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Oracle Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス) Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
パート II ネットワークファイルシステムへのアクセス (トピック)
1 つのクライアントに対するマウントアクセスを無効にする方法
ファイアウォールを越えて NFS ファイルシステムをマウントする方法
NFS URL を使用して NFS ファイルシステムをマウントする方法
フェデレーテッドファイルシステムサーバーの DNS レコードの設定
mount コマンドを使用してクライアント上で異なるバージョンの NFS を選択する方法
DH 認証を使用して Secure NFS 環境を設定する方法
ファイアウォール経由で WebNFS アクセスを有効にする方法
SMF パラメータを使用して autofs 環境を設定する方法
autofs で CD-ROM アプリケーションにアクセスする方法
autofs で PC-DOS データフロッピーディスクにアクセスする方法
複数のホームディレクトリファイルシステムで /home を設定する方法
共有名前空間にアクセスするために異なるアーキテクチャーを設定する方法
非互換のクライアントオペレーティングシステムのバージョンをサポートする方法
1 つの NFS クライアントの autofs ブラウズ機能を完全に無効にする方法
すべてのクライアントの autofs ブラウズ機能を無効にする方法
選択したファイルシステムの autofs ブラウズ機能を無効にする方法
6. ネットワークファイルシステムへのアクセス (リファレンス)
NFS サービスがエラーになった場所を判断するには、いくつかの手順を踏まなければなりません。次の項目をチェックしてください。
クライアントがサーバーに到達できるかどうか
クライアントがサーバー上の NFS サービスを受けられるかどうか
NFS サービスがサーバー上で動作しているかどうか
上記の項目をチェックする過程で、ネットワークのほかの部分が機能していないことに気付く場合があります。たとえば、ネームサービスやネットワークのハードウェアが機能していない場合があります。いくつかのネームサービスでのデバッグ手順については、『Oracle Solaris Administration: Naming and Directory Services 』で説明しています。また、上記の項目をチェックする過程で、クライアント側には問題がないことが判明することもあります。たとえば、作業領域のすべてのサブネットから、少なくとも 1 つの障害が発生したことが通知された場合などです。このような場合は、問題がサーバーかサーバー周辺のネットワークハードウェアで発生しているとみなし、クライアントではなく、サーバーでデバッグを開始する必要があります。
% /usr/sbin/ping bee bee is alive
コマンドを入力した結果、サーバーが動作していることがわかったら、NFS サーバーをリモートで確認します。「NFS サーバーをリモートで確認する方法」を参照してください。
% /usr/bin/getent hosts bee 129.144.83.117 bee.eng.acme.com
別のクライアントから実行したコマンドが失敗したら、「サーバーで NFS サービスを確認する方法」を参照してください。
このコマンドが失敗する場合は、そのクライアントのネットワークソフトウェアの構成を確認します (/etc/netmasks、svc:/system/name-service/switch サービスに関連付けられたプロパティー情報など)。
rpcinfo コマンドを使用しても「program 100003 version 4 ready and waiting」と表示されない場合は、NFS version 4 がサーバー上で有効になっていません。NFS version 4 の有効化については、表 5-3 を参照してください。
クライアントをネットワークの別の場所へ移動して確認します。
NFS version 4 のサーバーを使用している場合は、UDP と MOUNT プロトコルをサポートする必要がないことに注意してください。
% rpcinfo -s bee|egrep 'nfs|mountd' 100003 3,2 tcp,udp,tcp6,upd6 nfs superuser 100005 3,2,1 ticots,ticotsord,tcp,tcp6,ticlts,udp,upd6 mountd superuser
デーモンが起動していない場合は、「NFS サービスを再起動する方法」を参照してください。
クライアント上で、次のコマンドを入力し、サーバーからの UDP NFS 接続をテストします。
% /usr/bin/rpcinfo -u bee nfs program 100003 version 2 ready and waiting program 100003 version 3 ready and waiting
注 - NFS version 4 は、UDP をサポートしません。
サーバーが動作している場合、プログラムとバージョン番号が表示されます。-t オプションを使用すると、TCP 接続を検査できます。上記コマンドでエラーになる場合は、「サーバーで NFS サービスを確認する方法」に進んでください。
% /usr/bin/rpcinfo -u bee mountd program 100005 version 1 ready and waiting program 100005 version 2 ready and waiting program 100005 version 3 ready and waiting
サーバーが動作している場合は、UDP プロトコルに関連しているプログラムとそのバージョン番号が出力されます。-t オプションを使用すると、TCP 接続を検査できます。エラーになる場合は、「サーバーで NFS サービスを確認する方法」に進んでください。
