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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentエンタープライズ・デプロイメント・ガイド
11g リリース1 (11.1.1)
B66703-02
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4 エンタープライズ・デプロイメント用のファイル・システムの準備

この章では、Oracle WebCenterエンタープライズ・デプロイメント用のファイル・システムの準備方法について説明します。推奨されるディレクトリ構造とその場所に関する情報を示し、共有記憶域の構成手順も説明します。

この章の内容は次のとおりです。

4.1 エンタープライズ・デプロイメント用のファイル・システムの準備の概要

ファイル・システムの設定では、構成と管理が容易でわかりやすいエンタープライズ・デプロイメントを作成できるようにすることが重要です。この章の情報に従ってファイル・システムを設定することをお薦めします。この章で定義されている用語は、このガイド内のダイアグラムおよび手順で使用されます。

この章を参照情報として使用すると、インストールおよび構成手順で使用されているディレクトリ変数について理解できます。その他のディレクトリ・レイアウトも可能であり、サポートされていますが、このマニュアルで採用するモデルは、可用性を最大化するために選択されており、コンポーネントの最良の独立性と構成の対称性の両方を実現し、バックアップおよび災害からのリカバリを容易にします。ドキュメントの残りの部分では、このディレクトリ構造およびディレクトリ用語を使用します。

4.2 ディレクトリ用語とディレクトリ環境変数

この項では、Oracle WebCenter Contentエンタープライズ・デプロイメントを構成するためにこのガイドで使用されるディレクトリ環境変数について説明します。このガイドでは、インストールして構成するディレクトリを次のディレクトリ変数を使用して説明しています。


ヒント:

この項で説明している場所には、ショートカットとして環境変数を使用し、ディレクトリに簡単に移動できます。たとえば、Linuxでは$ORACLE_BASEという環境変数を使用し、/u01/app/oracle(つまり、推奨されるORACLE_BASEの場所)を参照できます。Windowsでは、%ORACLE_BASE%とWindowsに固有のコマンドを使用できます。


4.3 異なるディレクトリの推奨場所

Oracle Fusion Middleware 11gでは、1つのバイナリ・インストールから複数の管理対象サーバーを作成できます。そのため、共有ストレージの1箇所にバイナリをインストールして、異なるノードのサーバーでそのインストールを再利用できます。ただし、可用性が最大になるように、バイナリの冗長インストールを使用することをお薦めします。

エンタープライズ・デプロイメント・モデルでは、2つのOracle Fusion Middlewareホーム(MW_HOME)が共有記憶域にインストールされ、この2つのホームにはそれぞれ、製品スイートごとにWL_HOMEおよびORACLE_HOMEが存在します。(スケール・アウトまたはスケール・アップの際の)同じタイプの追加サーバーは、さらなるインストールをしなくてもこれらの2つの場所のどちらかを使用できます。理想的には、ユーザーは冗長バイナリの場所として2つの異なるボリューム(次の説明では、それぞれVOL1、VOL2と呼びます)を使用する必要があり、そうすることによって、各ボリュームでの障害が可能なかぎり隔離されます。さらに保護を強化するために、これらのボリュームでディスクをミラー化することをお薦めします。複数ボリュームが利用できない場合は、共有記憶域上の異なるディレクトリで同じマウント場所をシミュレートするマウント・ポイントを使用することをお薦めします。これによって複数ボリュームが提供するような保護が保証されるわけではありませんが、ユーザーによる削除や個々のファイルの破損からの保護は可能になります。

ORACLE_HOMEまたはWL_HOMEが、異なるノードの複数のサーバーによって共有されている場合、これらのノードのOracleインベントリ(oraInventory)とMiddlewareホーム・リストを常に最新の状態にして、インストールとパッチ・アプリケーションの整合性を確保することをお薦めします。ノードでoraInventoryを更新して、これに共有ストレージのインストールを関連付けるには、ORACLE_HOME/oui/bin/attachHome.shを使用します。WL_HOMEを追加または削除してミドルウェア・ホーム・リストを更新する場合は、user_home/bea/beahomelistファイルを編集します。これは、このエンタープライズ・デプロイメントで使用される2つのノードに加えてインストールされるノードで必要になります。oraInventoryとbeahomelistを更新する例が、このガイドに記載されているスケールアウト手順で用意されています。

