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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド
11g リリース1 (11.1.1.6.0)
B72084-01
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53 RSSサービスの統合

RSSサービスを使用すると、アプリケーション・ユーザーは、アプリケーション内でRSS 2.0形式のフィードを追加および表示できます。この章では、設計時にFrameworkアプリケーションにRSSビューアを統合する方法について説明します。

この章の内容は、次のとおりです。

RSSフィードの管理および使用の詳細は、次を参照してください。

53.1 RSSサービスの概要

Really Simple Syndication (RSS)は、1つの場所、つまりニュース・リーダーから、多くの異なるWebサイトのコンテンツにアクセスする手段を提供するものです。Oracle WebCenter Portalは、様々なWebCenter PortalサービスからのRSSフィードを表示するRSSビューアおよびサービスが含まれる、RSSサービスを備えています。RSSビューアを使用すると、Frameworkアプリケーション内で、異なるWebサイトからの外部ニュース・フィードを表示できます。

この項では、RSSサービスの機能と要件の概要を説明します。この項の内容は、次のとおりです。

53.1.1 RSSサービスの概要

アプリケーション・ページに外部ソースからのニュース・フィードを表示するには、図53-1に示すように、RSSビューア・タスク・フローを追加し、必要なRSSフィードのURLを指定します。アプリケーション・ユーザーは実行時にRSSフィードを表示できるようになります。

セキュアなアプリケーション・コンテンツへのアクセスを実現するために、RSSビューア・タスク・フローでは、外部アプリケーションとの統合をサポートして、リモート・フィードで認証する資格証明マッピング・サービスを提供します。外部アプリケーションの使用の詳細は、第69.13項「外部アプリケーションの使用」を参照してください。

図53-1 設計時に指定するRSSの詳細

設計時に指定するRSSの詳細
「図53-1 設計時に指定するRSSの詳細」の説明

53.1.2 RSSサービスの要件

RSSサービスには、バックエンド・サーバーは必要ありません。このサービスを使用するために、接続を設定する必要はありません。ただし、必要に応じて、RSSサービスのプロキシ・サーバーを設定できます。

53.1.3 実行時の処理

設計時に指定したRSSフィード・ロケーションのRSSニュース・フィードが、実行時に表示されます。ユーザーは、アプリケーション・ページの右上隅にあるRSSアイコンをクリックして、RSSフィード・ロケーションとして指定されているURLを開くことができます。

アプリケーション・ページの変更権限を持つユーザーであれば、RSSビューア・パラメータにアクセスして、レンダリングされるRSSフィードのURLを変更できます。

実行時のRSSサービスの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイドの「RSSサービスの使用」を参照してください。

図53-2 実行時のRSSフィード

図53-2の説明が続きます
「図53-2 実行時のRSSフィード」の説明

53.2 RSSサービスの基本構成

この項では、RSSサービスのプロキシ・サーバーを設定する方法と、FrameworkアプリケーションにRSSビューア・タスク・フローを追加する方法について説明します。

この項の内容は、次のとおりです。

53.2.1 RSSサービスのプロキシ・サーバーの設定

RSSサービスには接続は必要ありません。RSSフィードのURLをそのまま指すことができます。しかし、イントラネットおよびアプリケーションにとって外部のRSSフィードを指す場合は、アプリケーションのプロキシ・サーバーを設定する必要がある可能性があります。

RSSサービスのプロキシ・サーバーを設定する手順は、次のとおりです。

  1. Oracle JDeveloperで、「ツール」メニューから「プリファレンス」を選択します。

  2. 「プリファレンス」ダイアログで、左側のリストを下方向にスクロールし、「Webブラウザとプロキシ」を選択します。

  3. 右ペインの「Webブラウザとプロキシ」で、「HTTPプロキシ・サーバーを使用」を選択し、プロキシ・サーバーのホスト名とポート番号を入力し、例外を入力します(図53-3)。

  4. 「OK」をクリックします。

    図53-3 プロキシ・サーバーの設定

    図53-3の説明が続きます
    「図53-3 プロキシ・サーバーの設定」の説明

53.2.2 RSSサービスの設計時の追加

この項では、RSSビューア・タスク・フローについて説明し、これをアプリケーションに追加する方法について説明します。

この項の内容は、次のとおりです。

53.2.2.1 RSSビューア・タスク・フローについて

RSSサービスにはRSSビューアというタスク・フローが1つあり、これをアプリケーションに追加すると、ユーザーはRSSフィードにアクセスできるようになります。複数のインスタンスのタスク・フローをアプリケーションに追加し、「タスク・フロー・バインディングの編集」ダイアログを使用して、複数のRSSフィード・ロケーションを指すことができます。

