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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceアップグレード・ガイド
11g リリース1(11.1.1.6.2)
B63034-04
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7 Oracle Real-Time Decisionsのアップグレード

この章では、既存のOracle Real-Time Decisions 3.0.0.1環境をOracle Real-Time Decisions 11gにアップグレードする方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

7.1 タスク1: Oracle Real-Time Decisionsアップグレードの開始ポイントについての理解

Oracle Business Intelligenceのアップグレードの詳細は、第3章「Oracle Business Intelligenceのサポートされるアップグレードの開始ポイント」を参照してください。

すでにOracle Fusion Middleware 11gを実行している場合、最新のOracle Fusion Middlewareパッチの適用の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』を参照してください。

このガイドでは、Oracle Real-Time Decisionバージョン3.0.0.1を最新のOracle Real-Time Decisions 11gにアップグレードするための手順について説明します。

7.2 タスク2: Oracle RTDおよび他のシステムの構成設定の確認

3.0.0.1 Oracle Real-Time Decisionsシステムを、特定のサーバー側構成パラメータ値でカスタマイズしている場合、そのカスタマイズ内容を確認し、書き留めておきます。まったく同等な構成があれば、後でそれらをアップグレードした11gシステムでレプリケートできます。

Oracle RTDのカスタマイズされたサーバー側構成設定は、次の図に示すOracle RTD SDConfig表に含まれています。

sdconfig.gifについては周囲のテキストで説明しています。

注意:

Name="config"行のConfig値は、クラスタ・レベルで設定されたOracle RTD構成パラメータを示しています。Name="config <server_name>"行のこの値はサーバー・レベルのパラメータを示しています。


アプリケーション・サーバー・レベルで、JDBCデータ・ソース設定、JVMパラメータ、メモリー構成パラメータなどの特別な構成設定を以前に作成している場合もあります。アップグレード後のシステムで使用するすべての構成設定をそのまま正確に、または同等の設定としてメモします。

7.3 タスク3: RCUの実行による、宛先BIPLATFORMスキーマの作成

リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)は、データベースでのOracle Fusion Middlewareデータベース・スキーマの作成と管理に使用できるグラフィック・ツールです。Oracle BI EE 11gにおける宛先BIPLATFORMスキーマの作成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイド』のOracle BIインストーラの追加要件に関する項を参照してください。


注意:

すでにRCUを実行してOracle BI EEまたはBI Publisherの宛先BIPLATFORMスキーマを作成している場合は、タスク3の実行は不要です。Oracle BI EE、BI PublisherおよびOracle Real-Time Decisionsは同じBIPLATFORMスキーマを使用します。


7.4 タスク4: Oracle Real-Time Decisions 11gのインストールおよび構成

インストールおよび構成手順の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイド』のインストーラの実行に関する項を参照してください。

インストーラを起動して、次のいずれかを実行します。

7.5 タスク5: 3.0.0.1システム・データの11gシステムへのコピーおよび再構成

Oracle RTDユーザーに影響するデータには、大まかに3つのカテゴリがあり、アップグレードの考慮事項はそれぞれのカテゴリで若干異なります。この3つのカテゴリは次のとおりです。

この手順では、次のことを前提としています。


注意:

便宜上、ここではこれら3つのデータ・アップグレード・カテゴリのすべてについて説明しますが、すべてのデータ・タイプを一度にアップグレードする必要はありません。

通常は、最初にSDDSデータベースをアップグレードし、外部エンタープライズ・データとスナップショット表については、使用する必要が生じたときに後からアップグレードします。


SDDSデータベース

SDDSデータベースの場合は、次の手順に従って、RTD_HOME\scripts\sql\db_type(db_typeはOracle、SQL ServerまたはDB2のいずれか)にあるスクリプトを使用して、既存のOracle RTD 3.0.0.1データベースをコピーします。

Oracle RTDスキーマをアップグレードするには:

  1. RTD_HOME\scripts\sql\db_typeフォルダにある、データベースのreadmeファイルを読みます。

  2. readmeに指定されているオブジェクト(データベース・リンクなど)を設定します。

  3. CopyRTDSDDBData.sqlスクリプトを実行して、3.0.0.1 SDDBデータを11gデータベースにコピーします。

外部データベース表とモデル・スナップショット表

インライン・サービスによって参照される外部データ・ソースについては、WebLogic Server管理コンソールに定義されている3.0.0.1データ・ソースを確認します。11gに再作成するJDBCデータ・ソースは、モデル・スナップショット用のデータ・ソースと(3.0.0.1の本番モデル・スナップショットが非SDDSデータベースで作成されたと想定)、インライン・サービスによって参照されるJDBCデータ・ソースです。

