSホストにEnterprise Managerソフトウェアをインストールします。
デプロイメント・プロシージャの完了後、スタンバイOMSホストの<OMS Oracle Home>/sysman/configからファイルemInstanceMapping.propertiesを削除します。
omscaを実行して管理サービスを構成します。
omsca add -nostart
管理リポジトリの詳細が求められた場合、プライマリ・データベースの詳細を指定します。管理サーバーの詳細が求められた場合、スタンバイ管理サーバーの詳細を指定します。
次のコマンドを実行して、必要なプラグインを構成します。
pluginca -action deploy –isFirstOMS false -plugins <plugin-list> -oracleHome <oms oracle home> -middlewareHome <wls middleware home>
ここで、plugin-listはSQL問合せから戻されたプラグインのリストで
SELECT epv.plugin_id, epv.version FROM em_plugin_version epv, em_current_deployed_plugin ecp WHERE epv.plugin_type NOT IN ( 'BUILT_IN_TARGET_TYPE' , 'INSTALL_HOME') AND ecp.dest_type='2' AND epv.plugin_version_id = ecp.plugin_version_id;
<plugin-id>=<plugin-version>,<plugin-id>=<plugin-version>,…
という形式のカンマ区切りリストです。
例: oracle.sysman.empa=12.1.0.1.0,oracle.sysman.mos=12.1.0.1.0,oracle.sysman.emas=12.1.0.1.0,oracle.sysman.emfa=12.1.0.1.0,oracle.sysman.db=12.1.0.1.0,oracle.sysman.emct=12.1.0.1.0,oracle.sysman.vt=12.1.0.1.0,oracle.sysman.ssa=12.1.0.1.0
前述の手順1でプライマリ管理サービスからエクスポートした構成をスタンバイ管理サービス・ホストにコピーします。次のコマンドを使用して、エクスポートした構成をスタンバイ管理サービスにインポートします。
emctl importconfig oms -file <エクスポート・ファイルのフルパス>
このコマンドにより管理サービスが開始します。
次のコマンドを使用して管理サービスを停止します。
emctl stop oms
コンソールからスタンバイ・ドメイン・ターゲットをリフレッシュします。これは、新しい管理対象サーバーと関連ターゲットを検出および追加するガイド付きワークフローを表します。
シングル・サインオンをプライマリ・サイトに構成した場合、同じ手順に従って、スタンバイOMSでSSOを構成します。
Real User Experience Insight、AD4JマネージャまたはBI Publisherをプライマリ・サイトに構成した場合、同じ手順に従って、スタンバイOMSでそれらを構成します。
最初のスタンバイ管理サービスで次のコマンドを実行して、スタンバイ管理サーバーを起動します。
emctl start oms –admin_only
次のコマンドを使用して、プライマリ・サイトの最初の管理サービスから構成をエクスポートします。
emctl exportconfig oms -dir <エクスポートの場所>
構成のエクスポート後は、スタンバイ管理サービスが構成されるまで、プライマリ・サイトの構成を変更しないでください。
『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』のEnterprise Manager Softwareの即時インストールと後での構成(グラフィック・モードでのインストール)についての章の説明に従って、リモート・ホストでスタンバイOMSのソフトウェア専用インストールを実行します。必ずプライマリOMSと同じミドルウェアの場所にソフトウェア・バイナリをインストールします。
注意: プライマリOMSと同じプラグインのセットを選択していることを確認します。 |
インストールに含まれない追加のプラグインをインストールした場合、次の手順を実行します。
リポジトリにログインし、次の問合せを実行して、インストール済のプラグインのリストを取得します。
SELECT epv.plugin_id "plugin id", epv.version "version", epv.rev_version "revision", epv.su_entity_id "update id" FROM em_plugin_version epv, em_current_deployed_plugin ecp WHERE epv.plugin_type NOT IN ('BUILT_IN_TARGET_TYPE', 'INSTALL_HOME') AND ecp.dest_type='2' AND epv.plugin_version_id = ecp.plugin_version_id;
