ヘッダーをスキップ
Oracle® Database Applianceスタート・ガイド
リリース2.3 for Linux x86-64
B69545-01
  目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
 
次
 

A Oracle Database Applianceの参照情報

この付録では、Oracle Database Applianceに関する参照情報について説明します。項目は次のとおりです。

ハードウェア容量の仕様

表A-1 Oracle Database Applianceのシステム仕様

項目

CPU

サーバー・ノード(システム・コントローラ)ごとに2つの6コア型3.06 GHz CPU

ホスト・バス・アダプタ(HBA)

サーバー・ノード(システム・コントローラ)ごとに2つのHBA

ネットワーク・インタフェース

  • プライベート・インターコネクトの場合、2つの内部1 GBイーサネット(GbE)ポート(eth0、eth1)。システムで事前構成および固定されています。

  • サーバー・ノードごとに6つの1 GBイーサネット(GbE) PCIeポート:

    * 外部クライアント・アクセス(パブリック)ネットワークの場合、2つの1-GbEポート(bond0として構成されたeth2およびeth3)。必須。

    * ネットワーク・アクセスの場合、4つの1-GbEクアッド・ポートNIC (bond1として構成されたeth4およびeth5、bond2として構成されたeth6およびeth7)。オプション。

  • 外部クライアント・アクセス(パブリック)ネットワークの場合、各サーバー・ノードに対して2つの10 GbE PCIeポート(xbond0として構成されたeth8およびeth9)。オプション。バックアップ・ネットワークがあるときにバックアップ用としてxbond0を使用する場合、この接続は、すべてのユーザーがアクセスできるわけではないためパブリックではありません。

  • Oracle Integrated Lights Out Manager (ILOM)ソフトウェアへの接続の場合、1つのイーサネット・ポート(NET MGT)。

  • 端末またはターミナル・エミュレータを使用したローカルILOMインタフェースの場合、1つのシリアル管理ポート(SER MGT)。

ネットワーク帯域幅(外部)

6つの1 GBインタフェースおよび2つの10 GBインタフェース

ネットワーク帯域幅(内部)

サーバー・ノードごとに2つの1 GBインタフェース。

ストレージHDD (オペレーティング・システム)

サーバー・ノードごとに2台の500 GB内部ディスク(ミラー化)

ストレージSDD (+REDO)

4台の73 GB SSD

ストレージHDD (+DATA、+RECO)

20台の600 GB SASディスク

メモリー

サーバー・ノードごとに96 GBメモリー


ソフトウェア構成のデフォルト

この項には、次の表が記載されています。

表A-2 Oracle Database Applianceのディレクトリ・パス

項目

Gridホーム

/u01/app/11.2.0.3/grid

Gridベース

/u01/app/grid

Oracleホーム

/u01/app/oracle/product/11.2.0.3/dbhome_1

Oracleベース

/u01/app/oracle

Oracleインベントリ

/u01/app/oraInventory


表A-3 Oracle Database Applianceのディスク・グループおよびストレージ情報

項目

ASMディスク・グループ + DATAサイズ

1.6 TB (高い冗長性)または3.2 TB (バックアップ用外部ストレージを使用した高い冗長性)

ASMディスク・グループ + RECOサイズ

2.127 TB (高い冗長性)または0.526 TB (バックアップ用外部ストレージを使用した高い冗長性)

ASMディスク・グループ + REDOサイズ

91.155 GB (高い冗長性)

Dataディスク名

HDD_Ex_Sxx_wwidp1、Sxxは範囲S00-S19です

Recoディスク名

HDD_Ex_Sxx_wwidp2、Sxxは範囲S00-S19です

Redoディスク名

SSD_Ex_Sxx_wwidp1、Sxxは範囲S20-S23です

Oracle ACFS (cloudfs)

/dev/asm/acfsvol

物理ボリューム名

/dev/md1

物理ボリューム・サイズ

465.66 GB

物理エクステント・サイズ

32768 (32 MB)

ボリューム・グループ名

VolGroupSys

ボリューム・グループ形式

lvm2

ボリューム・グループ・サイズ

465.66 GB

論理ボリューム名(Opt)

/dev/VolGroupSys/LogVolOpt

論理ボリューム・サイズ(Opt)

30.00 GB

ブロック・デバイス(Opt)

253:1

論理ボリューム名(root)

