プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Enterprise Manager Cloud Controlアップグレード・ガイド
12cリリース5 (12.1.0.5)
B65086-18
  目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
 
次
 

10 Enterprise Manager Grid Control 10gリリース5 (10.2.0.5)または11gリリース1 (11.1.0.1)から12cリリース5 (12.1.0.5)へのアップグレードのアップグレード前要件への対応

この章では、アップグレード前に満たす必要がある要件について説明します。特に、次の内容について説明します。

10.1 アップグレード前コンソール・パッチの適用

アップグレード前コンソール・パッチの適用手順については、第2.2.3.1項を参照してください。

10.2 新しいEnterprise Managerシステムのホストとポートの識別


注意:

次の手順は、2システム・アップグレード方式または異なるホストでの1システム・アップグレード方式を使用してアップグレードする場合にのみ実行してください。旧リリースのEnterprise Manager Grid Controlコンソールで、次の手順を実行します。

Enterprise Manager Cloud Controlをインストールするホストの情報を識別および指定するには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページの「アップグレード・タイプの選択」セクションで、次のいずれかを選択します。

    • 手動で管理エージェントをインストールする場合でも停止時間をほとんど発生させずにEnterprise Managerシステムをアップグレードするには、2システムを選択します。

    • 異なるホストの停止時間でEnterprise Managerシステムをアップグレードするには、異なるホストの1システムを選択します。

    Enterprise Manager Grid Controlでページがリフレッシュされ、選択したアップグレード方式で実行する必要があるタスクのリストとともに表が表示されます。

  4. 「アップグレード前のステップ」セクションの表から新しいEnterprise Managerシステムのホストおよびポートの識別をクリックします。

  5. 新しいEnterprise Managerシステムのホストおよびポートの識別ページで、次の内容を入力します。

    • Enterprise Manager Cloud Controlをインストールするホストの完全修飾名。たとえば、example.comです。

    • Enterprise Manager Cloud Controlコンソールに割り当てる保護および非保護アップロード・ポート。たとえば、1768です。

      複数OMS環境で、Oracle Management Service 12cをインストールするホストがサーバー・ロード・バランサ(SLB)で管理されている場合は、「Oracle Management Service 12cリリース5 (12.1.0.5.0)にサーバー・ロード・バランサ(SLB)を構成する場合にクリックします」を選択します。次に、SLBを実行しているホストの完全修飾名と、保護および非保護アップロード・ポートを入力します。


    注意:

    • 2システム・アップグレード方式および異なるホストでの1システム・アップグレード方式の場合、ここで示されているホストは、既存のOMSを実行していないホストです。つまり、複数OMS環境では、新しい仮想ホスト名を使用する必要があり、この仮想ホスト名に対して新しいSLB構成を作成する必要があります。

    • 必ず、ここで入力したホストにOracle Management Service 12cをインストールし、ここで入力したHTTPSおよびHTTPアップロード・ポートを使用してください。インストール・ウィザードの「ポート構成の詳細」画面で、Enterprise ManagerのアップロードHttp SSLポートにこのコンポーネントのHTTPSアップロード・ポート、Enterprise ManagerのアップロードHttpポートにこのコンポーネントのHTTPアップロード・ポートを入力します。

      Oracle Management Service 12cをインストール済の場合は、OMSホームで入手可能なemgc.propertiesファイルからこれらの値を取得します。HTTPSアップロード・ポートには、パラメータEM_UPLOAD_HTTPS_PORTに割り当てられている値を、HTTPアップロード・ポートには、パラメータEM_UPLOAD_HTTP_PORTに割り当てられている値を探します。

    • ここに保護および非保護アップロード・ポートを入力し、デプロイメントを開始したら、これらのポートを変更しないようにしてください。


  6. アップグレード後のタスクの構成セクションで、次のオプションのいずれかを選択します。

    • 自動DDMPジョブの無効化: DDMPジョブが自動的に実行されないようにする場合に選択します。このオプションは、1システム・アップグレード方式および異なるホストでの1システム・アップグレード方式に適用されます。

      Enterprise Manager Cloud Controlへのアップグレード後にDDMPジョブを明示的に実行する場合は、第13.7.2項に記載されている手順(3)を実行します(つまり、各コンポーネントを選択して「開始」をクリックします)。


