この章では、Oracle Database Applianceのトラブルシューティング方法に関する情報について説明します。この章は次の項で構成されています:
Oracle Database Applianceには、サポートの問題の迅速な解決に役立つ診断および検証ツールが含まれています。アプライアンスに問題が発生した場合、このツールを使用して、環境が適切に構成されていること、およびベスト・プラクティスが有効であることを確認します。サービス・リクエストを送信する場合、このツールを使用して、関連するログ・ファイルをOracleサポート・サービスにアップロードします。
この項では、Oracle Database Applianceの検証ツールのリファレンスを示します。
コマンドoakcli validate
を使用して、Oracle Database Applianceのステータスを検証します。
コマンドは次の構文を使用します。check1
およびcheck2
はカンマ区切りのチェックのリストにある2つのシステム・チェックで、output_file_name
は検証出力ファイルに指定する名前です。
oakcli validate -h oakcli validate [-V | -l | -h] oakcli validate [-v] [-f output_file_name] [-a | -d | -c check1[,check2]]
表7-1 Oracle Database Applianceの検証ツール・オプション
オプション | 目的 |
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カンマ区切りのチェックのリストを実行します。このコマンドを使用して、特定のチェックまたはチェックのリストを実行します。 |
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デフォルトのシステム・チェックを実行します。表7-2で説明されているように、デフォルトのシステム・チェックは、 |
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出力ファイルを作成します。 |
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ヘルプ情報を出力します。 |
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すべてのシステム・チェック・オプションをリストし、オプションについて説明します。 |
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詳細出力を行います。 |
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検証ツール・バージョンを出力します。 |
表7-2 Oracle Database Applianceのシステム・チェック
チェック | 目的 |
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デプロイ済のシステム上で |
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パブリックおよびプライベートのネットワーク・ハードウェア・コンポーネントを検証します。 |
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オペレーティング・システム・ディスクおよびファイル・システム情報を検証します。 |
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Oracle ILOMセンサー・データの読取りに基づいて、システム・コンポーネントを検証します。 |
次の項で、すべての検証コマンド・オプションのリストおよび説明を示します。
$ ./oakcli validate -l
すべてのシステム・チェックを実行します。
$ ./oakcli validate -a
ディスク測定のシステム・チェックを実行します。
$ ./oakcli validate -c DiskCalibration
ハードウェア・システム・コンポーネントおよびネットワーク・コンポーネントを検証するシステム・チェックを実行します。
$ ./oakcli validate -c SystemComponents,NetworkComponents
Oracle Database Applianceの構成中にエラーが発生した場合、次のメッセージおよび処置を確認してください。
Oracle Database Appliance 2.2へのアップグレードには、—infra
、—gi
および—database
という3つのオプションがあります。—infra
オプションには、Oracle Enterprise LinuxからOracle UEKへのアップグレードが含まれます。—infra
で2.2にアップグレードする前、オペレーティング・システムは11.2.0.2.x Grid Infrastructureを備えたOracle Enterprise Linuxです。—infra
でのアップグレード後、オペレーティング・システムは、Oracle UEK、およびOracle UEKと互換性のない11.2.0.2.x ACFSです。
たとえば、Oracle Linux 2.6.32-300.11.1.el5uekにアップグレードすると、reco.acfsvol.acfs
およびora.registry.acfs
が一時的にOFFLINE状態になります。これは、2.6.32-300.11.1.el5uekがOracle 11.2.0.2.x ACFSをサポートしていないためです。ただし、Oracle Grid Infrastructureを11.2.0.3.2にアップグレードすると、これらのコンポーネントは再度オンラインになります。
—gi
オプションを使用してOracle Database Appliance 2.2にアップグレードします。このバージョンのソフトウェアには、Oracle UEKと連携して動作するOracle ACFSモジュールが含まれるOracle Grid Infrastructure 11.2.0.3.2が含まれます。
詳細は、My Oracle Supportのノート1369107.1を参照してください。
https://support.oracle.com/CSP/main/article?cmd=show&type=NOT&id=1369107.1
この項では、インストール中に発生する可能性があるOracle Integrated Lights Out Manager (Oracle ILOM)のトラブルシューティング問題について説明します。
Oracle ILOMの構成でエラーが発生した場合、次のタスクを最初に実行してください。
必要なJDKバージョンがサーバーにインストールされていることを確認します。jdk-6u24-linux-i586.rpmなどの32ビットJDKが必要です。JDKをダウンロードするには、次の場所にアクセスしてください。http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html
.
環境をチェックして、リモート・コンソールが起動できるように、必要なJavaアプリケション(たとえば、Java Web Start、javaws
)がインストールされていることを確認します。
次に、Oracle Integrated Lights Out Managerリモート・コンソールの使用時に発生するメッセージを示します。
http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html
.
システム・フォルトが発生した場合、ディレクトリ/opt/oracle/oak/bin
内のコマンドoakcli manage diagcollect
を使用して、Oracle Database Applianceからログ・ファイル情報を収集します。Applianceに格納されたログ・ファイル情報が収集され、Oracleサポート・サービスに送信可能な単一のログ・ファイルに情報がパッケージ化されます。ファイルの場所は、コマンド出力で指定されます。
Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Real Application Clustersをアンインストールする必要がある場合、Oracle Appliance ManagerユーティリティcleanupDeploy.pl
を使用して、アンインストールを実行します。
注意: このコマンドを実行すると、ストレージが再初期化され、既存のデータは破棄されます。 |
Oracleソフトウェアをアンインストールするには、次の手順を実行します。
root
としてログインします。
ディレクトリを/opt/oracle/oak/onecmd
に変更します。
コマンドcleanupDeploy.pl
を実行します。次に例を示します。
# ./cleanupDeploy.pl