Oracle® Fusion Middleware Oracle Application Development Frameworkデスクトップ統合開発者ガイド 11gリリース2(11.1.2.1.0) B66718-01 |
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この章では、開発環境を設定してExcelワークブックとFusion Webアプリケーションを統合する方法について説明します。また、この章では複数のインスタンスのJDeveloperを持つシステム上でADFデスクトップ統合を使用する方法についても説明します。最後は、ADFデスクトップ統合のアップグレードと削除の方法について説明します。
この章(および本ガイド全体)では、Windows XPで開発環境を設定することを前提とします。Windows XP以外のオペレーティング・システムを使用する場合、手順のステップが一部異なる点に注意してください。
この章の内容は次のとおりです。
開発環境の設定には、正しいバージョンのJDeveloper、Microsoft Office、およびMicrosoft Internet Explorerがインストールされていることが必要です。詳細は3.2項「必要なOracle ADFモジュールおよびサード・パーティ製ソフトウェア」を参照してください。また、Microsoft .NETのプログラミング・サポートが有効になっていなければ、有効にする必要があります。.NETプログラミング・サポートの有効化の詳細は、3.3項「Microsoft .NETプログラミング・サポートの有効化」を参照してください。
必要なソフトウェアがあって、Microsoft .NETプログラミングが有効になっていることを確認した後、次の作業を行って開発環境の設定を完了してください。
ADFデスクトップ統合からMicrosoft Excelへのアクセスを許可
ADFデスクトップ統合のインストール
注意: このガイドの説明では、オペレーティング・システムにWindows XPを使用していることが前提です。他のエディションのWindowsでは手順が異なることがある点に注意してください。 |
ExcelワークブックとFusion Webアプリケーションの統合を開始する前に、必要なOracle ADFモジュールとサード・パーティ製ソフトウェアをインストールして構成する必要があります。
JDeveloper
最新リリースのJDeveloperをインストールします。ADF デスクトップ統合は、JDeveloperの機能として入手可能です。
Microsoft Windows
Microsoft Windowsオペレーティング・システムは、Fusion Webアプリケーションと統合するExcelワークブックの開発とデプロイメントを支援します。サポートされているWindowsのバージョンの詳細は、OTNの「Oracle JDeveloperおよびApplication Development Frameworkの証明書情報」のページを参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/jdev/index-091111.html
Microsoft Excel
ADFデスクトップ統合は、Fusion Webアプリケーションと次のタイプのExcelワークブックとの統合をサポートしています。
Excelワークブック
Excelワークブックのデフォルトの形式は、Excel XMLベースのファイル形式(.xlsx
)です。
Excelマクロが有効なワークブック
この形式(.xlsm
)のワークブックは、Excel XMLベースのファイル形式を使用し、VBAマクロ・コードを格納できます。
ADFデスクトップ統合は、他のExcelファイル形式の使用をサポートしていません。サポートされているExcelのバージョンの詳細は、OTNの「Oracle JDeveloperおよびApplication Development Frameworkの証明書情報」のページを参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/jdev/index-091111.html
注意: Microsoft Excel 2003またはそれ以前のバージョンのMicrosoft Excelはサポートされていません。 |
Internet Explorer
ADFデスクトップ統合の一部の機能は、Microsoft .NET FrameworkのWebブラウザのコントロールを使用します。このブラウザのコントロールが正しく機能するかどうかは、ローカルInternet Explorerのインストールに依存します。
この機能をサポートするWebブラウザはInternet Explorerのみであることに注意してください。サポートされているInternet Explorerのバージョンの詳細は、OTNの「Oracle JDeveloperおよびApplication Development Frameworkの証明書情報」を参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/jdev/index-091111.html
