ヘッダーをスキップ
Oracle® Application Expressインストレーション・ガイド
リリース4.1
B66201-01
  目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
 
次
 

3 Oracle Technology Networkからのダウンロード

この章では、Oracle Technology Network(OTN)からZIPファイルをダウンロードし、適切なインストール後のタスクを実行して、Oracle Application Expressをインストールする方法について説明します。

この章の内容は、新規インストールとアップグレード・インストールの両方に該当します。詳細は、「以前のリリースのOracle Application Expressからのアップグレード」を参照してください。

トピック:


注意:

このマニュアルでは、Apache Oracleホーム・ディレクトリ(ORACLE_HTTPSERVER_HOME)にOracle HTTP Serverがインストールされていると想定します。

3.1 インストール前の推奨タスク

Oracle Application Expressをインストールする前に、次のステップを実行することをお薦めします。

  1. Oracle Application Expressのすべてのインストール要件を確認して満たします。「Oracle Application Expressのインストール要件」を参照してください。

  2. 通常の順、または優先度の高い順に、Oracle Application Expressをインストールする予定のOracle Databaseインスタンスを停止します。Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)システムでは、各ノードのすべてのインスタンスを停止します。

    データベースを停止する代替方法は、以前のバージョンのOracle Application Expressからインストールをアップグレードする際に、すべてのユーザーをOracle Application Expressにアクセスできないようにすることです。このオプションは、計画停止を使用できない高可用性の本番環境でのみお薦めします。他のすべてのシナリオでは、データベースを停止する必要があります。

    既存のインストールでOracle HTTP Serverおよびmod_plsqlを使用している場合にOracle Application Expressへのユーザー・アクセスを無効にするには、Webサーバーを停止するか、またはWebサーバーのApplication Expressデータベース・アクセス記述子を無効にする必要があります。

    埋込みPL/SQLゲートウェイを使用している既存のインストールの場合は、HTTPポートを0に設定することによって、Oracle XMLDB HTTP Serverを無効にする必要があります。これを行うには、SQL*Plusを起動し、Oracle Application ExpressがインストールされているデータベースにSYSとして接続して、次を実行します。

    EXEC DBMS_XDB.SETHTTPPORT(0);
    

    Oracle Application Expressユーザーがアクセスできないようにした後、SYSとしてSQL*Plusにログインし、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに接続して、V$SESSIONを問い合せ、アップグレード処理を妨げるような長時間にわたり実行されているセッションが存在しないことを確認する必要があります。

  3. Oracle Databaseインストールをバックアップします。

    Oracle Application Expressをインストールする前に、現行のOracle Databaseインストールのバックアップを作成することをお薦めします。バックアップには、Oracle Database Recovery Manager(Oracle Databaseインストールに含まれる)を使用できます。


    参照:

    『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・アドバンスト・ユーザーズ・ガイド』

  4. ターゲット・データベースが含まれるOracle Databaseインスタンスを起動します。

    システムをバックアップした後で、ターゲットのOracle Databaseが含まれるOracleインスタンスを起動する必要があります。リスナー、Oracle HTTP Serverなど、他のプロセスは開始しないでください。ただし、リモート・インストールを実行している場合は、リモート・データベースのデータベース・リスナーが起動されていることを確認します。

3.2 HTTPサーバーの選択

Oracle Application Expressを実行するには、Oracle Application Expressリスナー、埋込みPL/SQLゲートウェイ、またはOracle HTTP Serverおよびmod_plsqlに対するアクセス権が必要です。詳細は、「HTTPサーバーの選択について」を参照してください。

3.3 OTNからのダウンロードおよびOracle Application Expressリスナーの構成

このセクションでは、OTNからZIPファイルをダウンロードし、Oracle Application Expressリスナーを構成して、Oracle Application Expressをインストールする方法について説明します。

トピック:

3.3.1 Oracle Databaseのインストールおよびインストール前のタスクの実行

Oracle Application Expressでは、リリース10.2.0.3以上のOracle DatabaseまたはOracle Database 10g Express Editionが必要です。詳細は、ご使用のオペレーティング環境向けの『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』および「インストール前の推奨タスク」を参照してください。

3.3.2 Oracle Application Expressのダウンロードおよびインストール

Oracle Application Expressをインストールするには、次のステップを実行します。

  1. 開発が英語のみで行われるインストールの場合は、Oracle Application Expressのダウンロード・ページからファイルapex_4.1_en.zipをダウンロードします。開発が英語以外の言語でも行われる場合は、Oracle Application Expressのダウンロード・ページからapex_4.1.zipをダウンロードします。次を参照してください。

    http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/apex/downloads/index.html
    

    ご使用のリリースがこのマニュアルの発行時点より新しい場合、実際のファイル名が異なる場合があります。

  2. ダウンロードしたzipファイルを解凍します。

    • 英語のみの場合は、次のとおり、ディレクトリ名を変更せずにapex_4.1_en.zipを解凍します。

      • UNIXおよびLinuxの場合: apex_4.1_en.zipを解凍します。

      • Windowsの場合: Windowsエクスプローラでファイルapex_4.1_en.zipをダブルクリックします。

    • 複数言語の場合は、ディレクトリ名を変更せずにapex_4.1.zipを解凍します。

      • UNIXおよびLinuxの場合: apex_4.1.zipを解凍します。

      • Windowsの場合: Windowsエクスプローラでapex_4.1.zipファイルをダブルクリックします。


    注意:

    ファイルを解凍するディレクトリ・ツリーは深くならないようにし、空白を含むディレクトリの下には格納しないようにします。たとえば、Windowsの場合はC:\に解凍します。

  3. 作業ディレクトリをapexに変更します。

  4. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  5. デフォルト・プロファイルに対して既存のすべてのパスワード複雑性ルールを有効にします。詳細は、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』の「パスワード保護の構成」を参照してください。

  6. 適切なインストール・オプションを選択します。

    完全開発環境ではアプリケーションを開発するため、アプリケーション・ビルダー環境へのすべてのアクセス権があります。ランタイム環境ではアプリケーションは変更できず、実行することができます。詳細は、「Oracle Application Expressランタイム環境について」を参照してください。

    使用可能なインストール・オプションは次のとおりです。

    • 完全開発環境。次の4つの引数を記載された順序どおりに渡し、apexins.sqlを実行します。

      @apexins tablespace_apex tablespace_files tablespace_temp images
      

      各要素の意味は次のとおりです。

      • tablespace_apexは、Oracle Application Expressアプリケーション・ユーザーの表領域の名前です。

      • tablespace_filesは、Oracle Application Expressファイル・ユーザーの表領域の名前です。

      • tablespace_tempは、一時表領域の名前です。

      • images は、Oracle Application Expressイメージの仮想ディレクトリです。将来的にOracle Application Expressのアップグレードをサポートするために、仮想イメージ・ディレクトリを/i/と定義します。

      次に例を示します。

      @apexins SYSAUX SYSAUX TEMP /i/
      

      注意:

      次のエラーを受信した場合は、SQL*Plusを終了して、作業ディレクトリをapexに変更してください。

      SP2-0310: ファイル"apexins.sql"をオープンできません


    • ランタイム環境。次の引数を記載された順序どおりに渡し、apxrtins.sqlを実行します。

      @apxrtins tablespace_apex tablespace_files tablespace_temp images
      

      各要素の意味は次のとおりです。

      • tablespace_apexは、Oracle Application Expressアプリケーション・ユーザーの表領域の名前です。

      • tablespace_filesは、Oracle Application Expressファイル・ユーザーの表領域の名前です。

      • tablespace_tempは、一時表領域の名前です。

      • images は、Oracle Application Expressイメージの仮想ディレクトリです。将来的にOracle Application Expressのアップグレードをサポートするために、仮想イメージ・ディレクトリを/i/と定義します。

      次に例を示します。

      @apxrtins SYSAUX SYSAUX TEMP /i/
      

参照:

SQL*Plusの詳細は、『Oracle Database PL/SQL言語リファレンス』を参照してください。

Oracle Application Expressをインストールすると、3つの新しいデータベース・アカウントが作成されます。

  • APEX_040100 : Oracle Application Expressのスキーマおよびメタデータを所有するアカウント。

  • FLOWS_FILES: Oracle Application Expressのアップロードされたファイルを所有するアカウント。

  • APEX_PUBLIC_USER: Oracle Application ExpressリスナーまたはOracle HTTP Serverおよびmod_plsqlを使用したOracle Application Expressの構成に使用する最小限の権限が付与されたアカウント。

以前のリリースからアップグレードする場合、FLOWS_FILESはすでに存在し、APEX_PUBLIC_USERが作成されていない場合は作成されます。


ヒント:

Oracle Application Expressは、ファイル・システム上の書込み可能なディレクトリからインストールする必要があります。「インストール・セッションのログの確認」を参照してください。

3.3.3 ADMINアカウントのパスワードの変更

Oracle Application Expressを新しくインストールした場合またはランタイム環境を開発環境に変換した場合は、ADMINアカウントのパスワードを変更する必要があります。アップグレードの場合、パスワードは保存され、前のリリースから継承されます。


ヒント:

Oracle Application Express管理サービスへのログインおよびOracle Application Expressインスタンス全体の管理には、ADMINアカウントを使用します。

ADMINアカウントのパスワードを変更するには、次のステップを実行します。

  1. 作業ディレクトリを、インストール・ソフトウェアを解凍したapexディレクトリに変更します。

  2. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  3. apxchpwd.sqlを実行します。次に例を示します。

    @apxchpwd
    

    ADMINアカウントのパスワードの入力を求められたら入力します。


参照:

SQL*Plusの詳細は、『Oracle Database PL/SQL言語リファレンス』を参照してください。

3.3.4 プロセスの再起動

Oracle Application Expressをインストールした後で、インストールの開始前に停止したプロセス(リスナーなど)を再起動する必要があります。また、Oracle HTTP Serverも再起動します。

3.3.5 APEX_PUBLIC_USERアカウントの構成

Oracle Application Expressを適切に動作させるには、APEX_PUBLIC_USERアカウントの正しい構成が重要です。

3.3.5.1 APEX_PUBLIC_USERアカウントのロック解除

APEX_PUBLIC_USERアカウントは、新しいOracle Application Expressのインストールの終了時にロックされます。新しいインストール環境でデータベース・アクセス記述子(DAD)を構成するには、まず、このアカウントをロック解除する必要があります。


ヒント:

以前のリリースのOracle Application Expressからアップグレードする場合、このステップは不要です。

APEX_PUBLIC_USERアカウントをロック解除するには、次のステップを実行します。

  1. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  2. 次の文を実行します。

    ALTER USER APEX_PUBLIC_USER ACCOUNT UNLOCK
    

3.3.5.2 APEX_PUBLIC_USERアカウントのパスワードの変更

APEX_PUBLIC_USERアカウントは、新しいOracle Application Expressのインストール時にランダムなパスワードとともに作成されます。新しいインストール環境でデータベース・アクセス記述子(DAD)を構成するには、まず、このアカウントのパスワードを変更する必要があります。


ヒント:

以前のリリースのOracle Application Expressからアップグレードする場合、このステップは不要です。

APEX_PUBLIC_USERアカウントのパスワードを変更するには、次のステップを実行します。

  1. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  2. 次の文を実行します。

    ALTER USER APEX_PUBLIC_USER IDENTIFIED BY new_password
    

    new_passwordは、APEX_PUBLIC_USERに設定する新しいパスワードです。後続のセクションでDADを作成する場合に、このパスワードを使用します。

3.3.5.2.1 Oracle Database 11gでのパスワードの有効期限について

Oracle Database 11gのデフォルト・プロファイルでは、パラメータPASSWORD_LIFE_TIMEは180に設定されています。Oracle Database 11gおよびOracle Application Expressを使用している場合、これによりAPEX_PUBLIC_USERのパスワードは180日間で期限切れになります。このため、パスワードを変更するまで、Oracle Application Expressインスタンスが使用できなくなります。

この動作を回避するには、PASSWORD_LIFE_TIMEパラメータが無制限に設定されている別のプロファイルを作成し、APEX_PUBLIC_USERアカウントを変更して、新しいプロファイルを割り当てます。


参照:

プロファイルの作成およびデータベース・ユーザーへの割当ての詳細は、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください。

3.3.6 Oracle Application Expressリスナーのダウンロードおよびインストール

Oracle Application Expressリスナーをダウンロードするには、次のステップを実行します。

  1. Oracle Application Expressのダウンロード・ページから、Oracle Application Expressリスナーの最新バージョン(現在はapex_listener.1.1.2.131.15.23.zip)をダウンロードします。次を参照してください。

    http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/apex-listener/downloads/index.html
    

    ご使用のリリースがこのマニュアルの発行時点より新しい場合、実際のファイル名が異なる場合があります。

  2. 次のとおり、ディレクトリ名を変更せずにapex_listener_1.1.x.zipを解凍します。

    • UNIXおよびLinuxの場合: apex_listener_1.1.x.zipを解凍します。

    • Windowsの場合: Windowsエクスプローラでapex_listener_1.1.x.zipファイルをダブルクリックします。


      注意:

      ファイルを解凍するディレクトリ・ツリーは深くならないようにし、空白を含むディレクトリの下には格納しないようにします。たとえば、Windowsの場合はC:\に解凍します。

  3. インストレーション・ガイドを参照し、その手順に従って、インストールおよび構成ステップを完了します。

3.3.7 Oracle Database 11gでのネットワーク・サービスの有効化

Oracle Database 11gリリース1または2では、デフォルトで、ネットワーク・サービスと対話する機能は無効になっています。このため、Oracle Database 11gリリース1または2でOracle Application Expressを実行している場合は、新しいDBMS_NETWORK_ACL_ADMINパッケージを使用して、APEX_040100データベース・ユーザーにすべてのホストに対する接続権限を付与する必要があります。これらの権限を付与しないと、次の動作で問題が発生します。

  • Oracle Application Expressでアウトバウンド・メールを送信する。ユーザーはAPEX_MAILパッケージからメソッドをコールできますが、アウトバンド・メールの送信時に問題が発生します。

  • Oracle Application ExpressでWebサービスを使用する。

  • PDF/レポートを印刷する。

トピック:


ヒント:

このセクションで示されている例を実行するには、データベースのcompatible初期化パラメータが11.1.0.0.0以上に設定されている必要があります。デフォルトでは、11gデータベースのパラメータは事前に適切に設定されていますが、以前のリリースから11gにアップグレードされたデータベースのパラメータは適切に設定されていない場合があります。データベース初期化パラメータの変更については、『Oracle Database管理者ガイド』の「Oracle Databaseの作成および構成」を参照してください。

3.3.7.1 接続権限の付与

次の例は、APEX_040100データベース・ユーザーにすべてのホストに対する接続権限を付与する方法を示しています。この例では、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続するとします。

DECLARE
  ACL_PATH  VARCHAR2(4000);
  ACL_ID    RAW(16);
BEGIN
  -- Look for the ACL currently assigned to '*' and give APEX_040100
  -- the "connect" privilege if APEX_040100 does not have the privilege yet.

