システムコンソールとローカル接続された端末デバイスの管理に関する新機能

Oracle Solaris 11 では、次の機能が新しく導入または変更されています。

SVR4 サービスアクセス機能コマンドおよびサービスアクセスコントローラプログラムのサポートの削除

sac コマンドとサービスアクセス機能 (SAF) プログラムは、Oracle Solaris 11 ではサポートされません。

補助端末に対してログインサービスを提供する場合は、次のいずれかのサービスを使用できます:

• svc:/system/console-login:terma

• svc:/system/console-login:termb

あるいは、サービスプロパティーを作成するか、または別のサービスマニフェストを使用して、console-login サービスの独自のインスタンスを作成することもできます。詳細は、第 6 章サービスの管理 (概要)を参照してください。

仮想端末のサポート

仮想コンソール (仮想端末 (VT) デバイスドライバとも呼ばれる) の提供する管理機能を利用すると、1 つの物理デバイス上で複数の画面を切り替えることができます。VT には、システムのほかのデバイスと同じ方法でアクセスできます。VT は、さまざまな画面フェースとデバイス間のリンクを提供します。現在表示されている画面フェースに対応する仮想コンソールが、アクティブな仮想コンソールです。Oracle Solaris 11 では、VT 機能を管理する SMF サービスがデフォルトで有効になっています。

/dev/console 上で実行されるシステムコンソール、および 7 番目の仮想コンソール (/dev/vt/7) を使用する Xorg のほかに、5 つのログインプロンプトが仮想コンソールのインスタンス用に存在します。

# svcs | grep login
online         17:49:11 svc:/system/console-login:default
online         17:49:11 svc:/system/console-login:vt2
online         17:49:11 svc:/system/console-login:vt3
online         17:49:11 svc:/system/console-login:vt4
online         17:49:11 svc:/system/console-login:vt5
online         17:49:11 svc:/system/console-login:vt6

仮想コンソール端末を切り替えるには、Alt + Ctrl + F# のホットキーの組み合わせを使用します。たとえば vt2 を使用するには、Alt + Ctrl + F2 を押します。また、グラフィカルな VT セッションを複数作成し、デスクトップのユーザ切り替えパネルアプレットを使用して、これらのセッションを切り替えることもできます。アプレットをデスクトップに追加するには、パネルを右クリックしてから、「パネルに追加...」オプションを選択します。新規または別のグラフィカルログインセッションに切り替えるには、アプレットをクリックしてから、「ユーザを切り替える」を選択します。

仮想コンソールのプロパティーの有効化、無効化、および変更や、仮想コンソールの追加および削除を行うには、svccfg コマンドを使用します。詳細および例については、vtdaemon(1M) のマニュアルページを参照してください。

ビットマップコンソールのサポート

Oracle Solaris 11 は、x86 ベースのシステムで、古い VGA (Video Graphics Array) 640-480 16 色コンソールよりも高い解像度と色数をサポートします。このサポートは、従来の BIOS および VESA (Video Electronics Standards Association) オプション読み取り専用メモリー (ROM) を使用するシステムを対象に提供されます。サポートは、物理または仮想コンソールとしてグラフィックカードまたはフレームバッファーが使用されるときに限られることに注意してください。シリアルコンソールの動作への影響はありません。詳細は、『x86 プラットフォーム上の Oracle Solaris のブートおよびシャットダウン』の「ビットマップコンソールのサポート」を参照してください。