20.4. ネットワークスイッチ上のスパニングツリープロトコルを無効にすることで Sun Ray クライアント起動時間を向上させる

Sun Ray クライアントは、ごく短時間で電源が投入されて完全に動作するように設計されています (10 秒未満が標準)。

ネットワークスイッチの初期構成によっては、起動時間がかなり長くなる場合があり、完全に動作できる状態になるまで 30 秒以上かかることも少なくありません。起動時間が長い原因は一般的に、Sun Ray 環境で必要でない機能を実装する Ethernet スイッチの構成にあります。これらの機能のうちもっとも一般的なものは、スパニングツリープロトコル (ネットワーク内のループを検出して補正するように設計されている) の有効化です。

Sun Ray 環境では、Sun Ray クライアントに直接接続されたポートのスパニングツリープロトコルを無効または延期することをお勧めします。一部の製造元は、ポートをただちにスパニングツリー転送モードにする機能をサポートしています。この機能は、ポートのスパニングツリープロトコルを無効にする代わりの手段として利用できます。

スパニングツリープロトコルを無効にしても起動時間がまだ長い場合は、Sun Ray クライアントと競合する可能性のある機能や独自プロトコルがほかにないかどうかを判断するために、スイッチの製造元に問い合わせてください。スイッチの機能によっては、スイッチに組み込まれていて変更できない場合があり、その場合は起動時間を短くできない可能性があります。