      注意:

      DDMPジョブを無効にすると、デフォルトではADMPジョブも無効になります。

    • 自動ADMPジョブの無効化: ADMPジョブが自動的に実行されないようにする場合に選択します。このオプションは、1システム・アップグレード方式のみに適用されます。

      Enterprise Manager Cloud Controlへのアップグレード後にDDMPジョブを明示的に実行する場合は、第13.8.2項に記載されている手順(3)を実行します。

  7. 保存」をクリックします。

    Enterprise Manager Grid Controlで指定した情報が保存され、選択したアップグレード方式で実行するタスクのリストを表示する「アップグレード・コンソール」ページに戻ります。

10.3 DDMPジョブの自動実行の無効化


注意:

1システム・アップグレード方式を使用してアップグレードする場合のみ、次の手順を実行します。旧リリースのEnterprise Manager Grid Controlコンソールで、次の手順を実行します。

デフォルトでは、アップグレードの直後に、Enterprise Manager Cloud Controlによって遅延データ移行プロセス(DDMP)ジョブが自動的に実行されます。このジョブは、メトリック、構成などの履歴データを、旧リリースのEnterprise Managerに格納されているフォーマットからEnterprise Manager Cloud Controlと互換性のあるフォーマットに移行します。DDMPジョブの詳細は、第13.7.1項を参照してください。

Enterprise Managerシステムのサイズによって、このジョブは管理リポジトリ・リソースを大量に消費し、完了するまでの時間が長くなります。特に、1システム・アップグレード方式を使用してアップグレードする場合、アップグレード直後にすべての管理エージェントが起動されて稼働するため、リソース競合が発生する可能性があります。

このDDMPジョブを適切に制御するために、このジョブの自動実行を無効にすることもできます。無効にした場合、後でこのジョブをEnterprise Manager Cloud Controlコンソールの「アップグレード後のタスク」ページから明示的に実行する必要があります。

DDMPジョブの自動実行を無効にするには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページの「アップグレード・タイプの選択」セクションで、「1システム」を選択します。

    Enterprise Manager Grid Controlでページがリフレッシュされ、選択したアップグレード方式で実行する必要があるタスクのリストとともに表が表示されます。

  4. 「アップグレード前のステップ」セクションの表から、「アップグレード後のタスクの構成」をクリックします。

  5. アップグレード後のタスクの構成ページで、「自動DDMPジョブの無効化」を選択します。

  6. 保存」をクリックします。

    Enterprise Manager Grid Controlで指定した情報が保存され、選択したアップグレード方式で実行するタスクのリストを表示する「アップグレード・コンソール」ページに戻ります。


注意:

Enterprise Manager Cloud Controlへのアップグレード後にDDMPジョブを明示的に実行する場合は、第13.7.2項に記載されている手順(3)を実行します(つまり、各コンポーネントを選択して「開始」をクリックします)。

10.4 管理エージェント・ソフトウェアおよび関連プラグインの場所の管理と検証


注意:

旧リリースのEnterprise Manager Grid Controlコンソールで、次の手順を実行します。

コア管理エージェント・ソフトウェアおよび関連する管理プラグインの場所についての情報を管理するには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページの「アップグレード・タイプの選択」セクションで、次のいずれかを選択します。これらのアップグレード方式の詳細は、第2章を参照してください。

    • 手動で管理エージェントをインストールする場合でも停止時間でEnterprise Managerシステムをアップグレードするには、「1システム」を選択します。

    • 手動で管理エージェントをインストールする場合でも停止時間をほとんど発生させずにEnterprise Managerシステムをアップグレードするには、2システムを選択します。

    • 異なるホストの停止時間でEnterprise Managerシステムをアップグレードするには、異なるホストの1システムを選択します。

    Enterprise Manager Grid Controlでページがリフレッシュされ、選択したアップグレード方式で実行する必要があるタスクのリストとともに表が表示されます。

  4. 「アップグレード前のステップ」セクションの表からソフトウェアの管理をクリックします。

  5. ソフトウェアの管理ページのエージェントのアップグレード性およびターゲットのアップグレード性の円グラフで、それぞれの凡例のハイパーリンクをクリックして、アップグレードできる管理エージェントおよびターゲットと管理エージェント・ソフトウェアまたはプラグイン・ソフトウェアを使用できないためにアップグレードできない管理エージェントおよびターゲットを識別します。