  SELECT ACL INTO ACL_PATH FROM DBA_NETWORK_ACLS
   WHERE HOST = '*' AND LOWER_PORT IS NULL AND UPPER_PORT IS NULL;

  -- Before checking the privilege, ensure that the ACL is valid
  -- (for example, does not contain stale references to dropped users).
  -- If it does, the following exception will be raised:
  --
  -- ORA-44416: Invalid ACL: Unresolved principal 'APEX_040100'
  -- ORA-06512: at "XDB.DBMS_XDBZ", line ...
  --
  SELECT SYS_OP_R2O(extractValue(P.RES, '/Resource/XMLRef')) INTO ACL_ID
    FROM XDB.XDB$ACL A, PATH_VIEW P
   WHERE extractValue(P.RES, '/Resource/XMLRef') = REF(A) AND
         EQUALS_PATH(P.RES, ACL_PATH) = 1;

  DBMS_XDBZ.ValidateACL(ACL_ID);
   IF DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.CHECK_PRIVILEGE(ACL_PATH, 'APEX_040100', 
     'connect') IS NULL THEN 
      DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.ADD_PRIVILEGE(ACL_PATH, 
     'APEX_040100', TRUE, 'connect'); 
  END IF;

EXCEPTION
  -- When no ACL has been assigned to '*'.
  WHEN NO_DATA_FOUND THEN
  DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.CREATE_ACL('power_users.xml',
    'ACL that lets power users to connect to everywhere',
    'APEX_040100', TRUE, 'connect');
  DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.ASSIGN_ACL('power_users.xml','*');
END;
/
COMMIT;

次の例は、ローカル・ネットワーク・リソースへのアクセス権について、より少ない権限を付与する方法を示しています。この例では、Oracle Application Expressオンライン・ヘルプを索引付けできます。また、対象サーバーもローカル・ホスト上に存在する場合は、電子メールおよびPDFへの出力を行うことができる場合があります。

DECLARE
  ACL_PATH  VARCHAR2(4000);
  ACL_ID    RAW(16);
BEGIN
  -- Look for the ACL currently assigned to 'localhost' and give APEX_040100
  -- the "connect" privilege if APEX_040100 does not have the privilege yet.
  SELECT ACL INTO ACL_PATH FROM DBA_NETWORK_ACLS
   WHERE HOST = 'localhost' AND LOWER_PORT IS NULL AND UPPER_PORT IS NULL;

  -- Before checking the privilege, ensure that the ACL is valid
  -- (for example, does not contain stale references to dropped users).
  -- If it does, the following exception will be raised:
  --
  -- ORA-44416: Invalid ACL: Unresolved principal 'APEX_040100'
  -- ORA-06512: at "XDB.DBMS_XDBZ", line ...
  --

  SELECT SYS_OP_R2O(extractValue(P.RES, '/Resource/XMLRef')) INTO ACL_ID
    FROM XDB.XDB$ACL A, PATH_VIEW P
   WHERE extractValue(P.RES, '/Resource/XMLRef') = REF(A) AND
         EQUALS_PATH(P.RES, ACL_PATH) = 1;

  DBMS_XDBZ.ValidateACL(ACL_ID);
   IF DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.CHECK_PRIVILEGE(ACL_PATH, 'APEX_040100', 
     'connect') IS NULL THEN 
      DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.ADD_PRIVILEGE(ACL_PATH, 
     'APEX_040100', TRUE, 'connect'); 
  END IF;

EXCEPTION
  -- When no ACL has been assigned to 'localhost'.
  WHEN NO_DATA_FOUND THEN
  DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.CREATE_ACL('local-access-users.xml',
    'ACL that lets power users to connect to everywhere',
    'APEX_040100', TRUE, 'connect');
  DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.ASSIGN_ACL('local-access-users.xml','localhost');
END;
/
COMMIT;

3.3.7.2 無効なACLエラーのトラブルシューティング

前述のスクリプトを実行した後にORA-44416: 無効なACLのエラーが表示された場合は、次の問合せを使用して、無効なACLを特定します。

REM Show the dangling references to dropped users in the ACL that is assigned
REM to '*'.

SELECT ACL, PRINCIPAL
  FROM DBA_NETWORK_ACLS NACL, XDS_ACE ACE
 WHERE HOST = '*' AND LOWER_PORT IS NULL AND UPPER_PORT IS NULL AND
       NACL.ACLID = ACE.ACLID AND
       NOT EXISTS (SELECT NULL FROM ALL_USERS WHERE USERNAME = PRINCIPAL);

次に、次のコードを実行してACLを修正します。

DECLARE
  ACL_ID   RAW(16);
  CNT      NUMBER;
BEGIN
  -- Look for the object ID of the ACL currently assigned to '*'
  SELECT ACLID INTO ACL_ID FROM DBA_NETWORK_ACLS
   WHERE HOST = '*' AND LOWER_PORT IS NULL AND UPPER_PORT IS NULL;

  -- If just some users referenced in the ACL are invalid, remove just those
  -- users in the ACL. Otherwise, drop the ACL completely.
  SELECT COUNT(PRINCIPAL) INTO CNT FROM XDS_ACE
   WHERE ACLID = ACL_ID AND
         EXISTS (SELECT NULL FROM ALL_USERS WHERE USERNAME = PRINCIPAL);

  IF (CNT > 0) THEN

    FOR R IN (SELECT PRINCIPAL FROM XDS_ACE
               WHERE ACLID = ACL_ID AND
                     NOT EXISTS (SELECT NULL FROM ALL_USERS
                                  WHERE USERNAME = PRINCIPAL)) LOOP
      UPDATE XDB.XDB$ACL
         SET OBJECT_VALUE =
               DELETEXML(OBJECT_VALUE,
                         '/ACL/ACE[PRINCIPAL="'||R.PRINCIPAL||'"]')
       WHERE OBJECT_ID = ACL_ID;
    END LOOP;

  ELSE
    DELETE FROM XDB.XDB$ACL WHERE OBJECT_ID = ACL_ID;
  END IF;

END;
/

REM commit the changes.

COMMIT;

ACLの修正後、このセクションの最初のスクリプトを実行してAPEX_040100ユーザーにACLを適用する必要があります。「接続権限の付与」を参照してください。

3.3.8 セキュリティ上の考慮事項

HTTPリクエストで、パスワードやその他の機密データがクリア・テキストで送信されることのないように、Secure Sockets Layer(SSL)を構成して使用することをお薦めします。SSLを使用しないと、パスワードが公開され、セキュリティが損なわれる可能性があります。

SSLは、業界標準のプロトコルです。RSA公開鍵暗号化と対称鍵暗号化を組み合せて使用することにより、認証、暗号化およびデータの整合性が提供されます。


参照:

Oracle Application Express管理ガイドの「HTTPSの必要性」

3.3.9 他の言語でのOracle Application Expressの実行について

Oracle Application Expressのインタフェースは、ドイツ語、スペイン語、フランス語、イタリア語、日本語、韓国語、ポルトガル語(ブラジル)、簡体字中国語および繁体字中国語に変換できます。Oracle Application Expressの単一インスタンスは、これらの言語変換されたバージョンを1つ以上実装してインストールできます。実行時に、各ユーザーのWebブラウザの言語設定によって、特定の言語バージョンが使用されます。

他の言語をインストールするには、後述の追加ファイルが含まれているapex_4.1.zipファイルを使用する必要があります。以前にapex_4.1_en.zipをダウンロードした場合、Oracle Application Expressを再インストールする必要はありません。apex_4.1.zipをダウンロードして、apex_4.1_en.zipを解凍した同じディレクトリにファイルを解凍するだけです。

言語変換されたバージョンのOracle Application Expressは、その特定言語をサポートするキャラクタ・セットが実装されたデータベースにロードする必要があります。言語変換されたバージョンのOracle Application Expressを、その言語の文字コードをサポートしないデータベースにインストールすると、インストールが正常に実行されなかったり、言語変換されたOracle Application Expressインスタンスが実行時に破損しているように見える場合があります。データベース・キャラクタ・セットAL32UTF8は、言語変換されたすべてのバージョンのOracle Application Expressをサポートします。

言語変換されたバージョンのOracle Application Expressを手動でインストールするには、SQL*Plusを使用します。インストール・ファイルはAL32UTF8にエンコードされます。


注意:

言語変換されたバージョンのOracle Application Expressをインストールするには、ターゲット・データベースのキャラクタ・セットにかかわらず、SQL*Plusを起動する前に環境変数NLS_LANGのキャラクタ・セット値をAL32UTF8に設定する必要があります。

言語変換されたバージョンのOracle Application Expressのロードに有効なNLS_LANG設定の例を次に示します。

American_America.AL32UTF8
Japanese_Japan.AL32UTF8 

3.3.9.1 言語変換されたバージョンのOracle Application Expressのインストール

初めてインストールを行う場合も以前のリリースからアップグレードする場合も、言語変換されたバージョンのOracle Application Expressを実行するには、load_lang.sqlスクリプトを実行する必要があります。

インストール・スクリプトは、配布を解凍したapex/builderのサブディレクトリに格納されます。これらのサブディレクトリは、言語コードで識別されます。たとえば、ドイツ語バージョンはapex/builder/de、日本語バージョンはapex/builder/jaに格納されます。各ディレクトリには、言語コード(たとえば、load_de.sqlload_ja.sql)で識別される、言語固有のロード・スクリプトが格納されます。

言語変換されたバージョンのOracle Application Expressをインストールするには、次のステップを実行します。

  1. 環境変数NLS_LANGをキャラクタ・セットAL32UTF8に設定します。次に例を示します。

    • BourneシェルまたはKornシェルの場合:

      NLS_LANG=American_America.AL32UTF8
      export NLS_LANG
      
    • Cシェルの場合:

      setenv NLS_LANG American_America.AL32UTF8
      
    • Windowsベースのシステムの場合:

      set NLS_LANG=American_America.AL32UTF8
      
  2. インストールする必要がある言語に基づいて、apex/builderの下のディレクトリにナビゲートします。たとえば、ドイツ語の場合は、apex/builder/deにナビゲートします。SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  3. 次の文を実行します。

    ALTER SESSION SET CURRENT_SCHEMA = APEX_040100;
    
  4. 該当する言語固有のスクリプトを実行します。次に例を示します。

    @load_lang.sql
    

    langは特定の言語です。たとえば、ドイツ語の場合はload_de.sql、日本語の場合はload_ja.sqlとなります。

3.3.10 JOB_QUEUE_PROCESSESの管理について

JOB_QUEUE_PROCESSESには、同時に実行するジョブの最大数を指定します。Oracle Application Expressリリース4.1では、トランザクションのサポートおよびSQLスクリプトでジョブが必要です。JOB_QUEUE_PROCESSESが有効でなく、正常に動作していない場合、スクリプトを正常に実行することはできません。

トピック:

3.3.10.1 JOB_QUEUE_PROCESSESの数の表示

JOB_QUEUE_PROCESSESの数を表示するには、3つの方法があります。

  • インストール・ログ・ファイル

  • Oracle Application Expressの「Application Expressのバージョン情報」ページ

  • SQL*Plus

3.3.10.1.1 インストール・ログ・ファイルでのJOB_QUEUE_PROCESSESの表示

Oracle Application Expressリリース4.1をインストールした後、またはOracle Application Expressをリリース4.0にアップグレードした後、JOB_QUEUE_PROCESSESの数をインストール・ログ・ファイルに表示できます。「インストール・セッションのログの確認」を参照してください。

3.3.10.1.2 Oracle Application ExpressでのJOB_QUEUE_PROCESSESの表示

「Application Expressのバージョン情報」ページにJOB_QUEUE_PROCESSESの数を表示することもできます。

「Application Expressのバージョン情報」ページを表示するには、次のステップを実行します。

  1. Oracle Application Expressにログインします。詳細は、「ワークスペースへのログイン」を参照してください。

  2. 「管理」アイコンをクリックします。

  3. 「タスク」リストで、「Application Expressについて」をクリックします。

    ページの下部に、現在のJOB_QUEUE_PROCESSESの数が表示されます。

3.3.10.1.3 SQL*PlusによるJOB_QUEUE_PROCESSESの表示

次のSQLコマンドを実行して、SQL*PlusでJOB_QUEUE_PROCESSESの数を表示することもできます。

SELECT VALUE FROM v$parameter WHERE NAME = 'job_queue_processes'

3.3.10.2 JOB_QUEUE_PROCESSESの数の変更

SQL*Plusで次のSQL文を実行して、JOB_QUEUE_PROCESSESの数を変更できます。

JOB_QUEUE_PROCESSESの数を更新するには、次のステップを実行します。

  1. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  2. SQL*Plusで次のSQL文を実行します。

    ALTER SYSTEM SET JOB_QUEUE_PROCESSES = <number>
    

    たとえば、ALTER SYSTEM SET JOB_QUEUE_PROCESSES = 20を実行すると、JOB_QUEUE_PROCESSESは20に設定されます。

3.3.11 ワークスペースの作成およびOracle Application Expressユーザーの追加

Webブラウザを使用してワークスペースにログインし、Oracle Application Expressのホームページにアクセスします。使用するWebブラウザでJavaScript、HTML 4.0およびCSS 1.0規格がサポートされている必要があります。「ブラウザの要件」を参照してください。

ワークスペースは、複数のユーザーが、各自のオブジェクト、データおよびアプリケーションをそれぞれに保持しながら、同じOracle Application Expressインストール内で作業できる、仮想プライベート・データベースです。各ワークスペースには、一意のIDと名前があります。

インスタンス管理者は、Oracle Application Express管理サービス内にワークスペースを手動で作成するか、ユーザーにリクエストを送信してもらうことができます。Oracle Application Express管理サービスは、Oracle Application Expressインスタンス全体を管理するための独立したアプリケーションです。詳細は、『Oracle Application Express管理ガイド』の「ワークスペースの作成」および「ワークスペースリクエストの管理」を参照してください。


参照:

Oracle Application Expressを初めて使用する場合は、『Oracle Database Application Express 2日で開発者ガイド』を参照してください。

トピック:

3.3.11.1 ワークスペースの手動作成

Oracle Application Expressワークスペースを手動で作成するには、次のステップを実行します。

  1. Oracle Application Express管理サービスにログインします。Oracle Application Express管理サービスは、Oracle Application Expressインスタンス全体を管理するための独立したアプリケーションです。インストール時に作成または再設定したADMINアカウントおよびパスワードを使用してログインします。