アプリケーション・サーバー
ADFデスクトップ統合を使用して開発されたアプリケーションのデプロイに使用可能なアプリケーション・サーバーの詳細は、OTNの「Oracle JDeveloperおよびApplication Development Frameworkの証明書情報」を参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/jdev/index-091111.html
ADFデスクトップ統合を設定してFusion Webアプリケーションと統合するExcelワークブックの開発を開始する前に、Microsoft ExcelでMicrosoft .NETプログラミング・サポートを有効にしておく必要があります。Microsoft Excelのインストール時にMicrosoft .NETプログラミング・サポートを有効にした場合、何もする必要はありません。
Microsoft .NETプログラミング・サポートを有効にするには:
Windowsの「スタート」ボタンをクリックして、「設定」 > 「コントロール パネル」を選択します。
「コントロール パネル」で、「プログラムの追加と削除」を選択して開きます。
Microsoft Officeの「プログラムの追加と削除」ダイアログのエントリを選択し、「変更」をクリックします。
Microsoft Officeのダイアログで、「機能の追加/削除」を選択して「続行」をクリックします。
「インストール オプション」ページで、「Microsoft Office Excel」を展開します。
「.NET プログラミング サポート」を選択し、図3-1に示すドロップダウン・リストから「マイ コンピュータから実行」を選択します。
「続行」をクリックして.NETプログラミング・サポートをインストールし、インストールが完了したらダイアログを閉じます。
ADFデスクトップ統合からMicrosoft Excelにアクセスできるようにするには、Microsoft Excelの設定を構成する必要があります。この手順は一度だけ実行するだけで済みます。
Excelで統合Excelワークブックを実行可能にするには:
Excelを開きます。
「Microsoft Office」ボタンをクリックして、「Excelオプション」を選択します。
「Excelオプション」ダイアログで、トラスト・センタータブを選択し、トラスト・センターの設定をクリックします。
トラスト・センター・ダイアログで、マクロ設定タブを選択し、図3-2に示すようにVBAプロジェクト・オブジェクト・モデルに対するアクセスを信頼チェック・ボックスをクリックします。
「OK」をクリックします。
Fusion Webアプリケーションと統合されたExcelワークブックの保護の詳細は、第11章「統合Excelワークブックの保護」を参照してください。
ADFデスクトップ統合の設定ツールを実行する際は、次のリストにあるソフトウェアがフレームワークをインストールするシステム上にインストールされているかどうかが検証されます。インストールされていないソフトウェアが1つ以上ある場合、設定ツールは指定した順序でインストールを実行します。
Windows Installer 3.1
Microsoft .NET Framework
Microsoft .NET Framework 3.5 Service Pack 1は、Microsoft .NET Frameworkをターゲットに開発されるアプリケーションの実行に必要な実行時ファイルおよび関連ファイルを提供します。
注意: Microsoft .NET Frameworkのインストールには、インストールするシステムの再起動が必要な場合があります。再起動の後、設定ツールからインストールを完了するように推奨されます。 |
Microsoft Visual Studio Tools for Microsoft Office
Microsoft OfficeシステムのVSTOソリューションを実行するには、Microsoft Visual Studio Tools for the Microsoft Office system(Version 3.0 Runtime)Service Pack 1 (x86)が必要です。
ADFデスクトップ統合のアドイン
ADFデスクトップ統合のアドインはJDeveloperから、またはMW_HOME
\jdeveloper\adfdi
の設定ツールからインストールできます。ADFデスクトップ統合の設定方法の詳細は、3.5.1項「ADFデスクトップ統合の設定方法」を参照してください。
ADFデスクトップ統合のインストールは、現在のWindowsユーザー・プロファイルに対して固有である点に注意してください。システム上に複数のWindowsユーザー・プロファイルがあり、特定のユーザー・プロファイルからADFデスクトップ統合Excelワークブックを使用する場合は、それぞれのユーザー・プログラムファイルにログインしてADFデスクトップ統合のアドインをインストールする必要があります。詳細は、3.5.1項「ADFデスクトップ統合の設定方法」を参照してください。