  6. 「ソフトウェアの場所の指定」セクションで、必要なプラットフォームのコア管理エージェント・ソフトウェアおよびプラグイン・ソフトウェアが存在するディレクトリへの絶対パスを入力します。

    たとえば、/john/software/oracle/em/などです。

    次に、「検証」をクリックして、場所をEnterprise Managerシステムに登録します。


    注意:

    • 入力する絶対パスは、管理エージェント・ソフトウェアおよびプラグイン・ソフトウェア両方を含むステージングの場所へのパスである必要があります。

      管理エージェント・ソフトウェアおよびプラグインをダウンロードするには、次の手順を実行します。

      (a)次のURLにアクセスします。

      http://www.oracle.com/technetwork/oem/grid-control/downloads/oem-upgrade-console-502238.html

      (b)管理エージェント・ソフトウェアをアクセス可能な場所にダウンロードします。ソフトウェアZIPファイルのコンテンツを解凍しないでください。管理エージェント・ソフトウェアはプラットフォームごとに異なるので、インストールするプラットフォーム用のソフトウェアをコピーするようにしてください。

      (c)必要なプラグインをすべて同じ場所にダウンロードします。プラグインは汎用なので、すべてのプラットフォームに共通です。

      プラグインを使用してターゲットを監視するかどうかに関係なく、「ソフトウェアの管理」ページに必要なプラグインとしてリストされているプラグインを必ずすべてダウンロードします。ターゲットの監視に使用しないプラグインは不要と思われることがありますが、システムのアップグレードのときに必要になる場合があります。したがって、管理ソフトウェア・ページにリストされているプラグインはすべてダウンロードしてください。これらのプラグインは、管理リポジトリを含むデータベースをバックアップする前にダウンロードする必要があります。

    • 指定したコアの管理エージェント・ソフトウェアおよびプラグイン・ソフトウェアに読取り権限があり、それらが存在する場所がアクセス可能で、読取りおよび書込み権限があることを確認します。

    • 複数のOracle Management Service (OMSインスタンス)をインストールする場合、入力する場所がすべてのOMSインスタンスで書込み可能およびアクセス可能であることを確認します。

    • Enterprise Manager Cloud Control 12cリリース5 (12.1.0.5)でサポートされていない、旧リリースのEnterprise Managerにデプロイされたプラグイン・バージョンを保有している場合は、そのプラグインより高いバージョンのソフトウェアを、ダウンロード可能な場合でも指定しないでください。これによって、12cリリース5 (12.1.0.5)へのアップグレード中に、サポートされていないバージョンが確実に削除されます。アップグレード後、上位のバージョンをプラグイン・マネージャから直接デプロイできます。

    • 管理エージェント・ソフトウェアおよびプラグイン・ソフトウェアの場所を登録した後、同じまたは異なる場所に後で追加のプラグインをダウンロードする場合、それらの最近ダウンロードしたプラグインの場所も登録します。

    • 検証および登録プロセスの実行に時間がかかる場合があるので、「検証」をクリックした後、プロセスの終了をしばらく待機します。このプロセスが終了すると、この場所が正常に登録されたことを示すメッセージが表示されます。



    注意:

    Red Hat Enterprise Linux 4.x、Oracle Linux 4.x、またはSUSE Linux Enterprise 10などのプラットフォームにOracle Management Agent 12cをデプロイする場合、32ビット・バージョンの管理エージェント・ソフトウェアのみをデプロイするようにしてください。64ビット・バージョンはこれらのプラットフォームでサポートされていないため、デプロイしないでください。

    ただし、32ビット・バージョンを使用しているにもかかわらず、「ソフトウェアの管理」ページでソフトウェアを検証中に、32ビット・バージョンがサポートされていないというエラーが表示される場合は、次の手順を実行して問題を解決します。

