In-Memory Database CacheおよびClusterwareによるアクティブ・スタンバイ・ペア

アクティブ・スタンバイ・ペア構成には、アクティブ・データベース、スタンバイ・データベースおよびオプションの読取り専用サブスクライバ・データベースが含まれます。スタンバイ・データベースは、Oracle TimesTen Replicationを使用してアクティブ・データベースから変更を受け取り、その変更をオプションの読取り専用サブスクライバ・データベースに転送します。アクティブ・データベースおよびスタンバイ・データベースは、TimesTen In-Memory DatabaseまたはOracle In-Memory Database Cacheデータベースのいずれにすることもできます。

Oracle Clusterwareは、クラスタに関係するソフトウェア・コンポーネントの可用性を管理および監視する汎用クラスタ・マネージャです。TimesTen In-Memory Databaseは、ttCWAdminユーティリティを介してOracle Clusterwareに統合されています。顧客がTimesTen In-Memory DatabaseでOracle Clusterwareを使用する場合は、データベースのアクティブ・スタンバイ・ペアのフェイルオーバーおよび再起動が自動的に処理されます。また、Oracle Clusterwareを使用すると、TimesTenを使用する実際のアプリケーションを管理できます。

Oracle ClusterwareおよびTimesTenのインストール

1. Clusterwareのインストール Oracle Clusterware 11.1.0.7が必要です。
2. TimesTenのインストール Oracle In-Memory Database Cache 11.2.1が必要です。

に、Oracle TimesTenおよびOracle Clusterwareのインストール方法を示します。

 

ClusterwareおよびIn-Memory Database Cacheのアクティブ・スタンバイ・ペアの構成

1. キャッシュ・グループの作成 アクティブ・スタンバイ・ペアにキャッシュ・グループ作成します。
既存のキャッシュ・グループがある場合は、この手順をスキップできます。
2. キャッシュ・グリッドからのデータベースのデタッチ データベースがキャッシュ・グリッドにアタッチされている場合は、ttGridDetach組込みプロシージャを使用してデタッチします。
3. クラスタ情報の登録 TimesTenクラスタ情報は、Oracle Cluster Registryに格納されています。任意のホストでttCWAdmin -ocrConfigコマンドを実行して、TimesTenクラスタ情報を登録します。
4. クラスタ・エージェントの起動 任意のホストでttCWAdmin -initコマンドを実行して、TimesTenクラスタ・エージェントを起動します。このクラスタ・エージェントは、クラスタのすべてのノードのキャッシュ・エージェントレプリケーション・エージェントおよびTimesTenメイン・デーモンを管理します。
5. cluster.oracle.iniファイルの作成 cluster.oracle.ini構成ファイルは、属性を使用して、Oracle Clusterwareが管理するアクティブ・スタンバイ・ペアの構成を宣言的に定義します。
cluster.oracle.iniファイルのアクティブ・スタンバイ・ペアのエントリ名は、前述の手順1で作成したシステムDSNに対応させる必要があります
6. アクティブ・スタンバイ・ペアの作成 クラスタの任意のホストでttCWAdmin -createコマンドを実行して、アクティブ・スタンバイ・ペアを作成します。
7. アクティブ・スタンバイ・ペアの開始 クラスタの任意のホストでttCWAdmin -startコマンドを実行して、アクティブ・スタンバイ・ペアを開始します。
8. キャッシュ・グループへのデータの事前ロード LOAD CACHE GROUP文を使用して、Oracle Databaseのデータを含むキャッシュ・グループを事前にロードします。

に、前述のタスクの実行方法を示します。

 

ClusterwareおよびIn-Memory Database Cacheのアクティブ・スタンバイ・ペアの管理

1. クラスタの状態の取得 クラスタの任意のホストでttCWAdmin -statusコマンドを実行して、アクティブ・スタンバイ・ペアの状態を確認します。
2. アクティブ・スタンバイ・ペアの停止 クラスタの任意のホストでttCWAdmin -stopコマンドを実行して、アクティブ・スタンバイ・ペアを停止します。
3. アクティブ・スタンバイ・ペアの削除 クラスタの任意のホストでttCWAdmin -dropコマンドを実行して、アクティブ・スタンバイ・ペアを削除します。
キャッシュ・グループを削除する前は常に、アクティブ・スタンバイ・ペアを停止して削除します。

に、前述の一般的なタスクの実行方法を示します。管理タスクについては、次のリンクを参照してください。

 

アクティブ・スタンバイ・ペアとユーザー・アプリケーションの自動フェイルオーバーおよび再起動

次のリンクでは、Oracle Clusterwareを使用したアクティブ・スタンバイ・ペアおよびユーザー・アプリケーションフェイルオーバーおよび再起動について説明します。
次のビューレットでは、Oracle Clusterwareを使用したユーザー・アプリケーションおよび対応するアクティブ・スタンバイ・ペアのフェイルオーバーおよびフェイルバックについて説明します。