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Oracle® Site Guard管理者ガイド
リリース12.1.0.7
E57717-02
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3 Oracle Site Guardのインストール

この章では、Enterprise Manager Cloud Control環境でOracle Site Guardをインストールする方法について説明します。

内容は次のとおりです。

3.1 Oracle Site Guardのインストール

Oracle Site Guardは、Enterprise Manager Cloud Control 12c Fusion Middlewareプラグイン12.1.0.7に含まれています。

Oracle Site Guard構成は、Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース(EMCLI)または互換バージョンのOracle Enterprise Manager Cloud Control (Cloud Control)のいずれかを使用して管理できます。

Oracle Site Guardをインストールするには、次のタスクを実行します。

  • 既存のOracle Fusion Middleware Enterpriseデプロイに、Enterprise Manager Cloud Control 12c Fusion Middlewareプラグイン12.1.0.7をインストールします。Enterprise Manager Cloud Control 12c Fusion Middlewareプラグイン12.1.0.7のインストールの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。


    注意:

    『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』の「Oracle Management Agentのインストール」の説明に従って、Enterprise Managerが管理する各ホストにOracle Management Agent (Enterprise Manager Agent)がインストールされていることを確認してください。

  • 『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』の説明に従って、Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース(EMCLI)をインストールします。


    注意:

    Oracle Management Serviceがインストールされている場所と同じOracleホームにEM CLIをインストールすることをお薦めします。たとえば、OMS_HOME/bin/emcliにインストールします。

3.2 Oracle Site Guardを使用するための前提条件

Oracle Site Guardのインストールが終了したら、Oracle Site Guard構成を開始する前に次の前提条件を完了する必要があります。

3.2.1 プライマリ・サイトおよびスタンバイ・サイトでのターゲットの検出

Oracle Site Guardを開始するための最初の手順として、Oracle Site Guardの保護対象となるプライマリ・サイトとスタンバイ・サイトのすべてのターゲットを検出する必要があります。

プライマリ・サイトとスタンバイ・サイトのターゲットを検出するには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』で説明されているターゲットの検出および監視の手順を完了します。

Oracle Enterprise Managerで次のターゲット・タイプを検出します。

  • Oracle Fusion Applications

  • Oracle Fusion Middlewareファーム/WebLogicドメイン

  • Oracle HTTP ServerおよびOracle Fusion MiddlewareファームのOracle Internet Directory部分などのOracle Fusion Middleware管理システム・コンポーネント

  • Real Application Cluster (RAC)データベース

  • 単一インスタンス・データベース

サイトは、検出するターゲットで稼働している必要があります。これは、サイトが本番サイトとして機能することを意味します。2サイトのデプロイメントでは、プライマリ・サイトのターゲットが先に検出され、次にスタンバイ・サイトのターゲットが検出されます。プライマリ・サイトでターゲットを検出したら、スタンバイ・サイトに本番ロールを引き継ぐために、『Oracle Fusion Middlewareディザスタ・リカバリ・ガイド』のスイッチオーバーの実行に関する項の説明に従って、手動でスイッチオーバー操作を実行する必要があります。次に、プライマリ・サイトと同様に、スタンバイ・サイトのターゲットを検出する必要があります。


注意:

スタンバイ・サイトでターゲットを検出したら、プライマリ・サイトに本番ロールを引き継ぐために、『Oracle Fusion Middlewareディザスタ・リカバリ・ガイド』のスイッチオーバーの実行に関する項の説明に従って、Oracle Site Guardを使用してプライマリ・サイトへのスイッチ・バック操作を実行できます。構成プロセス中に手動でのみスイッチオーバーおよびスイッチバックを実行する必要があります。

3.2.2 Oracle Site Guard管理者ユーザーの作成

障害時リカバリ操作を管理するために、Oracle Site Guardに焦点を当てたユーザーまたは管理者を作成することが推奨されます。Enterprise ManagerスーパーユーザーではないユーザーおよびEM_SG_ADMINISTRATORロールが割り当てられていないユーザーは、Oracle Site Guardの機能にアクセスできません。

Oracle Site Guard管理者に対する次の権限制限と、それらがEnterprise Managerスーパーユーザーにどのような影響を及ぼすかに注意する必要があります。