    1. 古い管理リポジトリでSYSMANユーザーとして次のSQL問合せを実行します。この時点で管理リポジトリがまだアップグレードされていないことを確認します。

      update PRE_UPGC_AGT_STAT_MGMT set PLATFORM_ID='46', PLATFORM_NAME='Linux x86-64' where OS_VERSION like '%Enterprise Linux%elease%4%' and PLATFORM_ID='226';

      update PRE_UPGC_AGT_STAT_MGMT set PLATFORM_ID='46', PLATFORM_NAME='Linux x86-64' where OS_VERSION like '%SUSE%10%' and PLATFORM_ID='226';

      commit;

    2. 「ソフトウェアの管理」ページで、32ビット・バージョンの管理エージェント・ソフトウェアが利用可能な場所への絶対パスを入力し、「検証」をクリックします。

    3. 「エージェントのアップグレード可能性」円グラフで、管理エージェントがアップグレード可能なターゲットとして表示されるかどうか確認します。


10.5 Enterprise Managerシステムをアップグレードする前の既存データベースのクローニング(バックアップ)

2システム・アップグレードを実行している場合は、管理リポジトリが格納されている既存のデータベースをクローニング(またはバックアップ)していることを確認します。手順については、第9.2項表9-2の手順3 (f)を参照してください。


注意:

クローニングまたはバックアップされたOracle Database 11gリリース1 (11.1.0.7)または10gリリース2 (10.2.0.5)をMicrosoft Windows 32ビットからMicrosoft Windows 64ビットにリカバリする場合は、付録Jを参照してください。

10.6 Enterprise Managerシステムをアップグレードする前の環境の分析

この章では、既存のOracle Management Agent(管理エージェント)を分析し、アップグレードのために準備する方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。


注意:

旧リリースのEnterprise Manager Grid Controlコンソールで、次の手順を実行します。

10.6.1 インベントリが有効のOracle Management Agentの識別

ホストにインストールされたOracle Management Agent(管理エージェント)を含む各Oracleソフトウェア製品は、中央インベントリ(oraInventory)に登録されます。各Oracleソフトウェア製品は、oraInventoryディレクトリに存在するinventory.xmlファイルにエントリを持ちます。中央インベントリに登録されている管理エージェントは、インベントリが有効の管理エージェントです。

インベントリが有効の管理エージェントを識別するには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページの「エージェントのアップグレード・ステータス」セクションで、「インベントリが有効のエージェント」の表示数を参照します。

    各管理エージェントをドリルダウンして詳細な情報を表示するには、数値をクリックします。

    Enterprise Manager Grid Controlでは、管理エージェントが実行しているプラットフォーム、バージョン、古いおよび新しいOracleホームの場所、デプロイメント、構成、ヘルス・チェックおよびスイッチオーバー・ステータスなどの情報を提供する、「アップグレード・ステータス」ページが表示されます。


    注意:

    • ここで表示される数には、インベントリが無効の管理エージェントおよび数の特定後にインストールされた管理エージェントは含まれません。

    • 無効なインベントリを持つ管理エージェントを考慮するには、まずこのような管理エージェントの問題を解決します。障害のある管理エージェントがないことを確認します。このような管理エージェントを識別し、問題を解決する方法の詳細は、第10.6.2項を参照してください。問題を解決した後、「エージェントとターゲットのリストのリフレッシュ」をクリックします。

    • 数の特定後にインストールされた管理エージェントを考慮するには、「エージェントとターゲットのリストのリフレッシュ」をクリックしてリストをリフレッシュします。


10.6.2 インベントリが無効のOracle Management Agentの識別

ホストにインストールされた管理エージェントを含む各Oracleソフトウェア製品は、中央インベントリ(oraInventory)に登録されます。各Oracleソフトウェア製品は、oraInventoryディレクトリに存在するinventory.xmlファイルにエントリを持ちます。

ただし、管理エージェントのエントリが欠落または破損しているあるいは不完全であるか、不正な構文を使用している可能性があります。また、ホスト構成がリフレッシュされずに最新の構成が収集されなかった可能性もあります。このような理由で中央インベントリに登録されていない管理エージェントは、インベントリが無効の管理エージェントです。

インベントリが無効の管理エージェントは、アップグレード前コンソールに表示されないため、問題が解決するまでアップグレードできません。

無効なインベントリを使用した管理エージェントを識別するには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページの「エージェントのアップグレード・ステータス」セクションで、無効なインベントリを使用したエージェントの表示数を参照します。