戻されたインストール済プラグインのリストを書き留めます。
プライマリ・サイトからプラグイン・アーカイブを抽出します。
emcli export_update -id=<update id> -host=<standby OMS host> -dir=<directory to export archives> <host credential options>
ここで、<update id>
は前述の問合せの4列により戻された値です。
このコマンドを実行すると、拡張子が.zipのファイルが生成されることに注意してください。ファイルの名前を<file_name>.zipから<file_name>.oparに変更します。
すべてのプラグインに対しても前述の手順を繰り返します。スタンバイOMSホストでは、すべての.oparファイルを<plugin dir >ディレクトリに配置します。
runInstallerを起動し、ソフトウェア専用インストールを選択します。これによりミドルウェア・ホームおよびOMS Oracleホームのみがインストールされます。
必要なプラグインをインストールするには、プラグイン・インストール・スクリプトを実行します。
<OMS_HOME>/sysman/install/PluginInstall.sh -pluginLocation <plugin dir>
ここで、<plugin dir>
は前述の手順2で追加のプラグインを配置したディレクトリです。このコマンドを実行すると、インストールするプラグインを選択できる画面が表示されます。手順1でリストされたすべてのプラグインが表示され、それらを選択していることを確認します。一致しない場合、OMS構成が後の手順で失敗する可能性があります。
ソフトウェア専用インストールでは、プライマリOMSに適用したすべてのパッチを適用し、プライマリおよびスタンバイOMSの両方が同一で同期しているようにします。
omscaを実行して管理サービスを構成します。
omsca add –nostart
管理リポジトリの詳細が求められた場合、プライマリ・データベースの詳細を指定します。管理サーバーの詳細を求められたら、スタンバイ管理サーバーの詳細を入力します。プライマリ・サイトとのポートの一貫性を保つために、コマンドラインにすべてのポートを入力します。次に例を示します。
omsca add -MSPORT 7202 -MS_HTTPS_PORT 7301 -EM_NODEMGR_PORT 7403 -EM_UPLOAD_PORT 4889 -EM_UPLOAD_HTTPS_PORT 4900 -EM_CONSOLE_PORT 7788 -EM_CONSOLE_HTTPS_PORT 7799 -nostart
次のコマンドを実行して、必要なプラグインを構成します。
pluginca -action deploy –isFirstOMS false -plugins <plugin-list> -oracleHome <oms oracle home> -middlewareHome <wls middleware home>
ここで、plugin-listは前述のSQL問合せから戻されたプラグインのリストで、<plugin-id>=<plugin-version>,<plugin-id>=<plugin-version>,…
という形式のカンマ区切りリストです。
例: oracle.sysman.empa=12.1.0.1.0,oracle.sysman.mos=12.1.0.1.0,oracle.sysman.emas=12.1.0.1.0,oracle.sysman.emfa=12.1.0.1.0,oracle.sysman.db=12.1.0.1.0,oracle.sysman.emct=12.1.0.1.0,oracle.sysman.vt=12.1.0.1.0,oracle.sysman.ssa=12.1.0.1.0
前述の手順1でプライマリ管理サービスからエクスポートした構成をスタンバイ管理サービス・ホストにコピーします。次のコマンドを使用して、エクスポートした構成をスタンバイ管理サービスにインポートします。
emctl importconfig oms -file <エクスポート・ファイルのフルパス>
このコマンドでは、エクスポートが失敗すると警告が発生し、続行するかどうかの確認が求められます。 "y"を入力すると警告を無視して続行することができます。
このコマンドは自動的にOMSを開始することに注意してください。
次を使用してOMSを停止します。
emctl stop oms
OMSホームから次のコマンドを実行し、2番目のOMSホスト上に管理エージェントを構成します。
$<AGENT_HOME>/sysman/install/agentDeploy.sh AGENT_BASE_DIR=<middleware_home>/agent OMS_HOST=<oms_host_name> EM_UPLOAD_PORT=<oms_port> AGENT_REGISTRATION_PASSWORD=<password> -configOnly
注意: SLBが構成済の場合は、プライマリ・ロード・バランサのホストおよびポートを直接指定します。 |
必要なプラグインを管理エージェントにデプロイします。
プラグインのデプロイの詳細は、Enterprise Manager Cloud Controlの管理者ガイドのCloud Controlの更新に関する章を参照してください。