/dev/VolGroupSys/LogVolRoot

論理ボリューム・サイズ(root)

30.00 GB

ブロック・デバイス(root)

253:0

論理ボリューム名(Swap)

/dev/VolGroupSys/LogVolRoot

論理ボリューム・サイズ(Swap)

30.00 GB

ブロック・デバイス(Swap)

253:3

データベース・ブロック・サイズの標準構成

8192 KB (4096-32768からのカスタム・インストールで定義可能)


表A-4 Oracle Database ApplianceのOracleグループおよびユーザー構成

項目

Oracle Grid Infrastructureインストール所有者

grid、パスワードwelcome1 (インストール後に変更)、UID 1000

Oracle Databaseインストール所有者

oracle、パスワードwelcome1 (インストール後に変更)、UID 1001

Oracle Databaseシステム管理者

sys、パスワードwelcome1 (インストール後に変更)

Oracle Database汎用管理者

system、パスワードwelcome1 (インストール後に変更)

Oracleインベントリのシステム権限グループ

oinstall、GID 1001

Oracle ASM管理者のシステム権限

asmadmin、GID 1006

Oracle ASMユーザーのシステム権限

asmdba、GID 1004

Oracle ASMオペレータのシステム権限

asmoper、GID 1005

Oracle Database管理者のシステム権限

dba、GID 1002

Oracle Databaseオペレータのシステム権限

racoper、GID 1003


表A-5 Oracle Database Applianceのシステム構成

項目

Red Hat Compatible Kernelを使用したOracle Linux

Oracle Linux 5.8 UEK

Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseバージョン(初期リリース)

  • リリース2.1: PSU3およびパッチ12639177 (ASM)、12914151 (Grid Infrastructure PSU3上のMLR)、12419331 (Database PSU3)が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2)

  • リリース2.1.0.3: PSU5が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2)

  • リリース2.1.0.3: PSU7が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2)

  • リリース2.2: PSU2が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3)

  • リリース2.3: PSU3が適用されたOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3)

SCANポート番号

1521

Oracle Enterprise Edition DBコントロール・ポート

1158

https://hostname:1158/emを使用します。hostnameは、Oracle Database Applianceサーバー・ノードの1つの名前です。


Oracle Appliance ManagerのGridInst.plツール・コマンド

この項では、Oracle Appliance Managerのコマンドライン・ツールGridInst.plについて説明します。

目的

Oracle Appliance Managerでは、Oracle Database Applianceハードウェア、オペレーティング・システム・ソフトウェア、Oracle Grid Infrastructureソフトウェア、およびOracle Databaseソフトウェアに対して、システム検証およびパッチ適用を行います。

Oracle Appliance Managerが特定のステップで失敗した場合、GridInst.pl-rオプションで実行し、Oracle Appliance Managerで失敗としてレポートされたステップを指定することによって、インストールを完了できます。

たとえば、Oracle Appliance Managerでステップ12の失敗がレポートされた場合、次のコマンドを実行します。

GridInst.pl -r 12-24

構文

GridInst.pl [-d] [-h] [-n] [-l] [-s number] [-r number-number] [-v]

オプション

表A-6 GridInst.plのコマンド・オプション

コマンド・フラグ 説明

-d

デバッグ。このコマンド引数を入力すると、ステップでのコマンドの実行を続行するには、Yを入力するよう求められます。

-h

ヘルプ。コマンド構文で提供されます。このコマンド引数によって、他の引数がオーバーライドされます。

-n

エラーを無視します。このコマンドによって、発生するエラーが無視されます。

-l

GridInst.plコマンドが実行できるすべての構成ステップをリストします。

-s number

コマンドのステップ番号を実行します。例: GridInst.pl -s 5の場合、ステップ5を実行します。

-r number_a-number_b

指定した最初のステップから、指定した最後のステップまで、コマンドを実行します。エラーがない場合、一時停止することなく順番に各ステップを実行します。例: GridInst.pl -r 5-10の場合、ステップ5から10までを順番に実行します。

-v

GridInst.plコマンドのバージョン番号を表示します。


./GridInst.pl -l
./GridInst.pl -s 0
./GridInst.pl -r 1-19
./GridInst.pl -r 1-19 -d