    各管理エージェントをドリルダウンして詳細な情報を表示するには、数値をクリックします。


    注意:

    この問題を解決するには、次の手順を実行します。
    1. inventory.xmlファイルのこれらの管理エージェントのエントリを確認します。

      inventory.xmlファイルは、oraInventoryディレクトリ(中央インベントリ)にあります。oraInventoryディレクトリの場所は、サイレント・モードでのインストーラの起動時に渡すoraInst.locファイルに示されています。エントリに正しい構文が使用されていることを確認します。

    2. 次のいずれかの手順でホスト構成をリフレッシュします。

      (a) ホストのホームページに移動します。「構成」タブをクリックします。「構成」ページで、「リフレッシュ」をクリックします。

      (b) 「デプロイ」ページに移動します。「構成」セクションで「ホスト構成のリフレッシュ」をクリックします。

      ステップ2(a)またはステップ2(b)に失敗した場合、管理エージェント・ホームから次のコマンドを実行します。

      $<AGENT_HOME>/bin/emctl control agent runCollection

    3. アップグレード前コンソールのエージェント・リストをリフレッシュします。

      アップグレード前コンソールに移動します。エージェントのアップグレード・ステータス・セクションでエージェントおよびターゲット・リストのリフレッシュをクリックします。


10.6.3 Oracle Management Agentのアップグレード性のステータスの確認

管理エージェントのアップグレード性のステータスを確認するには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページの「アップグレード前のステップ」セクションの表からソフトウェアの管理をクリックします。

  4. ソフトウェアの管理ページで、エージェントのアップグレード性の円グラフを表示します。円グラフは、次の情報を図で表示します。

    • 完全にアップグレード可能 -- 管理エージェント・ソフトウェアおよびすべての関連付けられたターゲット固有の管理プラグイン・ソフトウェアを使用できるので完全にアップグレードできる管理エージェントの数。

    • 欠落しているプラグイン・ソフトウェア - 管理エージェント・ソフトウェアおよび少数の関連付けられたターゲット固有の管理プラグイン・ソフトウェアのみを使用できるので部分的にアップグレードできる管理エージェントの数。一部の管理プラグイン・ソフトウェアがアップグレードしたEnterprise Managerシステムで欠落しているか、サポートされていません。

    • 欠落しているエージェント・ソフトウェア - 管理エージェント・ソフトウェアを使用できないのでアップグレードできない管理エージェントの数。関連付けられたターゲット固有の管理プラグイン・ソフトウェアを使用できる場合がありますが、コア管理エージェント・ソフトウェアは使用できません。

    • サポートされていません - Oracle Management Agent 12cが特定のプラットフォーム向けにリリースされていないのでアップグレードされたEnterprise Managerシステムでサポートされない管理エージェントの数。これらの管理エージェントで監視されるターゲットは、アップグレードしたEnterprise Managerシステムで監視できなくなります。

10.6.4 ターゲットのアップグレード性のステータスの確認

ターゲットのアップグレード性のステータスを確認するには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページで、次のいずれかを実行します。

    • 「その他のリンク」セクションで、ターゲットのアップグレード性のステータスをクリックします。

      ターゲットのアップグレード性のステータス・ページで、検索機能を使用して、アップグレードしたEnterprise Managerシステムの監視の有無を指定できるターゲットを検索および識別します。

      たとえば、アップグレードしたEnterprise Managerシステムで監視できないターゲットをリストするには、「アップグレード・ステータス」リストからアップグレード不可を選択します。同様に、監視できるターゲットをリストするには、「アップグレード可能」を選択します。

    • 「アップグレード前のステップ」セクションの表からソフトウェアの管理をクリックします。

      ソフトウェアの管理ページで、ターゲットのアップグレード性の円グラフを表示します。円グラフは、次の情報を図で表示します。

      • アップグレード可能 - 管理エージェント・ソフトウェアおよび関連付けられたターゲット固有の管理プラグイン・ソフトウェアを使用できるのでアップグレードしたEnterprise Managerシステムで監視できるターゲットの数。

      • 欠落しているエージェント/プラグイン・ソフトウェア - 管理エージェント・ソフトウェアまたは関連付けられた管理プラグイン・ソフトウェアが欠落しているのでアップグレードしたEnterprise Managerシステムで監視できないターゲットの数。