コンソールからスタンバイ・ドメイン・ターゲットをリフレッシュします。これは、新しい管理対象サーバーと関連ターゲットを検出および追加するガイド付きワークフローを表します。
シングル・サインオンをプライマリ・サイトに構成した場合、同じ手順に従って、スタンバイOMSでSSOを構成します。
Real User Experience Insight、AD4JマネージャまたはBI Publisherをプライマリ・サイトに構成した場合、同じ手順に従って、スタンバイOMSでそれらを構成します。
SLBで別のプールにスタンバイ管理サービスを追加して、スタンバイSLB構成を更新します。新しい管理サービスのモニターを設定します。
スタンバイ・サイトは最初の設定の後、プライマリ・サイトでの変更との同期を維持する必要があります。プライマリ管理リポジトリでのトランザクションはData Guardを介してスタンバイ管理リポジトリに自動的に伝播しますが、OMS側の変更はスタンバイ・サイトで手動で再実行する必要があります。次の項では、標準的なアクティビティに対するこの手順を説明します。
パッチの適用
パッチがプライマリ・サイト管理サービスに適用されるときには、スタンバイ・サイト管理サービスにも適用される必要があります。パッチは通常Oracleホームを(Opatchの適用コマンドにより)更新し、オプションで、管理リポジトリに対して実行するスクリプトを必要とする場合があります。データベースの変更はData Guardを使用してスタンバイ・サイトに自動的に伝播されるので、スタンバイ・サイトでは、(OPatchの適用コマンドにより) Oracleホームを更新し、管理リポジトリでのスクリプトの実行をスキップしても問題ありません。
プラグインの管理
新しいプラグインがプライマリ・サイトにデプロイされる、または既存のプラグインがアップグレードされるかプライマリ・サイトからアンデプロイされる場合、次のプロシージャをスタンバイ・サイトで実行して、スタンバイ管理サービスの同期を維持することも必要です。スタンバイ管理サービスは同期されていないと、スイッチオーバーまたはフェイルオーバー操作が試行されるときに、開始できません。
次のプロシージャは、スタンバイ・サイトがドキュメントに記載されたプロセスごとに設定され、スタンバイ管理サービスが現在停止しており、プライマリ・リポジトリを指していることを前提としています。プライマリ・サイトへのプラグインのデプロイメントが正常に完了しました。
スタンバイ・サイトへの新しいプラグインのデプロイまたはプラグインのアップグレード
プライマリ・サイトからプラグイン・アーカイブを抽出します。
自己更新ホームに移動し、「プラグイン」をクリックし、必要なプラグインを選択して「アクション」表メニューからエクスポートを選択します。表示されるポップアップのEM CLIコマンドに注意してください。
emcli export_update -id=<update id> -deep -host=<standby OMS host> -dir=<directory to export archives> <host credential options>
追加のオプション“-deep”が必要なことに注意してください。このコマンドにより、指定した宛先ディレクトリに4つのファイルが作成されます。ファイル名<version>_OMS_<platform>_<revision>.zipは次の手順で使用されるファイルです。
スタンバイ管理サーバーが停止していれば、起動します。
emctl start oms -admin_onl
y
プラグインの前提条件チェックを実行し、次のコマンドの実行後、レポートされた必要なパッチを適用します。
./emctl plugin deploy -action prereqcheck -isFirstOMS false -archives <exported_plugin_archive>
ここで、<exported_plugin_archive>
は手順1でエクスポートされたzipファイル<version>_OMS_<platform>_<revision>.zipです。
重要: プラグイン・リビジョンのデプロイデプロイするプラグインにリビジョン・バージョンがある場合は、 たとえば、前提条件をチェックし、12.1.0.3.0 DBプラグイン・リビジョン20130402をスタンバイOMSにデプロイするコマンドは次のとおりです。 ./emctl plugin deploy -action prereqcheck -isFirstOMS false -archives 12.1.0.3.0_OMS_2000_20130402.zip -revisions 20130402 ./emctl plugin deploy -action deploy -isFirstOMS false -archives 12.1.0.3.0_OMS_2000_20130402.zip -revisions 20130402 |
最初のスタンバイOMS Oracleホームにプラグインを構成します。
./emctl plugin deploy -action deploy -isFirstOMS false -archives <exported_plugin_archive>
ここで、exported_plugin_archive