    1. Webブラウザで、Oracle Application Express管理サービス・アプリケーションにナビゲートします。

      ご使用の設定ではOracle Application Expressリスナーが使用されているため、次にナビゲートします。

      http://hostname:port/apex/apex_admin
      

      各要素の意味は次のとおりです。

      hostnameは、Oracle HTTP Serverがインストールされているシステムの名前です。

      portは、使用中のHTTPサーバーに割り当てたポート番号です。この番号は、デフォルトのインストールの場合、Oracle WebLogic Serverでは7001、OC4Jでは8888、Oracle Glassfish Serverでは8080です。これら番号は、このドキュメントの作成時における適切なデフォルト値でした。必要に応じて、関連するWebサーバー・ドキュメントを参照し、最新のデフォルト・ポートを確認してください。

      apexは、Webサーバー構成ファイルで定義されるマウント・ポイントです。

    2. 「ログイン」ページで、次の操作を行います。

      • 「ユーザー名」に、adminと入力します。

      • 「パスワード」に、「ADMINアカウントのパスワードの変更」で指定したOracle Application Express管理者アカウントのパスワードを入力します。

      • 「ログイン」をクリックします。


    参照:

    詳細は、『Oracle Application Express管理ガイド』の「Oracle Application Express管理サービスへのログイン」を参照してください。

    次に、ワークスペースを作成します。

  2. 「ワークスペースの管理」をクリックします。

  3. 「ワークスペース・アクション」で、「ワークスペースの作成」をクリックします。

    「ワークスペースの作成」ウィザードが表示されます。

  4. 「ワークスペースの指定」で、次を入力します。

    1. ワークスペース名: 一意のワークスペース名を入力します。

    2. ワークスペースID: 「ワークスペースID」を空のままにすると、新しいワークスペースIDが自動的に生成されます。ワークスペースIDは、100000よりも大きい正の整数である必要があります。

    3. ワークスペースの説明: ワークスペースの説明を入力します。

    4. 「次へ」をクリックします。

  5. 「ワークスペースの指定」に、ワークスペースの名前と説明を入力して、「次へ」をクリックします。

  6. 「スキーマの指定」で、既存のスキーマを再利用するか、新しく作成するかを指定します。

    既存のスキーマを使用する場合

    1. 「既存のスキーマを再利用」で、「はい」を選択します。

    2. リストからスキーマを選択します。

    3. 「次へ」をクリックします。

    新しいスキーマを作成する場合

    1. 「既存のスキーマを再利用」で、「いいえ」を選択します。

    2. スキーマの名前とパスワードを入力します。

    3. 領域割当てを指定します。

    4. 「次へ」をクリックします。

  7. 「管理者の指定」に、ワークスペース管理者の情報を入力して、「次へ」をクリックします。

  8. 選択した内容を確認し、「ワークスペースの作成」をクリックします。

3.3.11.2 Oracle Application Expressユーザーの作成

Oracle Application Expressユーザー・アカウントを作成するには、次のステップを実行します。

  1. 前述のセクションで説明したように、Oracle Application Express管理サービスにログインします。詳細は、『Oracle Application Express管理ガイド』の「Oracle Application Express管理サービスへのログイン」を参照してください。

  2. 「ワークスペースの管理」アイコンをクリックします。

    管理ページが表示されます。

  3. 「開発者とユーザーの管理」をクリックします。

  4. 「ユーザーの作成」をクリックします。

    「ユーザーの作成」ページが表示されます。

  5. 「ユーザー属性」で、次を入力します。

    1. ユーザー名: システムへのログインに使用するユーザー名を入力します。次の制限事項があります。

      • 最大長は100文字

      • 空白を使用しないこと

      • 使用できる特殊文字はアンパサンド(@)およびピリオド(.)のみ

    2. 電子メール・アドレス: このユーザーの有効な電子メール・アドレスを入力します。

    3. : ユーザーをさらに識別するために、名を入力します(オプション)。

    4. : ユーザーをさらに識別するために、姓を入力します(オプション)。

    5. 説明: このユーザーについてのコメントを入力します(オプション)。

  6. 「アカウント権限」で、次のステップを実行します。

    1. ワークスペース: リストからワークスペースを選択します。

    2. デフォルトのスキーマ: データの参照、アプリケーションの作成およびSQLスクリプトの実行に使用するデフォルト・スキーマを指定します。

      複数のスキーマを使用できるワークスペースを使用する場合、このスキーマがデフォルトになります。この設定では、セキュリティは制御されず、ユーザーのプリファレンスのみが制御されます。

    3. ワークスペース管理者ユーザー: このユーザーがワークスペースの管理者権限を所有する必要があるかどうかを指定します。

      管理者には、すべてのコンポーネントへのアクセス権が付与されます。さらに、管理者は、ユーザー・アカウント、グループおよび開発サービスを管理できます。インスタンス管理者によって無効にされると、コンポーネントが使用できないことがあります。

    4. 開発者ユーザー: このユーザーが開発者権限を所有する必要があるかどうかを指定します。

      開発者は、アプリケーション・ビルダーまたはSQLワークショップ(あるいはその両方)へのアクセス権を所有する必要があります。インスタンス管理者によって無効にされると、これらのコンポーネントは使用できないことがあります。

    5. アプリケーション・ビルダー・アクセス: 開発者がアプリケーション・ビルダーへのアクセス権を所有するかどうかを決定します。

    6. SQLワークショップ・アクセス: 開発者がSQLワークショップへのアクセス権を所有するかどうかを決定します。

    7. チーム開発アクセス: 開発者がチーム開発へのアクセス権を所有するかどうかを決定します。

    8. アカウントの可用性の設定: 「ロック済」を選択するとこのアカウントを使用できないようになります。「ロック解除済」を選択するとアカウントを使用できるようになります。

      ユーザーが「ワークスペース・プリファレンス」に指定された許可されるログイン失敗の最大回数を超過すると、そのアカウントは自動的にロックされます。

  7. 「パスワード」で、次を指定します。

    • パスワード: 大/小文字を区別してパスワードを入力します。

    • パスワードの確認: パスワードを再度入力します。

    • 初回使用時にパスワードの変更が必要: 「いいえ」を選択すると、期限が切れるまで同じパスワードを使用できます。「はい」を選択すると、初回のログイン時に、パスワードをすぐに変更するよう要求されます。

  8. 「ユーザーの作成」または「作成後、別のものの作成」をクリックします。

3.3.11.3 ワークスペースへのログイン

ワークスペースを作成した後、ログイン資格証明(ワークスペース名、ユーザー名およびパスワード)を使用してログインします。


参照:

Oracle Application Express管理ガイドの「ワークスペースの作成」および「ワークスペースリクエストの管理」を参照してください。

ワークスペースにログインするには、次のステップを実行します。

  1. Webブラウザで、Oracle Application Expressの「ログイン」ページにナビゲートします。

    ご使用の設定ではOracle Application Expressリスナーが使用されているため、次にナビゲートします。

    http://hostname:port/apex
    

    各要素の意味は次のとおりです。

    • hostnameは、Oracle XML DB HTTPサーバーがインストールされているシステムの名前です。

    • portは、Oracle HTTP Serverに割り当てられているポート番号です。この番号は、デフォルトのインストールの場合、Oracle WebLogic Serverでは7001、OC4Jでは8888、Oracle Glassfish Serverでは8080です。これら番号は、このドキュメントの作成時における適切なデフォルト値でした。必要に応じて、関連するWebサーバー・ドキュメントを参照し、最新のデフォルト・ポートを確認してください。

    • apexは、Webサーバー構成ファイルで定義されるマウント・ポイントです。

    「ログイン」ページが表示されます。

  2. 「ログイン」で、次の項目を入力します。

    • 「ワークスペース」フィールド: ワークスペースの名前を入力します。

    • 「ユーザー名」フィールド: ユーザー名を入力します。

    • 「パスワード」フィールド: 大/小文字を区別したパスワードを入力します。

  3. 「ログイン」をクリックします。

    設定によっては、初めてログインするときにパスワードの変更を要求される場合があります。

3.4 OTNからのダウンロードおよび埋込みPL/SQLゲートウェイの構成

このセクションでは、Oracle Technology Network(OTN)からZIPファイルをダウンロードし、埋込みPL/SQLゲートウェイを構成して、Oracle Application Expressをインストールする方法について説明します。

トピック:

3.4.1 Oracle Databaseのインストールおよびインストール前のタスクの実行

Oracle Application Expressでは、リリース10.2.0.3以上のOracle DatabaseまたはOracle Database 10g Express Editionが必要です。詳細は、ご使用のオペレーティング環境向けの『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』および「インストール前の推奨タスク」を参照してください。

3.4.2 Oracle Application Expressのダウンロードおよびインストール

Oracle Application Expressをインストールするには、次のステップを実行します。

  1. 開発が英語のみで行われるインストールの場合は、Oracle Application Expressのダウンロード・ページからファイルapex_4.1_en.zipをダウンロードします。開発が英語以外の言語でも行われる場合は、Oracle Application Expressのダウンロード・ページからapex_4.1.zipをダウンロードします。次を参照してください。

    http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/apex/downloads/index.html
    

    ご使用のリリースがこのマニュアルの発行時点より新しい場合、実際のファイル名が異なる場合があります。

  2. ダウンロードしたzipファイルを解凍します。

    • 英語のみの場合は、次のとおり、ディレクトリ名を変更せずにapex_4.1_en.zipを解凍します。

      • UNIXおよびLinuxの場合: apex_4.1_en.zipを解凍します。

      • Windowsの場合: Windowsエクスプローラでファイルapex_4.1_en.zipをダブルクリックします。

    • 複数言語の場合は、ディレクトリ名を変更せずにapex_4.1.zipを解凍します。

      • UNIXおよびLinuxの場合: apex_4.1.zipを解凍します。

      • Windowsの場合: Windowsエクスプローラでapex_4.1.zipファイルをダブルクリックします。


    注意:

    ファイルを解凍するディレクトリ・ツリーは深くならないようにし、空白を含むディレクトリの下には格納しないようにします。たとえば、Windowsの場合はC:\に解凍します。

  3. 作業ディレクトリをapexに変更します。

  4. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  5. デフォルト・プロファイルに対して既存のすべてのパスワード複雑性ルールを有効にします。詳細は、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』の「パスワード保護の構成」を参照してください。

  6. 適切なインストール・オプションを選択します。

    完全開発環境ではアプリケーションを開発するため、アプリケーション・ビルダー環境へのすべてのアクセス権があります。ランタイム環境ではアプリケーションは変更できず、実行することができます。詳細は、「Oracle Application Expressランタイム環境について」を参照してください。

    使用可能なインストール・オプションは次のとおりです。

    • 完全開発環境。次の4つの引数を記載された順序どおりに渡し、apexins.sqlを実行します。

      @apexins tablespace_apex tablespace_files tablespace_temp images
      

      各要素の意味は次のとおりです。

      • tablespace_apexは、Oracle Application Expressアプリケーション・ユーザーの表領域の名前です。

      • tablespace_filesは、Oracle Application Expressファイル・ユーザーの表領域の名前です。

      • tablespace_tempは、一時表領域の名前です。

      • images は、Oracle Application Expressイメージの仮想ディレクトリです。将来的にOracle Application Expressのアップグレードをサポートするために、仮想イメージ・ディレクトリを/i/と定義します。

      次に例を示します。

      @apexins SYSAUX SYSAUX TEMP /i/
      

      注意:

      次のエラーを受信した場合は、SQL*Plusを終了して、作業ディレクトリをapexに変更してください。

      SP2-0310: ファイル"apexins.sql"をオープンできません


    • ランタイム環境。次の引数を記載された順序どおりに渡し、apxrtins.sqlを実行します。

      @apxrtins tablespace_apex tablespace_files tablespace_temp images
      

      各要素の意味は次のとおりです。

      • tablespace_apexは、Oracle Application Expressアプリケーション・ユーザーの表領域の名前です。

      • tablespace_filesは、Oracle Application Expressファイル・ユーザーの表領域の名前です。

      • tablespace_tempは、一時表領域の名前です。

      • images は、Oracle Application Expressイメージの仮想ディレクトリです。将来的にOracle Application Expressのアップグレードをサポートするために、仮想イメージ・ディレクトリを/i/と定義します。

      次に例を示します。

      @apxrtins SYSAUX SYSAUX TEMP /i/
      

参照:

SQL*Plusの詳細は、『Oracle Database PL/SQL言語リファレンス』を参照してください。

Oracle Application Expressをインストールすると、3つの新しいデータベース・アカウントが作成されます。

  • APEX_040100: Oracle Application Expressのスキーマおよびメタデータを所有するアカウント。

  • FLOWS_FILES: Oracle Application Expressのアップロードされたファイルを所有するアカウント。

  • APEX_PUBLIC_USER: Oracle Application ExpressリスナーまたはOracle HTTP Serverおよびmod_plsqlを使用したOracle Application Expressの構成に使用する最小限の権限が付与されたアカウント。

以前のリリースからアップグレードする場合、FLOWS_FILESはすでに存在し、APEX_PUBLIC_USERが作成されていない場合は作成されます。


ヒント:

Oracle Application Expressは、ファイル・システム上の書込み可能なディレクトリからインストールする必要があります。「インストール・セッションのログの確認」を参照してください。

3.4.3 ADMINアカウントのパスワードの変更

Oracle Application Expressを新しくインストールした場合またはランタイム環境を開発環境に変換した場合は、内部ADMINアカウントのパスワードを変更する必要があります。アップグレードの場合、パスワードは保存され、前のリリースから継承されます。


ヒント:

Oracle Application Express管理サービスへのログインおよびOracle Application Expressインスタンス全体の管理には、ADMINアカウントを使用します。

ADMINアカウントのパスワードを変更するには、次のステップを実行します。

  1. 作業ディレクトリを、インストール・ソフトウェアを解凍したapexディレクトリに変更します。

  2. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  3. apxchpwd.sqlを実行します。次に例を示します。

    @apxchpwd
    

    ADMINアカウントのパスワードの入力を求められたら入力します。


参照:

SQL*Plusの詳細は、『Oracle Database PL/SQL言語リファレンス』を参照してください。

3.4.4 プロセスの再起動

Oracle Application Expressをインストールした後で、インストールの開始前に停止したプロセス(リスナーなど)を再起動する必要があります。

3.4.5 埋込みPL/SQLゲートウェイの構成

埋込みPL/SQLゲートウェイは、Oracle Database 11gとともにインストールされます。ただし、Oracle Application Expressで使用する前に構成する必要があります。このためには、構成ファイルを実行し、ANONYMOUSアカウントのロックを解除する必要があります。


注意:

Oracle XML DB HTTP Serverおよび埋込みPL/SQLゲートウェイは、Oracle Database 11gより前のデータベースではサポートされていません。

トピック:

3.4.5.1 apex_epg_config.sql構成スクリプトの実行

新規インストールで構成スクリプトapex_epg_config.sqlを実行し、埋込みPL/SQLゲートウェイを構成します。次に、ANONYMOUSアカウントのロックを解除します。


注意:

アップグレードの場合で、埋込みPL/SQLゲートウェイをすでに構成してあれば、このセクションをスキップして「以前のリリースからアップグレードする場合のimagesディレクトリの更新」に進んでください。

apex_epg_config.sql構成スクリプトを実行するには、次のステップを実行します。

  1. 作業ディレクトリを、Oracle Application Expressソフトウェアを解凍したapexディレクトリに変更します。

  2. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  3. 次の例に示すとおり、Oracle Application Expressソフトウェアを解凍したベース・ディレクトリにファイル・システム・パスを渡すapex_epg_config.sqlを実行します。