システム要件の手動チェックの実行

Oracle Appliance Managerコンフィギュレータを使用しない場合、次のチェックリストを使用して、構成を手動で確認します。

システム詳細のチェックリスト

次の表に、システム情報を示します。

表A-7 システム詳細構成のチェックリスト

システム情報 説明

システム名

Oracle Database Applianceで実行しているクラスタの名前を指定します。この名前は、Oracle Database Applianceネットワーク・アドレスのデフォルトのルート・ワードとしても使用されます。この名前は、RFC-952標準に記載されているホスト名の仕様に準拠している必要があります。たとえば、この名前は英数字の名前である必要があり、数字で始めることはできません。


リージョン

Oracle Database Applianceシステムを操作する予定のリージョンを選択します。


タイム・ゾーン

Oracle Database Applianceシステムを操作する予定のタイム・ゾーンを選択します。


データベース・デプロイメント

操作するデプロイメント・オプションのタイプを次から選択します。

  • Oracle Database Enterprise Edition (EE)

  • Oracle RAC One Node

  • Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)



注意:

13文字を超えるhost nameは使用しないでください。host nameには-c,という2文字が追加されるため、host nameの長さ合計は15文字を超えることができません。また、host nameにはすべて小文字を使用することをお薦めします。

カスタム・ノードのネットワーク・アドレス構成のチェックリスト

デフォルトで、ネットワーク・インタフェースの名前は、インストール中に指定したOracle Database Applianceのシステム名から導出されます。また、デフォルトで、パブリックIPアドレス用のアドレスは、ノード0のパブリックIPアドレスに指定したアドレスから順に割り当てられます。

構成に指定する名前とアドレスがドメイン・ネーム・サーバー(DNS)で構成されていることを確認してください。DNSが使用不可能であっても、1つ以上のパッチセットとともに、指定したアドレスは、IPの名前およびアドレスの解決を提供するために/etc/hostsファイルで構成されます。

SCANの機能を使用できるようにするためにDNSを使用することをお薦めします。SCANの詳細は、「ネットワーク管理構成のチェックリスト」を参照してください。DNSを使用しないでデプロイするが、後でDNSを作成し、SCANを追加する場合、『Oracle Database Applianceリリース・ノートfor Linux x86-64』で説明されているように追加のVIPアドレスを指定する必要があります。

カスタム構成を実行し、IPアドレスを自分で選択するには、表A-9を使用して、Oracle Database Applianceシステムの必須アドレスのネットワーク・アドレスを構成するのに役立てます。次のノード・アドレスの完全修飾ドメイン名(完全名およびIPアドレス)を取得します。


注意:

正しく構成されたOracle Database Applianceでは、ノードに対して同じサブネット上で少なくとも6つのパブリック・アドレスが必要です。つまり、各ノードのパブリックおよび仮想のIP名とアドレス、およびクラスタの単一クライアント・アクセス名(SCAN)に解決される2つのアドレスが必要です。

すべての名前は、英数字とハイフン("-")は使用できるがアンダースコア("_")は使用できないという、RFC-952標準に準拠している必要があります。


表A-8 ネットワーク・アドレス構成のチェックリスト

チェック 必須情報 デフォルト値 カスタム値(該当する場合)

ドメイン名

なし



DNSサーバー(1次、2次、3次)

なし。



サブネット

Oracle Database Applianceに割り当てられたすべてのネットワーク・アドレスは、同じサブネット上にある必要があります

デフォルトで、ノード1のパブリックIPアドレス用のIPアドレスを入力した場合、Oracle Database Applianceのその他のIPアドレスは、ノード1のパブリック・アドレス、ノード2のパブリック・アドレス、ノード1のVIPアドレス、ノード2のVIPアドレス、SCANアドレスの順序で入力されます。



ノード1のOracle ILOM SPホスト名(オプション)

systemname1-ilom



ノード2のOracle ILOM SPホスト名(オプション)

systemname2-ilom



単一クライアント・アクセス名(SCAN)

SCANは、クラスタに使用される仮想IP名です。DNSでSCANを構成し、ランダムに2つのIPアドレスに解決します。

systemname-scan



ノード1のパブリックIPアドレス

systemname1



ノード1の仮想IPパブリックIPアドレス

systemname1-vip



ノード2のパブリックIPアドレス

systemname2



ノード2の仮想IPパブリックIPアドレス

systemname2-vip



ネットマスク

255.255.252.0



ゲートウェイ

なし



各ノードにパブリック・インタフェース用のIPアドレスを指定します。このインタフェースはbond0 (eth2とeth3のボンド)で、ノードのホストIPアドレスに使用されます。