  • Oracle Site Guard管理者は、自身が所有する操作計画のみを、表示、変更および実行できます。管理者は、他のOracle Site Guard管理者またはスーパーユーザーが所有する操作計画を、表示、変更または実行することはできません。

  • スーパーユーザーは、すべてのOracle Site Guard管理者および他のスーパーユーザーを含む任意のユーザーが所有する操作計画を、表示、変更および実行できます。

これらの制限をデプロイメントで受け入れることができない場合は、Oracle Site Guard管理者ユーザーを作成する手順を省略し、組込みのスーパーユーザー・ロールを使用してOracle Site Guardの機能にアクセスします。

次の方法のいずれかを使用して、1人以上のOracle Site Guard管理者ユーザーを作成します。

3.2.2.1 Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用したOracle Site Guard管理者の作成

Enterprise Manager Cloud Controlを使用してOracle Site Guard管理者ユーザーを作成するには、次の手順を完了します。

  1. スーパーユーザーとしてEnterprise Managerにログインします。

  2. 「設定」メニューから、「セキュリティ」「管理者」の順に選択します。

  3. 「管理者」ページで「作成」をクリックします。

  4. 管理者の作成ウィザードで次を実行します。

    1. 「プロパティ」ページで、次の手順を実行します。

      1. 名前SG_ADMINを指定します。

      2. パスワードを入力します。

      3. 確認のためにパスワードを再入力します。

    2. 他のデータ・フィールドは変更せずに、「次へ」をクリックします。

    3. 「ロール」ページで、左側の「使用可能なロール」ペインからEM_SG_ADMINISTRATORロールを選択し、「移動」をクリックして、そのロールを右側の「選択したロール」ペインに追加します。

    4. 別のユーザーとしてプライマリおよびスタンバイ・サイトでターゲットを検出した場合、「ターゲット権限」ページでターゲット・レベル権限をOracle Site Guard管理者ユーザーに割り当ててください。

      1. 「すべてのターゲットに適用可能な権限」セクションの「完全な任意のターゲット」または「任意のターゲットの表示」権限を割り当てます。

      2. または、「ターゲット権限」を設定して、プライマリおよびスタンバイ・サイトの各ターゲットの表示権限または完全な権限を割り当てます。

    5. 「確認」画面で、ユーザー・アカウントに対し入力した情報を確認して、「終了」をクリックします。

3.2.2.2 Enterprise Managerコマンドライン・インタフェースを使用したOracle Site Guard管理者ユーザーの作成

コマンドライン・インタフェースで(OMS_HOME/bin/emcliにある)次のEMCLIコマンドを実行して、Oracle Site Guard管理者ユーザーを作成します。

emcli create_user
       -name="SG_ADMIN"
       -password=password
       -roles="EM_SG_ADMINISTRATOR;EM_USER;PUBLIC"
パラメータ 説明
-name Oracle Site Guard管理者ユーザーの名前を入力します。
-password Oracle Site Guard管理者ユーザーのパスワードを入力します。
-roles このユーザーに割り当てるロールのリスト。

EM_SG_ADMINSTRATOR;EM_USER;PUBLICと入力します。


create_userコマンドを使用する方法の詳細は、Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース・ガイドcreate_userに関する説明を参照してください。

3.2.3 プライマリ・サイトおよびスタンバイ・サイトの作成

Oracle Site Guardにより管理される障害時リカバリ・サイトは、Enterprise Managerで汎用システム・ターゲット・タイプとしてモデル化されます。汎用システムを作成して、プライマリ・サイトおよびスタンバイ・サイトを作成できます。使用する各汎用システムには、システムが示すサイトに関連するすべてのターゲット、Oracle Fusion Middlewareファームおよびデータベースが含まれている必要があります。

汎用システムを作成するには、次のいずれかの方法を使用します。

3.2.3.1 Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用した汎用システムの作成

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用してプライマリ・サイトの汎用システムを作成するには、次の手順を実行します。

