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Oracle® Business Intelligence Applications Informatica PowerCenterユーザーのための構成ガイド
リリース7.9.6.3
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5 Oracle Financial Analyticsの構成

この項では、Oracle Financial Analyticsの構成方法を説明します。内容は次のとおりです。

5.1 Oracle Financial Analyticsの概要

Oracle Financial Analyticsは、次のアプリケーションから構成されます。

5.2 完全ロード前にFinancial Analyticsに必要な構成

この項では、データの完全ロードを実行する前にOracle Financial Analyticsで実行が必要な構成手順について説明します。内容は次のとおりです。

5.2.1 すべてのソース・システムに対するFinancial Analyticsの構成手順

この項では、データの完全ロードを実行する前に、すべてのソース・システムに適用される構成手順について説明します。


注意:

Oracle BI Applicationsモジュールに適用される構成手順の詳細は、第3章「共通のエリアと次元の構成」

注意: 複数のカレンダーをOracle Financial Analyticsでデプロイする場合は、いくつかの初期化ブロックを有効化する必要があります。この初期化ブロックは、デフォルトでは無効化されています。詳細は、第3.1.4.1.1項「カレンダーに必要な初期化ブロックの有効化について」を参照してください。

5.2.2 Oracle EBSに対するFinancial Analyticsの構成手順

この項では、データの完全ロードを実行する前に、Oracle EBSに適用される構成手順について説明します。内容は次のとおりです。

5.2.2.1 Oracle Financial Analytics用のドメイン値とCSVワークシート・ファイルの構成について

生成された値リストを変更または拡張する場合は、ソース・システムの値をドメイン値にマップすることによって、Oracle Financial AnalyticsにCSVファイルを構成する必要があります。

次からの各項では、ソース・システムから値リストを抽出し、それらを生成された値と比較する方法について説明します。値リストが生成された値と異なる場合は、ドメイン値とCSVワークシート・ファイルを手順に従って構成する必要があります。

通常、ソース・システムから返される行の数は、ドメインのvaluesXXX.csvファイルにある行の数とは一致しません。その場合は、状況に合せてCSVファイル内の余分な行を削除するか補足の行を挿入し、ソース・システムから返されるすべての値を収容できるようにする必要があります。また、W_XACT_TYPE_CODE列のどの行がReturnを保持し、どの行がDeliveryを保持するかを識別する必要もあります。

表5-1は、Financial AnalyticsおよびOracle EBS用のCSVワークシート・ファイルとドメイン値の一覧です。このファイルは、$PMServer\LkpFilesディレクトリ(INFA_HOME\server\infa_shared\LkpFilesなど)に格納されています。

表5-1 Oracle Financial AnalyticsおよびOracle EBS用のドメイン値とCSVワークシート・ファイル

ワークシート・ファイル名 説明 セッション

domainValues_Xact_Types_DocTypes_ora12.csv

トランザクションタイプと、Oracle EBSリリース12アプリケーションに対応するドメイン値の一覧です。

このファイル内の値を更新する手順の詳細は、第5.2.2.2項「Oracle General Ledger and Profitability Analytics用のトランザクション・タイプを構成する方法(Oracle EBS R12)」を参照してください。

SDE_ORA_TransactionType Dimension_GLCOGSDerive

domainValues_Xact_Types_DocTypes_ora11i.csv

トランザクションタイプと、Oracle EBS 11iアプリケーションに対応するドメイン値の一覧です。

このファイル内の値を更新する手順の詳細は、第5.2.2.3項「Oracle General Ledger and Profitability Analytics用のトランザクション・タイプを構成する方法(Oracle EBS R11i)」を参照してください。

SDE_ORA_TransactionType Dimension_GLCOGSDerive


5.2.2.2 Oracle General Ledger and Profitability Analytics用のトランザクション・タイプを構成する方法(Oracle EBS R12)

この項では、構成ファイルdomainValues_Xact_Types_DocTypes_ora12.csvを使用して、リリース12のOracle General Ledger and Profitability Analytics用のトランザクション・タイプを構成する方法について説明します。

Oracle General Ledger and Profitability Analytics用のトランザクション・タイプを構成するには:

  1. 次のSQLを使用して、Oracle Inventoryアプリケーションのエントリ・タイプを特定します。

    select mtt.transaction_type_id, mtt.description from mtl_transaction_types mtt;
    

    この問合せにより、Oracle Inventoryアプリケーションのトランザクション・タイプのコードと、そのコードの説明が返されます。

  2. テキスト・エディタを使用して、$PMServer\LkpFilesディレクトリ(INFA_HOME\server\infa_shared\LkpFilesなど)にあるdomainValues_Xact_Types_DocTypes_ora12.csvファイルを開きます。

    このファイル内で、XACT_CODE = 'COGS'またはXACT_CODE = 'DEFERRED_COGS'の行のみを検索します。これらのレコードの中から、W_XACT_TYPE_CODE = 'DELIVERY'または'RETURN'となっているレコードを検索します。XACT_TYPE_CODE列には、Oracle Inventoryアプリケーションのエントリ・タイプ・コードが指定され、W_XACT_TYPE_CODE列には、これらのエントリ・タイプ・コードのマップ先のドメイン値が指定されます。

  3. 前述の問合せによってOracle Inventoryアプリケーションから返されたエントリ・タイプ・コードをドメイン値にマップします。

    エントリ・タイプ・コードは、必ずファイル内のXACT_TYPE_CODEカラムに挿入してください。ドメイン値とエントリ・タイプ間の関係は、1対1になる必要はありません。たとえば、複数のエントリ・タイプを、DELIVERYまたはRETURNドメイン値にマップできます。同一のエントリ・タイプを2つの異なるドメイン値にマップすることはできません。

  4. ファイルを保存して閉じます。

  5. Informatica PowerCenter Designerで、SDE_ORAVersion_AdaptorフォルダにあるマッピングSDE_ORA_GLCOGSFactを開きます。

  6. このマッピング内に含まれるマップレットmplt_BC_ORA_GLCOGSFactを開きます。

  7. 「Source Qualifier」のSQ_MTL_TRANSACTION_ACCOUNTSを開きます。

  8. 手順1のSQLを変更し、抽出が必要な追加のトランザクション・タイプIDが抽出されるようにします。

  9. Informatica PowerCenter Workflow Managerで、完全ロード・セッションSDE_ORA_GLCOGSFact_Full内のSQLオーバーライドに対して同じ変更を加えます。

5.2.2.3 Oracle General Ledger and Profitability Analytics用のトランザクション・タイプを構成する方法(Oracle EBS R11i)

この項では、構成ファイルdomainValues_Xact_Types_DocTypes_ora11i.csvを使用して、リリース11iのOracle General Ledger and Profitability Analytics用のトランザクション・タイプを構成する方法について説明します。

Oracle General Ledger and Profitability Analytics用のトランザクション・タイプを構成するには:

  1. 次のSQLを使用して、Oracle Inventoryアプリケーションのエントリ・タイプを特定します。

    select mtt.transaction_type_id, mtt.description from mtl_transaction_types mtt;
    

    この問合せにより、Oracle Inventoryアプリケーションのトランザクション・タイプのコードと、そのコードの説明が返されます。Oracle Inventoryアプリケーションは、Oracle General Ledger and Profitability Analyticsのデータ抽出元になるデータ・ソースです。

  2. テキスト・エディタを使用して、$PMServer\LkpFilesディレクトリ(INFA_HOME\server\infa_shared\LkpFilesなど)にあるdomainValues_Xact_Types_DocTypes_ora11i.csvファイルを開きます。

    このファイル内で、XACT_CODE = 'COGS'の行のみを検索します。これらのレコードの中から、W_XACT_TYPE_CODE = 'DELIVERY'または'RETURN'となっているレコードを検索します。XACT_TYPE_CODE列には、Oracle Inventoryアプリケーションのエントリ・タイプ・コードが指定され、W_XACT_TYPE_CODE列には、これらのエントリ・タイプ・コードのマップ先のドメイン値が指定されます。

  3. 前述のクエリーによってOracle Inventoryアプリケーションから返されたエントリ・タイプ・コードをドメイン値にマップします。

    エントリ・タイプ・コードは、必ずファイル内のXACT_TYPE_CODEカラムに挿入してください。ドメイン値とエントリ・タイプ間の関係は、1対1になる必要はありません。たとえば、複数のエントリ・タイプを、DELIVERYまたはRETURNドメイン値にマップできます。同一のエントリ・タイプを2つの異なるドメイン値にマップすることはできません。

