この章では、Oracle XQuery Mapperの概要について説明します。
Oracle XQuery MapperはXML、非XML、およびJavaデータ型の間のデータ変換を可能にするグラフィカル・マッピング・ツールであり、異種アプリケーションの速やかな統合を実現します。たとえば、Oracle WebLogic Integration (WLI)でデータ・トランスフォーメーションをコントロールとしてパッケージ化し、複数のビジネス・プロセスやアプリケーションでそのコントロールを再利用できます。XQuery Mapperで作成した.xqファイルをOracle Service Busでリソースとして使用することもできます。
XQuery Mapperの出力はXQuery言語で記述された問合せです。XQuery言語はWorld Wide Web Consortium (W3C)により定義されています。W3CおよびXQuery言語の詳細は、http://www.w3.org/XML/Query/
を参照してください。
XQuery Mapperを使用して、XML、非XML、およびJavaデータ型の間でデータを変換できます。たとえば、あるスキーマに対して有効なXMLを異なるスキーマに対して有効なXMLに変換できます。データは、XMLスキーマ、Web Service Definition Language (WSDL)ファイル、およびメッセージ・フォーマット言語(MFL)ファイルに基づいたデータを使用できます。
Simpleソース型を選択した場合、boolean
、byte
、double
、float
、int
、long
、short
、String
、Date
などの標準的なスキーマ型を、必要なターゲット・データ形式に変換できます。
データ・トランスフォーメーションでは、複数の入力型を使用できますが、ターゲット型は1つのみです。たとえば次の図のように、2つのデータから1つのターゲットにデータを変換できます。
Oracle Service Busは、次のバージョンのXQueryのデータ・トランスフォーメーションをサポートします。
XQuery 2004: グラフィカル・デザイン・ビュー(XQuery Mapper)、ソース・ビュー、テスト・ビュー。
XQuery 2002: ソース・ビューとテスト・ビュー。
注意: XQuery 2002準拠のXQueryファイルの場合、ソース・ビューにコンパイル・エラーは表示されません。 |
XQuery 2002準拠のXQueryファイルを開いた場合、ファイルは自動的にXQuery 2002トランスフォーメーション・エディタで開きます。ソースおよびテストの各ビューは表示されますが、デザイン・ビューはありません。
表5-1に、XQueryテスト・ビューの制限を示します。
表5-1 XQueryのテスト・ビューに適用される制限
制限 | XQ2002への適用 | XQ2004への適用 |
---|---|---|
XQueryがJavaのユーザー関数を呼び出す場合、Javaのメソッドは静的でなければなりません。 |
はい |
はい |
XQueryに対するJava型の入力引数が抽象クラスまたはインタフェースである場合、テスト・ビューではその引数を処理できません。結果ビューにエラー・メッセージが表示されます。 |
はい |
いいえ |
入力されるJavaの型とメンバー変数( |
はい |
いいえ |