新しいJDBCデータ・ソースを作成して、そのソースをOracle RTDに登録する場合は、Oracle Fusion Middleware Oracle Real-Time Decisions管理者ガイドのOracle Real-Time Decisionsのデータ・アクセス構成に関する項で説明している手順に従ってください。

モデル・スナップショットについては、SDDB表とは異なるスキーマに表を設定することをお薦めします。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Real-Time Decisions管理者ガイドのモデル・スナップショットの設定と使用に関する項を参照してください。

11gのモデル・スナップショット表へのコンテンツの生成には、次の2つのオプションがあります。

再起動

タスク5の最後に、タスク4で停止したRTDアプリケーションまたは管理対象サーバーを再起動します。

7.6 タスク6: Oracle RTDおよび他のシステムの構成設定の再適用

サーバー側の特定の構成パラメータ値を使用してバージョン3.0.0.1のOracle Real-Time Decisionsシステムをカスタマイズした場合は、その設定に直接対応する11g内の設定に、以前の設定を再適用できます。通常、これらはJConsoleで設定されたパラメータであり、Fusion Middleware ControlでOracle RTD MBeansを使用して、同等の設定にアクセスできます。特定のカスタマイズ用に設定されたパラメータも、その設定が引き続き必要な場合は再適用できます。

7.7 タスク7: Oracle Real-Time Decisionsのアーティファクトのアップグレード

既存のOracle RTD 3.0のアーティファクトをアップグレードするには:

  1. 既存の3.0.0.1インライン・サービスをバックアップします。

  2. Oracle RTD 11g Decision Studioでインライン・サービスを開きます。JDBCデータ・ソースとJDBCデータ・ソース参照が正しく作成され、構成されていることを確認します。エラーがあったら修正します。

  3. Decision Studioで11gインライン・サービスを再コンパイルします。インライン・サービスごとに、Decision Studioメニューから「プロジェクト」「クリーン」の順に選択します。


注意:

バージョン3.0.0.1では、インライン・サービスはクラスタの権限と明示的なインライン・サービス権限の組合せによって保護されていました。11gでは、インライン・サービスの権限は何も定義されていません。権限はすべて、ポリシー・ストアのアプリケーション・ポリシーでの権限の付与を通じて作成および構成されます。

必要に応じて、3.0.0.1で設定した3.0.0.1のあらゆるカスタム・ロールをチェックして、11gにおけるインライン・サービスのアクセスを制御し、同等のアプリケーション・ロールおよび権限を作成します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Real-Time Decisions管理者ガイドの「セキュリティ」を参照してください。


7.8 タスク8: アップグレード後の必要な構成タスクの実行

Javaスマート・クライアントなどのOracle RTD 3.0クライアントがある場合、Webサービス・セキュリティをオフにして、新しい11g環境でそのクライアントを実行します。(そのクライアントに対してWebサービス・セキュリティは不要であると想定します。)

Webサービス・セキュリティを有効にする必要がある場合は、Oracle Fusion Middleware Oracle Real-Time Decisions管理者ガイドの付録B「Oracle RTD Webサービスおよびクライアント」、およびOracle Fusion Middleware Oracle Real-Time Decisionsプラットフォーム開発者ガイドの第II部「Oracle RTDとの統合」においてご使用のクライアント・タイプに対応する章で説明している手順に従ってクライアントを更新します。

必要に応じて、インライン・サービスのセキュリティの場合と同様に全体に関しても、3.0.0.1で設定した3.0.0.1のあらゆるカスタム・ロールをチェックして、11gで同等のアプリケーション・ロールおよび権限を作成します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Real-Time Decisions管理者ガイドの「セキュリティ」を参照してください。

7.9 タスク9: Oracle Real-Time Decisionsのアップグレードの検証

Oracle Real-Time Decisionsのアップグレードが正常に行われたことを検証するには、インライン・サービスの統合点のテストを実行し、Decision Centerにログインして、レポートが表示されることを確認します。