  4. ファイルを保存して閉じます。

5.2.2.4 総勘定元帳データを抽出する元帳または帳簿セットの指定方法

ソース・システムがOracle EBSの場合は、総勘定元帳データを抽出する元帳または帳簿セットを指定できます。

Oracle BI Applicationsでは、次のものを構成できます。

  • 総勘定元帳データを抽出する元帳または帳簿セットのリスト。

  • 総勘定元帳データを抽出する元帳または帳簿セットのタイプ。

これらの構成ポイントは別々に使用することも、組み合せて使用することもできます。インストール後のデフォルトでは、Oracle BI Applicationsは、すべての元帳または帳簿セットのすべての総勘定元帳データを抽出します。

Oracle 11iの場合に、総勘定元帳データを抽出する帳簿セットのリストを構成するには、次の手順を実行します。

  1. DACで、「Design」ビューに移動して、適切なカスタム・コンテナをドロップダウン・リストから選択します。

  2. 「Source System Parameters」タブを表示します。

  3. パラメータ$$FILTER_BY_SET_OF_BOOKS_IDに対する問合せを実行します。

  4. 「Value」列をダブルクリックし、テキスト・ボックスを開いて'Y'を入力します。

    この値のYは必ず一重引用符で囲んでください。

  5. 変更を保存します。

  6. パラメータ$$SET_OF_BOOKS_ID_LISTに対する問合せを実行します。

  7. 「Value」列をダブルクリックし、テキスト・ボックスを開いて総勘定元帳データを抽出する帳簿セットのIDを入力します。

    帳簿セットIDのリストはカンマ区切りで指定します(一重引用符または二重引用符は必要ありません)。

    たとえば、IDが101、207および303の帳簿セットに対して総勘定元帳データを抽出する場合は、このパラメータの値を次のように設定します。

    101, 207, 303
    
  8. 変更を保存します。

総勘定元帳データを抽出する帳簿セットのタイプを指定することもできます。Oracle 11iには、次の3つの帳簿セット・タイプがあります(これは列GL_SETS_OF_BOOKS.mrc_sob_type_codeに基づいています)。

  • P(親)

  • R(レポート)

  • N(なし)

Oracle 11iの場合、総勘定元帳データを抽出する帳簿セットのタイプを構成するには、次の手順を実行します。

  1. DACで、「Design」ビューに移動して、適切なカスタム・コンテナをドロップダウン・リストから選択します。

  2. 「Source System Parameters」タブを表示します。

  3. パラメータ$$FILTER_BY_SET_OF_BOOKS_TYPEに対する問合せを実行します。

  4. 「Value」列をダブルクリックしてテキスト・ボックスを開き、値'Y'を入力します。

    この値のYは必ず一重引用符で囲んでください。

  5. 変更を保存します。

  6. パラメータ$$SET_OF_BOOKS_TYPE_LISTに対する問合せを実行します。

  7. 「Value」列をダブルクリックし、テキスト・ボックスを開いて総勘定元帳データを抽出する帳簿セットのタイプを入力します。

    帳簿セットIDのリストは、一重引用符で囲み、カンマで区切って指定します。

    たとえば、親およびレポート・タイプのすべての帳簿セットの総勘定元帳データを抽出する場合は、このパラメータの値を次のように設定します。

    'P', 'R'
    
  8. 変更を保存します。

Oracle EBS R12の場合、総勘定元帳データを抽出する元帳のリストを構成するには、次の手順を実行します。

  1. DACで、「Design」ビューに移動して、適切なカスタム・コンテナをドロップダウン・リストから選択します。

  2. 「Source System Parameters」タブを表示します。

  3. パラメータ$$FILTER_BY_LEDGER_IDに対する問合せを実行します。

  4. 「Value」列をダブルクリックしてテキスト・ボックスを開き、値'Y'を入力します。

    この値のYは必ず一重引用符で囲んでください。

  5. 変更を保存します。

  6. パラメータ$$LEDGER_ID_LISTに対する問合せを実行します。

  7. 「Value」列をダブルクリックしてテキスト・ボックスを開き、総勘定元帳データを抽出する元帳のIDを入力します。

    元帳IDのリストはコンマ区切りで指定します(一重引用符は必要ありません)。

    たとえば、IDが101、207および303の元帳の総勘定元帳データを抽出する場合は、このパラメータの値を次のように設定します。

    101, 207, 303
    
  8. 変更を保存します。

総勘定元帳データを抽出する元帳のタイプを指定することもできます。Oracle EBS R12には、次の4つの元帳タイプがあります(これは列GL_LEDGERS.ledger_category_codeに基づいています)。

  • PRIMARY

  • SECONDARY

  • ALC

  • NONE

リリース12の場合に、総勘定元帳データを抽出する元帳のタイプを構成するには、次の手順を実行します。

  1. DACで、「Design」ビューに移動して、適切なカスタム・コンテナをドロップダウン・リストから選択します。

  2. 「Source System Parameters」タブを表示して、パラメータ$$FILTER_BY_LEDGER_TYPEに対する問合せを実行します。

  3. 「Value」列をダブルクリックしてテキスト・ボックスを開き、値'Y'を入力します。

    この値のYは必ず一重引用符で囲んでください。

  4. 変更を保存します。

  5. パラメータ$$LEDGER_TYPE_LISTに対する問合せを実行します。

  6. 「Value」列をダブルクリックしてテキスト・ボックスを開き、総勘定元帳データを抽出する元帳のタイプを入力します。

    帳簿セットIDのリストは、一重引用符で囲み、カンマで区切って指定します。

    たとえば、PrimaryおよびSecondaryタイプのすべての元帳の総勘定元帳データを抽出する場合は、このパラメータの値を次のように設定します。

    'PRIMARY', 'SECONDARY'
    
  7. 変更を保存します。

5.2.2.5 Oracle EBSの通貨残高タイプ

ETLプロセスでは、Oracle EBSから4種類の通貨残高タイプ(基本通貨、変換通貨、入力通貨および統計残高)が抽出されます。これらのレコードは、ロード後にOracle Data WarehouseのW_GL_BALANCE_F表に格納されます。

次の表に、異なる残高タイプのサンプル・レコードを示します。4つのレコードはすべて、基本元帳の通貨に米国ドル(USD)を使用する元帳「US元帳」のレコードです。次の表にある5つの列は、データ・ウェアハウスの物理表の列を表しています。

  • LOC_CURR_CODE

  • ACCT_CURR_CODE

  • TRANSLATED_FLAG

  • BALANCE_LOC_AMT

  • BALANCE_ACCT_AMT

元帳名 LOC_CURR_CODE ACCT_CURR_CODE TRANSLATED_FLAG BALANCE_LOC_AMT BALANCE_ACCT_AMT 残高タイプの説明
1 US元帳 USD NULL 不要 200 0 基本元帳の通貨にUSDを使用した基本通貨残高レコード
2 US元帳 USD GBP Y 0 100 変換通貨にGBP(英国ポンド)を使用した変換通貨残高レコード(基本元帳の通貨はUSD)
3 US元帳 USD JPY 不要 0 10000 入力通貨にJPYを使用した入力通貨残高レコード(基本元帳の通貨はUSD)
4 US元帳 USD STAT 不要 0 150 統計残高

前述の残高は、異なる値列やフィルタを使用して問い合せることができます。次の表に、異なる通貨残高タイプを表示する場合に使用可能な問合せのサンプルと、この問合せを使用して前述の表のウェアハウスのサンプル・データから取得した結果を示します。


注意:

元帳「US元帳」は、次のサンプル・シナリオではLEDGER_WID = 85228に該当します。

サンプル 必要な問合せ 物理表の値列 物理的な問合せフィルタ 値列の結果
A 問合せ対象: 元帳「US元帳」で、基本通貨がUSDの残高 BALANCE_LOC_AMT LEDGER_WID = 85228 200
B 問合せ対象: 元帳「US元帳」で、変換通貨がGBPの変換残高 BALANCE_ACCT_AMT LEDGER_WID 85228

AND TRANSLATED_FLAG = 'Y'

AND ACCT_CURR_CODE = 'GBP'

