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Oracle® Fusion Middleware Oracle Application Development Frameworkデスクトップ統合開発者ガイド
11gリリース1(11.1.1.6.0)
B66694-01
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B ADFデスクトップ統合のEL式

この付録では、ADFデスクトップ統合のEL式の構文について説明するほか、EL式の記述および属性コントロール・ヒントの構成方法のガイドラインを提供します。

この付録の内容は次のとおりです。

B.1 EL式を作成するガイドライン

次に、統合ExcelワークブックのEL式の特性と、EL式を記述する際の推奨事項を示します。

B.2 ADFデスクトップ統合コンポーネントのEL構文

表B-1に、EL式をサポートするADFデスクトップ統合コンポーネントでサポートされる式のプロパティを示します。

これらのプロパティを参照するために、EL式では次の構文を使用します。

#{components.componentID.property}

componentIDはコンポーネントのIDを参照し、propertyはプロパティ(rowCountなど)を参照します。

表B-1 ADFデスクトップ統合コンポーネントの式のプロパティ

プロパティ コンポーネント・タイプ プロパティの型 予期される実行時の値 設計時の値

rowCount

ROTable

Int

>=0

0

currentRowIndex

ROTable

Int

>= 0 AND < RowCount(ゼロ・ベースの索引)

-1

currentRowMode

String

"insert"

"update"

"unknown"

errors

String

なし

なし

readOnly

Table.Column

Boolean

TRUE

FALSE

FALSE


取得するものに応じて、次の構文を使用してEL式を記述します。

表B-2に、Oracle ADFコントロール・バインディングでサポートされる構文とプロパティを示します。ADFデスクトップ統合でサポートされる属性コントロール・ヒント(controlHint)の詳細は、表B-3を参照してください。

表B-2に示すEL式の一部は、5.8項「式ビルダーの使用」で説明している式ビルダーを使用して生成できます。その他のEL式は、表B-2の説明に従って記述する必要があります。

表B-2 Oracle ADFコントロール・バインディングの式のプロパティと構文

構文 コンポーネント・タイプ オブジェクトのプロパティ 設計時の値

式ビルダーを使用し、次の構文でEL式を生成します。

#{bindings.attributeID}
#{bindings.attributeID.label}
#{bindings.attributeID.hints.controlHint}

また、これらのEL式を次のEL式に追加して記述することもできます。

#{bindings.attributeID.inputValue}

属性

属性コントロール・ヒント

""

式ビルダーを使用し、次の構文でEL式を生成します。

#{bindings.ListID}
#{bindings.ListID.label}
#{bindings.ListID.hints.controlHint}

リスト

属性コントロール・ヒント

""

表タイプのコンポーネントの列に対しては、次の構文でEL式を記述します。

#{row.bindings.attributeID.inputValue}

7.15項「ADF表コンポーネントへの動的な列の追加」で説明しているように、ADF表コンポーネントに動的な列を追加する場合は、次の構文でEL式を記述します。

#{bindings.TreeID.[TreeNodeID].AttributeNamePrefix*.inputValue}
#{bindings.TreeID.AttributeNamePrefix*.inputValue}
#{bindings.TreeID.[TreeNodeID].hints.AttributeNamePrefix*.controlHint}
#{bindings.TreeID.[TreeNodeID].hints.AttributeNamePrefix*.label}

AttributeNamePrefixおよび[TreeNodeID]の値はオプションですが、*は必須です。

Table.Column

inputValue

""

B.3 ADFデスクトップ統合の属性コントロール・ヒント

ADFデスクトップ統合は、表B-3に示す属性コントロール・ヒント名の値を読み取ることができます。ADFデスクトップ統合がFusion Webアプリケーションから属性コントロール・ヒントの値を取得するために使用するEL式を記述します。表B-2は、実行時に属性コントロール・ヒントの値を取得するEL式の構文を示しています。

属性コントロール・ヒントは、Fusion Webアプリケーションで構成します。エンティティ・オブジェクトに属性コントロール・ヒントを追加する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』のエンティティ・オブジェクトの属性コントロール・ヒントの定義に関する項を参照してください。ビュー・オブジェクトに属性コントロール・ヒントを追加する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』のビュー・オブジェクトの属性コントロール・ヒントの定義に関する項を参照してください。

表B-3 ADFデスクトップ統合で使用する属性コントロール・ヒント

属性コントロール・ヒント Fusion Webアプリケーションで構成する値

label

String

エンティティ・オブジェクトまたはビュー・オブジェクト用に構成されるラベル属性コントロール・ヒントの値を参照します。

updateable

Boolean

関連付けられている属性バインディングが更新可能な場合はtrueを戻します。

readOnly

Boolean

この属性コントロール・ヒントは、ADFデスクトップ統合独自のものです。関連付けられている属性バインディングが更新可能でない場合はtrueを戻します。

EL式のExcel式を評価する際の統合Excelワークブックのパフォーマンスを最適化するには、コンポーネントのReadOnlyプロパティに対して次の構文でEL式を記述することをお薦めします。

#{bindings.attributeID.hints.readOnly}

次の構文はお薦めしません。

=NOT(#{bindings.attributeID.hints.updateable})

属性コントロール・ヒントのreadOnlyプロパティは、A.1項「ADFデスクトップ統合で頻繁に使用するプロパティ」で説明しているADFデスクトップ統合コンポーネントのReadOnlyプロパティとは異なります。

mandatory

Boolean

関連付けられている属性バインディングの値が必須の場合はtrueを戻します。

dataType

String

属性コントロール・ヒントのデータ型を戻します。Fusion Webアプリケーションでは、複雑な名前の様々なデータ型をサポートできます。dataType属性コントロール・ヒントは、EL式の記述を簡略化するためにADFデスクトップ統合に導入されました。これにより、Fusion Webアプリケーションでサポートされるデータ型が、ADFデスクトップ統合でサポートされる次の値にマップされます。

  • string

  • number

  • date

  • boolean

  • other


ADFデスクトップ統合の属性コントロール・ヒントは、Webアプリケーションのモデル・メタデータで使用できる情報に基づきます。ADFデスクトップ統合では、ビュー・オブジェクトまたはエンティティ・オブジェクトのヒント値がサポートされますが、 ヒント値が実行時に行ごとのレベルで計算される場合は、プログラムによるヒント値のオーバーライドはサポートされません。