また、管理サーバーで使用されるドメイン・ディレクトリと管理対象サーバーで使用されるドメイン・ディレクトリを別々にすることもお薦めします。これによって、管理対象サーバーで使用されるドメイン・ディレクトリの対称構成が実現し、管理サーバーのフェイルオーバーが分離されます。管理サーバーのドメイン・ディレクトリは、同じ構成の別のノードにフェイルオーバーできるように、共有ストレージに配置する必要があります。管理対象サーバーのドメイン・ディレクトリはローカル記憶域または共有記憶域に配置できますが、WebCenter ContentおよびInbound Refineryの管理対象サーバーは別で、共有記憶域に配置できません。このような管理対象サーバーには、intradoc.cfgなど、ノード固有のファイルを使用するOracle WebCenter Content Serverが含まれます。

異なるノード内の他のすべての管理対象サーバーで共有のドメイン・ディレクトリを使用することも、ノードごとに1つのドメイン・ディレクトリを使用することもできます。WebCenter ContentおよびInbound Refineryの管理対象サーバーを除いて、管理対象サーバーのドメイン・ディレクトリを共有すると、スケール・アウト手順が容易になります。この場合、ストレージ・システムの要件があればデプロイメントではその要件に適合する必要があります。これによって、複数のマシンで同じ共有ボリュームのマウントが容易になります。このエンタープライズ・デプロイメント・トポロジで提供される構成手順では、管理対象サーバーごとにローカル(ノード単位)のドメイン・ディレクトリが使用されることを想定しています。

複数のローカル・ドメインに適用される手順はすべて、単一の共有ドメインに適用されます。したがって、ノードごとにドメイン・ディレクトリが1つ使用されるモデルが、このエンタープライズ・デプロイメント・ガイドで使用されています。このディレクトリは、ローカルにも共有記憶域にも配置できます。サーバーの障害や移行の場合にリカバリで複数のボックスを利用可能にするには、JMSファイル・ストアとJTAトランザクション・ログは共有記憶域に配置する必要があります。

前述の前提条件に基づいて、次に示す各項目では推奨ディレクトリについて説明します。共有記憶域の場所が直接指定されている場合は必ず、そのディレクトリでは共有記憶域が必要とされることを意味します。ローカル・ディスクが使用されたり共有記憶域がオプションの場合、マウント指定では「共有記憶域を使用している場合」の語句で修飾されます。共有記憶域の場所は例であり、指定されたマウント・ポイントが使用されているかぎり変更できます。共有記憶域デバイスでは整合性と単純化のためこの構造をお薦めします。

ORACLE_BASE:

/u01/app/oracle

MW_HOME(アプリケーション層):

ORACLE_BASE/product/fmw

ORACLE_HOME (Web層):

ORACLE_BASE/product/fmw/web

WL_HOME:

MW_HOME/wlserver_10.3

ORACLE_HOME:

MW_HOME/soaまたはMW_HOME/wcc

ORACLE_COMMON_HOME:

MW_HOME/oracle_common

ORACLE_INSTANCE(OHSインスタンス):

ORACLE_BASE/admin/instance_name

管理サーバー・ドメイン・ディレクトリのドメイン・ディレクトリ:

ORACLE_BASE/admin/domain_name/aserver/domain_name (最後のdomain_nameディレクトリは、Fusion Middleware構成ウィザードで追加されます)

管理対象サーバー・ディレクトリのドメイン・ディレクトリ:

ORACLE_BASE/admin/domain_name/mserver/domain_name


注意:

この手順は実際、共有記憶域によって異なります。前述の例はNASに特有ですが、他の記憶域タイプでは別のタイプのマッピングによりこの冗長性が実現される場合があります。


JMSファイルベース・ストアとTlogs用の場所:

ORACLE_BASE/admin/domain_name/cluster_name/jms

ORACLE_BASE/admin/domain_name/cluster_name/tlogs

Oracle WebCenter Content(Imaging入力ファイル、イメージ、サンプル入力ディレクトリ)の場所:

ORACLE_BASE/admin/domain_name/img_cluster_name/input_files

ORACLE_BASE/admin/domain_name/img_cluster_name/input_files/Samples

ORACLE_BASE/admin/domain_name/img_cluster_name/images

入力ファイルおよびイメージの場所は、実装に対する顧客ごとの要求によって異なる可能性があります。ただし、イメージファイルは、システムのパフォーマンスを低下させる可能性のある他の同時アクセスが発生しないデバイスに配置することが妥当です。この目的においては、別のボリュームを使用できます。整合性のとれたバックアップおよびメンテナンスを実行するには、一般的にクラスタ・ディレクトリ構造の下にファイルを置くことをお薦めします。

マルチノード間のImagingインストールでは、この配置場所はすべての入力エージェント間で共有され、すべてのエージェントがアクセスできる必要があります。入力エージェントが異なるマシン上にある場合は、共有ネットワークにする必要があります。


注意:

入力ファイルを処理するには、入力エージェントが入力ディレクトリに対して適切な権限を持ち、入力ディレクトリにおいてファイル・ロックができる必要があります。入力エージェントを使用する場合は、WebLogic Serverのサービスを実行中のユーザー・アカウントが、入力ディレクトリと入力ディレクトリ内のすべてのファイルとサブディレクトリに対して、読取りと書込みの権限を保持している必要があります。この必要な権限によって、入力エージェントは、ファイルを処理する際に様々なディレクトリにファイルを移動できます。クラスタのサーバー間で処理を調整するために、共有上のファイル・ロックが入力エージェントに必要になります。


Oracle WebCenter Contentの保管場所(ネイティブ・ファイル・リポジトリ)の位置:

ORACLE_BASE/admin/domain_name/wcc_cluster_name/cs/vault

Inbound Refineryディレクトリの場所:

ORACLE_BASE/admin/domain_name/ibr_cluster_name

ORACLE_BASE/admin/domain_name/ibr_cluster_name/ibrN (NはInbound Refineryインスタンスの番号を示します)

管理サーバーのアプリケーション・ディレクトリの場所:

ORACLE_BASE/admin/domain_name/aserver/applications

管理対象サーバーのアプリケーション・ディレクトリの場所:

ORACLE_BASE/admin/domain_name/mserver/applications


注意:

このディレクトリは、Oracle WebCenter Contentエンタープライズ・デプロイメント環境ではローカルになります。コンテンツ・サーバーを含む管理対象サーバーの場合、共有ドメイン・ディレクトリは動作しません。intradoc.cfgなどのドメイン内の特定のファイルは各ノードに固有だからです。


図4-1は、このディレクトリ構造を示した図です。

図4-1「Oracle WebCenter Contentエンタープライズ・デプロイメントのディレクトリ構造」

図4-1の説明は次にあります。
「図4-1 Oracle WebCenter Contentエンタープライズ・デプロイメントのディレクトリ構造」の説明

図4-1のディレクトリ構造には、oracle_commonjrockitなど、その他の必要な内部ディレクトリは示されていません。

表4-1は、図4-1で色分けされた様々な要素の意味を説明します。

表4-1 ディレクトリ構造の要素

要素 説明

管理サーバー要素


管理サーバーのドメイン・ディレクトリ、アプリケーション、デプロイメント・プラン、ファイル・アダプタ制御ディレクトリ、JMSとTXのログ、およびMW_HOME全体は共有記憶域上に配置されます。

管理対象サーバー要素


管理対象サーバーのドメイン・ディレクトリは、ローカルのディスクにも共有ディスクにも配置できます。さらに、管理対象サーバーのドメイン・ディレクトリを複数のノードで共有する場合、ノード全体において共有ディスクの同じ場所をマウントする必要があります。Web層のinstance_nameディレクトリは、ローカル・ディスクまたは共有ディスクに配置できます。

固定名要素


固定名です。

インストール依存名


インストール依存名です。


図4-2は、Oracle SOA Suite用に複数のボリュームを持つ共有記憶域の構成例を示しています。

図4-2 共有記憶域の構成例

共有記憶域は、直後に図のある表で説明されています。
「図4-2 共有記憶域の構成例」の説明

表4-2は、記憶域を共有するOracle SOA SuiteおよびOracle WebCenter Contentの管理対象サーバーを含むOracle WebLogic Serverドメインのディレクトリ構造を要約しています。