  1. スーパーユーザーとしてEnterprise Managerにログインします。

  2. 「ターゲット」メニューから、「システム」をクリックします。

  3. ドロップダウン・メニューから「追加」をクリックして、「汎用システム」を選択します。

  4. 「一般」セクションで、プライマリ・システムまたはプライマリ・サイトの名前を入力します。

  5. ドロップダウン・メニューからタイムゾーンを選択します。

  6. 「メンバー」セクションで、「追加」をクリックします。

  7. プライマリ・システムの一部となるターゲットを選択して、「選択」をクリックします。一般的に追加されるターゲットの例を、次に示します。

    • 次を含むOracle Fusion Middlewareファーム

      • 管理サーバー

      • 管理対象サーバー

      • システム・コンポーネント(Oracle HTTP Serverなど)

    • Oracle RACデータベースを使用している場合は、次にこれをクラスタ・データベース・ターゲットと関連付ける必要があります。単一のデータベース・インスタンスの場合、そのインスタンスをデータベース・インスタンス・ターゲットに関連付ける必要があります。


    注意:

    次のターゲット・タイプが汎用システムに追加されていないことを確認します。
    • データベース・システム

    • 個々のRACデータベース・インスタンス


  8. 「次へ」をクリックします。

    「アソシエーションの定義」ページが表示されます。

  9. 「次へ」をクリックします。

    「可用性の基準」ページが表示されます。

  10. 「可用性の基準」から、「任意のキー・メンバー」オプションを選択し、「メンバー」ペインでターゲットをダブルクリックします。選択したメンバーが「メンバー」ペインから削除され、「キー・メンバー」ペインに追加されます。

  11. 「次へ」をクリックします。

    「グラフ」ページが表示されます。

  12. 「次へ」をクリックします。

    「確認」ページが表示されます。

  13. 設定を確認して「終了」をクリックします。

3.2.3.2 EMCLIコマンドを使用した汎用システムの作成

コマンドライン・インタフェースで次のemcliコマンド(OMS_HOME/bin/emcliにあります)を実行して、汎用システムを作成します。


注意:

新しいEMCLIクライアントの設定の詳細は、Cloud Controlコンソール内の「Enterprise Managerコマンドライン・インタフェースのダウンロード」ページを参照してください。このページにアクセスするには、「Cloud Control」「設定」メニューから、「コマンドライン・インタフェース」をクリックします。

emcli create_system
      -name="name"
      -type=generic_system
      -add_members="name1:type1;name2:type2;..."]...
      -timezone_region="actual_timezone_region"

注意:

ターゲットのステータスおよびアラート情報を取得するには、emcli get_targetsコマンドを実行します。詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』「Verbリファレンス」の章を参照してください。

パラメータ 説明
-name システム名を入力します。
-type タイプとしてgeneric_systemを入力します。
-add_members 既存のターゲットをシステムに追加します。各ターゲットは、名前と値のペアtarget_name:target_typeで指定します。このオプションは、複数回指定できます。
-timezone_region タイムゾーン・リージョンを指定します。ここで指定するタイムゾーンは、このシステムでのジョブやブラックアウトなどのスケジュール操作に使用されます。

『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』「create_system」を参照してください。

3.2.4 資格証明の作成

Oracle Site Guardに関連付けられている次のターゲットに対して、名前付き資格証明または優先資格証明を作成、委任できます。

  • ホスト(通常または非ルート・ユーザー用)

  • ホスト(root権限を持つユーザー用)

  • Oracle Node Manager (ノード・マネージャ用のホスト・ターゲット資格証明を使用します)

  • Oracle Weblogic Server

  • Oracle Database (SYSDBA)

この項には次のトピックが含まれます:


注意:

作成した資格証明をOracle Site Guard構成に関連付ける必要があります。Oracle Site Guardは、同じターゲット・タイプのすべてのターゲットに対して同じ資格証明を指定できます。たとえば、システム内のすべてのデータベースでは、同じsysdba資格証明を使用できます。また、Oracle Site Guardでは、同じタイプのターゲットで異なる資格証明を使用することもできます。

プライマリ・サイトおよびスタンバイ・サイトのすべてのターゲット間で資格証明が同じである場合、スタンバイ・サイトで実行中のターゲットの資格証明を作成する必要はありません。