    • Windowsの場合:

      @apex_epg_config SYSTEM_DRIVE:\TEMP
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      @apex_epg_config /tmp
      
  4. 次の文を入力し、ANONYMOUSアカウントのロックを解除します。

    ALTER USER ANONYMOUS ACCOUNT UNLOCK;
    

3.4.5.2 以前のリリースからアップグレードする場合のimagesディレクトリの更新

Oracle Application Expressを以前のリリースからアップグレードする場合は、apxldimg.sqlスクリプトを実行してimagesディレクトリを更新する必要があります。


ヒント:

以前のリリースのOracle Application Expressからのアップグレードではない場合、このステップは不要です。前述のセクションで説明したように、apex_epg_config.sqlを実行すると、イメージがロードされます。

apxldimg.sqlスクリプトを実行するには、次のステップを実行します。

  1. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  2. 次の例に示すとおり、Oracle Application Expressソフトウェアを解凍したベース・ディレクトリへのファイル・システム・パスを渡し、apxldimg.sqlを実行します。

    • Windowsの場合:

      @apxldimg.sql SYSTEM_DRIVE:\TEMP
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      @apxldimg.sql /tmp
      

    ヒント:

    前述の例では、Windowsの場合はTEMP、UNIXまたはLinuxの場合はtmpというディレクトリにOracle Application Expressを解凍したことを前提としています。

3.4.5.3 Oracle XML DB HTTP Serverポートの検証

埋込みPL/SQLゲートウェイは、Oracle DatabaseのOracle XML DB HTTP Serverで実行されます。対応するポート番号を確認すると、Oracle XML DB HTTPサーバーが有効化されているかどうかを判断できます。

Oracle XML DB HTTP Serverを実行するポート番号を検証するには、次のステップを実行します。

  1. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  2. 次の文を入力し、ポート番号を確認します。

    SELECT DBMS_XDB.GETHTTPPORT FROM DUAL;
    

    ポート番号に0が戻された場合、Oracle XML DB HTTP Serverは無効化されています。

  3. 有効化するには、「Oracle XML DB HTTP Serverの有効化」のステップを実行します。

3.4.5.4 Oracle XML DB HTTP Serverの有効化

埋込みPL/SQLゲートウェイは、Oracle DatabaseのOracle XML DB HTTP Serverで実行されます。

Oracle XML DB HTTP Serverを有効化するには、次のステップを実行します。

  1. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  2. 次のような文を入力します。

    EXEC DBMS_XDB.SETHTTPPORT(port);
    

    次に例を示します。

    EXEC DBMS_XDB.SETHTTPPORT(8080);
    

注意:

1024未満のポート番号は、多くのオペレーティング・システムで特権プロセス用に予約されています。1024未満のポート(80など)でXML DB HTTPリスナーを有効化するには、次のドキュメントを参照してください。
  • 『Oracle XML DB開発者ガイド』のプロトコルを使用したリポジトリへのアクセスに関する項

  • 『Oracle Database Net Servicesリファレンス』のプロトコル・アドレスの構成およびポート番号の制限に関する項


3.4.6 Oracle Database 11gでのネットワーク・サービスの有効化

Oracle Database 11gリリース1または2では、デフォルトで、ネットワーク・サービスと対話する機能は無効になっています。このため、Oracle Database 11gリリース1または2でOracle Application Expressを実行している場合は、新しいDBMS_NETWORK_ACL_ADMINパッケージを使用して、APEX_040100データベース・ユーザーにすべてのホストに対する接続権限を付与する必要があります。これらの権限を付与しないと、次の動作で問題が発生します。

  • Oracle Application Expressでアウトバウンド・メールを送信する。ユーザーはAPEX_MAILパッケージからメソッドをコールできますが、アウトバンド・メールの送信時に問題が発生します。

  • Oracle Application ExpressでWebサービスを使用する。

  • PDF/レポートを印刷する。

トピック:


ヒント:

このセクションで示されている例を実行するには、データベースのcompatible初期化パラメータが11.1.0.0.0以上に設定されている必要があります。デフォルトでは、11gデータベースのパラメータは事前に適切に設定されていますが、以前のリリースから11gにアップグレードされたデータベースのパラメータは適切に設定されていない場合があります。データベース初期化パラメータの変更については、『Oracle Database管理者ガイド』の「Oracle Databaseの作成および構成」を参照してください。

3.4.6.1 接続権限の付与

次の例は、APEX_040100データベース・ユーザーにすべてのホストに対する接続権限を付与する方法を示しています。この例では、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続するとします。

DECLARE
  ACL_PATH  VARCHAR2(4000);
  ACL_ID    RAW(16);
BEGIN
  -- Look for the ACL currently assigned to '*' and give APEX_040100
  -- the "connect" privilege if APEX_040100 does not have the privilege yet.

  SELECT ACL INTO ACL_PATH FROM DBA_NETWORK_ACLS
   WHERE HOST = '*' AND LOWER_PORT IS NULL AND UPPER_PORT IS NULL;

  -- Before checking the privilege, ensure that the ACL is valid
  -- (for example, does not contain stale references to dropped users).
  -- If it does, the following exception will be raised:
  --
  -- ORA-44416: Invalid ACL: Unresolved principal 'APEX_040100'
  -- ORA-06512: at "XDB.DBMS_XDBZ", line ...
  --
  SELECT SYS_OP_R2O(extractValue(P.RES, '/Resource/XMLRef')) INTO ACL_ID
    FROM XDB.XDB$ACL A, PATH_VIEW P
   WHERE extractValue(P.RES, '/Resource/XMLRef') = REF(A) AND
         EQUALS_PATH(P.RES, ACL_PATH) = 1;

  DBMS_XDBZ.ValidateACL(ACL_ID);
   IF DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.CHECK_PRIVILEGE(ACL_PATH, 'APEX_040100', 
     'connect') IS NULL THEN 
      DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.ADD_PRIVILEGE(ACL_PATH, 
     'APEX_040100', TRUE, 'connect'); 
  END IF;

EXCEPTION
  -- When no ACL has been assigned to '*'.
  WHEN NO_DATA_FOUND THEN
  DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.CREATE_ACL('power_users.xml',
    'ACL that lets power users to connect to everywhere',
    'APEX_040100', TRUE, 'connect');
  DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.ASSIGN_ACL('power_users.xml','*');
END;
/
COMMIT;

次の例は、ローカル・ネットワーク・リソースへのアクセス権について、より少ない権限を付与する方法を示しています。この例では、Oracle Application Expressオンライン・ヘルプを索引付けできます。また、対象サーバーもローカル・ホスト上に存在する場合は、電子メールおよびPDFへの出力を行うことができる場合があります。

DECLARE
  ACL_PATH  VARCHAR2(4000);
  ACL_ID    RAW(16);
BEGIN
  -- Look for the ACL currently assigned to 'localhost' and give APEX_040100
  -- the "connect" privilege if APEX_040100 does not have the privilege yet.
  SELECT ACL INTO ACL_PATH FROM DBA_NETWORK_ACLS
   WHERE HOST = 'localhost' AND LOWER_PORT IS NULL AND UPPER_PORT IS NULL;

  -- Before checking the privilege, ensure that the ACL is valid
  -- (for example, does not contain stale references to dropped users).
  -- If it does, the following exception will be raised:
  --
  -- ORA-44416: Invalid ACL: Unresolved principal 'APEX_040100'
  -- ORA-06512: at "XDB.DBMS_XDBZ", line ...
  --

  SELECT SYS_OP_R2O(extractValue(P.RES, '/Resource/XMLRef')) INTO ACL_ID
    FROM XDB.XDB$ACL A, PATH_VIEW P
   WHERE extractValue(P.RES, '/Resource/XMLRef') = REF(A) AND
         EQUALS_PATH(P.RES, ACL_PATH) = 1;

  DBMS_XDBZ.ValidateACL(ACL_ID);
   IF DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.CHECK_PRIVILEGE(ACL_PATH, 'APEX_040100', 
     'connect') IS NULL THEN 
      DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.ADD_PRIVILEGE(ACL_PATH, 
     'APEX_040100', TRUE, 'connect'); 
  END IF;

EXCEPTION
  -- When no ACL has been assigned to 'localhost'.
  WHEN NO_DATA_FOUND THEN
  DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.CREATE_ACL('local-access-users.xml',
    'ACL that lets power users to connect to everywhere',
    'APEX_040100', TRUE, 'connect');
  DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.ASSIGN_ACL('local-access-users.xml','localhost');
END;
/
COMMIT;

3.4.6.2 無効なACLエラーのトラブルシューティング

前述のスクリプトを実行した後にORA-44416: 無効なACLのエラーが表示された場合は、次の問合せを使用して、無効なACLを特定します。

REM Show the dangling references to dropped users in the ACL that is assigned
REM to '*'.

SELECT ACL, PRINCIPAL
  FROM DBA_NETWORK_ACLS NACL, XDS_ACE ACE
 WHERE HOST = '*' AND LOWER_PORT IS NULL AND UPPER_PORT IS NULL AND
       NACL.ACLID = ACE.ACLID AND
       NOT EXISTS (SELECT NULL FROM ALL_USERS WHERE USERNAME = PRINCIPAL);

次に、次のコードを実行してACLを修正します。

DECLARE
  ACL_ID   RAW(16);
  CNT      NUMBER;
BEGIN
  -- Look for the object ID of the ACL currently assigned to '*'
  SELECT ACLID INTO ACL_ID FROM DBA_NETWORK_ACLS
   WHERE HOST = '*' AND LOWER_PORT IS NULL AND UPPER_PORT IS NULL;

  -- If just some users referenced in the ACL are invalid, remove just those
  -- users in the ACL. Otherwise, drop the ACL completely.
  SELECT COUNT(PRINCIPAL) INTO CNT FROM XDS_ACE
   WHERE ACLID = ACL_ID AND
         EXISTS (SELECT NULL FROM ALL_USERS WHERE USERNAME = PRINCIPAL);

  IF (CNT > 0) THEN

    FOR R IN (SELECT PRINCIPAL FROM XDS_ACE
               WHERE ACLID = ACL_ID AND
                     NOT EXISTS (SELECT NULL FROM ALL_USERS
                                  WHERE USERNAME = PRINCIPAL)) LOOP
      UPDATE XDB.XDB$ACL
         SET OBJECT_VALUE =
               DELETEXML(OBJECT_VALUE,
                         '/ACL/ACE[PRINCIPAL="'||R.PRINCIPAL||'"]')
       WHERE OBJECT_ID = ACL_ID;
    END LOOP;

  ELSE
    DELETE FROM XDB.XDB$ACL WHERE OBJECT_ID = ACL_ID;
  END IF;

END;
/

REM commit the changes.

COMMIT;

ACLの修正後、このセクションの最初のスクリプトを実行してAPEX_040100ユーザーにACLを適用する必要があります。「接続権限の付与」を参照してください。

3.4.7 セキュリティ上の考慮事項

HTTPリクエストで、パスワードやその他の機密データがクリア・テキストで送信されることのないように、Secure Sockets Layer(SSL)を構成して使用することをお薦めします。SSLを使用しないと、パスワードが公開され、セキュリティが損なわれる可能性があります。

SSLは、業界標準のプロトコルです。RSA公開鍵暗号化と対称鍵暗号化を組み合せて使用することにより、認証、暗号化およびデータの整合性が提供されます。


参照:

Oracle Application Express管理ガイドの「HTTPSの必要性」

3.4.8 他の言語でのOracle Application Expressの実行について

Oracle Application Expressのインタフェースは、ドイツ語、スペイン語、フランス語、イタリア語、日本語、韓国語、ポルトガル語(ブラジル)、簡体字中国語および繁体字中国語に変換できます。Oracle Application Expressの単一インスタンスは、これらの言語変換されたバージョンを1つ以上実装してインストールできます。実行時に、各ユーザーのWebブラウザの言語設定によって、特定の言語バージョンが使用されます。

他の言語をインストールするには、後述の追加ファイルが含まれているapex_4.1.zipファイルを使用する必要があります。以前にapex_4.1_en.zipをダウンロードした場合、Oracle Application Expressを再インストールする必要はありません。apex_4.1.zipをダウンロードして、apex_4.1_en.zipを解凍した同じディレクトリにファイルを解凍するだけです。

言語変換されたバージョンのOracle Application Expressは、その特定言語をサポートするキャラクタ・セットが実装されたデータベースにロードする必要があります。言語変換されたバージョンのOracle Application Expressを、その言語の文字コードをサポートしないデータベースにインストールすると、インストールが正常に実行されなかったり、言語変換されたOracle Application Expressインスタンスが実行時に破損しているように見える場合があります。データベース・キャラクタ・セットAL32UTF8は、言語変換されたすべてのバージョンのOracle Application Expressをサポートします。

言語変換されたバージョンのOracle Application Expressを手動でインストールするには、SQL*Plusを使用します。インストール・ファイルはAL32UTF8にエンコードされます。


注意:

言語変換されたバージョンのOracle Application Expressをインストールするには、ターゲット・データベースのキャラクタ・セットにかかわらず、SQL*Plusを起動する前に環境変数NLS_LANGのキャラクタ・セット値をAL32UTF8に設定する必要があります。

言語変換されたバージョンのOracle Application Expressのロードに有効なNLS_LANG設定の例を次に示します。

American_America.AL32UTF8
Japanese_Japan.AL32UTF8 

3.4.8.1 言語変換されたバージョンのOracle Application Expressのインストール

初めてインストールを行う場合も以前のリリースからアップグレードする場合も、言語変換されたバージョンのOracle Application Expressを実行するには、load_lang.sqlスクリプトを実行する必要があります。

インストール・スクリプトは、配布を解凍したapex/builderのサブディレクトリに格納されます。これらのサブディレクトリは、言語コードで識別されます。たとえば、ドイツ語バージョンはapex/builder/de、日本語バージョンはapex/builder/jaに格納されます。各ディレクトリには、言語コード(たとえば、load_de.sqlload_ja.sql)で識別される、言語固有のロード・スクリプトが格納されます。

言語変換されたバージョンのOracle Application Expressをインストールするには、次のステップを実行します。

  1. 環境変数NLS_LANGをキャラクタ・セットAL32UTF8に設定します。次に例を示します。

    • BourneシェルまたはKornシェルの場合:

      NLS_LANG=American_America.AL32UTF8
      export NLS_LANG
      
    • Cシェルの場合:

      setenv NLS_LANG American_America.AL32UTF8
      
    • Windowsベースのシステムの場合:

      set NLS_LANG=American_America.AL32UTF8
      
  2. インストールする必要がある言語に基づいて、apex/builderの下のディレクトリにナビゲートします。たとえば、ドイツ語の場合は、apex/builder/deにナビゲートします。SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  3. 次の文を実行します。