はzipファイル<version>_OMS_<platform>_<revision>.zipを表します。
スタンバイの追加のOMS/それぞれに対して、ステップ3と4を繰り返します。
./emctl plugin deploy -action prereqcheck -isFirstOMS true -archives <exported_plugin_archive> ./emctl plugin deploy -action deploy -isFirstOMS true -archives <exported_plugin_archive>
これでスタンバイ・サイトへのプラグインのデプロイメントが完了しました。
sysman資格証明の同期化
管理者がプライマリ・サイトでsysman資格証明を変更する場合、sysman資格証明に関してスタンバイ管理サービスの同期を維持するために、次のプロシージャをスタンバイ・サイトで実行する必要があります。
sysman資格証明はプライマリ・サイトとスタンバイ・サイトで同期を維持していないと、スイッチオーバーまたはフェイルオーバー操作が試行されるときに、開始できません。さらに、スイッチオーバー操作が完了すると、管理者はスタンバイOMSにログインできません。
次のプロシージャは、スタンバイ・サイトがドキュメントに記載されたプロセスに従って設定され、スタンバイ管理サービスが現在停止しており、プライマリ・リポジトリを指していることを前提としています。プライマリ・サイトへのプラグインのデプロイメントが正常に完了しました。
次の手順をスタンバイ管理サービスで実行します。
すべてのEnterprise Managerプロセスを停止します。
emctl stop oms -all
&
UNIXプラットフォームの場合はkillコマンドを使用し、Windowsプラットフォームの場合はProcess Explorerまたは同様のプロセス・モニタリング・ツールを使用して、残りのEnterprise Managerプロセスを停止します。
次のコマンドを実行してデータソースのパスワードを変更します。
emctl config oms -update_ds_pwd -ds_name sysman-opss-ds [-ds_pwd <new_pwd>]
次のコマンドを実行してAdminServerを自動的に起動します。
emctl start oms -admin_only
SYSMANパスワードを変更します。
emctl config oms -change_repos_pwd
[-use_sys_pwd]
すべてのEnterprise Managerプロセスを再起動します。
emctl stop oms -all &
emctl start oms
停止はアップグレードまたは定期メンテナンスの実行時に計画され、ハードウェアやソフトウェアの障害の場合、またはなんらかの環境の激変の場合に計画外の停止が起こります。停止のタイプにかかわらず、できるだけ早くITインフラストラクチャを復旧して実行状態にする必要があります。
この項の内容は次のとおりです。
警告: 次のスイッチオーバーの手順は、スタンバイWebLogicドメイン障害時リカバリ・アプローチを使用するスタンバイOMS専用です。このアプローチは本来Enterprise Managerリリース12.1.0.2以前のインストールで使用されているものです。この付録で詳しく説明します。Enterprise Managerリリース12.1.0.3以上で使用される記憶域レプリケーション障害時リカバリ・アプローチを使用するスタンバイOMSのスイッチオーバー手順は、第18章「Enterprise Manager障害時リカバリ」を参照してください。 |
スイッチオーバーは、プライマリ・サイトからスタンバイ・サイトに操作が転送される計画的なアクティビティです。これは、通常、障害リカバリ(DR)・シナリオのテストや検証、プライマリ・インフラストラクチャでの計画されたメンテナンス・アクティビティの場合に行われます。
この項では、スタンバイ・サイトへのスイッチオーバーの手順について説明します。どの方向にスイッチオーバーする場合も同じ手順が適用されます。
Enterprise Managerコンソールを使用して、管理リポジトリ・データベースのスイッチオーバーを行うことはできません。Data Guard BrokerコマンドラインのツールDGMGRLをかわりに使用します。
スタンバイ・データベースを準備します。
リカバリが最新であることを検証します。Enterprise Managerコンソールを使用して、「Data Guardの概要」ページの「スタンバイ・データベース」セクションでスタンバイ・データベースの「適用ラグ」列の値を表示できます。
プライマリEnterprise Managerアプリケーション層を停止します。
次のコマンドを各管理サービスで実行して、プライマリ・サイトのすべての管理サービス・インスタンスを停止します。
emctl stop oms -all
ソフトウェア・ライブラリの可用性の検証
プライマリ・サイトのすべてのファイルがスタンバイ・サイトで使用できることを確認します。
スタンバイ・データベースへのスイッチオーバー
DGMGRLを使用してスタンバイ・データベースへのスイッチオーバーを実行します。このコマンドはプライマリ・サイトでもスタンバイ・サイトでも実行できます。スイッチオーバー・コマンドは、プライマリ・データベースおよびスタンバイ・データベースの状態を検証し、ロールのスイッチオーバーに影響を与えます。古いプライマリ・データベースを再起動して新しいスタンバイ・データベースとして設定します。
