この付録では、Oracle Database Applianceに関する参照情報について説明します。項目は次のとおりです。
表A-1 Oracle Database Applianceのシステム仕様
項目 | 値 |
---|---|
CPU |
|
ホスト・バス・アダプタ(HBA) |
サーバー・ノード(システム・コントローラ)ごとに2つのHBA |
ネットワーク・インタフェース |
|
ネットワーク帯域幅(外部) |
6つの1 GBインタフェースおよび2つの10 GBインタフェース |
ネットワーク帯域幅(内部) |
サーバー・ノードごとに2つの1 GBインタフェース。 |
ストレージHDD (オペレーティング・システム) |
サーバー・ノードごとに2台の500 GB内部ディスク(ミラー化) |
ストレージSDD (+REDO) |
4台の73 GB SSD |
ストレージHDD (+DATA、+RECO) |
20台の600 GB SASディスク |
メモリー |
サーバー・ノードごとに96 GBメモリー |
この項には、次の表が記載されています。
表A-2 Oracle Database Applianceのディレクトリ・パス
項目 | 値 |
---|---|
Gridホーム |
/u01/app/11.2.0.3/grid |
Gridベース |
/u01/app/grid |
Oracleホーム |
/u01/app/oracle/product/11.2.0.3/dbhome_1 |
Oracleベース |
/u01/app/oracle |
Oracleインベントリ |
/u01/app/oraInventory |
表A-3 Oracle Database Applianceのディスク・グループおよびストレージ情報
項目 | 値 |
---|---|
ASMディスク・グループ + DATAサイズ |
1.6 TB (高い冗長性)または3.2 TB (バックアップ用外部ストレージを使用した高い冗長性) |
ASMディスク・グループ + RECOサイズ |
2.127 TB (高い冗長性)または0.526 TB (バックアップ用外部ストレージを使用した高い冗長性) |
ASMディスク・グループ + REDOサイズ |
91.155 GB (高い冗長性) |
Dataディスク名 |
HDD_Ex_Sxx_wwidp1、Sxxは範囲S00-S19です |
Recoディスク名 |
HDD_Ex_Sxx_wwidp2、Sxxは範囲S00-S19です |
Redoディスク名 |
SSD_Ex_Sxx_wwidp1、Sxxは範囲S20-S23です |
Oracle ACFS ( |
/dev/asm/acfsvol |
物理ボリューム名 |
/dev/md1 |
物理ボリューム・サイズ |
465.66 GB |
物理エクステント・サイズ |
32768 (32 MB) |
ボリューム・グループ名 |
VolGroupSys |
ボリューム・グループ形式 |
lvm2 |
ボリューム・グループ・サイズ |
465.66 GB |
論理ボリューム名( |
/dev/VolGroupSys/LogVolOpt |
論理ボリューム・サイズ( |
30.00 GB |
ブロック・デバイス( |
253:1 |
論理ボリューム名( |
/dev/VolGroupSys/LogVolRoot |
論理ボリューム・サイズ( |
30.00 GB |
ブロック・デバイス( |
253:0 |
論理ボリューム名( |
/dev/VolGroupSys/LogVolRoot |
論理ボリューム・サイズ( |
30.00 GB |
ブロック・デバイス( |
253:3 |
データベース・ブロック・サイズの標準構成 |
8192 KB (4096-32768からのカスタム・インストールで定義可能) |
表A-4 Oracle Database ApplianceのOracleグループおよびユーザー構成
項目 | 値 |
---|---|
Oracle Grid Infrastructureインストール所有者 |
|
Oracle Databaseインストール所有者 |
|
Oracle Databaseシステム管理者 |
|
Oracle Database汎用管理者 |
|
Oracleインベントリのシステム権限グループ |
|
Oracle ASM管理者のシステム権限 |
|
Oracle ASMユーザーのシステム権限 |
|
Oracle ASMオペレータのシステム権限 |
|
Oracle Database管理者のシステム権限 |
|
Oracle Databaseオペレータのシステム権限 |
|
表A-5 Oracle Database Applianceのシステム構成
項目 | 値 |
---|---|
Red Hat Compatible Kernelを使用したOracle Linux |