3.2.4.1 名前付き資格証明の作成

名前付き資格証明は、次のいずれかの方法を使用して作成できます。

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用した名前付き資格証明の作成

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用して名前付き資格証明を作成するには、次の手順を実行します。

  1. できればEM_CLOUD_ADMINISTRATORユーザーとして、Enterprise Managerにログインします。

  2. 「設定」メニューから、「セキュリティ」「名前付き資格証明」の順に選択します。

    「名前付き資格証明」ページが表示されます。

  3. 「作成」をクリックします。

    「資格証明の作成」ページが表示されます。

  4. 「一般プロパティ」セクションで、次のように指定します。

    • 資格証明名: 資格証明の名前を入力します。

    • 資格証明の説明: 資格証明の説明を入力します。

    • 認証ターゲット・タイプ/資格証明のタイプ/有効範囲: 次の表に示す詳細を入力します。

      要素 ホスト詳細 ホスト(root-ユーザー権限)詳細 Oracle Node Manager詳細 Oracle WebLogic Server データベース・インスタンス
      認証ターゲット・タイプ ホスト ホスト ホスト Oracle WebLogic Server データベース・インスタンス
      資格証明のタイプ ホスト資格証明 ホスト資格証明 ホスト資格証明 Oracle WebLogic資格証明 データベース資格証明
      有効範囲 グローバル グローバル グローバル グローバル グローバル

    • これらの資格証明が、選択した認証ターゲット・タイプのすべてのターゲットに対して有効な場合は、「有効範囲」「グローバル」に設定します。

      これらの資格証明が特定のターゲットに対してのみ有効な場合は、「有効範囲」「ターゲット」に設定し、「ターゲット・タイプ」フィールドと「名前」フィールドを特定のターゲットに一致するように設定します。

  5. 「資格証明プロパティ」セクションで、次のように指定します。

    • ユーザー名: ユーザー名を入力します。

    • パスワード: パスワードを入力します。

    • パスワードの確認: パスワードを再度入力します。

    • 実行権限: 次の表に示す詳細を入力します。

      要素 ホスト ホスト(root権限を持つユーザー) Oracle WebLogic Server データベース・インスタンス
      実行権限 なし 「Sudo」を選択して、「別名実行」フィールドに値を入力します。 Oracle WebLogic Server管理ユーザーの資格証明 Oracle Database SYSユーザー資格証明


      注意:

      Oracle Site Guardで使用する資格証明が、rootとして実行するためにsudo権限を使用するよう構成されている場合、sudo権限は、ターゲットの関連ホストで稼働するすべてのエージェントで、PDP (権限委任プロバイダ)として構成されている必要があります。

      PDPはEnterprise Manager Cloud Controlコンソールから構成できます。PDPを構成するには、Enterprise Manager Cloud Controlコンソールで「設定」「セキュリティ」「権限委任」を選択します。


  6. Oracle Site Guard管理者以外のユーザーとしてこの資格証明を作成する場合、資格証明を使用するOracle Site Guard管理者への資格証明を表示するアクセス権を付与する必要があります。「Oracle Site Guard管理者ユーザーへの資格証明権限の付与」で説明されている手順を使用して、アクセス権を提供できます。

    アクセス権を提供するには、「アクセス制御」セクションの次の手順を実行します。

    1. 「権限の追加」をクリックします。「権限の追加」ポップアップ・ウィンドウが表示されます。

    2. Oracle Site Guard管理者ユーザーの作成中に作成したすべてのOracle Site Guard管理者ユーザーの行を選択します。「Oracle Site Guard管理者ユーザーの作成」を参照してください。

    3. 「選択」をクリックします。

    4. 選択したユーザーが「アクセス制御」表の権限受領者のリストに表示されていることを確認します。

  7. 「テストと保存」をクリックします。資格証明をテストするには、ドロップダウン・メニューから、資格証明のテスト対象について適切な「ターゲット・タイプのテスト」を選択し、「ターゲット名のテスト」を指定します。