SWITCHOVER TO <standby database name>;
スイッチオーバー後の状態を検証します。スタンバイ・データベースを完全に監視するには、データベースを監視するユーザーにSYSDBA権限が必要です。スタンバイ・データベースはマウント専用状態であるため、この権限が必要になります。プライマリ・データベースとスタンバイ・データベースを監視するユーザーに両方のデータベースのSYSDBA権限があればベスト・プラクティスになります。
SHOW CONFIGURATION;
SHOW DATABASE <primary database name>;
SHOW DATABASE <standby database name>;
管理サーバーがスタンバイ・サイトでまだ稼働していない場合は起動します。
emctl start oms -admin_only
各スタンバイ管理サービスで次のコマンドを実行して、スタンバイ管理サービスが新しいプライマリとなったスタンバイ・データベースを指し示すようにします。
emctl config oms -store_repos_details -repos_conndesc <connect descriptor of new primary database> -repos_user sysman
Enterprise Managerアプリケーション層を起動します。
スタンバイ・サイトのすべての管理サービスを起動します。
emctl start oms
管理サービスと管理リポジトリ・ターゲットを再配置します。
管理サービスと管理リポジトリ・ターゲットは、プライマリ・サイトのいずれかの管理サービス上の管理エージェントで監視されます。スイッチオーバー/フェイルオーバー後にターゲットが監視されるようにするには、スタンバイ・サイトのいずれかの管理サービスで次のコマンドを実行して、そのターゲットをスタンバイ・サイトの管理サービスに再配置します。
emctl config emrep -agent <agent name> -conn_desc <connect descriptor of new primary database>
スタンバイSLBにスイッチオーバーします。
プライマリSLBをスタンバイSLBにフェイルオーバーするには、ネットワークの適切な変更を行います。つまり、クライアント(ブラウザおよび管理エージェント)で変更を行わずに、すべてのリクエストをスタンバイSLBで処理するようにします。
古いプライマリ管理サービスを新しいスタンバイ管理サービスとして確立し、スイッチオーバー・プロセスを完了します。
古いプライマリ・サイトで管理サーバーを起動します。
emctl start oms -admin_only
これでスイッチオーバー操作は完了です。アプリケーションにアクセスし、サイトが完全に機能してプライマリ・サイトの機能と同じであるかどうかをテストします。これ以外の方向にスイッチオーバーする場合も同じ手順を繰り返します。
警告: 次のフェイルオーバーの手順は、スタンバイWebLogicドメイン障害時リカバリ・アプローチを使用するスタンバイOMS専用です。このアプローチは本来Enterprise Managerリリース12.1.0.2以前のインストールで使用されているものです。この付録で詳しく説明します。Enterprise Managerリリース12.1.0.3以上で使用される記憶域レプリケーション障害時リカバリ・アプローチを使用するスタンバイOMSのフェイルオーバー手順は、第18章「Enterprise Manager障害時リカバリ」を参照してください。 |
この項では、管理リポジトリ・データベースをすべての管理エージェントと再同期化し、フラッシュバック・データベースを使用して元のプライマリ・データベースをスタンバイとして有効にすることで、スタンバイ・データベースにフェイルオーバーして、Enterprise Managerのアプリケーション状態をリカバリする手順について説明します。
プライマリ・サイトでOMSコンポーネントが実行中である場合はすべて停止します。
ソフトウェア・ライブラリの可用性を検証します。
プライマリ・サイトのすべてのファイルがスタンバイ・サイトで使用できることを確認します。
スタンバイ・データベースにフェイルオーバーします。
プライマリ・サイトでデータベースを停止します。DGMGRLを使用してスタンバイ・データベースに接続し、FAILOVERコマンドを実行します。
FAILOVER TO <standby database name>;
フェイルオーバー後の状態を検証します。
SHOW CONFIGURATION;
SHOW DATABASE <primary database name>;
SHOW DATABASE <standby database name>;
フェイルオーバーの完了後、元のプライマリ・データベースを再度有効にしないかぎり、そのデータベースを新しいプライマリ・データベースのスタンバイ・データベースとして使用することはできません。
管理サーバーがまだ稼働していない場合は、スタンバイ・サイトで管理サーバーを起動します。
emctl start oms -admin_only
