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Oracle Smart Update Oracle WebLogic Serverへのパッチの適用
リリース3.3.0
B61614-03
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10 Smart Updateに関する既知の制限事項

この節では、Oracle Smart Updateに関する制限事項について示します。可能な場合は、回避策を示します。

一般的な問題と回避策

この項では、Oracle Smart Updateに関する次のような一般的問題と回避策について説明します。

Smart Updateでサポートされていない製品のバージョン文字列がレジストリに存在すると、Smart Update 3.1の終了時にエラーが発生する

Smart Updateでサポートされていない製品(Oracle Tuxedoなど)のバージョン文字列がレジストリに存在し、サポートされていない製品とWebLogic Serverが同じミドルウェア・ホームに位置している場合は、Smart Update 3.1の終了時にエラーが発生します。

このエラーが発生するのは、たとえば、Oracle Tuxedoに依存するPeopleSoftがインストールされたマシンで、Smart Updateを実行する場合です(Smart UpdateはOracle Tuxedoをサポートしていません)。

この問題を回避するには、Smart Update 3.2.1にアップグレードします。Smart Update 3.2.1では、サポートされていない製品のバージョン文字列が無視されます。

Smart Update 3.2.1にアップグレードするには、次の手順を実行します。

  1. beahomelistファイルの名前をbeahomelist_に変更します。

    Windowsの場合、beahomelistファイルは${SystemDrive}\beaフォルダにあります。LinuxとUNIXの場合、beahomelistファイルは${HOME}\beaフォルダにあります。

  2. Smart Updateを起動します。

    新しいバージョンのツールがダウンロードされ、Smart Updateのアップグレードが自動的に行われます。

  3. Smart Updateを終了します。

  4. beahomelist_ファイルの名前をbeahomelistに戻します。

Smart UpdateがApple Macintoshマシンで動作しない

Macintoshマシンでは、十分なヒープ・メモリーがデフォルトで割り当てられないため、Smart Updateを実行できません。

この問題を回避するには、MW_HOME/utils/bsuフォルダにあるbsu.shスクリプトを変更して、Javaヒープ・メモリーを増やします。

次のコードは、ヒープ・メモリーを増やすために編集する必要があるスクリプト行を示しています。編集後の値は太字で表されています。

"$JAVA_HOME/bin/java" -Xms64m -Xmx256m -jar patch-client.jar $*

ノード・マネージャの実行中にSmart Updateを使用すると、例外がスローされる

この問題は、MS Windowsプラットフォームのみに該当します。

ノード・マネージャの実行中に、Smart Updateを使用したパッチの適用または削除、あるいはミドルウェア・ホームへの増分インストールを行うと、例外com.bea.plateng.patch.PatchInstallationExceptionがスローされます。

ノード・マネージャの実行中、プロセスはファイルweblogic_patch.jarをロックします。その結果、weblogic_patch.jarの更新に失敗するため、パッチのインストールや削除が正常に行えません。

この問題を回避するには、同じミドルウェア・ホームから増分インストールまたはSmart Updateの起動を行う際に、ノード・マネージャを停止します。

コマンド・ライン・モードでパッチ適用時の製品チェックが行われない

WebLogic Integrationをコマンド・ライン・モードでインストールし、インストールの正常な完了後にパッチを自動的に適用するよう選択(オプション1を選択)した場合、インストーラはWebLogic Server、Workshop for WebLogicおよびWebLogic Portalにパッチを自動的に適用します。WebLogic Portalがインストールされているかどうかはチェックしないため、WebLogic Portalがインストールされていない場合でもWebLogic Portalのパッチが適用されます。

後でWebLogic Portalをインストールすると、インストーラによってパッチが上書きされてしまいますが、Smart Updateにはパッチが適用されていると表示されます。

この問題を回避するには、パッチをアンインストールしてからWebLogic Portalをインストールし、その後で、Smart Updateを使用してWebLogic Portalパッチを適用します。

無効なパッチの代替として別の無効なパッチが表示される

無効なパッチの詳細を表示すると、代替パッチのIDが示されていることがあります。しかし、後でその代替パッチがMy Oracle Supportによって無効に指定されても、このIDは更新されず、無効なパッチを示したままになります。

この問題の回避策は、My Oracle Supportにお問合せください。

パッチ・プロファイル・メンテナンス・スナップショットをメモ帳で表示すると、書式が崩れる

Smart Updateで生成されるパッチ・プロファイル・メンテナンス・スナップショット・ファイルは、メモ帳などの一般的なテキスト・エディタで表示すると読みにくくなります。スナップショット・ファイルには通常の改行文字が含まれていないため、列の表示が崩れ、容易に解読できません。

この問題を回避するには、ワードパッド、TextPadなどのテキスト・エディタを使用してファイルを表示します。このファイルをMy Oracle Supportに送付する場合、書式を整える必要はありません。

Smart Updateグラフィカル・ユーザー・インタフェースでまれに例外が表示される

Smart Updateグラフィカル・インタフェースの使用中、まれに次の例外が表示されることがあります。

java.util.ConcurrentModificationException
at
java.util.TreeMap$PrivateEntryIterator.nextEntry(TreeMap.java:1031)
at java.util.TreeMap$KeyIterator.next(TreeMap.java:1058)
at 
com.bea.plateng.patch.gui.PatchStoreTableModel.getRowCount(PatchStoreTableModel.java:199)

この例外は無視してもかまいません。

コンポーネントをアンインストールしてもコンポーネントのパッチが自動的に削除されない

コンポーネントをアンインストールした場合に、そのコンポーネントに関連付けられたパッチが自動的に削除されません。パッチされたアーティファクトはアンインストール中に削除されるが、パッチ自体は適用されたままとなります。

この問題を回避するには、アンインストールの前に、Smart Updateを使用してコンポーネントに関連付けられているパッチを削除します。

コマンド・ラインからインストールしたパッチは、GUIを再起動するまでGUIには反映されない

Smart Updateのグラフィカル・インタフェースとコマンド・ライン・インタフェースの両方を同時に使用している場合、コマンド・ライン・インタフェースから適用したパッチは、GUIの表示をリフレッシュしてもGUIには反映されません。

この問題を回避するには、Smart UpdateのGUIを終了して再起動し、新しいパッチを表示します。

WebLogic Server 10.3.2から10.3.1へのロールバック後に作成されたドメインで問題が発生する

アップグレード・インストーラを使用してWebLogic Server 10.3.1からWebLogic Server 10.3.2にアップグレードした後、(WebLogic Serverアンインストーラのロールバック・オプションを使用して)10.3.1リリースにロールバックすると、次の問題が発生します。

  • WebLogic Serverは起動しますが、検証エラーが発生

  • 管理コンソールへのアクセス不可(ブラウザに500エラーが表示される)

10.3.0から10.3.2にアップグレードし、10.3.0にロールバックした場合、これらの問題は発生しません。

回避策

現在判明している唯一の回避策は、元のWebLogic Server 10.3.1インストールを復元することです(バックアップが取ってある場合に限ります)。