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Oracle® Database Applianceスタート・ガイド
リリース2.3 for Linux x86-64
B69545-01
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3 Oracle Database ApplianceでのOracleソフトウェアのデプロイ

この章では、Oracle Database Applianceが設置場所に配置された後に実行するタスクのチェックリストについて説明します。Oracle Database Applianceの構成を完了するには、約1時間必要です。この章は次の項で構成されています:


関連項目:

デプロイ・プロセスの概要を示す『Oracle Database Applianceセットアップ・ポスター』

エンドユーザー・バンドルを転送するためのネットワークの構成

次の手順を使用して、初期ネットワーク接続を構成し、エンドユーザー・バンドルをダウンロードします。


注意:

このネットワーク構成は、最終イメージ構成時に置換されます。

  1. 最低要件として、パブリック・ゲートウェイにアクセスできるイーサネット・ケーブルがeth2/eth3 (パブリック・インタフェースであるbond0)に取り付けられていることを確認します。参考には、図1-2を参照してください。

  2. root、パスワードwelcome1としてログインし、ディレクトリを/opt/oracle/oak/bin/に変更します。

  3. コマンドoakcli configure firstnetを実行してネットワークを構成し、最初のノード、ネットマスクおよびゲートウェイのパブリック・アドレス用のパブリックIPアドレスを指定するプロンプトに応答します。次に例を示します。

    # ./oakcli configure firstnet
    

    出力結果は、次のようになります。

    Select the interface to configure network on [bond0 bond1 bond2 xbond0]:bond0
    Configure DHCP on bond0?(yes/no):no
    INFO: Static configuration selected
    Enter the IP address to configure:192.0.2.18
    Enter the netmask address to configure:255.255.252.0
    Enter the gateway address to configure:192.0.2.1
    Plumbing the IPs now
    Restarting the network
    :::::::::::::::::
    
  4. 外部クライアント上で、My Oracle Supportにログオンし、次のOracle Database Applianceセクションにアクセスします。

    https://support.oracle.com/CSP/main/article?cmd=show&type=NOT&id=888888.1

  5. 「Latest Releases」セクションで、現在のOracle Database Applianceのエンドユーザー・バンドル・イメージを外部クライアントにダウンロードします。

  6. 一時ネットワークを介してscpを使用するか、USBドライブを使用して、アプライアンス上の場所(/tmpなど)にイメージをコピーします。


    注意:

    USBドライブは、FAT32、ext3またはext4としてフォーマットする必要があります。NTFSファイル・フォーマットはサポートされていません。

    構成ファイルを作成し、それをインストール時に使用する場合、そのファイルも外部クライアントからアプライアンスにコピーします。

    たとえば、ホスト名oda_hostを使用して静的IPアドレスを設定し、oakcli configure firstnetを使用してこのアドレスでOracle Database Applianceを構成した場合、イメージ・バンドルをダウンロードしたクライアント上のフォルダにナビゲートし、次のようなセキュア・コピー・コマンド(scp)を入力してバンドルを転送します。

    scp root@oda_host:p12978712_21000_Linux-x86-64.zip /tmp*
    

    注意:

    13文字を超えるhost nameは使用しないでください。host nameには-c,という2文字が追加されるため、host nameの長さ合計は15文字を超えることができません。また、host nameにはすべて小文字を使用することをお薦めします。

  7. ディレクトリを/opt/oracle/oak/binに変更します。

  8. コマンド構文oakcli unpack -package /directory_path/package_nameを使用して、Oracle Database Applianceソフトウェア・イメージを解凍します。directory_pathはイメージが置かれているパスです。

    たとえば、イメージ・ファイルが/tmpにある場合、p12978712_21000_Linux-x86-64.zipを解凍するには、次のコマンドを入力します。

    # ./oakcli unpack -package /tmp/p12978712_21000_Linux-x86-64.zip
    

    このコマンドによって、ファイルを解凍し、それをデプロイメントに必要な場所に配置します。


注意:

この項で説明されているものと同じ構成手順を使用して2.2パッチをコピーすることもできます。

ローカル・ログインを使用したシステムへの接続

Oracle Database Applianceには、モニター、キーボードまたはマウスが備えられていません。ローカルでログインするには、サーバーの1つのグラフィック・カード・ポートにモニターを取り付け、USBポートにキーボードおよびマウスを取り付けます(図1-2、コールアウト7)。シリアル・ポートとともにOracle Integrated Lights Out Manager (Oracle ILOM)構成を使用することもできます。

デフォルトでは、Oracle Database Applianceは実行レベル3で実行されます。X Window Systemをアクティブ化するには、端末インタフェースから次のコマンドを入力します。

# startx 

関連項目:

『Oracle Database Applianceオーナーズ・ガイド』

既存の構成ファイルを使用したOracle Database Applianceの構成

  1. 既存の構成ファイルをOracle Database Applianceにコピーします。

  2. Oracle Database Applianceノードにrootとしてログインします。デフォルトのパスワードはwelcome1です。

  3. ディレクトリを/opt/oracle/oak/binに変更し、次のコマンドを入力します。

    # ./oakcli deploy conf onecommand.param
    

注意:

インストール時に問題が発生した場合は、node0から/opt/oracle/oak/onecmd/cleanupDeploy.plコマンドを実行できます。

このコマンドにより、サーバーがデプロイ前の状態に戻ります。これにより、デプロイを再実行できるようになります。

デプロイの再初期化の詳細は、次を参照してください。

Oracleソフトウェアのアンインストールおよびストレージの再初期化


Oracle Database Applianceの新規構成の起動

  1. 最初のノード(シャーシの下部にあるサーバーnode0)から、新規構成を実行します。

  2. rootとしてログインします。デフォルトのパスワードはwelcome1です。

  3. ディレクトリを/opt/oracle/oak/binに変更し、次のコマンドを入力します。

    # ./config.sh
    

    Windowsクライアントから構成を実行している場合、次のコマンドを入力します。

    config.bat
    
  4. 「Welcome」ページが開きます。「Next」をクリックします。

  5. 「Configuration Type」ページで、「Typical」または「Custom」のいずれかを選択します。


    注意:

    この手順では、「Typical」構成について説明します。「Custom」構成の場合、追加のネットワーク・インタフェース、NTPサーバー、非標準のOracle Cloud File Systemのストレージ、Oracle Auto Service Request、Oracle ILOMおよびその他のオプションを構成できます。

  6. 「System Information」ページで、システム名を指定し、リージョンおよびタイム・ゾーンを選択します。また、データベース・デプロイメント・タイプを次から選択します。

    • シングル・インスタンス

    • Oracle RAC

    rootユーザーの新規パスワードを指定するよう求められます。

  7. 「Network Information」ページで、ドメイン名、ネットワーク内のドメイン・ネーム・サーバー、パブリックIPアドレス、パブリックIPアドレスが配置されるパブリック・アドレス・サブネットのネットマスク、およびデフォルト・ゲートウェイを指定します。

    ノード1のパブリックIPアドレスに1つのアドレスを入力し、[Return]を押すことをお薦めします。Oracle Appliance Managerでは、すべてのパブリックIPアドレスに、指定したアドレスのサブネットからの連続したアドレスを移入します。この情報を使用して、ネットワーク・ドメイン・ネーム・サーバー上でこれらのアドレスを構成します。

    たとえば、ノード1のパブリックIPアドレスに指定したアドレスが192.0.2.18で、サブネット・マスクが255.255.252.0の場合、Oracle Appliance Managerでのデフォルトのパブリック・ゲートウェイの割当ては192.0.2.1で、ノード・アドレスは次のように割り当てられます。

    1. ノード1のパブリックIPアドレス: 192.0.2.18

    2. ノード2のパブリックIPアドレス: 192.0.2.19

    3. ノード1の仮想IP (VIP)アドレス: 192.0.2.20

    4. ノード2の仮想IP (VIP)アドレス: 192.0.2.21

    5. SCANアドレス(2つのアドレス): 192.0.2.22、192.0.2.23

    パブリック・ゲートウェイは、常にクラスタのパブリック・アドレスと同じサブネットにある必要があります。


    関連項目:

    このページの例は手順「Oracle Appliance Managerコンフィギュレータの使用」を参照

  8. 「Database Information」ページで、データベースの名前を指定し、データベース・サイズおよび言語を選択します。

    • 非常に小規模 (SGA 4096-8192 MB、PGA 2048-4096 MB)、200プロセス、16 MBログ・バッファ、1 GBオンラインREDOログ・ファイル

    • 小規模 (SGA 8192-16384 MB、PGA 4096-8192 MB)、400プロセス、16 MBログ・バッファ、1 GB REDOログ・ファイル

    • 中規模 (SGA 16384-24576 MB、PGA 8192-12288 MB)、800プロセス、32 MBログ・バッファ、2 GB REDOログ・ファイル

    • 大規模 (SGA 24576-49152 MB、PGA 12288-24576 MB)、1200プロセス、64 MBログ・バッファ、4 GB REDOログ・ファイル

    • 非常に大規模 (SGA 49152 MB、PGA 24576 MB) 2400プロセス、64 MBログ・バッファ、4 GB REDOログ・ファイル

    「Oracle Database Applianceのデータベース・テンプレート」を参照して、どのデータベース・サイズが最適であるかを決定します。

  9. 「Summary」ページで、選択した構成オプションを確認します。「Save」をクリックして構成ファイルを保存するか、「Back」をクリックして選択した内容を変更します。「Install」をクリックして、デプロイメントを開始します。構成の完了後に、システムが検証されます。


    注意:

    インストール時に問題が発生した場合は、node0から次のコマンドを実行できます。

    /opt/oracle/oak/onecmd/cleanupDeploy.p1

    このコマンドにより、サーバーがデプロイ前の状態に戻ります。これにより、デプロイを再実行できるようになります。

    デプロイの再初期化の詳細は、次の項を参照してください。

    Oracleソフトウェアのアンインストールおよびストレージの再初期化