Oracle Linux 5.8 UEK |
Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseバージョン(初期リリース) |
|
SCANポート番号 |
1521 |
Oracle Enterprise Edition DBコントロール・ポート |
1158
|
この項では、Oracle Appliance Managerのコマンドライン・ツールGridInst.pl
について説明します。
Oracle Appliance Managerでは、Oracle Database Applianceハードウェア、オペレーティング・システム・ソフトウェア、Oracle Grid Infrastructureソフトウェア、およびOracle Databaseソフトウェアに対して、システム検証およびパッチ適用を行います。
Oracle Appliance Managerが特定のステップで失敗した場合、GridInst.pl
を-r
オプションで実行し、Oracle Appliance Managerで失敗としてレポートされたステップを指定することによって、インストールを完了できます。
たとえば、Oracle Appliance Managerでステップ12の失敗がレポートされた場合、次のコマンドを実行します。
GridInst.pl -r 12-24
表A-6 GridInst.plのコマンド・オプション
コマンド・フラグ | 説明 |
---|---|
-d |
デバッグ。このコマンド引数を入力すると、ステップでのコマンドの実行を続行するには、 |
-h |
ヘルプ。コマンド構文で提供されます。このコマンド引数によって、他の引数がオーバーライドされます。 |
-n |
エラーを無視します。このコマンドによって、発生するエラーが無視されます。 |
-l |
|
-s number |
コマンドのステップ番号を実行します。例: |
-r number_a-number_b |
指定した最初のステップから、指定した最後のステップまで、コマンドを実行します。エラーがない場合、一時停止することなく順番に各ステップを実行します。例: |
-v |
|
Oracle Appliance Managerコンフィギュレータを使用しない場合、次のチェックリストを使用して、構成を手動で確認します。
次の表に、システム情報を示します。
表A-7 システム詳細構成のチェックリスト
値 | システム情報 | 説明 |
---|---|---|
システム名 |
Oracle Database Applianceで実行しているクラスタの名前を指定します。この名前は、Oracle Database Applianceネットワーク・アドレスのデフォルトのルート・ワードとしても使用されます。この名前は、RFC-952標準に記載されているホスト名の仕様に準拠している必要があります。たとえば、この名前は英数字の名前である必要があり、数字で始めることはできません。 |
|
リージョン |
Oracle Database Applianceシステムを操作する予定のリージョンを選択します。 |
|
タイム・ゾーン |
Oracle Database Applianceシステムを操作する予定のタイム・ゾーンを選択します。 |
|
データベース・デプロイメント |
操作するデプロイメント・オプションのタイプを次から選択します。
|
注意: 13文字を超えるhost name は使用しないでください。host name には-c, という2文字が追加されるため、host name の長さ合計は15文字を超えることができません。また、host name にはすべて小文字を使用することをお薦めします。 |
デフォルトで、ネットワーク・インタフェースの名前は、インストール中に指定したOracle Database Applianceのシステム名から導出されます。また、デフォルトで、パブリックIPアドレス用のアドレスは、ノード0のパブリックIPアドレスに指定したアドレスから順に割り当てられます。
構成に指定する名前とアドレスがドメイン・ネーム・サーバー(DNS)で構成されていることを確認してください。DNSが使用不可能であっても、1つ以上のパッチセットとともに、指定したアドレスは、IPの名前およびアドレスの解決を提供するために/etc/hosts
ファイルで構成されます。
SCANの機能を使用できるようにするためにDNSを使用することをお薦めします。SCANの詳細は、「ネットワーク管理構成のチェックリスト」を参照してください。DNSを使用しないでデプロイするが、後でDNSを作成し、SCANを追加する場合、『Oracle Database Applianceリリース・ノートfor Linux x86-64』で説明されているように追加のVIPアドレスを指定する必要があります。
