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Oracle Solaris の管理: 一般的なタスク Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
1. Oracle Solaris のコマンドに関する情報の検索
4. Oracle Solarisシステムのブートとシャットダウン
5. Oracle Configuration Manager の操作
16. システムコンソール、端末デバイス、および電源サービスの管理 (手順)
クラッシュダンプディレクトリが一杯になった場合に復元する方法 (省略可能)
19. システムおよびソフトウェアのトラブルシューティング (手順)
ハードウェアの障害、入出力の問題、ソフトウェアエラーなどが原因でシステムがクラッシュすることがあります。システムがクラッシュすると、システムはエラーメッセージをコンソールに表示し、物理メモリーのコピーをダンプデバイスに書き込みます。その後、システムは自動的にリブートします。システムがリブートすると、savecore コマンドが実行され、ダンプデバイスのデータを取り出して、保存されたクラッシュダンプを savecore ディレクトリに書き込みます。このクラッシュダンプファイルは、サポートプロバイダにとって、問題を診断する上で貴重な情報となります。
クラッシュダンプ情報は圧縮した形式で vmdump. n ファイルに書き込まれます。この n は、クラッシュダンプ識別用の整数です。その後、同じシステムまたは別のシステムで savecore コマンドを呼び出して、圧縮されているクラッシュダンプを、unix. n および vmcore.n という名前の 1 組のファイルに展開できます。リブート時にクラッシュダンプが保存されるディレクトリも、dumpadm コマンドを使用して構成できます。
Oracle Solaris ZFS ルートファイルシステムがあるシステムの場合、スワップとダンプの領域用には専用の ZFS ボリュームが使用されます。詳細は、『Oracle Solaris の管理: ZFS ファイルシステム』の「ZFS スワップデバイスおよびダンプデバイスを管理する」を参照してください。
GRUB ブート環境の x86 ベースのシステムでシステムクラッシュが発生した場合、GRUB ブートアーカイブ (svc:/system/boot-archive:default) を管理する SMF サービスが、次のシステムリブート時に失敗する可能性があります。GRUB ベースのブートの詳細については、『x86 プラットフォーム上の Oracle Solaris のブートおよびシャットダウン』を参照してください。
システムクラッシュの後で自動的に実行される savecore コマンドは、ダンプデバイスからクラッシュダンプ情報を取り出し、unix.X と vmcore.X という 1 対のファイルを作成します。X はダンプの通し番号です。これらのファイルは 2 つで、保存されたシステムクラッシュダンプの情報を表します。
クラッシュダンプファイルはコアファイルと混同されることがあります。コアファイルは、アプリケーションが異常終了したときに書き込まれるユーザーアプリケーションのイメージです。
クラッシュダンプファイルは、あらかじめ決められたディレクトリに保存されます。これはデフォルトでは /var/crash/ です。以前の リリースでは、システムを手動で有効にして物理メモリーのイメージをクラッシュダンプファイルに保存しない限り、システムがリブートされた時にクラッシュダンプファイルが上書きされていました。このリリースでは、クラッシュダンプファイルの保存がデフォルトで有効です。
システムクラッシュ情報は dumpadm コマンドで管理します。詳しくは、「dumpadm コマンド」を参照してください。
制御構造体、アクティブなテーブル、動作中またはクラッシュしたシステムカーネルのメモリーのイメージなど、カーネルの動作状況についての情報を調べるには、mdb ユーティリティーを使用します。mdb を完全に使いこなすには、カーネルについての詳細な知識が必要ですが、このマニュアルでは説明を省きます。このユーティリティーの使用法については、mdb(1) のマニュアルページを参照してください。
さらに、savecore で保存したクラッシュダンプを購入先に送って、システムがクラッシュした原因を解析してもらうことも可能です。
Oracle Solaris OS でシステムクラッシュダンプ情報を管理するには、dumpadm コマンドを使用します。
オペレーティングシステムのクラッシュダンプを構成することもできます。dumpadm 構成パラメータでは、ダンプ内容、ダンプデバイス、クラッシュダンプファイルが保存されるディレクトリなどを指定します。
ダンプデータは、圧縮した形式でダンプデバイスに格納されます。カーネルのクラッシュダンプイメージは 4G バイトを超える場合があります。データを圧縮することにより、ダンプが速くなり、ダンプデバイスのディスク領域も少なくてすみます。
スワップ領域ではなく、専用のダンプデバイスがダンプ構成の一部にあると、クラッシュダンプファイルの保存はバックグラウンドで行われます。つまり、システムをブートする際、savecore コマンドが完了するのを待たなくても、次の段階に進むことができます。大容量のメモリーを搭載したシステムでは、savecore コマンドが完了する前にシステムが使用可能になります。
savecore コマンドで生成されるシステムクラッシュダンプファイルは、デフォルトで保存されます。
savecore -L コマンドは、動作中の Oracle Solaris OS でクラッシュダンプを取得できる新しい機能です。たとえば、パフォーマンスに問題が発生しているときやサービスが停止しているときなどにメモリーのスナップショットをとって、実行中のシステムの問題を解決するのに使用します。システムが実行中で、一部のコマンドがまだ使用できる場合は、savecore -L コマンドを使用してシステムのスナップショットをダンプデバイスに保存し、クラッシュダンプファイルをただちに savecore ディレクトリに書き込むことができます。システムが実行中であるため、専用のダンプデバイスを構成してある場合のみ、savecore -L コマンドを使用できます。
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詳細は、dumpadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
ダンプ構成パラメータは、dumpadm コマンドで管理します。
dumpadm コマンドは、システム起動時に svc:/system/dumpadm:default サービスによって呼び出されて、クラッシュダンプパラメータの構成を行います。
dumpadmコマンドは、/dev/dump インタフェースを通してダンプデバイスとダンプ内容を初期化します。
ダンプ構成が完了すると、savecore スクリプトは、クラッシュダンプファイルのディレクトリの場所を探します。次に、savecore を呼び出して、クラッシュダンプがあるかどうかを調べたり、クラッシュダンプディレクトリにある minfree ファイルの内容を確認したりします。