Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド 11g リリース1(11.1.1) B63029-03 |
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この章では、Oracle Business Intelligenceのタイムゾーンを構成する方法について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
タイムゾーンはOracle Business Intelligence全体で様々な目的に使用されます。タイムスタンプはオブジェクトが変更されたタイミングを示し、ユーザーはエージェントを実行する時間を指定できます。ほとんどの場合、ユーザーは、それぞれのローカル・タイムゾーンで操作することを望みます。管理者は、様々なコンポーネントに対してユーザーの優先タイムゾーンを構成できます。
優先タイムゾーンの設定を開始する前に、表14-1を参照して、タイムゾーンが使用される場所について確認してください。
表14-1 タイムゾーンの使用
ユーザーのタイムゾーンを設定するには、次の手順を使用します。
ユーザーの優先タイムゾーンを設定するには:
プレゼンテーション・サービスを実行するサーバーに設定されているタイムゾーンを確認します。
プレゼンテーション・サービスの構成ファイル(instanceconfig.xml)の要素またはセッション変数を使用します。詳細は、次を参照してください。
タイムゾーンの優先順位の詳細は、表14-2を参照してください。
セッション変数および要素の詳細は、表14-3を参照してください。
第14.6項 「例: タイムゾーンを指定する構成ファイルの設定」を参照してください。
セッション変数の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionユーザーズ・ガイド』を参照してください。
エンド・ユーザーに「マイ・アカウント」ダイアログを使用して優先タイムゾーンを指定するように指示します。
分析を作成するユーザーに、次の手順を実行して分析のタイム・スタンプを設定するように指示します。
「列のプロパティ」ダイアログの「データ書式」タブを使用して、分析の列に表示されるタイムゾーンを指定します。
「タイム・ゾーン」ダイアログを使用して、ダッシュボード・プロンプトに表示されるタイムゾーンを設定します。
各種コンテンツの表示で使用される実際のタイムゾーンは、表14-2に示す優先順位に従います。この表では、番号の小さい項目が大きい項目よりも優先されます。たとえば、項目1は項目2よりも優先されます。
表14-2 タイムゾーンの優先順位
タイムゾーンの対象 | 優先順位 |
---|---|
データ |
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データ表示 |
|
一般的なタイム・スタンプ(列データおよびログ・ファイルは含まれません) |
|
ログ・ファイルの情報 |
|
タイムゾーン指定がリストに表示される場合、またはセッション変数の値やinstanceconfig.xmlファイルの要素として表示される場合、その指定は常にTimeZones.xmlファイルに基づいています。このファイルは、ORACLE_INSTANCE\bifoundation\OracleBIApplication\coreapplication\timezoneディレクトリに格納されています。
TimeZones.xmlファイルには、世界中のほとんどすべてのタイムゾーンが含まれています。このファイルにゾーンを追加する必要はありませんが、必要に応じて自由に編集して構いません。組織内のユーザーが使用しないタイムゾーンは削除できます。
各種エディタでは、タイムゾーン値に含まれるアンパサンドは、アンパサンド文字自体を使用するか、そのエスケープ・シーケンスを使用することで表示されます。タイムゾーン値を入力する場合は、次の指示に従って注意して入力してください。
セッション変数の値でアンパサンドを使用する場合は、「Pacific Time (US & Canada); Tijuana」のように、アンパサンド文字(&)を値に含めます。
Oracle BIプレゼンテーション・サービスの構成ファイル(instanceconfig.xml)の要素の値でアンパサンドを使用する場合、「Pacific Time (US & Canada); Tijuana」のように、アンパサンドのエスケープ・シーケンスを値に含めます。
表14-3は、タイムゾーンの設定に使用するセッション変数およびinstanceconfig.xmlファイルの要素について説明しています。instanceconfig.xmlファイルに要素を含める場合は、すべてのユーザーに表示するタイムゾーンを指定します。セッション変数を使用する場合は、ユーザーごとに異なるタイムゾーンを指定できます。セッション変数を使用し、かつinstanceconfig.xmlファイルの要素に値を指定すると、セッション変数の値がinstanceconfig.xmlファイルの設定よりも優先されます。
表14-3 タイムゾーンの設定
要素 | セッション変数 | 説明 | 値 |
---|---|---|---|
DefaultDataOffset |
DATA_TZ |
元のデータのタイムゾーン・オフセット。適切なゾーンを表示するためにタイムゾーンを変換できるようにするには、この要素または変数に値を設定する必要があります。 このオプションを設定しない場合は、値が不明であるため、タイムゾーンの変換は実行されません。 たとえば、東部標準時(EST)に変換する必要があるとします。これは「グリニッジ標準時(GMT) - 5」になります。ESTへの変換を有効にするには、この値を指定する必要があります。 |
GMT時から減算する時間数を示すオフセット。例: GMT-05:00または-300。これは5時間減算することを示します。 |
DefaultDataDisplay |
DATA_DISPLAY_TZ |
データの表示に使用するタイムゾーンを指定します。 このオプションを設定しない場合、値はユーザー優先タイムゾーンになります。 |
TimeZones.xmlファイルで指定されているタイムゾーンのいずれか。 第14.4.1項「タイムゾーン値の指定」を参照してください。 |
DefaultUserPreferred |
TIMEZONE |
ユーザーが「マイ・アカウント」ダイアログで独自のタイムゾーンを選択する前の、ユーザーのデフォルト優先タイムゾーンを指定します。 このオプションを設定しない場合、値はOracle BIプレゼンテーション・サービスのローカル・タイムゾーンになります。 |
TimeZones.xmlファイルで指定されているタイムゾーンのいずれか。 第14.4.1項「タイムゾーン値の指定」を参照してください。 |
Logging |
na |
プレゼンテーション・サービスで生成されるログ・ファイルに表示されるタイム・スタンプのタイムゾーン。 このオプションを設定しない場合、値はプレゼンテーション・サービスのタイムゾーンになります。 |
TimeZones.xmlファイルで指定されているタイムゾーンのいずれか。 第14.4.1項「タイムゾーン値の指定」を参照してください。 |
TimeZone |
na |
優先タイムゾーンを変更する要素の親要素。ServerInstance要素の子になります。 |
na |
次の例は、TimeZone要素が追加された、instanceconfig.xmlファイルのサンプル・セクションを示しています。
<TimeZone>
<DefaultDataOffset>0</DefaultDataOffset>
<Logging>(GMT-08:00) Pacific Time (US & Canada); Tijuana</Logging>
<DefaultUserPreferred>(GMT-08:00) Pacific Time (US & Canada); Tijuana</DefaultUserPreferred>
<DefaultDataDisplay>(GMT-06:00) Central Time (US & Canada)</DefaultDataDisplay>
</TimeZone>
instanceconfig.xmlファイルの編集の詳細は、第3.4項「構成設定を更新するためのテキスト・エディタの使用」を参照してください。