ナビゲーションリンクをスキップ | |
印刷ビューの終了 | |
Oracle Solaris の管理: 一般的なタスク Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
1. Oracle Solaris のコマンドに関する情報の検索
4. Oracle Solarisシステムのブートとシャットダウン
5. Oracle Configuration Manager の操作
16. システムコンソール、端末デバイス、および電源サービスの管理 (手順)
19. システムおよびソフトウェアのトラブルシューティング (手順)
pkg install コマンドは、現在インストールされていないパッケージをインストールし、すでにインストールされているパッケージを更新します。pkg install コマンドには 1 つ以上のパッケージ名を指定する必要があります。
pkg update コマンドは、インストール済みのパッケージを更新します。pkg update コマンドにまだインストールされていないパッケージを指定すると、システムはそのパッケージをインストールしません。pkg update コマンドには、すでにインストールされているパッケージの名前を 0 個以上指定します。パッケージ名を指定しなかった場合は、イメージにインストールされているすべてのパッケージが更新されます。「すべてのインストール済みパッケージの更新」を参照してください。
パッケージをインストールおよび更新するには、権限を追加する必要があります。詳細は、『Oracle Solaris 11 ソフトウェアパッケージの追加および更新』の「インストール権限」を参照してください。
「パッケージに関する情報の取得」で説明したコマンドを使用して、インストールするパッケージを特定します。この節の例を見ると、group/feature/amp パッケージに Apache、MySQL、および PHP が含まれていますが、このイメージには group/feature/amp パッケージがまだインストールされていません。pkg install コマンドを使用して、このパッケージをインストールします。
ヒント - イメージに変更を加えずにコマンドの実行内容を確認するには、-nv オプションを使用します。
# pkg install -nv group/feature/amp Packages to install: 8 Estimated space available: 112.19 GB Estimated space to be consumed: 452.42 MB Create boot environment: No Create backup boot environment: No Services to change: 2 Rebuild boot archive: No Changed packages: solaris database/mysql-51 None -> 5.1.37,5.11-0.174.0.0.0.0.504:20110920T230125Z group/feature/amp None -> 0.5.11,5.11-0.174.0.0.0.0.2559:20110921T191255Z web/php-52 None -> 5.2.17,5.11-0.174.0.0.0.0.504:20110921T041858Z web/php-52/extension/php-apc None -> 3.0.19,5.11-0.174.0.0.0.0.504:20110921T041245Z web/php-52/extension/php-mysql None -> 5.2.17,5.11-0.174.0.0.0.0.504:20110921T041411Z web/server/apache-22/module/apache-dtrace None -> 0.3.1,5.11-0.174.0.0.0.0.504:20110921T042357Z web/server/apache-22/module/apache-fcgid None -> 2.3.6,5.11-0.174.0.0.0.0.504:20110921T042430Z web/server/apache-22/module/apache-php5 None -> 5.2.17,5.11-0.174.0.0.0.0.504:20110921T042738Z Services: restart_fmri: svc:/system/manifest-import:default svc:/system/rbac:default
この出力は、このコマンドが 8 個のパッケージをインストールすることを示しており、「Changed packages」セクションにこれら 8 個のパッケージを一覧表示しています。「Changed packages」のこのリストを「パッケージに関する情報の取得」の pkg contents コマンドで得られたパッケージのリストと比較すると、グループパッケージの一部である web/server/apache-22 パッケージがインストールされないことがわかります。次のコマンドによって、このパッケージがすでに正しいバージョンでインストールされていることを確認できます。
$ pkg list web/server/apache-22 NAME (PUBLISHER) VERSION IFO web/server/apache-22 2.2.19-0.174.0.0.0.0.504 i--
このパッケージは別個にインストールされた可能性があります。次のコマンドは、このパッケージが他の 2 つのインストール済みパッケージにとって必要であることを示しています。
$ pkg search -l -o pkg.name -H ':depend:require:web/server/apache-22' install/installadm package/pkg/system-repository
pkg install -nv の出力は、group/feature/amp パッケージをインストールしてもデフォルトでは新しいブート環境が作成されないことも示しています。一部のドライバや他のカーネルコンポーネントなどの特定のシステムパッケージを更新すると、新しいブート環境が自動的に作成されます。インストール時、アンインストール時、または更新時に新しいブート環境が自動的に作成されることもあります。