      • サポートされていません: Oracle Management Agent 12cがターゲットを実行しているプラットフォーム向けにリリースされていないか、それらのターゲットの管理プラグインがアップグレード後のEnterprise Managerシステムでサポートされていないので、アップグレード後のEnterprise Managerシステムで監視できないターゲットの数。

      • 動作保証されていないプラグイン・ソフトウェア - 管理プラグインが動作保証されていないので、アップグレードしたEnterprise Managerシステムで監視できないターゲットの数。

10.6.5 問題のあるOracle Management Agentの識別

欠落しているホスト・ターゲット、複数のホスト・ターゲットの関連付け、使用不可状態、無効なインベントリなどの技術的な問題のためにアップグレードできない管理エージェントが存在する場合があります。

このような問題のある管理エージェントを識別するには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページの「その他のリンク」セクションで、問題のあるエージェントをクリックします。

  4. 問題のあるエージェント・ページで、アップグレードできない管理エージェントを表示します。

    • 特定の管理エージェントを検索するには、管理エージェントの名前を「エージェント」フィールドに入力し、「検索」をクリックします。

    • 特定の技術的な理由に基づいて管理エージェントをフィルタ処理するには、「理由」リストから次の理由のいずれかを選択して、「検索」をクリックします。

      • 欠落しているリポジトリ・インベントリ - 中央インベントリ(oraInventory)に登録されていない管理エージェントをリストします。

      • 複数のホスト・ターゲット - 複数のホストに関連付けられているか、複数のホストを監視している管理エージェントをリストします。

      • エージェント使用不可 - 停止している管理エージェントをリストします。

      • 欠落しているホスト・ターゲット - ホストがEnterprise Manager Grid Controlコンソールで検出および監視されない管理エージェントをリストします。管理エージェント自体が監視される場合がありますが、なんらかの理由でホストが監視されない可能性があります。

      • セントラル・エージェント - 2システム・アップグレードでアップグレードできない中央エージェント(最初のOMSでインストールされた管理エージェント)をリストします。

      • すべて - 「理由」リストにリストされている1つ以上の問題が発生しているすべての管理エージェントをリストします。

10.6.6 再構成が必要なOracle Management Agentの識別

次のいずれかの理由により、管理エージェントの再構成が必要な場合があります。

  • 管理エージェントのデプロイに使用したOMSホストおよびポートが、他の管理エージェントのデプロイに使用したOMSホストおよびポートと一致しない場合。

  • この管理エージェントで監視する1つ以上のターゲットを削除したか、この管理エージェントで監視する新しいターゲットを追加した場合。この問題を解決するには、新しい構成が有効になるようにこの管理エージェントを再構成します。

  • この管理エージェントとともにデプロイしたプラグインのバージョンが、他の管理エージェントとともにデプロイしたプラグインのバージョンと異なる場合。この問題を解決するには、この管理エージェントを正しいプラグインのバージョンとともに再度デプロイします。

再構成が必要な管理エージェントを識別するには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページの「その他のリンク」セクションで、「再構成が必要なエージェント」をクリックします。

  4. 「再構成が必要なエージェント」ページに、再構成が必要な管理エージェントが表示されます。表には、管理エージェントのリストのみでなく、次の再構成の理由も表示されます。

    • OMSホストおよびポートの不一致

      管理エージェントのデプロイに使用したOMSホストおよびポートが、他の管理エージェントのデプロイに使用したOMSホストおよびポートと一致しないことを示します。この問題を解決するには、「新規Enterprise Managerシステムのホストとポートの識別」ページにアクセスしてOMSホストおよびポートを修正し、この管理エージェントを再度デプロイします。

    • ターゲットの削除または追加

      この管理エージェントで監視する1つ以上のターゲットを削除したか、この管理エージェントで監視する新しいターゲットを追加したことを示します。この問題を解決するには、新しい構成が有効になるようにこの管理エージェントを再構成します。

    • プラグイン・バージョンの不一致

      この管理エージェントとともにデプロイしたプラグインのバージョンが、他の管理エージェントとともにデプロイしたプラグインのバージョンと異なることを示します。この問題を解決するには、この管理エージェントを正しいプラグインのバージョンとともに再度デプロイします。

