レプリケーションの構成

可用性は、多くのリアルタイム・アプリケーションにおける重要な要件です。常に動作している必要のある産業(テレコミュニケーションなど)およびWebアクセス可能なグローバル・システム(旅行、予約など)では、サービスの停止は許容されません。TimesTenレプリケーションを使用すると、インメモリー・データベース間でリアルタイム・データ・レプリケーションを行って、高可用性および負荷分散を実現することができます。また、レプリケーションを使用することで、オンライン・データベースのアップグレードおよびメンテナンスが容易になります。

TimesTenレプリケーションは、LANおよびWAN接続でサポートされます。非同期データ・レプリケーションと同期データ・レプリケーションの両方を使用できます。非同期レプリケーションは最高のパフォーマンスを実現しますが、アプリケーションは、サブスクライバ上のレプリケートされた要素の受信プロセスから完全に切り離されます。レプリケート・データがマスター・データベースとサブスクライバ・データベース間で一貫していることをより高いレベルで保証する必要があるペシミスティック・アプリケーションでは、RETURN RECEIPTサービスを使用した同期レプリケーションとRETURN TWOSAFEサービスを使用した同期レプリケーションの両方がサポートされます。

レプリケーションはトランザクション・ログ・ベースであり、これによって効率が向上しオーバーヘッドが減少します。マスター・データベースのレプリケーション・エージェントは、トランザクション・ログからレコードを読み取り、関連するすべての変更をサブスクライバ・マシンのエージェントに転送します。その後、サブスクライバ・マシンのエージェントが、それらの変更をローカル・データベースに適用します。オプションの読取り専用サブスクライバを使用したアクティブ・スタンバイ・ペアなど、様々なレプリケーション構成オプションがサポートされます。アクティブ・スタンバイ・ペアは、TimesTen In-Memory DatabaseとIn-Memory Database Cacheの両方に対して構成することができます。

Oracle Clusterwareは、アプリケーションを監視および制御して、高可用性を実現するクラスタ・マネージャです。クラスタウェアは、アクティブ・スタンバイ・データベースの可用性を管理するために使用されます。これを使用すると、クラスタ内でTimesTenデータベースおよびアプリケーションが保護されます。

この項では、Oracle Clusterwareを使用する場合と使用しない場合に、アクティブ・スタンバイ・ペアを設定および管理する方法について説明します。

TimesTen In-Memory Database


- TimesTenデータベースでのアクティブ・スタンバイ・ペアの設定および管理方法
- TimesTenデータベースでOracle Clusterwareを使用したアクティブ・スタンバイ・ペアの設定および管理方法

In-Memory Database Cache

- キャッシュ・データベースでのアクティブ・スタンバイ・ペアの設定および管理方法
- キャッシュ・データベースでのOracle Clusterwareを使用したアクティブ・スタンバイ・キャッシュ・データベースの設定および管理方法