53.2.2.2 RSSビューア・タスク・フローをアプリケーションに追加する方法

RSSビューア・タスク・フローをアプリケーションに追加する手順は、次のとおりです。

  1. 第7.2.1項「サービスを利用するようにアプリケーションを準備する方法」の手順に従い、必要に応じてセキュリティを実装し、カスタマイズ可能なページをアプリケーションで作成します。

  2. RSSビューア・タスク・フローを追加するカスタマイズ可能なページを開きます。

  3. 使用するRSSフィードが認証を要求する場合は、外部アプリケーションを作成します。認証が要求されない場合は、手順4に進みます。


    注意:

    外部アプリケーションの詳細は、第69.13項「外部アプリケーションの使用」を参照してください。


  4. 「リソース・パレット」で「WebCenter Portal - サービス・カタログ」を開き、「タスク・フロー」フォルダを開きます。

  5. 「RSSビューア」をクリックし、「デザイン・ビュー」内のページにこれをドラッグし、「リージョン」を選択します。

  6. 「タスク・フロー・バインディングの編集」ダイアログで、RSSフィードのURLを指定します。RSSフィードの認証で外部アプリケーションを使用する場合は、図53-4に示すように、その名前(アプリケーション表示名ではなく、アプリケーション名)を指定します。

    図53-4 RSSサービスの「タスク・フロー・バインディングの編集」ダイアログの例

    図53-4の説明が続きます
    「図53-4 RSSサービスの「タスク・フロー・バインディングの編集」ダイアログの例」の説明

    表53-1に、RSSビューア・タスク・フローのバインディング・パラメータに指定できる値を示します。

    表53-1 RSSビューア・タスク・フローのバインディング・パラメータ

    パラメータ

    rssFeedLocation

    RSSフィードのロケーションを入力します。たとえば、Oracleプレス・リリースのRSSフィードを使用するには、次のように入力します。

    ${'http://www.oracle.com/rss/rss_ocom_pr.xml'}
    

    extAppId

    RSSフィードでFrameworkアプリケーションを認証する場合に使用する外部アプリケーションの名前を入力します。RSSフィードが認証を要求しない場合は、このサービス用の外部アプリケーションを設定し識別する必要はありません。


  7. 「OK」をクリックしてページを保存します。ページにバインディングが表示されます。

    ページの「ソース」タブを参照すると、例53-1に示されているRSSビューア・タスク・フローがページ・ソースに表示されます。

    例53-1 ページ・ソースのRSSビューア・タスク・フロー

    <af:form id="f1">
         <af:region value="#{bindings.RSSViewerTaskFlow1.regionModel}" id="r1"/>
         <af:region value="#{bindings.RSSViewerTaskFlow2.regionModel}" id="r2"/>
    </af:form>
    

53.2.2.3 RSSビューア・タスク・フローのパラメータを変更する方法

RSSビューア・タスク・フローには、必須およびオプションのタスク・フロー・バインディング・パラメータがあります。

パラメータ値は、ページにタスク・フローをドロップするときまたはページにタスク・フローを配置した後に調整できます。

  1. ページの下部にある「バインディング」タブ(「ソース」タブの横)をクリックします。

  2. 「実行可能ファイル」の下に、追加したRSSビューア・タスク・フローがリストされています(図53-5)。

    図53-5 ページ・データ・バインディング定義

    図53-5の説明が続きます
    「図53-5 ページ・データ・バインディング定義」の説明

  3. タスク・フローを選択し、「実行可能ファイル」という見出しの横にある、「選択した要素を編集します。」(鉛筆)アイコンをクリックします。

  4. 「タスク・フロー・バインディングの編集」ダイアログで、必要に応じてバインディング・パラメータ値を変更します。

  5. 終了したら、「OK」をクリックします。

  6. ページを保存して実行し、結果を表示します。

53.2.3 RSSビューア・サービスのセキュリティの設定

パブリックRSSフィードでRSSサービスを使用する場合、セキュリティを設定する必要はありません。認証を要求するRSSフィードでRSSサービスを使用する場合は、RSSフィードへのアクセス用のユーザー資格証明またはパブリック資格証明を設定するFrameworkアプリケーション用の外部アプリケーションを設定できます。


注意:

アプリケーション・コンテンツの保護のために、ニュース・リーダーはBasic認証をサポートする必要があります。


外部アプリケーションの使用の詳細は、第69.13項「外部アプリケーションの使用」を参照してください。

認証ユーザーにのみ、セキュアなRSSフィードが表示されます。ユーザーが認証されず、RSSフィードが保護されていない場合、外部アプリケーションでパブリック資格証明を指定しないかぎり、RSSビューアにコンテンツは表示されません。


注意:

RSSビューア・タスク・フローをFrameworkアプリケーションに追加すると、authenticated-roleに表示権限が自動的に追加されます。