10.6.7 Enterprise Manager 12cでサポートされないOracle Management Agentの特定

管理エージェントが実行されているプラットフォームに対してコア・エージェント・ソフトウェアがリリースされていない場合、これらの管理エージェントはEnterprise Manager 12cでサポートされません。技術的に言うと、これらのエージェントで監視されるターゲットは、アップグレードしたEnterprise Managerシステムで監視できなくなります。

Enterprise Manager 12cでサポートされない管理エージェントを特定するには、次の手順に従います。

  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページの「その他のリンク」セクションで、「Enterprise Manager 12cでサポートされていないエージェント」をクリックします。

  4. 「Enterprise Manager 12cでサポートされていないエージェント」ページに、Enterprise Manager 12cでサポートされていない管理エージェントが表示されます。

10.6.8 リポジトリ・バックアップ後にインストールされるOracle Management Agentの特定

2システム・アップグレード方式を使用して管理エージェントをEnterprise Manager 12cにアップグレードする際、エージェントがリポジトリ・バックアップ後にインストールされる場合は、これらのエージェントはEnterprise Manager 12cシステムに移行できません。これらの12c管理エージェントを12cシステムからプッシュして、これらのターゲットを再検出する必要があります。

Enterprise Manager 12cでサポートされない管理エージェントを特定するには、次の手順に従います。

  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページの「その他のリンク」セクションで、リポジトリ・バックアップ後にインストールされるエージェントをクリックします。

  4. リポジトリ・バックアップ後にインストールされるエージェントのページで、リポジトリ・バックアップ後にインストールされるエージェントを表示します。

10.6.9 破損したターゲットの特定

破損したターゲットは、Enterprise Manager 12cシステムからデプロイされた管理エージェントが、以前は古い管理エージェントで監視されていたターゲットを、監視する位置にないことを示しています。

破損したターゲットを特定するには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページの「その他のリンク」セクションで、「破損したターゲット」をクリックします。

  4. 「破損したターゲット」ページで、破損したターゲットのリストを表示します。この表は破損したターゲットをリストするだけでなく、破損したターゲットの理由、ターゲットのタイプ、エージェントの名前、プラグインの名前、およびプラットフォームも示します。

10.7 Enterprise Managerシステムをアップグレードするためのリポジトリ・バックアップの詳細指定


注意:

2システム・アップグレード方式を使用してアップグレードする場合のみ、次の手順を実行します。旧リリースのEnterprise Manager Grid Controlコンソールで、次の手順を実行します。

Oracle Management Repositoryをバックアップした場合の情報を指定するには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページの「アップグレード・タイプの選択」セクションで、2システムを選択します。これらのアップグレード方式の詳細は、第2章を参照してください。

    Enterprise Manager Grid Controlでページがリフレッシュされ、選択したアップグレード方式で実行する必要があるタスクのリストとともに表が表示されます。

  4. OMSおよびリポジトリ・アップグレード・ステップ・セクションの表からリポジトリ・バックアップ詳細の指定をクリックします。

  5. リポジトリ・バックアップ詳細の指定ページで、Oracle Management Repositoryをバックアップした日時を指定します。


    注意:

    入力するバックアップ時間が、既存のManagement Repositoryが属するタイムゾーンに基づいていることを確認してください。

    管理リポジトリが存在する地域のタイムゾーンとは異なるタイムゾーンにある時計でバックアップ時間を書き留める場合は、その管理リポジトリが属するタイムゾーンのタイム・スタンプに必ず変更してください。

    たとえば、アメリカ/ニューヨークのタイムゾーンのタイム・スタンプ1999-12-01 11:00:00をアメリカ/ロサンゼルスのタイム・ゾーンに変換するには、次の問合せを実行します。この問合せの結果には、アメリカ/ロサンゼルスのタイム・ゾーンの時間が表示されます。

    SELECT FROM_TZ(CAST(TO_DATE('1999-12-01 11:00:00', 'YYYY-MM-DD HH:MI:SS') AS TIMESTAMP), 'America/New_York') AT TIME ZONE 'America/Los_Angeles' "West Coast Time" FROM DUAL;


  6. 保存」をクリックします。