各スタンバイ管理サービスで次のコマンドを実行して、スタンバイ管理サービスが新しいプライマリとなったスタンバイ・データベースを指し示すようにします。
emctl config oms -store_repos_details -repos_conndesc <connect descriptor of new primary database> -repos_user sysman
新しいプライマリ・データベースと管理エージェントを再同期化します。
Data Guardの最大保護または最大可用性レベルで実行している場合、フェイルオーバーでのデータ損失はないため、この手順を省略します。ただし、データ損失がある場合は、新しいプライマリ・データベースとすべての管理エージェントを同期化します。
スタンバイ・サイトのいずれかの管理サービスで次のコマンドを実行します。
emctl resync repos -full -name "<name for recovery action>"
このコマンドは、スタンバイ・サイトの管理サービスの起動時に各管理エージェントで実行される再同期化ジョブを発行します。
リポジトリの再同期化はリソース集中型操作です。管理リポジトリが十分に調整されていれば、操作はできるだけ早く完了できます。特に、My Oracle Supportのノート271855.1の説明に従ってアドバンスト・キューイング表に関連するIOT/索引を日常的にまとめていない場合、再同期化の前に手順を実行すると、再同期化プロセスを大幅に高速化できます。
Enterprise Managerアプリケーション層を起動します。
各管理サービスで次のコマンドを実行して、スタンバイ・サイトのすべての管理サービスを起動します。
emctl start oms
管理サービスと管理リポジトリ・ターゲットを再配置します。
管理サービスと管理リポジトリ・ターゲットは、プライマリ・サイトのいずれかの管理サービス上の管理エージェントで監視されます。スイッチオーバー/フェイルオーバー後にターゲットが監視されるようにするには、スタンバイ・サイトのいずれかの管理サービスで次のコマンドを実行して、そのターゲットをスタンバイ・サイトの管理エージェントに再配置します。
emctl config emrep -agent <agent name> -conn_desc <connect descriptor of new primary database>
スタンバイSLBにスイッチオーバーします。
プライマリSLBをスタンバイSLBにフェイルオーバーするには、ネットワークの適切な変更を行います。つまり、クライアント(ブラウザおよび管理エージェント)で変更を行わずに、すべてのリクエストをスタンバイSLBで処理するようにします。
フラッシュバックを使用して元のプライマリ・データベースをスタンバイ・データベースとして設定します。
障害が発生したサイトへのアクセスがリストアされると、フラッシュバック・データベースが有効な場合、次の手順を使用して、元のプライマリ・データベースを、新しいプライマリ・データベースの物理スタンバイとして回復できます。
元のプライマリ・サイトですべての管理サービスを停止します。
emctl stop oms -all
元のプライマリ・データベースをマウント状態で再起動します。
shutdown immediate;
startup mount;
元のプライマリ・データベースを回復します。
DGMGRLを使用して古いプライマリ・データベースに接続し、REINSTATEコマンドを実行します。
REINSTATE DATABASE <old primary database name>;
新たに回復されたスタンバイ・データベースは、新しいプライマリ・データベースに対するスタンバイ・データベースとしての機能を開始します。
回復後の状態を検証します。
SHOW CONFIGURATION;
SHOW DATABASE <primary database name>;
SHOW DATABASE <standby database name>;
元のプライマリ管理サービスをスタンバイ管理サービスとして確立します。
古いプライマリ・サイトで管理サーバーを起動します。
emctl start oms -admin_only
リポジトリの再同期化を監視して完了します。
Cloud Controlコンソールの「管理サービスとリポジトリ概要」ページにナビゲートします。「関連リンク」で 「リポジトリの同期化」 をクリックします。このページには、管理エージェントごとに再同期化操作の進捗状況が表示されます。進捗状況を監視します。
このページでは、表示されたエラーの修正後に、失敗した操作を手動で再発行する必要があります。一般的に通信関連のエラーは管理エージェントの停止が原因で発生するため、管理エージェントの再起動後にこのページで操作を再発行することでエラーを修正できます。
たとえば、停止した古い管理エージェントなど、管理エージェントがなんらかの理由で起動できない場合、このページで操作を手動で停止する必要があります。再同期化は、すべてのジョブのステータスが「完了」または「停止中」になると完了とみなされます。
これでフェイルオーバー操作は完了です。アプリケーションにアクセスし、サイトが完全に機能してプライマリ・サイトの機能と同じであるかどうかをテストします。
サイトの操作を元のプライマリ・サイトに戻す必要がある場合は、スイッチオーバー手順を実行します。