Oracle® Fusion Middleware Oracle Application Development Frameworkデスクトップ統合開発者ガイド 11gリリース1(11.1.1.6.0) B66694-01 |
|
前 |
次 |
この付録では、ADFデスクトップ統合のEL式の構文について説明するほか、EL式の記述および属性コントロール・ヒントの構成方法のガイドラインを提供します。
この付録の内容は次のとおりです。
次に、統合ExcelワークブックのEL式の特性と、EL式を記述する際の推奨事項を示します。
Oracle ADFコンポーネントのプロパティに適した型に正しく評価されるリテラル値。次に一部の例を示します。
ブール型の値true
およびfalse
-1
、0
および100
などの整数値
hello world
などの文字列値
1つ以上の有効なEL式の一部を含む文字列。次に有効な構文の例を示します。
#{row.bindings.ProductId.inputValue}
#{components.TAB416222534.errors}
#{res['excel.saveButton.label']}
有効なExcel式。Excel式の文字列は、文字=
で開始する必要があります。リテラル文字列に#{...}
式が含まれる場合、最初にADFデスクトップ統合がこの式を評価して、結果の値をExcel式の文字列に挿入します。その後、ExcelがExcel式を評価します。
EL式を記述する場合、次の点に注意してください。
Excel式の要素を#{...}
式の中で使用しないでください。
EL式に、Excelのセルの参照を含めることはできません。これは、EL式がADFメタデータ内で管理されるためです。参照されるセルを移動すると、ExcelはADFメタデータを更新できません。これを回避するには、Excelの数式バーの「名前ボックス」を使用して、名前付きのセルの参照または範囲を定義します。名前付きセルの参照または名前付きセル範囲の参照は、EL式から参照できます。名前付きセルの参照または範囲の定義の詳細は、Excelのドキュメントを参照してください。
ページ定義ファイルのEL式
ページ定義ファイルでEL式を記述するために使用する構文の詳細は、4.3項「統合Excelワークブックのページ定義ファイルの使用」を参照してください。
表B-1に、EL式をサポートするADFデスクトップ統合コンポーネントでサポートされる式のプロパティを示します。
これらのプロパティを参照するために、EL式では次の構文を使用します。
#{components.
componentID.property
}
componentID
はコンポーネントのIDを参照し、property
はプロパティ(rowCount
など)を参照します。
表B-1 ADFデスクトップ統合コンポーネントの式のプロパティ
プロパティ | コンポーネント・タイプ | プロパティの型 | 予期される実行時の値 | 設計時の値 |
---|---|---|---|---|
表 ROTable |
Int |
>=0 |
0 |
|
表 ROTable |
Int |
>= 0 AND < RowCount(ゼロ・ベースの索引) |
-1 |
|
表 |
String |
"insert" "update" |
"unknown" |
|
表 |
String |
なし |
なし |
|
Table.Column |
Boolean |
TRUE FALSE |
FALSE |
取得するものに応じて、次の構文を使用してEL式を記述します。
#{worksheet.errors}
ワークシート・エラーの詳細は、12.4項「統合Excelワークブックでレポートされるエラー」を参照してください。
#{workbook.params.
parameterName
}
parameterName
は、ワークブック初期化パラメータの名前です。これらのパラメータの使用の詳細は、14.5項「Fusion Webアプリケーションのページからワークブックへパラメータ値を渡す方法」を参照してください。
#{
resourceBundleAlias
['
resourceBundleKey
']}
resourceBundleAlias
はリソース・バンドルの別名で、resourceBundleKey
は文字列キーの値です。リソース・バンドルの詳細は、10.2項「統合Excelワークブックでのリソース・バンドルの使用」を参照してください。
表B-2に、Oracle ADFコントロール・バインディングでサポートされる構文とプロパティを示します。ADFデスクトップ統合でサポートされる属性コントロール・ヒント(controlHint
)の詳細は、表B-3を参照してください。
表B-2に示すEL式の一部は、5.8項「式ビルダーの使用」で説明している式ビルダーを使用して生成できます。その他のEL式は、表B-2の説明に従って記述する必要があります。
表B-2 Oracle ADFコントロール・バインディングの式のプロパティと構文
構文 | コンポーネント・タイプ | オブジェクトのプロパティ | 設計時の値 |
---|---|---|---|
式ビルダーを使用し、次の構文でEL式を生成します。 #{bindings. また、これらのEL式を次のEL式に追加して記述することもできます。
#{bindings. |
属性 |
属性コントロール・ヒント |
"" |
式ビルダーを使用し、次の構文でEL式を生成します。 #{bindings. |
リスト |
属性コントロール・ヒント |
"" |
表タイプのコンポーネントの列に対しては、次の構文でEL式を記述します。
#{row.bindings.
7.15項「ADF表コンポーネントへの動的な列の追加」で説明しているように、ADF表コンポーネントに動的な列を追加する場合は、次の構文でEL式を記述します。 #{bindings.
|
Table.Column |
inputValue |
"" |
ADFデスクトップ統合は、表B-3に示す属性コントロール・ヒント名の値を読み取ることができます。ADFデスクトップ統合がFusion Webアプリケーションから属性コントロール・ヒントの値を取得するために使用するEL式を記述します。表B-2は、実行時に属性コントロール・ヒントの値を取得するEL式の構文を示しています。
属性コントロール・ヒントは、Fusion Webアプリケーションで構成します。エンティティ・オブジェクトに属性コントロール・ヒントを追加する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』のエンティティ・オブジェクトの属性コントロール・ヒントの定義に関する項を参照してください。ビュー・オブジェクトに属性コントロール・ヒントを追加する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』のビュー・オブジェクトの属性コントロール・ヒントの定義に関する項を参照してください。
表B-3 ADFデスクトップ統合で使用する属性コントロール・ヒント
属性コントロール・ヒント | 型 | Fusion Webアプリケーションで構成する値 |
---|---|---|
String |
エンティティ・オブジェクトまたはビュー・オブジェクト用に構成されるラベル属性コントロール・ヒントの値を参照します。 |
|
Boolean |
関連付けられている属性バインディングが更新可能な場合は |
|
Boolean |
この属性コントロール・ヒントは、ADFデスクトップ統合独自のものです。関連付けられている属性バインディングが更新可能でない場合は EL式のExcel式を評価する際の統合Excelワークブックのパフォーマンスを最適化するには、コンポーネントの
#{bindings.
次の構文はお薦めしません。
=NOT(#{bindings.
属性コントロール・ヒントの |
|
Boolean |
関連付けられている属性バインディングの値が必須の場合は |
|
String |
属性コントロール・ヒントのデータ型を戻します。Fusion Webアプリケーションでは、複雑な名前の様々なデータ型をサポートできます。 |
ADFデスクトップ統合の属性コントロール・ヒントは、Webアプリケーションのモデル・メタデータで使用できる情報に基づきます。ADFデスクトップ統合では、ビュー・オブジェクトまたはエンティティ・オブジェクトのヒント値がサポートされますが、 ヒント値が実行時に行ごとのレベルで計算される場合は、プログラムによるヒント値のオーバーライドはサポートされません。