ADFデスクトップ統合のアドインには、デザイナ・エディションとランタイム・エディションの2つがあります。統合Excelワークブックを作成してテストするにはデザイナ・エディションを、エンド・ユーザーがADFデスクトップ統合および統合Excelワークブックを使用できるようにするにはランタイム・エディションをそれぞれ使用します。
注意: 同じシステムに両方のエディションのADFデスクトップ統合をインストールしないでください。 |
ADFデスクトップ統合のアドインをインストールするために管理者権限は必要ありませんが、インストーラがダウンロードしてインストールしようとする追加のソフトウェアのインストーラを実行するには管理者権限が必要な場合があります。また、Internet Explorerのプロキシ設定が、*.microsoft.com
へのアクセスを許可するように構成されているかも確認してください。これは、インストーラが足りない前提条件のソフトウェアをMicrosoftのWebサイトから自動的にダウンロードしようとするためです。
デフォルトではインストーラは英語で実行されます。表示される言語を変更するには、3.9項「Visual Studio Tools for Officeの設定のローカライズ」の説明に従ってください。
始める前に:
ADFデスクトップ統合の知識があると役に立つことがあります。詳細は3.5項「ADFデスクトップ統合のインストール」を参照してください。
デザイナ・エディションのADFデスクトップ統合をインストールするには:
JDeveloperを開きます。
「ツール」メニューから、図3-3に示すようにADFデスクトップ統合のインストールを選択します。
ダイアログ・ボックスに表示される手順に従い、必要なコンポーネントを正しくインストールします。
インストール処理中にエラーが発生した場合、旧バージョンのADFデスクトップ統合を削除したかどうか確認してください。詳細は3.6項「ADFデスクトップ統合の削除」を参照してください。
プロンプトが表示された場合は「はい」をクリックしてシステムを再起動し、ADFデスクトップ統合の設定を完了します。
ヒント: デザイナ・エディションのADFデスクトップ統合は、MW_HOME \jdeveloper\adfdi\bin\excel\addin\designer ディレクトリのsetup.exe ツールを実行してもインストールできます。 |
注意: ADFデスクトップ統合のインストール・メニュー・オプションは、JDeveloperのWindowsインストールでのみ使用可能です。 |
システム上にJDeveloperのインスタンスが複数あったり、既存のADFデスクトップ統合のアドインのインスタンスがある場合、インストールの手順を実行する前に3.8項「複数のインスタンスのJDeveloperを持つシステムでのADFデスクトップ統合の使用」の情報を確認してください。
ランタイム・エディションのADFデスクトップ統合をインストールする場合は、I.1項「ランタイム・エディションのADFデスクトップ統合のインストール」を参照してください。
ADFデスクトップ統合のアドインを設定したシステムから削除するには、Microsoft Windowsのコントロール パネルを使用します。ADFデスクトップ統合を削除した後は、ADFデスクトップ統合を再インストールしないかぎり、このシステム上で統合Excelワークブックを使用できなくなります。
ADFデスクトップ統合のアドインを削除するには:
Windowsの「スタート」ボタンをクリックして、「設定」 > 「コントロール パネル」を選択します。
「コントロール パネル」で、「プログラムの追加と削除」を選択して開きます。
「プログラムの追加と削除」ダイアログで、インストールされたADFデスクトップ統合のアドインのエディションを選択して「削除」をクリックします。
注意: 複数のユーザー・プログラムファイルにADFデスクトップ統合をインストールした場合、各ユーザー・プログラムファイルから削除する必要があります。 |
旧バージョンのADFデスクトップ統合を使用している場合、最新バージョンにアップグレードする必要があります。
ADFデスクトップ統合のアドインをアップグレードするには:
旧バージョンのADFデスクトップ統合をアンインストールします。詳細は3.6項「ADFデスクトップ統合の削除」を参照してください。
最新バージョンのOracle JDeveloperをダウンロードしてインストールします。
新しいバージョンのADFデスクトップ統合をインストールします。詳細は3.5項「ADFデスクトップ統合のインストール」を参照してください。
注意: 旧バージョンのADFデスクトップ統合をアンインストールしないと、新しいインストーラが古いインストーラとまったく同じ場所にある場合を除いてエラーが発生します。 |
既存のOracle Fusion Middleware 11g Patch Set 1(リリース11.1.1.2.0)またはPatch Set 2(リリース11.1.1.3.0)環境のADFデスクトップ統合フレームワークにパッチを適用して、Patch Set 3(リリース11.1.1.4.0)環境にするには、JRFドメインをアップグレードしてADF共有ライブラリへの変更を受け入れる必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』のJRFインフラストラクチャおよびADF共有ライブラリのパッチ適用後の作業に関する章を参照してください。