    ALTER SESSION SET CURRENT_SCHEMA = APEX_040100;
    
  4. 該当する言語固有のスクリプトを実行します。次に例を示します。

    @load_lang.sql
    

    langは特定の言語です。たとえば、ドイツ語の場合はload_de.sql、日本語の場合はload_ja.sqlとなります。

3.4.9 JOB_QUEUE_PROCESSESの管理について

JOB_QUEUE_PROCESSESには、同時に実行するジョブの最大数を指定します。Oracle Application Expressリリース4.1では、トランザクションのサポートおよびSQLスクリプトでジョブが必要です。JOB_QUEUE_PROCESSESが有効でなく、正常に動作していない場合、スクリプトを正常に実行することはできません。

トピック:

3.4.9.1 JOB_QUEUE_PROCESSESの数の表示

JOB_QUEUE_PROCESSESの数を表示するには、3つの方法があります。

  • インストール・ログ・ファイル

  • Oracle Application Expressの「Application Expressのバージョン情報」ページ

  • SQL*Plus

3.4.9.1.1 インストール・ログ・ファイルでのJOB_QUEUE_PROCESSESの表示

Oracle Application Expressリリース4.1をインストールした後、またはOracle Application Expressをリリース4.0にアップグレードした後、JOB_QUEUE_PROCESSESの数をインストール・ログ・ファイルに表示できます。「インストール・セッションのログの確認」を参照してください。

3.4.9.1.2 Oracle Application ExpressでのJOB_QUEUE_PROCESSESの表示

「Application Expressのバージョン情報」ページにJOB_QUEUE_PROCESSESの数を表示することもできます。

「Application Expressのバージョン情報」ページを表示するには、次のステップを実行します。

  1. Oracle Application Expressにログインします。詳細は、「ワークスペースへのログイン」を参照してください。

  2. 「管理」アイコンをクリックします。

  3. 「タスク」リストで、「Application Expressについて」をクリックします。

    ページの下部に、現在のJOB_QUEUE_PROCESSESの数が表示されます。

3.4.9.1.3 SQL*PlusによるJOB_QUEUE_PROCESSESの表示

次のSQLコマンドを実行して、SQL*PlusでJOB_QUEUE_PROCESSESの数を表示することもできます。

SELECT VALUE FROM v$parameter WHERE NAME = 'job_queue_processes'

3.4.9.2 JOB_QUEUE_PROCESSESの数の変更

SQL*Plusで次のSQL文を実行して、JOB_QUEUE_PROCESSESの数を変更できます。

JOB_QUEUE_PROCESSESの数を更新するには、次のステップを実行します。

  1. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  2. SQL*Plusで次のSQL文を実行します。

    ALTER SYSTEM SET JOB_QUEUE_PROCESSES = <number>
    

    たとえば、ALTER SYSTEM SET JOB_QUEUE_PROCESSES = 20を実行すると、JOB_QUEUE_PROCESSESは20に設定されます。

3.4.10 SHARED_SERVERSパラメータの構成

埋込みPL/SQLゲートウェイでは、Oracle Databaseの共有サーバー・アーキテクチャを使用します。埋込みPL/SQLゲートウェイの使用時に良好なパフォーマンスを実現するには、データベース初期化パラメータSHARED_SERVERSが適切な(0でも1でもない)値に設定されていることを確認します。同時ユーザーが少数の場合は、SHARED_SERVERSの値に5を使用することをお薦めします。

次に例を示します。

  1. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  2. 次の文を実行します。

    ALTER SYSTEM SET SHARED_SERVERS = 5 SCOPE=BOTH;
    

3.4.11 ワークスペースの作成およびOracle Application Expressユーザーの追加

Webブラウザを使用してワークスペースにログインし、Oracle Application Expressのホームページにアクセスします。使用するWebブラウザでJavaScript、HTML 4.0およびCSS 1.0規格がサポートされている必要があります。「ブラウザの要件」を参照してください。

ワークスペースは、複数のユーザーが、各自のオブジェクト、データおよびアプリケーションをそれぞれに保持しながら、同じOracle Application Expressインストール内で作業できる、仮想プライベート・データベースです。各ワークスペースには、一意のIDと名前があります。

インスタンス管理者は、Oracle Application Express管理サービス内にワークスペースを手動で作成するか、ユーザーにリクエストを送信してもらうことができます。Oracle Application Express管理サービスは、Oracle Application Expressインスタンス全体を管理するための独立したアプリケーションです。詳細は、『Oracle Application Express管理ガイド』の「ワークスペースの作成」および「ワークスペースリクエストの管理」を参照してください。


参照:

Oracle Application Expressを初めて使用する場合は、『Oracle Database Application Express 2日で開発者ガイド』を参照してください。

トピック:

3.4.11.1 ワークスペースの手動作成

Oracle Application Expressワークスペースを手動で作成するには、次のステップを実行します。

  1. Oracle Application Express管理サービスにログインします。Oracle Application Express管理サービスは、Oracle Application Expressインスタンス全体を管理するための独立したアプリケーションです。インストール時に作成または再設定したADMINアカウントおよびパスワードを使用してログインします。

    1. Webブラウザで、Oracle Application Express管理サービス・アプリケーションにナビゲートします。

      ご使用の設定では埋込みPL/SQLゲートウェイが使用されているため、次にナビゲートします。

      http://hostname:port/apex/apex_admin
      

      各要素の意味は次のとおりです。

      hostnameは、Oracle XML DB HTTPサーバーがインストールされているシステムの名前です。

      portは、Oracle XML DB HTTPサーバーに割り当てられているポート番号です。デフォルトのインストールの場合、この番号は8080です。

      apexは、構成ファイルで定義されているデータベース・アクセス記述子(DAD)です。

    2. 「ログイン」ページで、次の操作を行います。

      • 「ユーザー名」に、adminと入力します。

      • 「パスワード」に、「ADMINアカウントのパスワードの変更」で指定したOracle Application Express管理者アカウントのパスワードを入力します。

      • 「ログイン」をクリックします。


    参照:

    詳細は、『Oracle Application Express管理ガイド』の「Oracle Application Express管理サービスへのログイン」を参照してください。

    次に、ワークスペースを作成します。

  2. 「ワークスペースの管理」をクリックします。

  3. 「ワークスペース・アクション」で、「ワークスペースの作成」をクリックします。

    「ワークスペースの作成」ウィザードが表示されます。

  4. 「ワークスペースの指定」で、次を入力します。

    1. ワークスペース名: 一意のワークスペース名を入力します。

    2. ワークスペースID: 「ワークスペースID」を空のままにすると、新しいワークスペースIDが自動的に生成されます。ワークスペースIDは、100000よりも大きい正の整数である必要があります。

    3. ワークスペースの説明: ワークスペースの説明を入力します。

    4. 「次へ」をクリックします。

  5. 「ワークスペースの指定」に、ワークスペースの名前と説明を入力して、「次へ」をクリックします。

  6. 「スキーマの指定」で、既存のスキーマを再利用するか、新しく作成するかを指定します。

    既存のスキーマを使用する場合

    1. 「既存のスキーマを再利用」で、「はい」を選択します。

    2. リストからスキーマを選択します。

    3. 「次へ」をクリックします。

    新しいスキーマを作成する場合

    1. 「既存のスキーマを再利用」で、「いいえ」を選択します。

    2. スキーマの名前とパスワードを入力します。

    3. 領域割当てを指定します。

    4. 「次へ」をクリックします。

  7. 「管理者の指定」に、ワークスペース管理者の情報を入力して、「次へ」をクリックします。

  8. 選択した内容を確認し、「ワークスペースの作成」をクリックします。

3.4.11.2 Oracle Application Expressユーザーの作成

Oracle Application Expressユーザー・アカウントを作成するには、次のステップを実行します。

  1. 前述のセクションで説明したように、Oracle Application Express管理サービスにログインします。詳細は、『Oracle Application Express管理ガイド』の「Oracle Application Express管理サービスへのログイン」を参照してください。

  2. 「ワークスペースの管理」アイコンをクリックします。

    管理ページが表示されます。

  3. 「開発者とユーザーの管理」をクリックします。

  4. 「ユーザーの作成」をクリックします。

    「ユーザーの作成」ページが表示されます。

  5. 「ユーザー属性」で、次を入力します。

    1. ユーザー名: システムへのログインに使用するユーザー名を入力します。次の制限事項があります。

      • 最大長は100文字

      • 空白を使用しないこと

      • 使用できる特殊文字はアンパサンド(@)およびピリオド(.)のみ

    2. 電子メール・アドレス: このユーザーの有効な電子メール・アドレスを入力します。

    3. : ユーザーをさらに識別するために、名を入力します(オプション)。

    4. : ユーザーをさらに識別するために、姓を入力します(オプション)。

    5. 説明: このユーザーについてのコメントを入力します(オプション)。

  6. 「アカウント権限」で、次のステップを実行します。

    1. ワークスペース: リストからワークスペースを選択します。

    2. デフォルトのスキーマ: データの参照、アプリケーションの作成およびSQLスクリプトの実行に使用するデフォルト・スキーマを指定します。

      複数のスキーマを使用できるワークスペースを使用する場合、このスキーマがデフォルトになります。この設定では、セキュリティは制御されず、ユーザーのプリファレンスのみが制御されます。

    3. ワークスペース管理者ユーザー: このユーザーがワークスペースの管理者権限を所有する必要があるかどうかを指定します。

      管理者には、すべてのコンポーネントへのアクセス権が付与されます。さらに、管理者は、ユーザー・アカウント、グループおよび開発サービスを管理できます。インスタンス管理者によって無効にされると、コンポーネントが使用できないことがあります。

    4. 開発者ユーザー: このユーザーが開発者権限を所有する必要があるかどうかを指定します。

      開発者は、アプリケーション・ビルダーまたはSQLワークショップ(あるいはその両方)へのアクセス権を所有する必要があります。インスタンス管理者によって無効にされると、これらのコンポーネントは使用できないことがあります。

    5. アプリケーション・ビルダー・アクセス: 開発者がアプリケーション・ビルダーへのアクセス権を所有するかどうかを決定します。

    6. SQLワークショップ・アクセス: 開発者がSQLワークショップへのアクセス権を所有するかどうかを決定します。

    7. チーム開発アクセス: 開発者がチーム開発へのアクセス権を所有するかどうかを決定します。

    8. アカウントの可用性の設定: 「ロック済」を選択するとこのアカウントを使用できないようになります。「ロック解除済」を選択するとアカウントを使用できるようになります。

      ユーザーが「ワークスペース・プリファレンス」に指定された許可されるログイン失敗の最大回数を超過すると、そのアカウントは自動的にロックされます。

  7. 「パスワード」で、次を指定します。

    • パスワード: 大/小文字を区別してパスワードを入力します。

    • パスワードの確認: パスワードを再度入力します。

    • 初回使用時にパスワードの変更が必要: 「いいえ」を選択すると、期限が切れるまで同じパスワードを使用できます。「はい」を選択すると、初回のログイン時に、パスワードをすぐに変更するよう要求されます。

  8. 「ユーザーの作成」または「作成後、別のものの作成」をクリックします。

3.4.11.3 ワークスペースへのログイン

ワークスペースを作成した後、ログイン資格証明(ワークスペース名、ユーザー名およびパスワード)を使用してログインします。


参照:

Oracle Application Express管理ガイドの「ワークスペースの作成」および「ワークスペースリクエストの管理」を参照してください。

ワークスペースにログインするには、次のステップを実行します。

  1. Webブラウザで、Oracle Application Expressの「ログイン」ページにナビゲートします。

    ご使用の設定では埋込みPL/SQLゲートウェイが使用されているため、次にナビゲートします。

    http://hostname:port/apex
    

    各要素の意味は次のとおりです。

    • hostnameは、Oracle XML DB HTTPサーバーがインストールされているシステムの名前です。

    • portは、Oracle XML DB HTTPサーバーに割り当てられているポート番号です。デフォルトのインストールの場合、この番号は8080です。

    • apexは、構成ファイルで定義されているデータベース・アクセス記述子(DAD)です。

      以前のリリースからアップグレードしたユーザーや、カスタム構成があるユーザーの場合は、この値はhtmldbかその他の値にする必要があります。Oracle Application Express管理者にDADを確認します。

    「ログイン」ページが表示されます。

  2. 「ログイン」で、次の項目を入力します。

    • 「ワークスペース」フィールド: ワークスペースの名前を入力します。

    • 「ユーザー名」フィールド: ユーザー名を入力します。

    • 「パスワード」フィールド: 大/小文字を区別したパスワードを入力します。

  3. 「ログイン」をクリックします。

    設定によっては、初めてログインするときにパスワードの変更を要求される場合があります。

3.5 OTNからのダウンロードおよびOracle HTTP Serverの構成

このセクションでは、Oracle Technology Network(OTN)からZIPファイルをダウンロードしOracle Database 11gまたはOracle Application Server 10gで配布されたOracle HTTP Serverおよびmod_plsqlを構成して、Oracle Application Expressをインストールする方法について説明します。

トピック:

3.5.1 Oracle Databaseのインストールおよびインストール前のタスクの実行

Oracle Application Expressでは、リリース10.2.0.3以上のOracle DatabaseまたはOracle Database 10g Express Editionが必要です。詳細は、ご使用のオペレーティング環境向けの『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』および「インストール前の推奨タスク」を参照してください。

3.5.2 Oracle Application Expressのダウンロードおよびインストール

Oracle Application Expressをインストールするには、次のステップを実行します。

  1. 開発が英語のみで行われるインストールの場合は、Oracle Application Expressのダウンロード・ページからファイルapex_4.1_en.zipをダウンロードします。開発が英語以外の言語でも行われる場合は、Oracle Application Expressのダウンロード・ページからapex_4.1.zipをダウンロードします。次を参照してください。

    http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/apex/downloads/index.html
    

    ご使用のリリースがこのマニュアルの発行時点より新しい場合、実際のファイル名が異なる場合があります。

  2. ダウンロードしたzipファイルを解凍します。

    • 英語のみの場合は、次のとおり、ディレクトリ名を変更せずにapex_4.1_en.zipを解凍します。

      • UNIXおよびLinuxの場合: apex_4.1_en.zipを解凍します。

      • Windowsの場合: Windowsエクスプローラでファイルapex_4.1_en.zipをダブルクリックします。

    • 複数言語の場合は、ディレクトリ名を変更せずにapex_4.1.zipを解凍します。

      • UNIXおよびLinuxの場合: apex_4.1.zipを解凍します。

      • Windowsの場合: Windowsエクスプローラでapex_4.1.zipファイルをダブルクリックします。


    注意:

    ファイルを解凍するディレクトリ・ツリーは深くならないようにし、空白を含むディレクトリの下には格納しないようにします。たとえば、Windowsの場合はC:\に解凍します。

  3. 作業ディレクトリをapexに変更します。

  4. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  5. デフォルト・プロファイルに対して既存のすべてのパスワード複雑性ルールを有効にします。詳細は、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』の「パスワード保護の構成」を参照してください。