100
C 問合せ対象: 元帳「US元帳」で、入力通貨がJPYの入力残高 BALANCE_ACCT_AMT LEDGER_WID = 85228

AND ACCT_CURR_CODE = 'JPY'

AND TRANSLATED_FLAG = 'N'

10000
D 問合せ対象: 元帳「US元帳」の統計残高 BALANCE_ACCT_AMT LEDGER_WID = 85228

AND ACCT_CURR_CODE = 'STAT'

150

Oracle BIアンサーのユーザーは、次の表に示すように、「財務 - 総勘定元帳貸借対照表」プレゼンテーション表から必要なファクトを選択することで、通貨残高タイプに関するレポートを作成できます。

サンプル・シナリオ 必要なレポート プレゼンテーション表 プレゼンテーション列 レポートの結果
A 前述の表のサンプルAの問合せなどを使用して、ローカル通貨残高(借方現地額)を表示します。 元帳

ファクト - GL貸借対照表

元帳名

借方現地額

次のようにフィルタを適用します。
"Ledger Name" = 'US Ledger'
Ledger Name = US Ledger
Debit Local Amount = 200
B 前述の表のサンプルBの問合せなどを使用して、変換通貨残高(借方変換金額)を表示します。 元帳

ファクト - GL貸借対照表

GL貸借対照表詳細

元帳名

借方変換金額

変換通貨コード

次のようにフィルタを適用します。
"Ledger Name" = 'US Ledger' 
"Translated Currency Code" = 'GBP'
Ledger Name = US Leger
Debit Translated Amount = 100
Translated Currency Code = GBP
C 前述の表のサンプルCの問合せなどを使用して、入力通貨残高(借方入力金額)を表示します。 元帳

ファクト - GL貸借対照表

GL貸借対照表詳細

元帳名

借方入力金額

入力通貨コード

次のようにフィルタを適用します。
"Ledger Name" = 'US Ledger'
"Entered Currency Code" = 'JPY'
Ledger Name = US Leger
Debit Entered Amount = 10000
Entered Currency Code = JPY
D 前述の表のサンプルDの問合せなどを使用して、統計残高(統計金額)を表示します。 元帳

ファクト - 貸借対照表

元帳名

統計金額

Ledger Name = US Leger
Statistical Amount = 150

5.2.3 PeopleSoftに対するFinancial Analyticsの構成手順

この項では、データの完全ロードを実行する前に、PeopleSoftに適用される構成手順について説明します。内容は次のとおりです。

5.2.3.1 Oracle Financial Analytics用のドメイン値とCSVワークシート・ファイルの構成について

生成された値リストを変更または拡張する場合は、ソース・システムの値をドメイン値にマップすることによって、Oracle Financial AnalyticsにCSVファイルを構成する必要があります。

第5.2.3.2項「Oracle Receivables Analytics用のドメイン値の構成方法」では、ソース・システムから値リストを抽出し、それらを生成された値と比較する方法について説明しています。値リストが生成された値と異なる場合は、手順に従って、ドメイン値とCSVワークシート・ファイルを構成する必要があります。

表5-2は、Financial AnalyticsおよびPeopleSoft用のCSVワークシート・ファイルとドメイン値の一覧です。このファイルは、$PMServer\LkpFilesディレクトリ(INFA_HOME\server\infa_shared\LkpFilesなど)に格納されています。

表5-2 Oracle Financial Analytics用のドメイン値とCSVワークシート・ファイル

ワークシート・ファイル名 説明 セッション

domainValues_Xact_Types_DocTypes_psft.csv

トランザクションタイプと、PeopleSoftアプリケーションに対応するドメイン値の一覧です。

このファイルの値を更新する方法の詳細は、第5.2.3.2項「Oracle Receivables Analytics用のドメイン値の構成方法」を参照してください。

SDE_PSFT_TransactionType Dimension_ARDerive


5.2.3.2 Oracle Receivables Analytics用のドメイン値の構成方法

この項では、Oracle Receivables Profitability Analytics用のドメイン値の構成方法について説明します。

Oracle Receivables Analytics用のドメイン値を構成するには:

  1. 次のSQLを使用して、Receivablesアプリケーションのエントリ・タイプを特定します。

    SELECT DISTINCT ENTRY_TYPE, DESCR FROM PS_ENTRY_TYPE_TBL
    

    この問合せにより、Oracle Inventoryアプリケーションのトランザクション・タイプ・コードとその説明が返されます。Oracle Inventoryアプリケーションは、Oracle General Ledger and Profitability Analyticsのデータ抽出元になるデータ・ソースです。

  2. テキスト・エディタを使用して、$PMServer\LkpFilesディレクトリ(INFA_HOME\server\infa_shared\LkpFilesなど)にあるdomainValues_ Xact_Types_DocTypes_psft.csvファイルを開きます。

    このファイル内で、XACT_CODE = 'RECEIVABLE'およびW_XACT_TYPE_CODE = 'ORIGINAL'または'APPLICATION'の行のみを検索します。XACT_SUBTYPE_CODEカラムには、PeopleSoft Receivablesのエントリ・タイプ・コードが指定され、W_XACT_TYPE_CODEおよびW_XACT_SUBTYPE_CODEカラムには、これらのエントリ・タイプ・コードのマップ先のドメイン値が指定されます。

  3. TYPEカラムをこのファイルのXACT_TYPE_CODEカラムにコピーします。

    2行目以降のデータをコピーしてください。最初の行はカラム・ヘッダーです。

  4. 前述のクエリーによってPeopleSoft Receivableアプリケーションから返されたエントリ・タイプ・コードをドメイン値にマップします。

    エントリ・タイプ・コードは、必ずファイル内のXACT_TYPE_CODEカラムに挿入してください。ドメイン値とエントリ・タイプ間の関係は、1対1になる必要はありません。たとえば、複数のエントリ・タイプを、ORIGINALまたはINVOICEドメイン値にマップできます。同一のエントリ・タイプを2つの異なるドメイン値にマップすることはできません。

  5. ファイルを保存して閉じます。

  6. Informatica PowerCenter Designerで、SDE_PSFTVersion_Adaptorフォルダにあるマップレットmplt_BC_PSFT_ARTransactionFact_Itemおよびmplt_BC_PSFT_ARTransactionFact_ItemActivityを開きます。

  7. 「Source Qualifier Transformation」を開きます。

    SQLの末尾にあるIN句には、前述の手順で準備したCSVファイルでW_XACT_TYPE_CODEがORIGINALにマップするすべてのエントリ・タイプ・コードを含める必要があります。

  8. Informatica PowerCenter Workflow Managerで、SDE_PSFT_ARTransactionFact_Item_FullマッピングおよびSDE_PSFT_ARTransactionFact_ItemActivity_Fullマッピングに対応する完全ロード・セッションに対して同じ変更を加えます。

5.2.3.3 総勘定元帳の開始残高のOracle BI Applicationsへの挿入方法

初期ETLを実行する前に、総勘定元帳残高が正しく計算されるようにするために、必ずDACでソース・システム・パラメータを設定します。

  1. DACで、「Design」ビューに移動して、適切なカスタム・コンテナをドロップダウン・リストから選択します。

  2. 「Source System Parameters」タブを表示します。

  3. 次のパラメータを設定します。

    • パラメータ$$INITIAL_EXTRACT_DATEには、PeopleSoftアプリケーションからデータ・ウェアハウスに抽出するデータの日付を設定します。このパラメータは、会計期間内の任意の日付にするのではなく、必ず会計期間の開始日にします。たとえば、2005年6月からのデータを抽出するときに、2005年6月の会計期間が6月5日から開始される場合は、この日付に2005年6月5日を設定します。

    • パラメータ$$YEARには、前述の$$INITIAL_EXTRACT_DATEパラメータと同じ会計年度を設定します。たとえば、2005年6月が会計年度2005年になる場合は、このパラメータに2005を設定します。

    • パラメータ$$ACCOUNTING_PERIODに、前述の$$INITIAL_EXTART_DATEパラメータの会計期間番号を設定します。たとえば、2005年6月が会計年度2005年の6番目の期間になる場合は、このパラメータに6を設定します。