EMCLIコマンドを使用した名前付き資格証明の作成

コマンドライン・インタフェースで次のemcliコマンドを実行し、名前付き資格証明をターゲット優先資格証明として設定できます。

emcli create_named_credential
         -cred_name="cred_name"
         -auth_target_type="auth_target_type"
         -cred_type="cred_type"
         -attributes="p1:v1;p2:v2"
パラメータ 説明
cred_name この資格証明の名前を設定します。
auth_target_type 認証ターゲット・タイプを設定します。
cred_type ターゲット/資格証明セットの資格証明タイプを設定します。
attributes 次の資格証明列の値を入力します。
colname:colvalue;colname:colvalue

セパレータの値は、-separator=attributes=newvalueを使用して変更できます。また、サブセパレータの値も-subseparator=attributes=newvalueを使用して変更できます。

注意: このパラメータの値の詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』を参照してください。


3.2.4.2 優先資格証明の作成

優先資格証明アソシエーションは、次のいずれかの方法を使用して作成できます。

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用した優先資格証明の作成

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用して優先資格証明を作成するには、次の手順に従います。

  1. スーパー・ユーザーまたはEM_CLOUD_ADMINISTRATORとしてEnterprise Managerにログインします。

  2. 「設定」メニューから、「セキュリティ」「優先資格証明」の順に選択します。

    「優先資格証明」ページが表示されます。

  3. ターゲット・タイプを選択して、「優先資格証明の管理」をクリックします。ターゲット固有の「優先資格証明」ページが表示されます。

  4. 「デフォルトの優先資格証明」表から資格証明のタイプを選択して、「設定」をクリックします。「名前付き資格証明の選択」ポップアップ・ウィンドウが表示されます。

  5. 優先資格証明にする既存の名前付き資格証明を選択して、「保存」をクリックします。

    「新規」を選択して、優先資格証明として設定する新しい名前付き資格証明を作成します。

    資格証明のユーザー名とパスワードを入力します。

    資格証明の名前を入力して、「別名保存」を選択します。指定した名前で資格証明が保存されます。

    「テストと保存」をクリックします。

EMCLIコマンドを使用した優先資格証明の作成

名前付き資格証明は、コマンドライン・インタフェースで次のemcliコマンドを実行して、ターゲット優先資格証明として設定できます。


注意:

オラクル社では、emcliコマンドを使用して優先資格証明を作成することをお薦めします。

emcli set_preferred_credential 
        -set_name="set_name"
        -target_name="target_name"
        -target_type="type"
        -credential_name="name"
        [-credential_owner ="owner"]

注意:

[]は、オプションのパラメータであることを示します。

パラメータ 説明
set_name この資格証明セットの優先資格証明を設定します。
target_name ソフトウェア・ライブラリの場所へのパスを設定します。
target_type ターゲット/資格証明セットのターゲット・タイプ。
credential_name 資格証明の名前。
credential_owner 資格証明の所有者。現在ログインしているユーザーがデフォルトに設定されます。

例:

emcli set_preferred_credential 
        -set_name="HostCredsNormal"
        -target_name="test.example.com"
        -target_type="host"
        -credential_name="MyHostCredentials"
        -credential_owner="Admin"

3.2.5 Oracle Site Guard管理者ユーザーへの資格証明権限の付与

名前付き資格証明は、第3.2.4.1項「名前付き資格証明の作成」で説明されているように構成され、障害時リカバリ操作用にターゲットを利用および管理するために使用されます。第3.2.2項「Oracle Site Guard管理者ユーザーの作成」で説明されているようにOracle Site Guard管理者ユーザーを割り当てている場合、これらの名前付き資格証明を使用するために権限を割り当てる必要があります。

Oracle Site Guard管理者ユーザーに資格証明権限を付与するには、次の方法のいずれかを使用します。

3.2.5.1 Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用した資格証明権限の付与

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用して資格証明権限を付与するには、次の手順に従います。

  1. スーパー・ユーザーまたはEM_CLOUD_ADMINISTRATORとしてEnterprise Managerにログインします。

  2. 「設定」メニューから、「セキュリティ」「名前付き資格証明」の順に選択します。

    「名前付き資格証明」ページが表示されます。

  3. 権限付与の対象となる名前付き資格証明を選択して、「アクセスの管理」をクリックします。その資格証明の「アクセスの管理」ページが表示されます。

  4. 「権限の追加」をクリックします。

  5. ポップアップ・ウィンドウで、権限の付与先となるOracle Site Guard管理者ユーザーを選択します。次に、「選択」を選択します。

  6. 「保存」をクリックして、付与した権限を保存します。

3.2.6 ソフトウェア・ライブラリ記憶域の場所の構成

Oracleソフトウェア・ライブラリ(ソフトウェア・ライブラリ)は、操作計画を実行するために必要なスクリプトを格納するリポジトリです。

ソフトウェア・ライブラリを構成する方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』の「ソフトウェア・ライブラリの構成」を参照してください。