  6. 適切なインストール・オプションを選択します。

    完全開発環境ではアプリケーションを開発するため、アプリケーション・ビルダー環境へのすべてのアクセス権があります。ランタイム環境ではアプリケーションは変更できず、実行することができます。詳細は、「Oracle Application Expressランタイム環境について」を参照してください。

    使用可能なインストール・オプションは次のとおりです。

    • 完全開発環境。次の4つの引数を記載された順序どおりに渡し、apexins.sqlを実行します。

      @apexins tablespace_apex tablespace_files tablespace_temp images
      

      各要素の意味は次のとおりです。

      • tablespace_apexは、Oracle Application Expressアプリケーション・ユーザーの表領域の名前です。

      • tablespace_filesは、Oracle Application Expressファイル・ユーザーの表領域の名前です。

      • tablespace_tempは、一時表領域の名前です。

      • images は、Oracle Application Expressイメージの仮想ディレクトリです。将来的にOracle Application Expressのアップグレードをサポートするために、仮想イメージ・ディレクトリを/i/と定義します。

      次に例を示します。

      @apexins SYSAUX SYSAUX TEMP /i/
      

      注意:

      次のエラーを受信した場合は、SQL*Plusを終了して、作業ディレクトリをapexに変更してください。

      SP2-0310: ファイル"apexins.sql"をオープンできません


    • ランタイム環境。次の引数を記載された順序どおりに渡し、apxrtins.sqlを実行します。

      @apxrtins tablespace_apex tablespace_files tablespace_temp images
      

      各要素の意味は次のとおりです。

      • tablespace_apexは、Oracle Application Expressアプリケーション・ユーザーの表領域の名前です。

      • tablespace_filesは、Oracle Application Expressファイル・ユーザーの表領域の名前です。

      • tablespace_tempは、一時表領域の名前です。

      • images は、Oracle Application Expressイメージの仮想ディレクトリです。将来的にOracle Application Expressのアップグレードをサポートするために、仮想イメージ・ディレクトリを/i/と定義します。

      次に例を示します。

      @apxrtins SYSAUX SYSAUX TEMP /i/
      

参照:

SQL*Plusの詳細は、『Oracle Database PL/SQL言語リファレンス』を参照してください。

Oracle Application Expressをインストールすると、3つの新しいデータベース・アカウントが作成されます。

  • APEX_040100: Oracle Application Expressのスキーマおよびメタデータを所有するアカウント。

  • FLOWS_FILES: Oracle Application Expressのアップロードされたファイルを所有するアカウント。

  • APEX_PUBLIC_USER: Oracle Application ExpressリスナーまたはOracle HTTP Serverおよびmod_plsqlを使用したOracle Application Expressの構成に使用する最小限の権限が付与されたアカウント。

以前のリリースからアップグレードする場合、FLOWS_FILESはすでに存在し、APEX_PUBLIC_USERが作成されていない場合は作成されます。


ヒント:

Oracle Application Expressは、ファイル・システム上の書込み可能なディレクトリからインストールする必要があります。「インストール・セッションのログの確認」を参照してください。

3.5.3 ADMINアカウントのパスワードの変更

Oracle Application Expressを新しくインストールした場合またはランタイム環境を開発環境に変換した場合は、内部ADMINアカウントのパスワードを変更する必要があります。アップグレードの場合、パスワードは保存され、前のリリースから継承されます。


ヒント:

Oracle Application Express管理サービスへのログインおよびOracle Application Expressインスタンス全体の管理には、ADMINアカウントを使用します。

ADMINアカウントのパスワードを変更するには、次のステップを実行します。

  1. 作業ディレクトリを、インストール・ソフトウェアを解凍したapexディレクトリに変更します。

  2. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  3. apxchpwd.sqlを実行します。次に例を示します。

    @apxchpwd
    

    ADMINアカウントのパスワードの入力を求められたら入力します。


参照:

SQL*Plusの詳細は、『Oracle Database PL/SQL言語リファレンス』を参照してください。

3.5.4 プロセスの再起動

Oracle Application Expressをインストールした後で、インストールの開始前に停止したプロセス(リスナーなど)を再起動する必要があります。また、Oracle HTTP Serverも再起動します。

3.5.5 Oracle Database 11gまたはOracle Application Server 10gで配布されたOracle HTTP Serverの構成

このセクションでは、Oracle Database 11gまたはOracle Application Server 10gで配布されたOracle HTTP Serverおよびmod_plsqlを構成する方法について説明します。

トピック:

3.5.5.1 APEX_PUBLIC_USERアカウントのロック解除

APEX_PUBLIC_USERアカウントは、新しいOracle Application Expressのインストールの終了時にロックされます。新しいインストール環境でデータベース・アクセス記述子(DAD)を構成するには、まず、このアカウントをロック解除する必要があります。


ヒント:

以前のリリースのOracle Application Expressからアップグレードする場合、このステップは不要です。

APEX_PUBLIC_USERアカウントをロック解除するには、次のステップを実行します。

  1. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  2. 次の文を実行します。

    ALTER USER APEX_PUBLIC_USER ACCOUNT UNLOCK
    

3.5.5.2 APEX_PUBLIC_USERアカウントのパスワードの変更

APEX_PUBLIC_USERアカウントは、新しいOracle Application Expressのインストール時にランダムなパスワードとともに作成されます。新しいインストール環境でデータベース・アクセス記述子(DAD)を構成するには、まず、このアカウントのパスワードを変更する必要があります。


ヒント:

以前のリリースのOracle Application Expressからアップグレードする場合、このステップは不要です。

APEX_PUBLIC_USERアカウントのパスワードを変更するには、次のステップを実行します。

  1. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  2. 次の文を実行します。

    ALTER USER APEX_PUBLIC_USER IDENTIFIED BY new_password
    

    new_passwordは、APEX_PUBLIC_USERに設定する新しいパスワードです。後続のセクションでDADを作成する場合に、このパスワードを使用します。

3.5.5.2.1 Oracle Database 11gでのパスワードの有効期限について

Oracle Database 11gのデフォルト・プロファイルでは、パラメータPASSWORD_LIFE_TIMEは180に設定されています。Oracle Database 11gおよびOracle Application Expressを使用している場合、これによりAPEX_PUBLIC_USERのパスワードは180日間で期限切れになります。このため、パスワードを変更するまで、Oracle Application Expressインスタンスが使用できなくなります。

この動作を回避するには、PASSWORD_LIFE_TIMEパラメータが無制限に設定されている別のプロファイルを作成し、APEX_PUBLIC_USERアカウントを変更して、新しいプロファイルを割り当てます。


参照:

プロファイルの作成およびデータベース・ユーザーへの割当ての詳細は、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください。

3.5.5.3 imagesディレクトリのコピー

新規インストールをロードしているか、以前のリリースをアップグレードしているかにかかわらず、トップ・レベルのapex\imagesディレクトリからOracle HTTP Server用のOracleホームを含むファイル・システム上の場所に、imagesディレクトリをコピーする必要があります。

トピック:

3.5.5.3.1 アップグレード後のimagesディレクトリのコピー

アップグレード中に、既存のimagesディレクトリを上書きする必要があります。以前のバージョンに戻すことができるように、アップグレードの開始前に、Oracle Application Express用の既存のimagesディレクトリのコピーを作成して、imagesのリリース番号(images_3_1など)を示しておくことをお薦めします。

ファイル・システム上でimagesディレクトリを特定するには、次のファイルでテキスト別名/i/を確認します。

  • Oracle Application Server 10gの場合: marvel.confまたはdads.confファイルを確認します。

  • Oracle Database 11gで配布されたOracle HTTP Serverの場合: marvel.confまたはdads.confファイルを確認します。

imagesディレクトリのパスを特定したら、既存のimagesディレクトリをバックアップの場所にコピーします。これによって、必要に応じて、以前のリリースに戻すことができます。

既存のimagesディレクトリをコピーした後、次のコマンド構文を使用してOracle Databaseホームから既存のimagesディレクトリのパスにapex\imagesディレクトリをコピーし、既存のimagesを上書きします。

  • Oracle Application Server 10gの場合:

    • Windowsの場合:

      xcopy /E /I APEX_HOME\apex\images ORACLE_HTTPSERVER_HOME\Apache\images
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      cp -rf APEX_HOME/apex/images ORACLE_HTTPSERVER_HOME/Apache
      
  • Oracle Database 11gで配布されたOracle HTTP Serverの場合:

    • Windowsの場合:

      xcopy /E /I APEX_HOME\apex\images ORACLE_HTTPSERVER_HOME\ohs\images
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      cp -rf APEX_HOME/apex/images ORACLE_HTTPSERVER_HOME/ohs
      

前述の構文例では、次のとおりです。

  • APEX_HOMEは、Oracle Application Expressソフトウェアが解凍されたディレクトリを示しています。

  • ORACLE_HTTPSERVER_HOMEは、既存のOracle Application ServerまたはOracle HTTP ServerのOracleホームを示しています。

3.5.5.3.2 新規インストールへのimagesディレクトリのコピー

インストール後、ディレクトリapex/imagesをコピーします。

  • Oracle Application Server 10gの場合:

    • Windowsの場合:

      xcopy /E /I ORACLE_HOME\apex\images ORACLE_HTTPSERVER_HOME\Apache\images
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      cp -rf $ORACLE_HOME/apex/images ORACLE_HTTPSERVER_HOME/Apache
      
  • Oracle Database 11gで配布されたOracle HTTP Serverの場合:

    • Windowsの場合:

      xcopy /E /I ORACLE_HOME\apex\images ORACLE_HTTPSERVER_HOME\ohs\images
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      cp -rf $ORACLE_HOME/apex/images ORACLE_HTTPSERVER_HOME/ohs
      

前述の構文例では、次のとおりです。

  • ORACLE_HOMEは、Oracle DatabaseのOracleホームを示しています。

  • ORACLE_HTTPSERVER_HOMEは、既存のOracle Application ServerまたはOracle HTTP ServerのOracleホームを示しています。

3.5.5.4 Oracle HTTP Server 11gまたはOracle Application Server 10gの構成

次に該当する場合は、ここに示すインストール後のステップを実行します。

  • Oracle Application Expressを新しくインストールする(以前のリリースからのアップグレードではない)。

  • Oracle Database 11gで配布されたOracle HTTP ServerまたはOracle Application Server 10gを実行している。

  • Oracle HTTP ServerがOracleホームにインストールされている。

トピック:


注意:

このマニュアルでは、ORACLE_HTTPSERVER_HOMEにOracle HTTP Serverがインストールされていると想定します。

3.5.5.4.1 dads.confファイルの編集

Oracle Application Expressを新しくインストールする場合は、dads.confファイルを編集する必要があります。dads.confファイルには、Oracle Application ExpressにアクセスするためのDAD情報が保存されています。

dads.confファイルを編集するには、次のステップを実行します。

  1. テキスト・エディタを使用してdads.confファイルを開きます。

    • Oracle Application Server 10gの場合:

      • Windowsの場合:

        ORACLE_HTTPSERVER_HOME\Apache\modplsql\conf\dads.conf
        
      • UNIXおよびLinuxの場合:

        ORACLE_HTTPSERVER_HOME/Apache/modplsql/conf/dads.conf
        
    • Oracle Database 11gで配布されたOracle HTTP Serverの場合:

      • Windowsの場合:

        ORACLE_HTTPSERVER_HOME\ohs\modplsql\conf\dads.conf
        
      • UNIXおよびLinuxの場合:

        ORACLE_HTTPSERVER_HOME/ohs/modplsql/conf/dads.conf
        
  2. dads.confファイルで、ORACLE_HTTPSERVER_HOMEhostportservice_nameおよびapex_public_user_passwordは、ご使用の環境に適した値に置き換えます。apex_public_user_passwordは、「APEX_PUBLIC_USERアカウントのパスワードの変更」で変更したパスワードです。

    ここで示すパスは、単なる例です。dads.confファイルのパスは、「imagesディレクトリのコピー」に示されているファイル・システム・パスを参照している必要があります。

    Alias /i/ "ORACLE_HTTPSERVER_HOME/Apache/images/"
    
    <Location /pls/apex>
     Order deny,allow
     PlsqlDocumentPath docs
     AllowOverride None
     PlsqlDocumentProcedure         wwv_flow_file_mgr.process_download
     PlsqlDatabaseConnectString     host:port:service_name ServiceNameFormat
     PlsqlNLSLanguage               AMERICAN_AMERICA.AL32UTF8
     PlsqlAuthenticationMode        Basic
     SetHandler                     pls_handler
     PlsqlDocumentTablename         wwv_flow_file_objects$
     PlsqlDatabaseUsername          APEX_PUBLIC_USER
     PlsqlDefaultPage               apex
     PlsqlDatabasePassword          apex_public_user_password
     PlsqlRequestValidationFunction wwv_flow_epg_include_modules.authorize
     Allow from all
    </Location>
    
  3. PlsqlNLSLanguageを含む行を検索します。

    PlsqlNLSLanguage設定で、DADの言語設定を判断します。データベース・キャラクタ・セットがAL32UTF8であるかどうかにかかわらず、PlsqlNLSLanguage値のキャラクタ・セット部分は、AL32UTF8に設定されている必要があります。次に例を示します。

    ...
    PlsqlNLSLanguage            AMERICAN_AMERICA.AL32UTF8
    ...
    
