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Oracle Solaris の管理: IP サービス Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
DHCP クライアントプロトコルはネットワーク構成情報をどのように管理するか
DHCPv4 クライアントはネットワーク構成情報をどのように管理するか
DHCPv6 クライアントはネットワーク構成情報をどのように管理するか
複数のネットワークインタフェースを備えた DHCP クライアントシステム
DHCPv4 クライアントが特定のホスト名を要求できるようにする方法
13. DHCP コマンドと DHCP ファイル (リファレンス)
16. IP セキュリティーアーキテクチャー (リファレンス)
20. Oracle Solaris の IP フィルタ (概要)
通常のシステムオペレーションのもとでは、DHCP クライアントソフトウェアは管理を必要としません。dhcpagent デーモンはシステムブート時に自動的に起動し、リースについてサーバーとネゴシエーションを行い、シャットダウン時に停止します。dhcpagent デーモンを手動で直接、起動または停止しないようにしてください。代わりに、クライアントシステム上のスーパーユーザーとして、必要に応じて ipadm コマンドを使い、dhcpagent によるネットワークインタフェースの管理を変更できます。
このセクションでは、ipadm(1M) のマニュアルページに記載されているコマンドオプションについてまとめます。
IP インタフェースの作成 – コマンド ipadm create-ip は、あとで IP アドレスを構成する IP インタフェースを作成します。このアドレスは静的でも動的でもかまいません。IP インタフェースの作成は、アドレスを割り当てるために前提条件となるコマンドです。
DHCP クライアントの開始 – コマンド ipadm create-addr -T dhcp dhcp-addrobj によって、IP アドレスと新しい構成オプションのセットを取得するための dhcpagent と DHCP サーバーとの対話処理が開始されます。このコマンドは、IP アドレスを追加したり、サブネットマスクを変更する場合など、情報を変更してそれをクライアントですぐに使用したいときに便利です。
ネットワーク構成情報のみの要求 – コマンド ipadm refresh-addr -i dhcp-addrobj を実行すると、dhcpagent は、IP アドレス以外のネットワーク構成パラメータの要求を発行します。このコマンドは、ネットワークインタフェースが静的 IP アドレスを持っているが、クライアントシステムが更新されたネットワークオプションを必要としているような場合に便利です。たとえば、DHCP を IP アドレスの管理には使用しないが、ネットワーク上のホストの構成には使用したいような場合です。
リース延長の要求 – コマンド ipadm refresh-addr dhcp-addrobj を実行すると、dhcpagent はリースを更新する要求を発行します。クライアントは、リースの延長を自動的に要求します。ただし、リース期間を変更し、次のリース更新を待たずにクライアントで新しいリース期間をただちに使用したい場合は、このコマンドを使用できます。
IP アドレスの解放 – コマンド ipadm delete-addr -r dhcp-addrobj を実行すると、dhcpagent はネットワークインタフェースによって使用されている IP アドレスを放棄します。IP アドレスの解放は、リースの期限が切れると自動的に行われます。たとえば、ラップトップをネットワークから切り離し、別のネットワーク上で起動する予定の場合に、このコマンドを実行することをお勧めします。/etc/default/dhcpagent 構成ファイルの RELEASE_ON_SIGTERM プロパティーも参照してください。
IP アドレスの停止 – コマンド ipadm delete-addr dhcp-addrobj を実行すると、dhcpagent は DHCP サーバーに通知せずにネットワークインタフェースを停止し、リースをファイルシステムにキャッシュします。この処理により、クライアントは次回リブート時に同じ IP アドレスを使用できます。
注 - 現時点では、ipadm コマンドは、ifconfig [inet6] interface status コマンドと同等の機能を持っていません。
クライアントシステムの /etc/default/dhcpagent ファイルには、dhcpagent に対する調整可能パラメータが含まれています。テキストエディタを使用して、クライアントの動作に影響を与えるパラメータを変更できます。/etc/default/dhcpagent ファイルには十分な説明が記載されていますので、詳細については、dhcpagent(1M) のマニュアルページだけでなく、このファイルも参照してください。
デフォルトで、DHCP クライアントは次のように構成されます。
クライアントシステムは特定のホスト名を必要としない。
特定のホスト名をクライアントから要求する場合は、「DHCPv4 クライアントのホスト名」を参照してください。
クライアントのデフォルトの要求は /etc/default/dhcpagent で指定され、これには DNS サーバー、DNS ドメイン、ブロードキャストアドレスが含まれる。
DHCP クライアントのパラメータファイルを適切に設定すれば、/etc/default/dhcpagent ファイルの PARAM_REQUEST_LIST キーワードでより多くのオプションを要求できます。さらに、DHCP サーバーを適切に構成すれば、特別に要求されているオプション以外のオプションを提供できます。DHCP サーバーマクロを使用してクライアントに情報を送信することについては、dhcpd(8) のマニュアルページおよび『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』の「DHCP マクロを使用した作業 (作業マップ)」を参照してください。
クライアントシステムは、1 つの物理ネットワークインタフェースで DHCP を使用する。
複数の物理ネットワークインタフェースで DHCP を使用する場合は、「複数のネットワークインタフェースを備えた DHCP クライアントシステム」を参照してください。
Oracle Solaris のインストールよりあとに DHCP クライアントが構成されている場合、クライアントは自動的にネームサービスとして構成されるわけではない。
DHCP クライアントでネームサービスを使用する場合は、「DHCP クライアントシステムとネームサービス」を参照してください。