ADFデスクトップ統合のアドインをアップグレードした後で統合Excelワークブックを開くと、ワークブックのADFデスクトップ統合のバージョン情報が検出され、クライアント・システムにインストールされたバージョンと比較されます。必要な場合は、統合ワークブックの構成をクライアントにインストールしたバージョンにアップグレードするように求められます。
始める前に:
ADFデスクトップ統合のアップグレードについての知識があると役に立つことがあります。詳細は3.7項「ADFデスクトップ統合のアップグレード」を参照してください。
アップグレード後に統合Excelワークブックを移行するには:
統合Excelワークブックを開きます。
ワークブックの移行ダイアログにより、図3-4に示すようにワークブックを最新バージョンのADFデスクトップ統合に移行するよう求められます。
統合Excelワークブックを開いて複数のMicrosoft Office Customization Installerエラー・メッセージが表示される場合、メッセージを無視して処理を続行してください。このエラー・メッセージは、ADFデスクトップ統合が旧バージョンの情報を、Excelが検出してエラーを報告するより先にワークブックから削除できないために表示されます。
「はい」をクリックして、ワークブックを移行します。ADFデスクトップ統合の移行プロセスにより、ワークブックが閉じられて再び開き、最新バージョンのADFデスクトップ統合で使用する準備が完了します。
あるシステムにインストール可能なADFデスクトップ統合は1つのみです。デフォルトでは、JDeveloperをインストールする際にADFデスクトップ統合はMW_HOME
\jdeveloper\adfdi
に抽出されます。異なるディレクトリにインストールされた別のバージョンのJDeveloperに移動する場合、旧バージョンのADFデスクトップ統合を削除する必要があります。詳細は3.6項「ADFデスクトップ統合の削除」を参照してください。それから、3.5項「ADFデスクトップ統合のインストール」の説明に従って、移動先の新しいバージョンのJDeveloperによりADFデスクトップ統合を設定する必要があります。
または、JDeveloperのインストールとは関係のないディレクトリでADFデスクトップ統合と設定することも可能です。この方法では、新しいバージョンに移行する前にADFデスクトップ統合を削除する必要がなくなります。
別のディレクトリでADFデスクトップ統合を設定するには:
JDeveloperのインストール用ディレクトリとは関係のないディレクトリを作成します。たとえば、次のようなディレクトリを作成します。
D:\adfdi-excel-setup
新しいバージョンのJDeveloperに移行する際、次のディレクトリの内容をコピーします。
MW_HOME
\jdeveloper\adfdi\bin\excel\addin\designer
コピー先:
D:\adfdi-excel-setup
MW_HOME
はミドルウェア・ホーム・ディレクトリです。
D:\adfdi-excel-setup
にあるsetup.exe
ツールを実行します。
setup.exe
のダイアログ・ボックスに表示される説明に従って、新しいバージョンのADFデスクトップ統合を設定します。
プロンプトが表示された場合は「はい」をクリックしてシステムを再起動し、ADFデスクトップ統合の設定を完了します。
警告: ADFデスクトップ統合をインストールした後は、設定ファイルをコピーしたディレクトリを削除しないでください。システムからADFデスクトップ統合を削除した後は、これらのファイルを削除できます。 |
この項の説明に従って、Visual Studio Tools for Officeの設定をローカライズします。デフォルトでは、3.5項「ADFデスクトップ統合のインストール」で説明されているインストーラは英語で実行されます。Microsoft Download Centerから異なる言語パックをダウンロードして、インストールの実行時に表示する言語をインストールできます。
この項では、システム上にADFデスクトップ統合のインスタンスが存在せず、システムで英語バージョンでないオペレーティング・システムを使用していることを前提とします。ADFデスクトップ統合が存在する場合、3.6項「ADFデスクトップ統合の削除」の説明に従って削除してください。
サポートされているオペレーティング・システムの詳細は、3.2項「必要なOracle ADFモジュールおよびサード・パーティ製ソフトウェア」を参照してください。
Visual Studio Tools for Officeの設定をローカライズするには:
適切なMicrosoft Visual Studio Tools for Microsoft Office用の言語パック(フランス語など)を次のMicrosoft Download Centerからダウンロードします。
手順1でダウンロードした言語パックをインストールします。
3.5項「ADFデスクトップ統合のインストール」の説明に従って、ADFデスクトップ統合を設定します。