カスタム構成を実行し、IPアドレスを自分で選択するには、表A-9を使用して、Oracle Database Applianceシステムの必須アドレスのネットワーク・アドレスを構成するのに役立てます。次のノード・アドレスの完全修飾ドメイン名(完全名およびIPアドレス)を取得します。
注意: 正しく構成されたOracle Database Applianceでは、ノードに対して同じサブネット上で少なくとも6つのパブリック・アドレスが必要です。つまり、各ノードのパブリックおよび仮想のIP名とアドレス、およびクラスタの単一クライアント・アクセス名(SCAN)に解決される2つのアドレスが必要です。すべての名前は、英数字とハイフン("-")は使用できるがアンダースコア("_")は使用できないという、RFC-952標準に準拠している必要があります。 |
表A-8 ネットワーク・アドレス構成のチェックリスト
各ノードにパブリック・インタフェース用のIPアドレスを指定します。このインタフェースはbond0
(eth2とeth3のボンド)で、ノードのホストIPアドレスに使用されます。
カスタム・インストールを選択した場合、次のオプションのインタフェースに名前およびアドレスを指定できます。
bond1
(1 GBのネットワーク・イーサネット・ボンド)
bond2
(1 GBのネットワーク・イーサネット・ボンド)
xbond0
(バックアップなど、10 GBの大容量の転送)
bond1
およびbond2
を、管理、バックアップ、障害時リカバリまたはネットワーク・インタフェースを必要とするその他のオプションに使用します。各インタフェースのネットマスクおよびゲートウェイを指定する準備をします。
次の情報があることを確認します。
表A-9 システム構成情報のチェックリスト
チェック | 必須情報 | 値 |
---|---|---|
Oracle Database Applianceのサーバー名 |
||
Oracle Database Applianceのサーバー・ドメイン名 |
||
パブリック・ゲートウェイ・アドレス |
||
ドメイン・ネーム・サーバー(DNS)アドレス |
||
ネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)サーバー・アドレス |
||
サブネット・マスク |
||
Oracle Integrated Lights Out Manager (Oracle ILOM)ローカル・シリアル・コンソール |
||
ノード1のOracle ILOMが割り当てられたサーバーのSPアドレス |
||
ノード2のOracle ILOMが割り当てられたサーバーのSPアドレス |
||
ノード1に構成されたOracle ILOMホスト名 |
||
ノード2に構成されたOracle ILOMホスト名 |
||
ネットワーク・ケーブルはすべてのIPアドレス・ポートに接続されています(図1-2を参照) |
|
各サーバーのローカル・システム時間が同期されるように、各サーバーにネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)サービスが構成されていますか。
NTPサーバーがあり、NTPを使用してノード間の時刻を同期化する場合、サーバーのアドレスを指定する準備をしてください。それ以外の場合は、Oracle Grid Infrastructureソフトウェアが、クラスタ時刻同期化サービス(CTSS)を使用して、ノード間の時刻の同期化を行います。
パブリックIPアドレスのケーブルは、クラスタの単一点障害を回避するために、冗長なスイッチに差し込まれていますか。
Oracle Database Applianceには、どのルート・パスワードを使用する必要がありますか。ルート・パスワードは、ご使用のシステムのセキュリティ要件に従う必要があります。
ストレージ管理は、Oracle Database Applianceに統合されています。追加のストレージ構成は必要ありません。
Oracle Database Applianceには、両方の操作ファイル(オペレーティング・システム、Oracle Grid Infrastructureホーム、Oracle Databaseホーム、ツール)、ユーザー・データ(データベース・ファイル)およびログ・ファイル(データベースREDOログ)用に統合されたストレージが含まれています。操作ファイルは、各サーバー内のミラー化された500 GBの内部システム・ディスクに格納されています。データは、共有ストレージ・ベイ内の20台の600 GBディスクに格納されており、いずれかのサーバーにアクセスできます。データベースREDOログ・ファイルは、共有ストレージ・ベイ内の4台の73 GBソリッド・ステート・ドライブ(SSD)に格納されています。