この章では、WebLogic Serverの学習および操作の様々な方法を紹介するWebLogic Serverコードのサンプルやサンプル・アプリケーションについて説明します。カスタム・インストールでサーバー・サンプルを選択すると、これらのサンプルやサンプル・アプリケーションがインストールされます。
この章の内容は以下のとおりです。
WebLogic Serverでは、任意でAPIコード・サンプルをWL_HOME\samples\server\examples\src\examples
にインストールされます。WL_HOME
はWebLogic Serverインストール先の最上位ディレクトリを示します。サンプルは、「スタート」メニューから利用できます。Linuxや他のプラットフォームでは、WL_HOME/samples/domains/wl_server directory
ディレクトリからサンプル・サーバーを起動できます。
サンプル・ドメイン用の管理ユーザー名/パスワードは、weblogic/welcome1
です。
注意:
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Oracle WebLogic Serverは、Java Platform, Enterprise Edition (Java EE) 6仕様を完全サポートしています。Java EE 6の例によって、Java EE 6 APIとOracle WebLogic Server専用機能を実装する方法を詳しく解説します。例は次のカテゴリに分類されます。
Beanの検証: JPAエンティティ、Java SEからのJPA、およびJSF管理対象BeanによるBean検証機能を使用します。
CDI (Context and Dependency Injection): 型安全な依存関係インジェクション、インターセプタ、およびプロデューサを使用してCDIを紹介します。
データ・ソース: @DataSourceDefinition
アノテーションを使用します。
EJB 3.1: 非同期メソッド、カレンダ・ベース・タイマー、WARファイルにおける簡単なプログラミング・モデルとパッケージ化、ポータブル・グローバルJNDI名、シングルトン・セッションBeanを使用します。
RESTful Webサービス(JAX-RS) 1.1用Java API: JAX-RSを使用してRESTful Webサービスを構築します。
Java EE Connector Architecture 1.6: Java EE Connector Architectureを使用し、株式取引アプリケーションを使用する2つのアプリケーションを同時に接続します。
JPA 2.0: JPA Criteria Query APIと@ElementCollection
マッピング型を使用します。
JSF 2.0: AjaxのWebアプリケーションへの組込み、ブックマーク可能なWebアプリケーションの作成、Faceletsとテンプレートの使用を行います。
サーブレット3.0: サーブレット、フィルタ、リスナーに対するアノテーションの使用、マルチパート・ファイルを使用したファイル・アップロードの処理、非同期サーブレットとリクエストの処理、プログラミングの安全性、およびサーブレットWebフラグメンツの使用を行います。
これらの例によって、追加のJava EE APIとOracle WebLogic Server専用機能を実装する方法を詳しく解説します。例は次のカテゴリに分類されます。
データベース接続: DataSource、MultiDataSourceおよびRowsetを使用します。
EJB: ステートレスEJB、ステートフルEJB、エンティティEJB、メッセージドリブンEJB、その他EJBを作成します。
国際化: シンプル・メッセージ・カタログを使用したアプリケーションを国際化します。
メッセージング: JMSトピック、JMSキュー、メッセージドリブンBeanを使用します。
リソース・アダプタ: エンティティEJBを使用してJava EEコネクタ・アーキテクチャのリソース・アダプタと対話します。
セキュリティ: Java認証・許可サービスのSAMLおよびアウトバウンドと双方向SSLを使用します。
トランザクション: JTAを使用した分散トランザクションを実行します(トランザクションには、2つのXAリソースにわたる2フェーズ・コミット・プロトコルを使用します)。
Webアプリケーション: 簡単なサーブレットおよびJSPを作成したり、HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーを使用したり、様々なことを行います。
Webサービス: JWSアノテーションを使用した様々なWebサービスを作成します。
XML: StAX APIおよびXMLBeanを使用します。
クラスタ: EJBをクラスタリングし、HTTPセッション状態レプリケーションを使用します。
WebLogic Scripting Tool: WebLogic Scripting Tool (WLST)を使用して、実行中WebLogic管理サーバーを構成および管理します。
分割開発: WebLogic分割開発ディレクトリ構造を使用して、エンタープライズ・アプリケーションのビルド、パッケージ化、デプロイを行います。
サービス・コンポーネント・アーキテクチャ: WebLogic SCA、軽量Spring 2.5(またはそれ以降)のコンテナを、主要な機能の多くを示すショッピング・カート・アプリケーションで使用します。
Spring: Springにより簡略化された構成をSpringベースのWebアプリケーションで使用します。
Avitek Medical Record (MedRec)は、WebLogic ServerおよびJava EEの機能とベスト・プラクティスを例示する総合的な学習用サンプル・アプリケーションです。Server Exampleをインストールする場合は、Avitek Medical RecordはWindowsの「スタート」メニューから利用できます。Linuxおよびその他のプラットフォームでは、WL_HOME/samples/domains/medrec directory
ディレクトリから起動できます。WL_HOME
はWebLogic Serverインストール先の最上位ディレクトリです。
サンプル・アプリケーションのMedRec(Spring)では、Spring 3.0.xアプリケーションの開発例を示します。
Medical Recordドメイン用のデフォルト管理ユーザー名およびパスワードは、それぞれweblogic/welcome1
です。
Derbyは、JavaやJDBC、SQL標準に基づいたオープン・ソースのリレーショナル・データベース管理システムです。デモ用データベースとしてサンプル・アプリケーションやサンプル・コードで使用するために、WebLogic Serverにバンドルされています。Derbyの詳細は、http://db.apache.org/derby
を参照してください。