% cd /net/wasp
/net か /home マウントポイントのうち、適切に動作する方を確認します。エラーになる場合は、次のコマンドを root としてクライアントから入力し、autofs サービスを再起動します。
# svcadm restart system/filesystem/autofs
% /usr/sbin/showmount -e bee /usr/src eng /export/share/man (everyone)
サーバーの項目とローカルマウントエントリにエラーがないことをチェックします。名前空間も確認します。この例で最初のクライアントが eng ネットグループの中にない場合、/usr/src ファイルシステムはマウントできません。
すべてのローカルファイルを調べて、マウント情報を含むエントリをすべて検査します。リストには、/etc/vfstab とすべての /etc/auto_* ファイルが含まれています。
詳細は、『Oracle Solaris の管理: セキュリティーサービス』の「管理権限を取得する方法」を参照してください。
# ping lilac lilac is alive
# /usr/bin/rpcinfo -u localhost rpcbind program 100000 version 1 ready and waiting program 100000 version 2 ready and waiting program 100000 version 3 ready and waiting
# rpcinfo -u localhost nfs program 100003 version 2 ready and waiting program 100003 version 3 ready and waiting # ps -ef | grep nfsd root 232 1 0 Apr 07 ? 0:01 /usr/lib/nfs/nfsd -a 16 root 3127 2462 1 09:32:57 pts/3 0:00 grep nfsd
注 - NFS version 4 は、UDP をサポートしません。
サーバーが動作している場合は、UDP プロトコルに関連しているプログラムとそのバージョン番号が出力されます。rpcinfo に -t オプションを指定し、TCP 接続も確認します。これらのコマンドを使用するとエラーになる場合は、NFS サービスを再起動します。「NFS サービスを再起動する方法」を参照してください。
# /usr/bin/rpcinfo -u localhost mountd program 100005 version 1 ready and waiting program 100005 version 2 ready and waiting program 100005 version 3 ready and waiting # ps -ef | grep mountd root 145 1 0 Apr 07 ? 21:57 /usr/lib/autofs/automountd root 234 1 0 Apr 07 ? 0:04 /usr/lib/nfs/mountd root 3084 2462 1 09:30:20 pts/3 0:00 grep mountd
サーバーが動作している場合は、UDP プロトコルに関連しているプログラムとそのバージョン番号が出力されます。rpcinfo に -t オプションを指定し、TCP 接続も確認します。これらのコマンドを使用するとエラーになる場合は、NFS サービスを再起動します。「NFS サービスを再起動する方法」を参照してください。
詳細は、『Oracle Solaris の管理: セキュリティーサービス』の「管理権限を取得する方法」を参照してください。
次のコマンドを入力します。
# svcadm restart network/nfs/server
-m オプションを指定して nfsstat コマンドを実行し、最新の NFS 情報を取得します。現在のサーバー名は、「currserver=」のあとに表示されます。
% nfsstat -m /usr/local from bee,wasp:/export/share/local Flags: vers=3,proto=tcp,sec=sys,hard,intr,llock,link,synlink, acl,rsize=32768,wsize=32678,retrans=5 Failover: noresponse=0, failover=0, remap=0, currserver=bee
無効なオプションに対する警告は一切発行されません。コマンド行に入力したオプション、または /etc/vfstab から指定したオプションが有効であるかどうかを判断するには、次の手順に従います。
たとえば、次のコマンドが実行されたとします。
# mount -F nfs -o ro,vers=2 bee:/export/share/local /mnt
% nfsstat -m /mnt from bee:/export/share/local Flags: vers=2,proto=tcp,sec=sys,hard,intr,dynamic,acl,rsize=8192,wsize=8192, retrans=5
bee からマウントされたファイルシステムは、プロトコルのバージョンが 2 に設定されています。nfsstat コマンドを使用しても、一部のオプションの情報は表示されませんが、オプションを確認するにはこれが最も正確な方法です。
mount コマンドは、無効なオプションをマウントテーブルに追加することができません。そのため、mnttab ファイルに記述されているオプションとコマンド行のオプションが一致していることを確認してください。このようにすると、nfsstat コマンドにより報告されなかったオプションを特定することができます。
# grep bee /etc/mnttab bee:/export/share/local /mnt nfs ro,vers=2,dev=2b0005e 859934818