ヒント - 新しいブート環境を明示的に指定するのがもっとも安全なインストールまたは更新の方法です。
新しいブート環境は、現在のブート環境に指定したインストール、アンインストール、または更新の変更を適用したクローンです。現在のブート環境は変更されません。システムは自動的に再起動されません。新しいブート環境は、次回システムを再起動したときのデフォルトのブート環境になります。現在のブート環境も引き続きブートできます。
--be-name オプションを使用すると、新しいブート環境が強制的に作成されます。
# pkg install --be-name s11amp group/feature/amp Packages to install: 8 Create boot environment: Yes Create backup boot environment: No DOWNLOAD PKGS FILES XFER (MB) Completed 8/8 640/640 70.9/70.9 PHASE ACTIONS Install Phase 942/942 PHASE ITEMS Package State Update Phase 8/8 Image State Update Phase 2/2 PHASE ITEMS Reading Existing Index 8/8 Indexing Packages 8/8 A clone of solaris-174 exists and has been updated and activated. On the next boot the Boot Environment s11amp will be mounted on '/'. Reboot when ready to switch to this updated BE. # pkg list group/feature/amp pkg list: no packages matching 'group/feature/amp' installed
現在のブート環境に group/feature/amp パッケージがインストールされていないため、pkg list コマンドは group/feature/amp パッケージがインストールされていないことを報告します。group/feature/amp パッケージは新しい s11amp ブート環境にインストールされています。
beadm list コマンドを使用して、s11amp という名前の新しいアクティブブート環境がシステムに存在することを確認します。「N」ブート環境が現在ブートされており、「R」ブート環境がリブート時のデフォルトです。
# beadm list BE Active Mountpoint Space Policy Created -- ------ ---------- ----- ------ ------- s11amp R - 20.75G static 2011-09-23 13:58 solaris - - 44.81M static 2010-11-07 17:45 solaris-151a - - 158.12M static 2010-11-12 14:37 solaris-174 N / 30.04M static 2011-09-02 12:38
group/feature/amp パッケージが新しいブート環境にインストールされていることを確認します。I 列の「i」は、group/feature/amp パッケージがインストールされていることを示します。
# beadm mount s11amp /mnt # pkg -R /mnt list group/feature/amp NAME (PUBLISHER) VERSION IFO group/feature/amp 0.5.11-0.174.0.0.0.0.2559 i--
s11amp ブート環境のマウントを忘れずに解除します。
# beadm list BE Active Mountpoint Space Policy Created -- ------ ---------- ----- ------ ------- s11amp R /mnt 20.75G static 2011-09-23 13:58 solaris - - 44.81M static 2010-11-07 17:45 solaris-151a - - 158.12M static 2010-11-12 14:37 solaris-174 N / 30.05M static 2011-09-02 12:38 # beadm unmount s11amp # beadm list BE Active Mountpoint Space Policy Created -- ------ ---------- ----- ------ ------- s11amp R - 20.75G static 2011-09-23 13:58 solaris - - 44.81M static 2010-11-07 17:45 solaris-151a - - 158.12M static 2010-11-12 14:37 solaris-174 N / 30.06M static 2011-09-02 12:38
次のいずれかのコマンドを使用して、現在インストールされているパッケージのうち、このイメージで使用できる更新があるすべてのパッケージを更新します:
更新するパッケージを指定しないでください。
# pkg update --be-name updateBEname
更新するパッケージとして '*' を指定します。
# pkg update --be-name updateBEname '*'
現在のイメージにインストールされているパッケージのうち、このイメージで使用できる更新があるすべてのパッケージが更新されます。
この操作により、主要なシステムパッケージが更新され、新しいブート環境が作成される可能性があります。ベストプラクティスとしては、まず -nv オプションを指定してこのコマンドを使用します。次に、必要に応じて --be-name オプションを使用して、指定した名前で新しいブート環境を作成します。