カスタム・インストールを選択した場合、次のオプションのインタフェースに名前およびアドレスを指定できます。

  • bond1 (1 GBのネットワーク・イーサネット・ボンド)

  • bond2 (1 GBのネットワーク・イーサネット・ボンド)

  • xbond0 (バックアップなど、10 GBの大容量の転送)

bond1およびbond2を、管理、バックアップ、障害時リカバリまたはネットワーク・インタフェースを必要とするその他のオプションに使用します。各インタフェースのネットマスクおよびゲートウェイを指定する準備をします。

システム管理構成のチェックリスト

次の情報があることを確認します。

表A-9 システム構成情報のチェックリスト

チェック 必須情報

Oracle Database Applianceのサーバー名



Oracle Database Applianceのサーバー・ドメイン名



パブリック・ゲートウェイ・アドレス



ドメイン・ネーム・サーバー(DNS)アドレス



ネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)サーバー・アドレス



サブネット・マスク



Oracle Integrated Lights Out Manager (Oracle ILOM)ローカル・シリアル・コンソール



ノード1のOracle ILOMが割り当てられたサーバーのSPアドレス



ノード2のOracle ILOMが割り当てられたサーバーのSPアドレス



ノード1に構成されたOracle ILOMホスト名



ノード2に構成されたOracle ILOMホスト名



ネットワーク・ケーブルはすべてのIPアドレス・ポートに接続されています(図1-2を参照)

  • パブリック・ネットワーク・スイッチに接続された、パブリック・ネットワーク・アクセスの2つの1 GBイーサネット(GbE)ポート(bond0として構成されたeth2およびeth3)

  • パブリック・ネットワーク・スイッチに接続された、パブリック・ネットワーク・アクセスの2つの1 GbEポート(bond1として構成されたeth4およびeth5)

  • パブリック・ネットワーク・スイッチに接続された、パブリック・ネットワーク・アクセスの2つの1 GbEポート(bond2として構成されたeth6およびeth7)

  • パブリック・ネットワーク・スイッチに接続された、10 GbEインフラストラクチャ(オプション)のパブリック・ネットワーク・アクセスの2つの光ファイバー10 GbEポート(xbond0として構成されたeth8およびeth9)

  • パブリック・ネットワーク・スイッチに接続された、Oracle ILOMソフトウェア(オプション)への接続の1つのイーサネット・ポート(NET MGT)

  • 端末またはターミナル・エミュレータに接続された、ローカルOracle ILOMインタフェースの1つのシリアル管理ポート(SER MGT)


Your Oracle Database Applianceシステム管理者に対する質問

  • 各サーバーのローカル・システム時間が同期されるように、各サーバーにネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)サービスが構成されていますか。

    NTPサーバーがあり、NTPを使用してノード間の時刻を同期化する場合、サーバーのアドレスを指定する準備をしてください。それ以外の場合は、Oracle Grid Infrastructureソフトウェアが、クラスタ時刻同期化サービス(CTSS)を使用して、ノード間の時刻の同期化を行います。

  • パブリックIPアドレスのケーブルは、クラスタの単一点障害を回避するために、冗長なスイッチに差し込まれていますか。

  • Oracle Database Applianceには、どのルート・パスワードを使用する必要がありますか。ルート・パスワードは、ご使用のシステムのセキュリティ要件に従う必要があります。

ストレージ構成のチェックリスト

ストレージ管理は、Oracle Database Applianceに統合されています。追加のストレージ構成は必要ありません。

Oracle Database Applianceには、両方の操作ファイル(オペレーティング・システム、Oracle Grid Infrastructureホーム、Oracle Databaseホーム、ツール)、ユーザー・データ(データベース・ファイル)およびログ・ファイル(データベースREDOログ)用に統合されたストレージが含まれています。操作ファイルは、各サーバー内のミラー化された500 GBの内部システム・ディスクに格納されています。データは、共有ストレージ・ベイ内の20台の600 GBディスクに格納されており、いずれかのサーバーにアクセスできます。データベースREDOログ・ファイルは、共有ストレージ・ベイ内の4台の73 GBソリッド・ステート・ドライブ(SSD)に格納されています。