ソフトウェア・ライブラリの記憶域の場所を構成するには、次の方法のいずれかを使用します。

3.2.6.1 Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用したソフトウェア・ライブラリの記憶域の場所の構成

Oracleソフトウェア・ライブラリの記憶域の場所を構成するには、次の手順を実行します。


注意:

Oracleソフトウェア・ライブラリの構成は、1回のみのプロセスです。Enterprise Managerでは、デプロイメント・プロシージャ関連タスクを続行する前にOracleソフトウェア・ライブラリを設定する必要があります。Oracleソフトウェア・ライブラリが構成されていないことを確認してから、この項に示す手順を実行します。

  1. Enterprise ManagerにEM_CLOUD_ADMINISTRATORユーザーでログインします。

  2. 「設定」メニューから、「プロビジョニングとパッチ適用」「ソフトウェア・ライブラリ」の順に選択します。

    「ソフトウェア・ライブラリ: 管理」ページが表示されます。

  3. 「記憶域のタイプ」ドロップダウン・ボックスから、「OMS共有ファイル・システム」を選択します。

  4. 「追加」をクリックします。

  5. すべてのOMSユーザーからアクセスできる名前および場所を指定して、「OK」をクリックします。


    注意:

    ソフトウェア・ライブラリの記憶域の場所は、すべてのOMSからローカル・ディレクトリと同じようにアクセスできる必要があるため、複数OMSのシナリオでは、OCFS2またはNFSを使用したクラスタ・ファイル・システムを設定する必要があります。単一のOMSシステムでは、任意のローカル・ディレクトリでかまいません。

Oracle Enterprise Managerにより、指定した場所にソフトウェア・ライブラリのコンテンツをアップロードする新しいジョブの実行が開始されます。


注意:

詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』「ソフトウェア・ライブラリの構成」を参照してください。

3.2.6.2 Enterprise Managerコマンドライン・インタフェースを使用したソフトウェア・ライブラリの記憶域の場所の構成

コマンドライン・インタフェースで次のEMCLIコマンドを実行することにより、ソフトウェア・ライブラリで記憶域の場所を構成できます。

emcli add_swlib_storage_location 
       -name="name_of_software_library" 
       -path="path_to_the_software_library_location"
パラメータ 説明
name ソフトウェア・ライブラリの名前を設定します。
path ソフトウェア・ライブラリの場所へのパスを設定します。

たとえば、次のようになります。

emcli add_swlib_storage_location 
       -name="Softlib" 
       -path="/u01/em/swlib"

3.2.7 データベースおよびData Guard構成の確認

Oracle Site Guardは、Oracle Data Guardを使用してデータベースのスイッチオーバーおよびフェイルオーバーを実行します。Oracle Site Guardが障害時リカバリ・ワークフローの一部としてデータベース操作を正しく実行できるように、次の手順を実行します。

  1. フラッシュバック・リカバリがプライマリおよびスタンバイ・データベースの両方で構成および有効化されていることを確認します。フラッシュバックが正しく構成されていない場合、スタンバイ・データベースをフェイルオーバー操作後に復元する必要があります。

  2. Oracle Data Guardがプライマリおよびスタンバイ・データベース(単一インスタンスまたはRAC)で機能していることを確認します。

  3. Site Guard外部のOracle Data Guardスイッチオーバーおよびフェイルオーバー操作を実行できることを確認します(たとえば、DGMGRLユーティリティを使用します)。


注意:

Data Guard Brokerの構成のサマリーおよびステータスの表示の詳細は、Oracle Data Guard BrokerガイドのSHOW CONFIGURATIONに関する項を参照してください。