5.2.3.4 PeopleSoft構成用のOracle GL Budget Analytics

PeopleSoft GL Budget Analyticsは、次の2つのエリアのデータを提供します。

  • 約定管理予算

  • 標準式総勘定元帳予算

デフォルトでは、データ・ウェアハウスは約定管理予算データによって更新されます。標準式総勘定元帳予算のデータをデータ・ウェアハウスに追加する場合は、DACで「Budget Standard」という構成タグを設定する必要があります。このタグには、2つのオプション(約定管理予算のみを実行するためのオプション、および約定管理予算と標準式総勘定元帳予算の両方を実行するためのオプション)が用意されています。DACは、このタグの約定管理予算をデフォルトで使用します。

5.2.3.4.1 約定管理予算用のPeopleSoftツリー

約定管理予算は、チャートフィールドとPeopleSoftツリーに基づいて設定できます。この構成を実行するにはデータ・ウェアハウスにチャートフィールド階層を追加する必要があります。この手順は、第5.3.3.3項「総勘定元帳チャートフィールド階層抽出のカスタマイズ」を参照してください。

5.2.3.5 PeopleSoftの通貨残高タイプ

ETLプロセスでは、PeopleSoftから4種類の通貨残高タイプ(基本通貨、変換通貨、入力通貨および統計残高)が抽出されます。これらのレコードは、ロード後にOracle Data WarehouseのW_GL_BALANCE_F表に格納されます。次の表に、異なる残高タイプのサンプル・レコードを示します。最初の4つのレコードは、基本元帳の通貨にEURを使用した主元帳「ユーロ元帳」のレコードです。続く3つのレコードは、基本元帳の通貨にUSDを使用した変換元帳「US元帳」のレコードです。次の表にある5つの列は、データ・ウェアハウスの物理表の列を表しています。

  • LOC_CURR_CODE

  • ACCT_CURR_CODE

  • TRANSLATED_FLAG

  • BALANCE_LOC_AMT

  • BALANCE_ACCT_AMT

元帳名 LOC_CURR_CODE ACCT_CURR_CODE TRANSLATED_FLAG BALANCE_LOC_AMT BALANCE_ACCT_AMT 残高タイプの説明
1 ユーロ元帳(主元帳) EUR EUR 不要 390 50 基本元帳の通貨にEURを使用した基本通貨残高レコード
2 ユーロ元帳

(主元帳)

EUR USD 不要 0 200 入力通貨にUSDを使用した入力通貨残高レコード(基本元帳の通貨はEUR)
3 ユーロ元帳

(主元帳)

EUR STAT 不要 0 80 統計残高
4 US元帳

(変換元帳)

USD USD Y 340 340 変換通貨にUSDを使用した変換通貨残高レコード

注意: US元帳は変換元帳です。

5 US元帳

(変換元帳)

USD EUR 不要 0 50 入力通貨にEURを使用した入力通貨残高レコード(基本元帳の通貨はUSD)

注意: US元帳は変換元帳です。


前述の残高は、異なる値列やフィルタを使用して問い合せることができます。次の表に、異なる通貨残高タイプを表示する場合に使用可能な問合せのサンプルと、この問合せを使用して前述の表のウェアハウスのサンプル・データから取得した結果を示します。


注意:

次のサンプル・シナリオでは、主元帳「ユーロ元帳」はLEDGER_WID = 85228に、変換元帳「US元帳」はLEDGER_WID = 87320に該当します。

サンプル 必要な問合せ 物理表の値列 物理的な問合せフィルタ 値列の結果
A 問合せ対象: 主元帳「ユーロ元帳」で、基本通貨がEURの残高 BALANCE_LOC_AMT LEDGER_WID = 85228 390
B 問合せ対象: 主元帳「ユーロ元帳」で、入力通貨がEURの入力残高 BALANCE_ACCT_AMT LEDGER_WID = 85228

AND ACCT_CURR_CODE = 'EUR'

AND TRANSLATED_FLAG = 'N'

50
C 問合せ対象: 主元帳「ユーロ元帳」で、入力通貨がUSDの入力残高 BALANCE_ACCT_AMT LEDGER_WID = 85228

AND ACCT_CURR_CODE = 'USD'

AND TRANSLATED_FLAG = 'N'

200
D 問合せ対象: 主元帳「ユーロ元帳」の統計残高 BALANCE_ACCT_AMT LEDGER_WID = 85228

AND ACCT_CURR_CODE = 'STAT'

80
E 問合せ対象: 変換元帳「US元帳」で、変換通貨がUSDの変換残高勘定 BALANCE_ACCT_AMT LEDGER_WID = 87320

AND TRANSLATED_FLAG = 'Y'

340
F 問合せ対象: 変換元帳「US元帳」で、入力通貨がEURの入力残高 BALANCE_ACCT_AMT LEDGER_WID = 87320

AND ACCT_CURR_CODE = 'EUR'

AND TRANSLATED_FLAG = 'N'

50

Oracle BIアンサーのユーザーは、次の表に示すように、「財務 - 総勘定元帳貸借対照表」プレゼンテーション表から必要なファクトを選択することで、通貨残高タイプに関するレポートを作成できます。

サンプル・シナリオ 必要なレポート プレゼンテーション表 プレゼンテーション列 レポートの結果
A 前述の表のサンプルAの問合せなどを使用して、ローカル通貨残高(借方現地額)を表示します。 元帳

ファクト - GL貸借対照表

元帳名

借方現地額

次のようにフィルタを適用します。
"Ledger Name" = 'Euro Ledger'
Ledger Name = Euro Ledger
Debit Local Amount = 390
B 前述の表のサンプルBの問合せなどを使用して、ローカル通貨残高(借方額)を表示します。 元帳

ファクト - GL貸借対照表

元帳名

借方額

次のようにフィルタを適用します。
 "Ledger Name" = 'Euro Ledger'
Ledger Name = Euro Ledger
Debit Amount = 50
C 前述の表のサンプルCの問合せなどを使用して、入力通貨残高(借方入力金額)を表示します。 元帳

ファクト - GL貸借対照表

GL貸借対照表詳細

元帳名

借方入力金額

入力通貨コード

次のようにフィルタを適用します。
"Ledger Name" = 'Euro Ledger'
Entered Currency Code" = 'USD'
Ledger Name = Euro Ledger
Debit Entered Amount = 200
Entered Currency Code = USD 
D 前述の表のサンプルDの問合せなどを使用して、統計残高(統計金額)を表示します。 元帳

ファクト - 貸借対照表

元帳名

統計金額

Ledger Name = Euro Ledger
Statistical Amount = 80
E 前述の表のサンプルEの問合せなどを使用して、変換通貨残高(借方変換金額)を表示します。 元帳

ファクト - GL貸借対照表

GL貸借対照表詳細

元帳名

借方変換金額

変換通貨コード

次のようにフィルタを適用します。
"Ledger Name" = 'US Ledger' 
"Translated Currency Code" = 'USD'
Ledger Name = US Ledger
Debit Translated Amount = 340
Translated Currency Code = USD
F 前述の表のサンプルFの問合せなどを使用して、入力通貨残高(借方入力金額)を表示する場合。 元帳

ファクト - GL貸借対照表

GL貸借対照表詳細

元帳名

借方入力金額

入力通貨コード

次のようにフィルタを適用します。
"Ledger Name" = 'US Ledger' 
"Entered Currency Code" = 'EUR'
Ledger Name = US Ledger
Debit Entered Amount = 50
Entered Currency Code = EUR

5.2.4 OracleのJD Edwards EnterpriseOneおよびJD Edwards Worldに対するFinancial Analyticsの構成手順

この項では、データの完全ロードを実行する前に、OracleのJD Edwards EnterpriseOneおよびJD Edwards Worldに適用する構成手順について説明します。内容は次のとおりです。

5.2.4.1 OracleのJD Edwards EnterpriseOneおよびJD Edwards Worldに対応したOracle Financial Analytics用のドメイン値とCSVワークシート・ファイルの構成について

表5-3に、JD Edwards EnterpriseOneおよびJD Edwards Worldに対応したFinancial Analytics用のCSVワークシート・ファイルとドメイン値の一覧を示します。

表5-3 JD Edwards EnterpriseOneおよびJD Edwards Worldに対応したOracle Financial Analytics用のドメイン値とCSVワークシート・ファイル

ワークシート・ファイル名 説明 セッション

domain_values_payment_method_jde.csv

支払い方法と、JD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldアプリケーションに対応するドメイン値の一覧です。