  4. 変更を保存して、dads.confファイルを閉じます。

3.5.5.4.2 Oracle HTTP Serverの停止および再起動

Oracle HTTP Serverを停止および再起動するには、次のステップを実行します。

  • UNIXおよびLinux

    データベースが10g以下の場合は、次を実行します。

    ORACLE_HTTPSERVER_HOME/opmn/bin/opmnctl stopproc ias-component=HTTP_Server
    ORACLE_HTTPSERVER_HOME/opmn/bin/opmnctl startproc ias-component=HTTP_Server
    
  • Windowsでは、次を実行します。

    データベースが10g以下の場合は、次を実行します。

    ORACLE_HTTPSERVER_HOME\opmn\bin\opmnctl stopproc ias-component=HTTP_Server
    ORACLE_HTTPSERVER_HOME\opmn\bin\opmnctl startproc ias-component=HTTP_Server
    

注意:

Oracle Fusion Middleware 11.1.1に付属しているOracle HTTP Serverを使用しており、インストール時にコンポーネントに指定された名前がHTTP_Server以外であった場合は、前述のias-componentコンポーネント名を置き換える必要がある場合があります。デフォルト名は、ohs1です。

3.5.5.5 Oracle XML DB HTTP Serverの無効化

以前は埋込みPL/SQLゲートウェイを使用していたが、現在はOracle HTTP Serverおよびmod_plsqlを使用する場合は、Oracle XML DB HTTP Serverを無効にする必要があります。

Oracle XML DB HTTP Serverを無効化するには、次のステップを実行します。

  1. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  2. 次のコマンドを実行します。

    EXEC DBMS_XDB.SETHTTPPORT(0);
    

3.5.6 Oracle Database 11gでのネットワーク・サービスの有効化

Oracle Database 11gリリース1または2では、デフォルトで、ネットワーク・サービスと対話する機能は無効になっています。このため、Oracle Database 11gリリース1または2でOracle Application Expressを実行している場合は、新しいDBMS_NETWORK_ACL_ADMINパッケージを使用して、APEX_040100データベース・ユーザーにすべてのホストに対する接続権限を付与する必要があります。これらの権限を付与しないと、次の動作で問題が発生します。

  • Oracle Application Expressでアウトバウンド・メールを送信する。ユーザーはAPEX_MAILパッケージからメソッドをコールできますが、アウトバンド・メールの送信時に問題が発生します。

  • Oracle Application ExpressでWebサービスを使用する。

  • PDF/レポートを印刷する。

トピック:


ヒント:

このセクションで示されている例を実行するには、データベースのcompatible初期化パラメータが11.1.0.0.0以上に設定されている必要があります。デフォルトでは、11gデータベースのパラメータは事前に適切に設定されていますが、以前のリリースから11gにアップグレードされたデータベースのパラメータは適切に設定されていない場合があります。データベース初期化パラメータの変更については、『Oracle Database管理者ガイド』の「Oracle Databaseの作成および構成」を参照してください。

3.5.6.1 接続権限の付与

次の例は、APEX_040100データベース・ユーザーにすべてのホストに対する接続権限を付与する方法を示しています。この例では、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続するとします。

DECLARE
  ACL_PATH  VARCHAR2(4000);
  ACL_ID    RAW(16);
BEGIN
  -- Look for the ACL currently assigned to '*' and give APEX_040100
  -- the "connect" privilege if APEX_040100 does not have the privilege yet.

  SELECT ACL INTO ACL_PATH FROM DBA_NETWORK_ACLS
   WHERE HOST = '*' AND LOWER_PORT IS NULL AND UPPER_PORT IS NULL;

  -- Before checking the privilege, ensure that the ACL is valid
  -- (for example, does not contain stale references to dropped users).
  -- If it does, the following exception will be raised:
  --
  -- ORA-44416: Invalid ACL: Unresolved principal 'APEX_040100'
  -- ORA-06512: at "XDB.DBMS_XDBZ", line ...
  --
  SELECT SYS_OP_R2O(extractValue(P.RES, '/Resource/XMLRef')) INTO ACL_ID
    FROM XDB.XDB$ACL A, PATH_VIEW P
   WHERE extractValue(P.RES, '/Resource/XMLRef') = REF(A) AND
         EQUALS_PATH(P.RES, ACL_PATH) = 1;

  DBMS_XDBZ.ValidateACL(ACL_ID);
   IF DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.CHECK_PRIVILEGE(ACL_PATH, 'APEX_040100', 
     'connect') IS NULL THEN 
      DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.ADD_PRIVILEGE(ACL_PATH, 
     'APEX_040100', TRUE, 'connect'); 
  END IF;

EXCEPTION
  -- When no ACL has been assigned to '*'.
  WHEN NO_DATA_FOUND THEN
  DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.CREATE_ACL('power_users.xml',
    'ACL that lets power users to connect to everywhere',
    'APEX_040100', TRUE, 'connect');
  DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.ASSIGN_ACL('power_users.xml','*');
END;
/
COMMIT;

次の例は、ローカル・ネットワーク・リソースへのアクセス権について、より少ない権限を付与する方法を示しています。この例では、Oracle Application Expressオンライン・ヘルプを索引付けできます。また、対象サーバーもローカル・ホスト上に存在する場合は、電子メールおよびPDFへの出力を行うことができる場合があります。

DECLARE
  ACL_PATH  VARCHAR2(4000);
  ACL_ID    RAW(16);
BEGIN
  -- Look for the ACL currently assigned to 'localhost' and give APEX_040100
  -- the "connect" privilege if APEX_040100 does not have the privilege yet.
  SELECT ACL INTO ACL_PATH FROM DBA_NETWORK_ACLS
   WHERE HOST = 'localhost' AND LOWER_PORT IS NULL AND UPPER_PORT IS NULL;

  -- Before checking the privilege, ensure that the ACL is valid
  -- (for example, does not contain stale references to dropped users).
  -- If it does, the following exception will be raised:
  --
  -- ORA-44416: Invalid ACL: Unresolved principal 'APEX_040100'
  -- ORA-06512: at "XDB.DBMS_XDBZ", line ...
  --

  SELECT SYS_OP_R2O(extractValue(P.RES, '/Resource/XMLRef')) INTO ACL_ID
    FROM XDB.XDB$ACL A, PATH_VIEW P
   WHERE extractValue(P.RES, '/Resource/XMLRef') = REF(A) AND
         EQUALS_PATH(P.RES, ACL_PATH) = 1;

  DBMS_XDBZ.ValidateACL(ACL_ID);
   IF DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.CHECK_PRIVILEGE(ACL_PATH, 'APEX_040100', 
     'connect') IS NULL THEN 
      DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.ADD_PRIVILEGE(ACL_PATH, 
     'APEX_040100', TRUE, 'connect'); 
  END IF;

EXCEPTION
  -- When no ACL has been assigned to 'localhost'.
  WHEN NO_DATA_FOUND THEN
  DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.CREATE_ACL('local-access-users.xml',
    'ACL that lets power users to connect to everywhere',
    'APEX_040100', TRUE, 'connect');
  DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.ASSIGN_ACL('local-access-users.xml','localhost');
END;
/
COMMIT;

3.5.6.2 無効なACLエラーのトラブルシューティング

前述のスクリプトを実行した後にORA-44416: 無効なACLのエラーが表示された場合は、次の問合せを使用して、無効なACLを特定します。

REM Show the dangling references to dropped users in the ACL that is assigned
REM to '*'.

SELECT ACL, PRINCIPAL
  FROM DBA_NETWORK_ACLS NACL, XDS_ACE ACE
 WHERE HOST = '*' AND LOWER_PORT IS NULL AND UPPER_PORT IS NULL AND
       NACL.ACLID = ACE.ACLID AND
       NOT EXISTS (SELECT NULL FROM ALL_USERS WHERE USERNAME = PRINCIPAL);

次に、次のコードを実行してACLを修正します。

DECLARE
  ACL_ID   RAW(16);
  CNT      NUMBER;
BEGIN
  -- Look for the object ID of the ACL currently assigned to '*'
  SELECT ACLID INTO ACL_ID FROM DBA_NETWORK_ACLS
   WHERE HOST = '*' AND LOWER_PORT IS NULL AND UPPER_PORT IS NULL;

  -- If just some users referenced in the ACL are invalid, remove just those
  -- users in the ACL. Otherwise, drop the ACL completely.
  SELECT COUNT(PRINCIPAL) INTO CNT FROM XDS_ACE
   WHERE ACLID = ACL_ID AND
         EXISTS (SELECT NULL FROM ALL_USERS WHERE USERNAME = PRINCIPAL);

  IF (CNT > 0) THEN

    FOR R IN (SELECT PRINCIPAL FROM XDS_ACE
               WHERE ACLID = ACL_ID AND
                     NOT EXISTS (SELECT NULL FROM ALL_USERS
                                  WHERE USERNAME = PRINCIPAL)) LOOP
      UPDATE XDB.XDB$ACL
         SET OBJECT_VALUE =
               DELETEXML(OBJECT_VALUE,
                         '/ACL/ACE[PRINCIPAL="'||R.PRINCIPAL||'"]')
       WHERE OBJECT_ID = ACL_ID;
    END LOOP;

  ELSE
    DELETE FROM XDB.XDB$ACL WHERE OBJECT_ID = ACL_ID;
  END IF;

END;
/

REM commit the changes.

COMMIT;

ACLの修正後、このセクションの最初のスクリプトを実行してAPEX_040100ユーザーにACLを適用する必要があります。「接続権限の付与」を参照してください。

3.5.7 セキュリティ上の考慮事項

HTTPリクエストで、パスワードやその他の機密データがクリア・テキストで送信されることのないように、Secure Sockets Layer(SSL)を構成して使用することをお薦めします。SSLを使用しないと、パスワードが公開され、セキュリティが損なわれる可能性があります。

SSLは、業界標準のプロトコルです。RSA公開鍵暗号化と対称鍵暗号化を組み合せて使用することにより、認証、暗号化およびデータの整合性が提供されます。

3.5.8 他の言語でのOracle Application Expressの実行について

Oracle Application Expressのインタフェースは、ドイツ語、スペイン語、フランス語、イタリア語、日本語、韓国語、ポルトガル語(ブラジル)、簡体字中国語および繁体字中国語に変換できます。Oracle Application Expressの単一インスタンスは、これらの言語変換されたバージョンを1つ以上実装してインストールできます。実行時に、各ユーザーのWebブラウザの言語設定によって、特定の言語バージョンが使用されます。

他の言語をインストールするには、後述の追加ファイルが含まれているapex_4.1.zipファイルを使用する必要があります。以前にapex_4.1_en.zipをダウンロードした場合、Oracle Application Expressを再インストールする必要はありません。apex_4.1.zipをダウンロードして、apex_4.1_en.zipを解凍した同じディレクトリにファイルを解凍するだけです。

言語変換されたバージョンのOracle Application Expressは、その特定言語をサポートするキャラクタ・セットが実装されたデータベースにロードする必要があります。言語変換されたバージョンのOracle Application Expressを、その言語の文字コードをサポートしないデータベースにインストールすると、インストールが正常に実行されなかったり、言語変換されたOracle Application Expressインスタンスが実行時に破損しているように見える場合があります。データベース・キャラクタ・セットAL32UTF8は、言語変換されたすべてのバージョンのOracle Application Expressをサポートします。

言語変換されたバージョンのOracle Application Expressを手動でインストールするには、SQL*Plusを使用します。インストール・ファイルはAL32UTF8にエンコードされます。


注意:

言語変換されたバージョンのOracle Application Expressをインストールするには、ターゲット・データベースのキャラクタ・セットにかかわらず、SQL*Plusを起動する前に環境変数NLS_LANGのキャラクタ・セット値をAL32UTF8に設定する必要があります。

言語変換されたバージョンのOracle Application Expressのロードに有効なNLS_LANG設定の例を次に示します。

American_America.AL32UTF8
Japanese_Japan.AL32UTF8 

3.5.8.1 言語変換されたバージョンのOracle Application Expressのインストール

初めてインストールを行う場合も以前のリリースからアップグレードする場合も、言語変換されたバージョンのOracle Application Expressを実行するには、load_lang.sqlスクリプトを実行する必要があります。

インストール・スクリプトは、配布を解凍したapex/builderのサブディレクトリに格納されます。これらのサブディレクトリは、言語コードで識別されます。たとえば、ドイツ語バージョンはapex/builder/de、日本語バージョンはapex/builder/jaに格納されます。各ディレクトリには、言語コード(たとえば、load_de.sqlload_ja.sql)で識別される、言語固有のロード・スクリプトが格納されます。

言語変換されたバージョンのOracle Application Expressをインストールするには、次のステップを実行します。

  1. 環境変数NLS_LANGをキャラクタ・セットAL32UTF8に設定します。次に例を示します。

    • BourneシェルまたはKornシェルの場合:

      NLS_LANG=American_America.AL32UTF8
      export NLS_LANG
      
    • Cシェルの場合:

      setenv NLS_LANG American_America.AL32UTF8
      
    • Windowsベースのシステムの場合:

      set NLS_LANG=American_America.AL32UTF8
      
  2. インストールする必要がある言語に基づいて、apex/builderの下のディレクトリにナビゲートします。たとえば、ドイツ語の場合は、apex/builder/deにナビゲートします。SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  3. 次の文を実行します。

    ALTER SESSION SET CURRENT_SCHEMA = APEX_040100;
    
  4. 該当する言語固有のスクリプトを実行します。次に例を示します。

    @load_lang.sql
    

    langは特定の言語です。たとえば、ドイツ語の場合はload_de.sql、日本語の場合はload_ja.sqlとなります。

3.5.9 JOB_QUEUE_PROCESSESの管理について

JOB_QUEUE_PROCESSESには、同時に実行するジョブの最大数を指定します。Oracle Application Expressリリース4.1では、トランザクションのサポートおよびSQLスクリプトでジョブが必要です。JOB_QUEUE_PROCESSESが有効でなく、正常に動作していない場合、スクリプトを正常に実行することはできません。

トピック:

3.5.9.1 JOB_QUEUE_PROCESSESの数の表示

JOB_QUEUE_PROCESSESの数を表示するには、3つの方法があります。

  • インストール・ログ・ファイル

  • Oracle Application Expressの「Application Expressのバージョン情報」ページ

  • SQL*Plus

3.5.9.1.1 インストール・ログ・ファイルでのJOB_QUEUE_PROCESSESの表示

Oracle Application Expressリリース4.1をインストールした後、またはOracle Application Expressをリリース4.0にアップグレードした後、JOB_QUEUE_PROCESSESの数をインストール・ログ・ファイルに表示できます。「インストール・セッションのログの確認」を参照してください。

3.5.9.1.2 Oracle Application ExpressでのJOB_QUEUE_PROCESSESの表示

「Application Expressのバージョン情報」ページにJOB_QUEUE_PROCESSESの数を表示することもできます。

「Application Expressのバージョン情報」ページを表示するには、次のステップを実行します。

  1. Oracle Application Expressにログインします。詳細は、「ワークスペースへのログイン」を参照してください。

  2. 「管理」アイコンをクリックします。

  3. 「タスク」リストで、「Application Expressについて」をクリックします。

    ページの下部に、現在のJOB_QUEUE_PROCESSESの数が表示されます。

3.5.9.1.3 SQL*PlusによるJOB_QUEUE_PROCESSESの表示

次のSQLコマンドを実行して、SQL*PlusでJOB_QUEUE_PROCESSESの数を表示することもできます。

SELECT VALUE FROM v$parameter WHERE NAME = 'job_queue_processes'

3.5.9.2 JOB_QUEUE_PROCESSESの数の変更

SQL*Plusで次のSQL文を実行して、JOB_QUEUE_PROCESSESの数を変更できます。

JOB_QUEUE_PROCESSESの数を更新するには、次のステップを実行します。

  1. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  2. SQL*Plusで次のSQL文を実行します。

    ALTER SYSTEM SET JOB_QUEUE_PROCESSES = <number>
    

    たとえば、ALTER SYSTEM SET JOB_QUEUE_PROCESSES = 20を実行すると、JOB_QUEUE_PROCESSESは20に設定されます。

3.5.10 PlsqlDatabasePasswordパラメータの難読化について

PlsqlDatabasePasswordパラメータは、データベースへのログイン用のパスワードを指定します。dadTool.plユーティリティを使用すると、dads.confファイル内のパスワードを難読化できます。

dadTool.plユーティリティは、次のディレクトリに格納されています。

  • UNIXベースおよびLinuxベースのシステムの場合:

    ORACLE_BASE/ORACLE_HTTPSERVER_HOME/Apache/modplsql/conf
    
  • Windowsベースのシステムの場合:

    ORACLE_BASE\ORACLE_HTTPSERVER_HOME\Apache\modplsql\conf
    

3.5.10.1 パスワードの難読化

パスワードを難読化するには、dadTool.READMEファイルに記載されたステップに従って、dadTool.plを実行します。

3.5.11 ワークスペースの作成およびOracle Application Expressユーザーの追加

Webブラウザを使用してワークスペースにログインし、Oracle Application Expressのホームページにアクセスします。使用するWebブラウザでJavaScript、HTML 4.0およびCSS 1.0規格がサポートされている必要があります。「ブラウザの要件」を参照してください。

ワークスペースは、複数のユーザーが、各自のオブジェクト、データおよびアプリケーションをそれぞれに保持しながら、同じOracle Application Expressインストール内で作業できる、仮想プライベート・データベースです。各ワークスペースには、一意のIDと名前があります。

インスタンス管理者は、Oracle Application Express管理サービス内にワークスペースを手動で作成するか、ユーザーにリクエストを送信してもらうことができます。Oracle Application Express管理サービスは、Oracle Application Expressインスタンス全体を管理するための独立したアプリケーションです。詳細は、『Oracle Application Express管理ガイド』の「ワークスペースの作成」および「ワークスペースリクエストの管理」を参照してください。


参照:

Oracle Application Expressを初めて使用する場合は、『Oracle Database Application Express 2日で開発者ガイド』を参照してください。

トピック:

3.5.11.1 ワークスペースの手動作成

Oracle Application Expressワークスペースを手動で作成するには、次のステップを実行します。

  1. Oracle Application Express管理サービスにログインします。Oracle Application Express管理サービスは、Oracle Application Expressインスタンス全体を管理するための独立したアプリケーションです。インストール時に作成または再設定したADMINアカウントおよびパスワードを使用してログインします。

    1. Webブラウザで、Oracle Application Express管理サービス・アプリケーションにナビゲートします。

      ご使用の設定ではApacheおよびmod_plsqlが使用されているため、次にナビゲートします。

      http://hostname:port/pls/apex/apex_admin
      

      各要素の意味は次のとおりです。

      hostnameは、Oracle HTTP Serverがインストールされているシステムの名前です。

      portは、Oracle HTTP Serverに割り当てられているポート番号です。デフォルトのインストールの場合、この番号は7777です。

      plsは、mod_plsqlカートリッジを使用するためのインジケータです。

      apexは、mod_plsql構成ファイルで定義されているデータベース・アクセス記述子(DAD)です。

    2. 「ログイン」ページで、次の操作を行います。

      • 「ユーザー名」に、adminと入力します。

      • 「パスワード」に、「ADMINアカウントのパスワードの変更」で指定したOracle Application Express管理者アカウントのパスワードを入力します。

      • 「ログイン」をクリックします。


    参照:

    詳細は、『Oracle Application Express管理ガイド』の「Oracle Application Express管理サービスへのログイン」を参照してください。

    次に、ワークスペースを作成します。

  2. 「ワークスペースの管理」をクリックします。

  3. 「ワークスペース・アクション」で、「ワークスペースの作成」をクリックします。

    「ワークスペースの作成」ウィザードが表示されます。

  4. 「ワークスペースの指定」で、次を入力します。

    1. ワークスペース名: 一意のワークスペース名を入力します。

    2. ワークスペースID: 「ワークスペースID」を空のままにすると、新しいワークスペースIDが自動的に生成されます。ワークスペースIDは、100000よりも大きい正の整数である必要があります。

    3. ワークスペースの説明: ワークスペースの説明を入力します。

    4. 「次へ」をクリックします。

  5. 「ワークスペースの指定」に、ワークスペースの名前と説明を入力して、「次へ」をクリックします。

  6. 「スキーマの指定」で、既存のスキーマを再利用するか、新しく作成するかを指定します。

    既存のスキーマを使用する場合

    1. 「既存のスキーマを再利用」で、「はい」を選択します。

    2. リストからスキーマを選択します。

    3. 「次へ」をクリックします。

    新しいスキーマを作成する場合

    1. 「既存のスキーマを再利用」で、「いいえ」を選択します。

    2. スキーマの名前とパスワードを入力します。

    3. 領域割当てを指定します。

    4. 「次へ」をクリックします。

  7. 「管理者の指定」に、ワークスペース管理者の情報を入力して、「次へ」をクリックします。

  8. 選択した内容を確認し、「ワークスペースの作成」をクリックします。

3.5.11.2 Oracle Application Expressユーザーの作成

Oracle Application Expressユーザー・アカウントを作成するには、次のステップを実行します。

  1. 前述のセクションで説明したように、Oracle Application Express管理サービスにログインします。詳細は、『Oracle Application Express管理ガイド』の「Oracle Application Express管理サービスへのログイン」を参照してください。

  2. 「ワークスペースの管理」アイコンをクリックします。

    管理ページが表示されます。

  3. 「開発者とユーザーの管理」をクリックします。

  4. 「ユーザーの作成」をクリックします。

    「ユーザーの作成」ページが表示されます。

  5. 「ユーザー属性」で、次を入力します。

    1. ユーザー名: システムへのログインに使用するユーザー名を入力します。次の制限事項があります。

      • 最大長は100文字

      • 空白を使用しないこと

      • 使用できる特殊文字はアンパサンド(@)およびピリオド(.)のみ

    2. 電子メール・アドレス: このユーザーの有効な電子メール・アドレスを入力します。

    3. : ユーザーをさらに識別するために、名を入力します(オプション)。

    4. : ユーザーをさらに識別するために、姓を入力します(オプション)。

    5. 説明: このユーザーについてのコメントを入力します(オプション)。

  6. 「アカウント権限」で、次のステップを実行します。

    1. ワークスペース: リストからワークスペースを選択します。

    2. デフォルトのスキーマ: データの参照、アプリケーションの作成およびSQLスクリプトの実行に使用するデフォルト・スキーマを指定します。

      複数のスキーマを使用できるワークスペースを使用する場合、このスキーマがデフォルトになります。この設定では、セキュリティは制御されず、ユーザーのプリファレンスのみが制御されます。

    3. ワークスペース管理者ユーザー: このユーザーがワークスペースの管理者権限を所有する必要があるかどうかを指定します。

      管理者には、すべてのコンポーネントへのアクセス権が付与されます。さらに、管理者は、ユーザー・アカウント、グループおよび開発サービスを管理できます。インスタンス管理者によって無効にされると、コンポーネントが使用できないことがあります。

    4. 開発者ユーザー: このユーザーが開発者権限を所有する必要があるかどうかを指定します。

      開発者は、アプリケーション・ビルダーまたはSQLワークショップ(あるいはその両方)へのアクセス権を所有する必要があります。インスタンス管理者によって無効にされると、これらのコンポーネントは使用できないことがあります。

    5. アプリケーション・ビルダー・アクセス: 開発者がアプリケーション・ビルダーへのアクセス権を所有するかどうかを決定します。

    6. SQLワークショップ・アクセス: 開発者がSQLワークショップへのアクセス権を所有するかどうかを決定します。

    7. チーム開発アクセス: 開発者がチーム開発へのアクセス権を所有するかどうかを決定します。

    8. アカウントの可用性の設定: 「ロック済」を選択するとこのアカウントを使用できないようになります。「ロック解除済」を選択するとアカウントを使用できるようになります。

      ユーザーが「ワークスペース・プリファレンス」に指定された許可されるログイン失敗の最大回数を超過すると、そのアカウントは自動的にロックされます。

  7. 「パスワード」で、次を指定します。

    • パスワード: 大/小文字を区別してパスワードを入力します。

    • パスワードの確認: パスワードを再度入力します。

    • 初回使用時にパスワードの変更が必要: 「いいえ」を選択すると、期限が切れるまで同じパスワードを使用できます。「はい」を選択すると、初回のログイン時に、パスワードをすぐに変更するよう要求されます。

  8. 「ユーザーの作成」または「作成後、別のものの作成」をクリックします。

3.5.11.3 ワークスペースへのログイン

ワークスペースを作成した後、ログイン資格証明(ワークスペース名、ユーザー名およびパスワード)を使用してログインします。


参照:

Oracle Application Express管理ガイドの「ワークスペースの作成」および「ワークスペースリクエストの管理」を参照してください。

ワークスペースにログインするには、次のステップを実行します。

  1. Webブラウザで、Oracle Application Expressの「ログイン」ページにナビゲートします。

    ご使用の設定ではHTTPサーバーが使用されているため、次にナビゲートします。

    http://hostname:port/pls/apex
    

    各要素の意味は次のとおりです。

    • hostnameは、Oracle XML DB HTTPサーバーがインストールされているシステムの名前です。

    • portは、Oracle XML DB HTTPサーバーに割り当てられているポート番号です。デフォルトのインストールの場合、この番号は8080です。

    • plsは、mod_plsqlカートリッジを使用するためのインジケータです。

    • apexは、構成ファイルで定義されているデータベース・アクセス記述子(DAD)です。

      以前のリリースからアップグレードしたユーザーや、カスタム構成があるユーザーの場合は、この値はhtmldbかその他の値にする必要があります。Oracle Application Express管理者にDADを確認します。

    「ログイン」ページが表示されます。

  2. 「ログイン」で、次の項目を入力します。

    • 「ワークスペース」フィールド: ワークスペースの名前を入力します。

    • 「ユーザー名」フィールド: ユーザー名を入力します。

    • 「パスワード」フィールド: 大/小文字を区別したパスワードを入力します。

  3. 「ログイン」をクリックします。

    設定によっては、初めてログインするときにパスワードの変更を要求される場合があります。

3.6 アップグレード・インストールのインストール後のタスク

アップグレード・インストールが正常に実行され、すべてのアップグレード済アプリケーションが正常に機能していることを確認したら、以前のOracle Application Expressインストールからスキーマを削除する必要があります。

トピック:

3.6.1 以前のOracle Application Expressインストールの削除

以前のインストールのスキーマに関連付けられたデータベース・ユーザーは権限が付与されたユーザーです。不要になった場合は削除する必要があります。以前のインストールのスキーマの削除には、2つのステップがあります。最初に以前のインストールが存在することを確認して、次にスキーマを削除します。

3.6.1.1 以前のインストールが存在するかどうかの確認

以前のインストールが存在するかどうかを確認するには、次のステップを実行します。

  1. SQL*Plusを起動し、Oracle Application ExpressがインストールされているデータベースにSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password 
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password 
      
  2. 次の問合せを実行します。

    SELECT username
       FROM dba_users 
     WHERE (username LIKE 'FLOWS_%' OR USERNAME LIKE 'APEX_%') 
       AND USERNAME NOT IN (
            SELECT 'FLOWS_FILES' 
              FROM DUAL 
             UNION 
            SELECT 'APEX_PUBLIC_USER' FROM DUAL 
             UNION
            SELECT SCHEMA s 
               FROM dba_registry
             WHERE comp_id = 'APEX');
    

結果に書式がFLOWS_XXXXXXまたはAPEX_XXXXXX(XXXXXXは6つの数字を表す)のエントリが含まれる場合、それらのエントリは削除候補です。

3.6.1.2 以前のインストールのスキーマの削除

以前のインストールのスキーマを削除するには、次のステップを実行します。

  1. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  2. 次の例のような文を実行します。

    DROP USER FLOWS_030000 CASCADE;
    

3.6.2 Oracle Database 11gの無効なACLの修正

Oracle Database 11gを実行しており、以前のOracle Application Expressスキーマのネットワーク・サービスを有効化してある場合、「以前のOracle Application Expressインストールの削除」のステップを実行した後に、無効なACLを修正する必要がある場合があります。

無効なACLを修正するには、次のステップを実行します。

  1. 作業ディレクトリを、インストール・ソフトウェアを解凍したapexディレクトリに変更します。

  2. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  3. 次のような文を実行します。

    EXEC DBMS_NETWORK_ACL_ADMIN.DELETE_PRIVILEGE('power_users.xml', 'FLOWS_030000');
    

3.7 パフォーマンスの最適化タスク

Webアプリケーションのパフォーマンスは、そのサイズおよび、イメージ、CSSおよびJavaScriptファイルなどの静的なコンテンツをブラウザがリクエストする頻度に大きく依存します。ほとんどのWebサーバーでは、パフォーマンスの向上のために、オンザフライでファイルを圧縮したり、ブラウザがファイルをキャッシュする長さを設定することができます。gzipでの圧縮の有効化およびApplication Expressアプリケーションのパフォーマンスを最適化するための期限切れのヘッダー属性設定方法の詳細は、お使いのWebサーバーのマニュアルを参照してください。

3.8 Oracle Application Expressランタイム環境について

Oracle Application Expressランタイム環境では、アプリケーションを変更または編集する機能をサポートせずに本番アプリケーションを実行できます。含まれるのは、アプリケーションの実行に必要なパッケージのみです。このため、ランタイム環境はより堅牢な環境となります。管理用のWebインタフェースは用意されていません。

Oracle Application Expressランタイム環境は、SQL*PlusまたはSQL DeveloperおよびAPEX_INSTANCE_ADMIN APIを使用して管理します。詳細は、『Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』のランタイム環境の管理に関する項を参照してください。

トピック:

3.8.1 完全開発環境へのランタイム環境の変換

Oracle Application Expressランタイム環境を完全開発環境に変換するには、次のステップを実行します。

  1. 作業ディレクトリを、インストール・ソフトウェアを解凍したapexディレクトリに変更します。

  2. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  3. apxdvins.sqlを実行します。次に例を示します。

    @apxdvins
    
  4. 「ADMINアカウントのパスワードの変更」のステップに従います。


参照:

SQL*Plusの詳細は、『Oracle Database PL/SQL言語リファレンス』を参照してください。

3.8.2 ランタイム環境への完全開発環境の変換

完全開発環境をランタイム環境に変換する前に、すべてのWebシート・アプリケーションをエクスポートします。開発環境をランタイムに変換する際、既存のWebシート・データ・グリッドおよびレポートはすべてのワークスペースから削除されます。ランタイム環境を完全開発環境に戻しても、これらのWebシート・データ・グリッドまたはレポートはリストアされません。

Oracle Application Express完全開発環境をランタイム環境に変換するには、次のステップを実行します。

  1. 作業ディレクトリを、インストール・ソフトウェアを解凍したapexディレクトリに変更します。

  2. SQL*Plusを起動し、Oracle Application Expressがインストールされているデータベースに、SYSDBAロールが指定されているSYSとして接続します。次に例を示します。

    • Windowsの場合:

      SYSTEM_DRIVE:\ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
    • UNIXおよびLinuxの場合:

      $ sqlplus /nolog
      SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
      Enter password: SYS_password
      
  3. apxdevrm.sqlを実行します。次に例を示します。

    @apxdevrm
    

参照:

SQL*Plusの詳細は、『Oracle Database PL/SQL言語リファレンス』を参照してください。