表4-2 共有記憶域の内容

サーバー データのタイプ 共有記憶域のボリューム ディレクトリ ファイル

WLS_WCC1

Txログ

VOL1

ORACLE_BASE/admin/domain_name/wcc_cluster_name/tlogs

トランザクション・ディレクトリは共通(WebLogic Serverにより決定)ですが、ファイルは別々です。

WLS_WCC2

Txログ

VOL1

ORACLE_BASE/admin/domain_name/wcc_cluster_name/tlogs

トランザクション・ディレクトリは共通(WebLogic Serverにより決定)ですが、ファイルは別々です。

WLS_WCC1

JMSストア

VOL1

ORACLE_BASE/admin/domain_name/wcc_cluster_name/jms

トランザクション・ディレクトリは共通(WebLogic Serverにより決定)ですが、ファイルは別々で、たとえば、WCCJMSStore1、UMSJMSStore1などのようになっています。

WLS_WCC2

JMSストア

VOL1

ORACLE_BASE/admin/domain_name/wcc_cluster_name/jms

トランザクション・ディレクトリは共通(WebLogic Serverにより決定)ですが、ファイルは別々で、たとえば、WCCJMSStore2、UMSJMSStore2などのようになっています。

WLS_SOA1およびWLS_WCC1

WLSインストール

VOL1

MW_HOME

各ボリューム内では個別ですが、両方のサーバーからは同じディレクトリ構造に見えます(SOAHOST2およびWCCHOST2がVOL1をマウントしている)。

WLS_SOA1およびWLS_WCC1

WLSインストール

VOL2

MW_HOME

各ボリューム内では個別ですが、両方のサーバーからは同じディレクトリ構造に見えます(SOAHOST2およびWCCHOST2がVOL2をマウントしている)。

WLS_WCC1

WCCインストール

VOL1

MW_HOME/wcc

各ボリューム内では個別ですが、両方のサーバーからは同じディレクトリ構造に見えます。

WLS_WCC2

WCCインストール

VOL2

MW_HOME/wcc

各ボリューム内では個別ですが、両方のサーバーからは同じディレクトリ構造に見えます。

WLS_SOA1

ドメイン構成

VOL1

ORACLE_BASE/admin/domain_name/aserver/domain_name

管理サーバーを実行している1つのサーバーのみで使用されます。

WLS_WCC1

ドメイン構成

VOL1

ORACLE_BASE/admin/domain_name/mserver/domain_name

各ボリューム内では個別ですが、両方のサーバーからは同じディレクトリ構造に見えます。

WLS_WCC2

ドメイン構成

VOL2

ORACLE_BASE/admin/domain_name/mserver/domain_name

各ボリューム内では個別ですが、両方のサーバーからは同じディレクトリ構造に見えます。

WLS_WCC1

Webファイルおよびボールト・ファイル

VOL3

ORACLE_BASE/admin/domain_name/wcc_cluster_name/vault

個別ボリューム上のボールト・ファイルのディレクトリで、ロックが無効になっています。

WLS_WCC1

Webファイルおよびボールト・ファイル

VOL3

ORACLE_BASE/admin/domain_name/wcc_cluster_name/weblayout

個別ボリューム上のWebレイアウト・ファイルのディレクトリで、ロックが無効になっています。

WLS_WCC2

Webファイルおよびボールト・ファイル

VOL3

ORACLE_BASE/admin/domain_name/wcc_cluster_name/vault

個別ボリューム上のボールト・ファイルのディレクトリで、ロックが無効になっています。

WLS_WCC2

Webファイルおよびボールト・ファイル

VOL3

ORACLE_BASE/admin/domain_name/wcc_cluster_name/weblayout

個別ボリューム上のWebレイアウト・ファイルのディレクトリで、ロックが無効になっています。

WLS_IBR1

Inbound Refineryファイル

VOL3

ORACLE_BASE/admin/domain_name/ibr_cluster_name/ibrn

個別ボリューム上のInbound Refineryファイルすべてのディレクトリで、ロックが無効になっています。



注意:

VOL3は、NFSのロック無効化ボリュームとしてマウントされます。詳細は、第4.4項「共有記憶域の構成」を参照してください。


4.4 共有記憶域の構成

次のコマンドを使用して共有記憶域の場所を作成しマウントすることで、WCCHOST1およびWCCHOST2からは別々の2つのボリュームのバイナリ・インストールが同じ場所に見えます。


注意:

共有記憶域のファイル・システムの作成に使用されるユーザーIDは、これらのファイルに対する読取り、書込みおよび実行権限を持ちます。オペレーティング・システム・グループにおける他のユーザーは、ファイルの読取りや実行は可能ですが、書込み権限はありません。インストールと構成の権限に関する詳細は、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』のインストールと構成の権限およびユーザーに関する項を参照してください。


コマンドでnasfilerは共有記憶域ファイラです。

SOAHOST1およびWCCHOST1から:

mount nasfiler:/vol/vol1/ORACLE_BASE/product/fmw ORACLE_BASE/product/fmw -t nfs

SOAHOST2およびWCCHOST2から:

mount nasfiler:/vol/vol2/ORACLE_BASE/product/fmw ORACLE_BASE/product/fmw -t nfs

利用できるボリュームが1つのみの場合、共有記憶域で別々のディレクトリを2つ使用し、それらをOracle WebCenter Contentサーバーの同じディレクトリにマウントすることで、バイナリの冗長性を実現できます。

SOAHOST1およびWCCHOST1から:

mount nasfiler:/vol/vol1/ORACLE_BASE/product/fmw1 ORACLE_BASE/product/fmw -t nfs

SOAHOST2およびWCCHOST2から:

mount nasfiler:/vol/vol1/ORACLE_BASE/product/fmw2 ORACLE_BASE/product/fmw -t nfs

次のコマンドは、異なるノード間においてOracle WebCenter Content TXログの場所を共有する方法を示します。

WCCHOST1から:

mount nasfiler:/vol/vol1/ORACLE_BASE/admin/domain_name/wcc_cluster_name/tlogs ORACLE_BASE/admin/domain_name/wcc_cluster_name/tlogs -t nfs

WCCHOST2から:

mount nasfiler:/vol/vol1/ORACLE_BASE/admin/domain_name/wcc_cluster_name/tlogs ORACLE_BASE/admin/domain_name/wcc_cluster_name/tlogs -t nfs

次のコマンドは、異なるノード間においてImaging jmsの場所を共有する方法を示します。

WCCHOST1から:

mount nasfiler:/vol/vol1/ORACLE_BASE/admin/domain_name/img_cluster_name/jms 
ORACLE_BASE/admin/domain_name/img_cluster_name/jms  -t nfs

WCCHOST2から:

mount nasfiler:/vol/vol1/ORACLE_BASE/admin/domain_name/img_cluster_name/jms 
ORACLE_BASE/admin/domain_name/img_cluster_name/jms  -t nfs

次のコマンドは、異なるノード間においてWebCenter ContentファイルおよびInbound Refineryファイルを共有する方法を示します。

WCPAHOST1> mount nasfiler:/vol/vol3/ORACLE_BASE/admin/wcdomain/wcc_cluster_name/vault
-t nfs -o rw,bg,hard,vers=3,nolock

WCPHOST1> mount nasfiler:/vol/vol3/ORACLE_BASE/admin/wcdomain/ibr_cluster_name/
nfs -o rw,bg,hard,vers=3,nolock 

WCPHOST2でも同様に実行します。

共有ストレージの構成の検証

構成した共有記憶域にテスト・ファイルを作成し、新しくマウントしたディレクトリでファイルの読取りおよび書込みができることを確認します。

例:

cd newly_mounted_directory
touch testfile

所有者と権限が正しいことを確認します。

ls -l testfile

ファイルを削除します。

rm testfile

注意:

共有記憶域には、NASデバイスまたはSANデバイスを使用できます。次は、NASデバイスの記憶域をSOAHOST1から作成する例を示しています。オプションは異なる場合があります。

mount nasfiler:/vol/vol1/fmw11shared ORACLE_BASE/wls -t nfs -o rw,bg,hard,nointr,tcp,vers=3,timeo=300,rsize=32768,wsize=32768

使用する環境に適切なオプションについては、ストレージ・ベンダーとマシン管理者と相談してください。


4.5 エンタープライズ・デプロイメント用のファイル・システムの準備の概要

この章を読んだ後には、このガイドで定義される推奨ファイル構造について理解できるようになります。また、Oracle WebCenter Contentエンタープライズ・デプロイメントの共有記憶域を構成する準備も整います。第5章「エンタープライズ・デプロイメント用のデータベースの準備」 では、データベースの設定方法、Oracle RACデータベース内のメタデータ・リポジトリのロード方法およびデータベースのバックアップ方法について説明しています。