SDE_JDE_Payment_Method_Dimension

domainvalues_src_Transaction_Type_Codes_jde.csv

domainvalues_lkp_Transaction_Type_Codes_jde.csv

トランザクション・タイプと、JD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldアプリケーションに対応するドメイン値の一覧です。

SDE_JDE_Transaction_Type_Dimension

domainvalues_make_buy_indicator_product_jde.csv

製造/購入インジケーター製品と、JD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldアプリケーションに対応するドメイン値の一覧です。

SDE_JDE_ProductDimensions

file_fin_stmt_item_names_jde.csv

file_fin_sub_names_jde.csv

財務諸表項目名と、JD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldアプリケーションに対応するドメイン値の一覧です。

SDE_JDE_CodeDimension_Fin_Stmt_Item_Names and SDE_JDE_CodeDimension_Fin_Sub_Names

file_group_acct_codes_jde.csv

グループ勘定コードと、JD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldアプリケーションに対応するドメイン値の一覧です。

SDE_JDE_Stage_GroupAccountNumberDimension

file_grpact_fstmt.csv

グループ勘定財務諸表と、JD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldアプリケーションに対応するドメイン値の一覧です。このファイルは、group_account_codesフラット・ファイルと組み合せることで機能します。

SIL_Stage_GroupAcctNumber_FinStatementItem

file_glacct_catcodes_segment_config_jde.csv

総勘定元帳勘定カテゴリ・コード・セグメントと、JD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldアプリケーションに対応するドメイン値の一覧です。

SDE_JDE_Stage_GLAccountDimension_CatCodesFlatFile

file_glacct_segment_config_jde.csv

総勘定元帳勘定セグメントと、JD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldアプリケーションに対応するドメイン値の一覧です。

SDE_JDE_Stage_GLAccount_SegmentConfig_Extract

file_lkp_fiscal_period_Qtr_Config_jde.csv

時間次元会計期間と、JD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldアプリケーションに対応するドメイン値の一覧です。

SDE_JDE_Timedimension_FiscalPeriod_Extract


5.2.4.2 domainvalues_payment_method_jde.csvの構成方法

この項では、domainvalues_payment_method_jde.csvの構成方法について説明します。W_PAYMENT_METHOD_Dをロードするためのマッピングを実行する前に、この参照フラット・ファイルにデータを移入します。

domainvalues_payment_method_jde.csvを構成するには:

  1. 次のSQLを使用して、JD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldソース・システムでの支払い方法を特定します。

    Select
    DRKY 
    from F0005
    WHERE 
    DRSY ='00' AND DRRT ='PY'
    
  2. テキスト・エディタを使用して、$PMServer\SrcFilesディレクトリ(INFA_HOME\server\infa_shared\SrcFilesなど)にあるdomainvalues_payment_method_jde.csvフラット・ファイルを開きます。

  3. 問合せの出力を、フラット・ファイルのUDC列にコピーします。

  4. UDC列の各値を、Oracle Business Analytics Warehouse用に定義された支払い方法のいずれか1つにマッピングして、それをW_PAYMENT_METHOD_D列の下に入力します。

    W_PAYMENT_METHOD_Dのドメイン値の詳細は、Oracle Business Analytics Warehouseデータ・モデル・リファレンスを参照してください。

  5. カンマを使用して、UDC列とW_PAYMENT_METHOD_Dのエントリを区切ります。スペースは入れないようにしてください。

  6. ファイルを保存して閉じます。

5.2.4.3 domainvalues_src_transaction_type_codes_jde.csvおよびdomainvalues_lkp_transaction_type_codes_jde.csvの構成方法

この項では、domainvalues_src_transaction_type_codes_jde.csvファイルおよびdomainvalues_lkp_transaction_type_codes_jde.csvファイルの構成方法について説明します。これらのフラット・ファイルは、SDE_JDE_Transaction_Type_DimensionでW_XACT_TYPE_CODE、W_XACT_SUBTYPE_CODEおよびRECEIPT_TYPEの値を取得するためのソース・フラット・ファイルとして使用されます。この値は、参照表のUDC値とソース表のDRKY値の一致によって取得されれます。

00/DTまたは98/ITのUDC値を、Financial Analyticsのトランザクション・タイプ次元クラス表にリストされているXACT_CODEの1つにマッピングしていないときには、そのUDC値をdomainvalues_src_transaction_type_codes_jde.csvファイルに含めてはいけません。たとえば、ドキュメント・タイプIA(在庫調整)をXACT_CODEドメイン値にマッピングしていない場合は、それをCSVファイルに含めることはできません。

さらに、domainvalues_src_transaction_type_codes_jde.csvファイルに事前移入されているUDC値を確認して、それらのUDC値がJD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldの実装で使用される方法と一致するように、事前移入されているドメイン値に対して必要な変更を加えます。たとえば、UDC = '%'がいずれのXACT_CODEドメイン値とも対応していない場合は、その行をdomainvalues_src_transaction_type_codes_jde.csvファイルから削除します。

XACT_CODEドメイン値に対応するすべてのUDCは、このCSVファイルに含まれていて、適切に構成されている必要があります。このようにしていないと、ドメイン値(たとえば、PayablesやReceivables)に関連する指標は、正しく計算されない可能性があります。

XACT_CODEドメイン値の詳細は、Oracle Business Analytics Warehouseデータ・モデル・リファレンスのW_XACT_TYPE_Dドメイン値に関する項にある、Financial Analytics用のトランザクション・タイプ次元クラス表に関する項を参照してください。

CSVファイルを構成するには:

  1. 次のSQLを使用して、JD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldソース・システムでのXACT_TYPE_CODEを特定します。

     Select
     DRKY 
     From F0005 
     WHERE (DRSY ='00' AND DRRT ='DT') OR 
     (DRSY ='98' AND DRRT ='IT')
    
  2. テキスト・エディタを使用して、$PMServer\SrcFilesディレクトリ(INFA_HOME\server\infa_shared\SrcFilesなど)にあるdomainvalues_src_transaction_type_codes_jde.csvファイルを開きます。

  3. この問合せの出力を使用して、CSVファイル内に存在しないすべてのUDC値を、CSVファイルの末尾に追加します。これは、UDCがXACT_CODEドメイン値に関連している場合にのみ必要です。

  4. 各UDC値を、各ドメイン列XACT_CODE、W_XACT_TYPE_CODEおよびW_XACT_SUBTYPE_CODEの1つのドメイン値にマッピングします。

  5. ファイルを保存して閉じます。

  6. domainvalues_src_transaction_type_codes_jde.csvをコピーして、$PMServer\lkpfilesの場所に貼り付けて、ファイル名をdomainvalues_lkp_transaction_type_codes_jde.csvに変更します。

  7. 必要に応じて、前述のファイルを更新します。

5.2.4.4 domainvalues_make_buy_indicator_product_jde.csvの構成方法

この項では、domainvalues_make_buy_indicator_product_jde.csvファイルの構成方法を説明します。このファイルを使用して、JD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldソース・システムでの製品在庫タイプを特定します。W_PRODUCT_Dでは、MAKE_BUY_IND列がソース・システムのドメイン値を表しています。

domainvalues_make_buy_indicator_product_jde.csvを構成するには:

  1. 次のSQLを使用して、JD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldソース・システムでのXACT_TYPE_CODEを特定します。

    Select
    DRKY
    From F0005
    WHERE DRSY ='41' AND DRRT =' I'
    
  2. テキスト・エディタを使用して、$PMServer\SrcFilesディレクトリ(INFA_HOME\server\infa_shared\SrcFilesなど)にあるdomainvalues_make_buy_indicator_product_jde.csvファイルを開きます。

  3. 問合せの出力を、フラット・ファイルのUDC列にコピーします。

  4. 製品在庫タイプ列の各値を、Oracle Business Analytics Warehouse内の製造/購入インジケーター列にマッピングします。

    W_PRODUCT_Dのドメイン値の詳細は、Oracle Business Analytics Warehouseデータ・モデル・リファレンスを参照してください。

  5. 製品在庫タイプ列と製造/購入インジケーター列のエントリは、カンマを使用して区切ります。スペースは入れないようにしてください。

  6. ファイルを保存して閉じます。

5.2.4.5 file_fin_stmt_item_names_jde.csvファイルおよびfile_fin_sub_names_jde.csvファイルについて

file_fin_stmt_item_names_jde.csvを使用して、財務諸表項目名のCODE-NAMEの組合せを特定します。公開されている値の詳細は、Oracle Business Analytics Warehouseデータ・モデル・リファレンスを参照してください。file_fin_sub_names_jde.csvは、無視してもかまいません。

file_fin_stmt_item_names_jde.csvフラット・ファイルは事前移入されているため、このファイルを構成する必要はありません。ただし、このファイルに値が移入されていることを確認する必要はあります。file_fin_sub_names_jde.csvフラット・ファイルも事前移入されています。このファイルは無視してもかまいませんが、削除してはいけません。

ファイルを確認するには:

  1. テキスト・エディタを使用して、$PMServer\LkpFilesディレクトリ(INFA_HOME\server\infa_shared\LkpFilesなど)にあるfile_fin_stmt_item_names_jde.csvを開きます。

    このデータの対象はW_CODE_Dになるため、通常のCODE次元のロード・フォーマットに従います。

  2. ファイルを保存して閉じます。

5.2.4.6 file_group_acct_codes_jde.csvの構成方法

この項では、file_group_acct_codes_jde.csvの構成方法について説明します。このフラット・ファイルを使用して、各企業に対して目的の勘定範囲ごとのグループ勘定コードを特定します。たとえば、企業00001に対して、勘定1000から2000を収益(REVENUE)としてグループ勘定コードに指定できます。

グループ勘定コードに対してあり得るすべてのドメイン値の詳細なリストは、Oracle Business Analytics Warehouseデータ・モデル・リファレンスを参照してください。

file_group_acct_codes_jde.csvを構成するには:

  1. テキスト・エディタを使用して、$PMServer\LkpFilesディレクトリ(INFA_HOME\server\infa_shared\LkpFilesなど)にあるfile_group_acct_codes_jde.csvを開きます。

  2. 「Company」フィールドに設定する会社を移入して、対応するグループ勘定コードの範囲をその行の「From and To」列に指定します。

  3. ファイルを保存して閉じます。

5.2.4.7 file_glacct_catcodes_segment_config_jde.csvの構成方法

この項では、file_glacct_catcodes_segment_config_jde.csvの構成方法について説明します。このファイルを使用して、各レコードに対して、どの勘定セグメント・コード(1から30)が、どのF0901列値を取るかを特定します。セグメント・コード(1から30)を、レポート作成のニーズに応じて、F0901勘定マスターの列(CO、MCU、OBJ、SUB、SBL、SBLT、および43のカテゴリ・コードのいずれか)に関連付けます。

レポート作成に必要な列を特定して、それに応じてフラット・ファイルに移入します。SEGMENT_NAME列の値は変更しないでください。JDE_COLUMNが取り得る値リストには、GMCO、GMMCU、SBL、SBLT、GMSUB、GMOBJ、およびGMR001からGMR0043までのいずれかの値が含まれます。

file_glacct_catcodes_segment_config_jde.csvを構成するには:

  1. テキスト・エディタを使用して、$PMServer\LkpFilesディレクトリ(INFA_HOME\server\infa_shared\LkpFilesなど)にあるfile_glacct_catcodes_segment_config_jde.csvを開きます。

  2. 前述の構成用のドメイン値を使用して、カンマに続けて値を追加します。スペースは入れないようにしてください。

  3. ファイルを保存して閉じます。

5.2.4.8 file_glacct_segment_config_jde.csvの構成方法

この項では、file_glacct_segment_config_jde.csvの構成方法について説明します。このファイルは汎用的なものであり、勘定次元の最初の6つのセグメント・コードのうち、どのコードがGL_BALANCE_Fで集計に使用されるかを決定します。row_id = 1の行は冗長な行であり、値が移入されるかどうかによる影響はありません。ただし、サンプル・ファイルで使用可能なダミー行は、必要になることがあります。このrow_id = 1の行の役割は、file_glacct_catcodes_segment_config_jde.csvファイルで管理します。

configure file_glacct_segment_config_jde.csvを構成するには:

  1. テキスト・エディタを使用して、$PMServer\LkpFilesディレクトリ(INFA_HOME\server\infa_shared\LkpFilesなど)にあるfile_glacct_segment_config_jde.csvファイルを開きます。

  2. ROW_ID = AGGREGATIONの行には、最初の6つのセグメント・コードにYの値を割り当て、その列を集計に含まれるようにします。末尾のカンマは、そのまま残します。スペースは入れないようにしてください。

  3. ファイルを保存して閉じます。

5.2.4.9 file_lkp_fiscal_period_Qtr_Config_jde.csvの構成方法

この項では、file_lkp_fiscal_period_Qtr_Config_jde.csvの構成方法について説明します。このファイルは、会計四半期に基づく指標をサポートするために構成する必要があります。

file_lkp_fiscal_period_Qtr_Config_jde.csvを構成するには:

  1. 次のSQLを使用して、JD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldソース・システムでの会計四半期データを特定します。

    Select
    CDDTPN,CDFY from F0008
    
  2. テキスト・エディタを使用して、$PMServer\LkpFilesディレクトリ(INFA_HOME\server\infa_shared\LkpFilesなど)にあるfile_lkp_fiscal_period_Qtr_Config_jde.csvを開きます。

  3. 日付パターンごとに、次のフィールドを設定します。

    フィールド
    FiscalPattern CDDTPN
    YEAR CDFY
    Period 期間番号の数値
    Quarter No JD Edwards EnterpriseOneおよびJD Edwards Worldには四半期の概念がないため、その期間が属する数値の四半期番号を定義します。
    Quarter Start Date 各期間に合せてカスタマイズした四半期の開始日付です。各四半期は、ユーザーが構成した期間数の長さにできます。書式はDD/MM/YYYYです。
    Quarter End Date 各期間に合せてカスタマイズした四半期の終了日付です。各四半期は、ユーザーが構成した期間数の長さにできます。書式はDD/MM/YYYYです。


    注意:

    フラット・ファイル内に不要なスペースがないことを確認してください。

  4. ファイルを保存して閉じます。

5.2.4.10 JD Edwards EnterpriseOneの買掛金為替日付の構成

買掛金(AP)のEXCHANGE_DTフィールドは、DACパラメータの$$EXCHANGE_DATEを使用することで、請求日または総勘定元帳日付のどちらかを移入できます。選択内容に基づいて、Oracle Business Analytics WarehouseのW_AP_XACT_FS表のEXCHANGE_DTフィールドに適切な日付が移入されます。

$$EXCHANGE_DTパラメータを構成するには:

  1. 請求日または総勘定元帳日付を、JD Edwards EnterpriseOneと同様に構成します。そうすることで、結果がJD Edwards EnterpriseOneソース・システムと同じ値になります。

  2. DACで、「Design」ビューに移動して、適切なカスタム・コンテナをドロップダウン・リストから選択します。

  3. タスクタブをクリックして、買掛金トランザクション・ファクトに関連するタスクの問合せを実行します。

  4. 選択したタスクの詳細エリアで、パラメータタブをクリックします。

  5. 次のように、パラメータの値を変更します。

    • 請求日を使用する場合は、INVを指定します。

    • 総勘定元帳日付を使用する場合は、GLを指定します。

  6. 変更を保存します。

5.2.4.11 JD Edwards EnterpriseOneの売掛金為替日付について

W_AR_XACT_FSのEXCHANGE_DTフィールドは、F03B11-RPERDJ表から移入されます。JD Edwards EnterpriseOneアプリケーションは、F03B11表に為替日付を格納します。この表には、ユーザーが選択した処理オプションの値が格納されます。

5.3 データセットを制御するための構成手順

この項では、Oracle Financial Analyticsの追加構成手順について説明します。内容は次のとおりです。

5.3.1 すべてのソース・システムに対するFinancial Analyticsの構成手順

この項では、すべてのソース・システムに適用される追加構成手順について説明します。内容は次のとおりです。

5.3.1.1 未消込支払を売掛金経過計算に含める方法

売掛金経過表の経過計算に未消込支払を含めるには、次の手順を実行します。

  1. Informatica Designerで、PLPフォルダ内のマッピングPLP_ARSnapshotInvoiceAgingを開きます。

  2. ソース修飾子変換のSQ_IA_AR_XACTSを編集して、「Properties」タブで「SQL Query」を開きます。

  3. SQL文のWHERE句で、次の手順を実行します。

    1. 変更前のSQLテキスト:

      W_XACT_TYPE_D.W_XACT_SUBTYPE_CODE IN ('INVOICE','CR MEMO','DR MEMO') AND
      

      変更後:

      W_XACT_TYPE_D.W_XACT_SUBTYPE_CODE IN ('INVOICE','CR MEMO','DR MEMO',
      'PAYMENT') AND
      
    2. 変更前のSQLテキスト:

      W_XACT_TYPE_D.W_XACT_TYPE_CODE = 'ORIGINAL' AND
      

      変更後:

      W_XACT_TYPE_D.W_XACT_TYPE_CODE IN ('ORIGINAL','PAYMENT') AND
      
  4. 変更を保存します。

    次回のETLでは、計算に含まれた未消込支払を使用して経過表が移入されます。

5.3.1.2 買掛金/売掛金経過表の構成方法

この項では、買掛金および売掛金経過のスナップショット・テーブルにおける経過バケットの長さを制御する方法について説明します。これらのテーブルは、次のとおりです。

  • W_AP_AGING_INVOICE_A

  • W_AR_AGING_INVOICE_A

  • W_AP_AGING_SUPPLIER_A

  • W_AR_AGING_CUSTOMER_A

これら4つのテーブルでは、未払いの買掛金/売掛金残高の情報が行に分割されています。各行は、特定の経過バケット期間における未払いの残高情報を表しています。デフォルトでは、次の期間の4つの経過バケットが設定されています。

  • バケット1: 0から30日

  • バケット2: 31から60日

  • バケット3: 61から90日

  • バケット4: 91日以上

次に説明するように、DACを使用して、これらの経過バケットの長さを構成します。

経過バケットの長さを構成するには:

  1. 「Design」ビューで、「Tasks」タブを表示します。

  2. 次のタスクに対して問合せを実行します。

    • PLP_APSnapshotInvoiceAging

    • PLP_ARSnapshotInvoiceAging

  3. それぞれのタスクについて、下部ペインで「Parameters」タブを表示して、$$BUCKETで始まる名前のパラメータを更新します。

    また、$$HISTORY_MONTHSパラメータを使用して、履歴の月末スナップショットをいくつ維持するかを指定できます(デフォルト値は24か月)。

    注意: 各月の経過スナップショットは、最初のロードETLより前には作成できません。経過スナップショットは、定期的なETLの実行を進めるたびに、一度に1か月分作成されます。たとえば、システムの開始が2009年1月の場合(つまり、最初のETLを2009年の1月中に実行した場合)に、$$HISTORY_MONTHSを12に設定していると、2009年1月末には1つのスナップショット、2009年2月末には2つのスナップショット、2009年3月末には3つのスナップショットが存在するようになり、それ以降12個のスナップショットが存在するようになる2009年12月末まで続きます。

  4. 変更を保存します。

5.3.1.3 Oracle BI Answersでの総勘定元帳から補助元帳へのドリルダウンの設定方法


注意:

ドリルダウン機能は、Oracle JD Edwardsソース・システムに対してはサポートされていません。

Oracle BI Applicationsには、総勘定元帳仕訳を、その仕訳元となった補助元帳取引まで追跡する機能があります。この機能(ドリルダウン)は、Oracle BI Answersのナビゲーション機能により実現されます。

Oracle BI Answersで総勘定元帳から補助元帳へのドリルダウンを設定するには:

  1. 該当する「財務 - 買掛金トランザクション」または「財務 - 売掛金トランザクション」カタログから補助元帳リクエストを作成します。

  2. 作成したリクエストで、「ドキュメント詳細」フォルダの「総勘定元帳仕訳 ID」列にフィルタを追加し、そのフィルタの演算子を「プロンプトされる」に設定します。

  3. 「財務 - 総勘定元帳詳細トランザクション」カタログから総勘定元帳仕訳リクエストを作成します。

  4. 作成したリクエストに対して、「ドキュメント詳細」フォルダの「総勘定元帳仕訳 ID」列を追加します。

  5. この列の「カラムのプロパティ」にナビゲートし、「カラムフォーマット」タブの「値インタラクション」プロパティを「移動」に設定します。

  6. ナビゲーション・ターゲットを追加して、前述の手順で作成した補助元帳リクエストにそのターゲットの場所を設定します。

    総勘定元帳レポートが複数の補助元帳のトランザクションを示すもので、その総勘定元帳から該当する補助元帳レポートに向けてドリル操作をする必要がある場合は、複数のナビゲーション・ターゲットを追加できます。たとえば、総勘定元帳レポートが売掛金、買掛金および収益のトランザクションを示すもので、それらにそれぞれ3つの補助元帳レポートが存在する場合は、3つのナビゲーション・ターゲットを(「ナビゲーション・ターゲットの追加」オプションを選択することで)追加し、それらの各レポートの場所を設定できます。その後で、総勘定元帳レポートを実行して、「総勘定元帳仕訳 ID」列の値をクリックすると、ポップアップが表示されます。このポップアップで、選択した仕訳に基づいて該当するターゲットをクリックする必要があります。これは、自動的には実行されません。たとえば、買掛金が基になる仕訳トランザクションをクリックしたときに、買掛金レポートに向けたドリル操作を実行して詳細を確認するには、該当する補助元帳レポート(この場合は、買掛金レポート)を選択する必要があります。総勘定元帳レポートに総勘定元帳勘定次元のグループ勘定コードを追加すると、その総勘定元帳トランザクションが属する補助元帳を特定しやすくなります。


注意:

COGSの場合、「総勘定元帳仕訳 ID」列は、どのサブジェクト・エリアにも公開されません。これは、論理表Dim - GL COGS Detailsの下にあるOracle BIリポジトリのビジネス・モデルとマッピング・レイヤーで使用できます。対応策としては、COGSに関する詳細レベルのトランザクションについてレポートするサブジェクト・エリアを作成し、そのサブジェクト・エリアで、この列を「ドキュメント詳細」フォルダの下で公開し、総勘定元帳からCOGSへのドリルダウンを前述の手順と同様に設定します。

COGS用のサブジェクト・エリアを作成するには:

  1. 管理ツールを使用して、OracleBIAnalyticsApps.rpdを開きます。

    OracleBIAnalyticsApps.rpdファイルは次の場所にあります。

    ORACLE_INSTANCE\bifoundation\OracleBIServerComponent\
    coreapplication_obisn\repository
    
  2. 空のサブジェクト・エリア(たとえば、Financials - GL Cost of Goods Sold)を作成します。その他のサブジェクト・エリアと同様にプロパティを設定します。

  3. Dim - GL COGS DetailsとFact - Fins - GL Cost of Goods Sold Postedを、サブジェクト・エリアにドラッグします。

  4. その他の次元をドラッグします。

  5. プレゼンテーション表の名前Dim - GL COGS Detailsを「ドキュメント詳細」に変更します。

  6. プレゼンテーション表の名前Fact - Fins - GL Cost of Goods Sold PostedをFacts - GL Cost of Goods Soldに変更します。必要に応じて、その他の次元の名前も変更します。

さらに、これと同様のプロセスにならって収益用のプレゼンテーション表を作成すると、総勘定元帳から収益レベルの詳細トランザクションにドリル操作を実行できるようになります。


5.3.1.4 Oracle Profitability Analyticsの顧客原価明細テーブルおよび製品原価明細テーブルについて

この構成は、Oracle Profitability Analyticsを実装しているときに、製品次元または顧客次元ごとの経費を割り当てる必要がある場合にのみ必要です。デフォルトのアダプタは、顧客または製品から創出される収益に関連付けられた諸費用や諸経費(たとえば、マーケティング・キャンペーンの経費)を取得しません。この諸データは汎用アダプタを通じて提供する必要があります。この項では、この手順について説明します。

構成ファイルのfile_customer_cost_line.csvとfile_product_cost_line.csvは、ETLの完全ロード前に顧客原価明細テーブルと製品原価明細テーブルを構成するために使用します。これらの構成ファイルは、デフォルトではMW_HOME\biapps\dwrep\Informatica\Sample Universal Source Filesにあります。

注意: これらの構成ファイルがすでに構成されている場合、そのファイルの更新済のコピーはInformatica ServerコンピュータのINFA_HOME\server\infa_shared\SrcFilesフォルダにあります。

  • file_customer_cost_line.csvファイルでは、W_CUSTOMER_COST_LINE_F表の顧客原価明細データをロードします。このファイルに格納されるデータは次のとおりです。

    • 顧客別の原価の詳細。顧客別の合計費用には、会計システムから取得された製品別の直接費用と、原価計算システムから取得された配賦費用の両方が含まれます。

    • 配賦のソース。たとえば、販売費とマーケティング費は、顧客別の直接費用としては取得されません。ただし、後の段階で、総勘定元帳勘定またはコスト・センターの組合せに基づいて、この費用を各顧客に配賦できます。

    • ソースのコスト・センターと総勘定元帳勘定。顧客原価は、販売、マーケティング、サービスおよび営業の経費別に分類できます。これらはさらに、給与、イベントおよびプロモーションに分類することもできます。Oracle Business Analytics Warehouseには一連のカテゴリが用意されており、ユーザーの要件と顧客の追跡に使用する経費要素に応じて変更できます。

    • 実際の原価明細も、このテーブルで追跡されます。顧客以外にも、販売地域、セールス地域、企業、ビジネス領域、それらに関連付けられた階層など、経費を追跡できる多くの次元があります。すべての次元キーがすべての経費に関連しているわけではありません。

  • file_product_cost_line.csvファイルでは、W_PRODUCT_COST_LINE_F表の製品原価明細データをロードします。このファイル格納されるデータは次のとおりです。

    • 製品別の原価の詳細。製品別の合計費用には、会計システムから取得された製品別の直接費用と、原価計算システムから取得された配賦費用の両方が含まれます。

    • 配賦のソース。たとえば、販売費とマーケティング費は、製品別の直接費用としては取得されません。しかし、後の段階で、総勘定元帳勘定とコストセンターの組合せに基づいて各製品に配賦されます。

    • ソースのコスト・センターと総勘定元帳勘定。製品原価は、販売、マーケティング、サービスおよび営業経費別に分類できます。これらを、さらに給与、イベントおよびプロモーションに分類することもできます。Oracle Business Analytics Warehouseには一連の一般的なカテゴリーが用意されており、ユーザーの要件と製品の追跡に使用する経費要素に応じて変更できます。

    • 実際の原価明細。製品以外にも、販売地域、セールス地域、企業、ビジネス領域、それらに関連付けられた階層など、経費の追跡に使用できる多くの次元があります。すべての次元キーがすべての経費に関連しているわけではありません。

5.3.1.5 OracleのProfitability Analyticsの顧客原価明細および製品原価明細テーブルの構成方法

完全ロードETLを実行する前に、ここで説明する手順に従って顧客原価明細と製品原価明細を構成します。

注意: 総勘定元帳収益要素テーブルと総勘定元帳売上原価要素テーブルは、汎用ソース・システム、Oracle 11iソース・システム、JD Edwards EnterpriseOneソース・システムまたはJD Edwards Worldソース・システムのいずれかによって移入されます。顧客原価明細要素テーブルと製品原価明細要素テーブルは、汎用ソース・システムによって移入されます。

顧客原価明細テーブルおよび製品原価明細テーブルを構成するには:

  1. 構成ファイルのfile_customer_cost_line.csvとfile_product_cost_line.csvを、MW_HOME\biapps\dwrep\Informatica\Sample Universal Source Filesフォルダから、Informatica ServerコンピュータのINFA_HOME\server\infa_shared\SrcFilesフォルダにコピーします。

    注意: これらの構成ファイルがすでにInformatica ServerコンピュータのINFA_HOME\server\infa_shared\SrcFilesフォルダにコピーされている場合には、この手順を省略できます。

  2. テキスト・エディタを使用して、INFA_HOME\server\infa_shared\SrcFilesフォルダ内のfile_customer_cost_line.csvファイルを開きます。

  3. 顧客原価要素テーブルにロードする顧客原価計算トランザクションごとに、このファイルにレコードを挿入します。

  4. ファイルを保存します。

  5. テキスト・エディタを使用して、INFA_HOME\server\infa_shared\SrcFilesフォルダ内のfile_product_cost_line.csvファイルを開きます。

  6. 製品原価要素テーブルにロードする製品原価計算トランザクションごとに、このファイルにレコードを挿入します。

  7. ファイルを保存します。

    この時点で、完全ロードETLを実行して、顧客原価明細と製品原価明細をロードするための準備は完了しています。これを実行するには、DACを使用して汎用アダプタのサブジェクト・エリアFinancials - Customer ExpensesとFinancials - Product Expensesを含む実行プランを作成して実行します。

5.3.1.6 Oracle Profitability Analytics用の予算の構成方法

Oracle EBS、PeopleSoft、JD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldソース・システムを使用していて、これらのソースから予算データを抽出し、そのデータをデータ・ウェアハウスにインポートする場合は、Oracle Profitability Analyticsに用意された事前構成済アダプタのマッピングが使用できます。ただし、その他の外部システムの予算データを使用する必要がある場合、そのデータをデータ・ウェアハウスにインポートするには汎用アダプタを使用します。この項では、この手順について説明します。この項には次のトピックが含まれます:

5.3.1.6.1 汎用ソース・ファイルの構成について

次の表では、汎用ソースのCSVファイルfile_budget.csvおよびfile_acct_budget.csv内の列と、それらの列のデータ型、およびそれらの列に値を移入する方法(可能な場合)について説明しています。

表5-4に、file_budget.csvファイルの構造を示します。file_budget.csvのレコードは、W_BUDGET_Dにロードされます。

表5-4 予算ファクト(file_budget.csv)用の汎用ソース

カラム名 データ型 サイズ 説明

BUDGET_NAME

文字列

80

予算の名前。

BUDGET_VERSION

文字列

30

予算のバージョン。

BUDGET_STATUS

文字列

30

予算のステータス。

BUDGET_TYPE

文字列

30

予算のタイプ。

CREATED_BY_ID

文字列

80

作成したユーザーのID。w_user_dのIntegration_IDを移入します。

CHANGED_BY_ID

文字列

80

変更したユーザーのID。w_user_dのIntegration_IDを移入します。

CREATED_ON_DT

文字列

14

作成日。

CHANGED_ON_DT

文字列

14

変更日。ウェアハウス内の既存のレコードを更新するために使用します。レコードの更新が必要な場合は、この日付を先に進めます。同じintegration_IDを持つレコードがターゲット表W_BUDGET_D内にすでに存在しているときには、ロード・プロセスによって、このレコードとW_BUDGET_Dのレコード間でCHANGED_ON_DTの値が比較されます。このレコードのCHANGED_ON_DTがW_BUDGET_Dのレコードよりも後になる場合は、ロード・プロセスによってW_BUDGET_Dのレコードに対する更新が実行されます。それ以外の場合、ロード・プロセスはこのレコードを無視するため、更新や挿入は実行されません。同じintegration_IDを持つW_BUDGET_D内のレコードと一致するレコードが存在しない場合は、このレコードがロード・プロセスによってW_BUDGET_Dに挿入されます。

AUX1_CHANGED_ON_DT

文字列

14

-

AUX2_CHANGED_ON_DT

文字列

14

-

AUX3_CHANGED_ON_DT

文字列

14

-

AUX4_CHANGED_ON_DT

文字列

14

-

DELETE_FLG

文字列

1

-

DATASOURCE_NUM_ID

数値

10

データ・ソースの番号。メインのソース・アプリケーションと同じdatasource_num_idを移入します。

INTEGRATION_ID

文字列

80

レコードに対する一意の識別子。

TENANT_ID

文字列

80

-

X_CUSTOM

文字列

10

-


表5-5に、file_acct_budget.csvファイルの構造を示します。file_acct_budget.csvのレコードは、W__ACCT_BUDGET_Fにロードされます。

表5-5 予算ファクト(file_acct_budget.csv)用の汎用ソース

カラム名 データ型 サイズ 説明

ADJUSTMENT_FLG

文字列

1

未定

AUX1_CHANGED_ON_DT

文字列

14

未定

AUX2_CHANGED_ON_DT

文字列

14

未定

AUX3_CHANGED_ON_DT

文字列

14

未定

AUX4_CHANGED_ON_DT

文字列

14

未定

BUDG_BUSN_AREA_ORG_ID

文字列

80

会社組織識別子。business_area_flg = Yであるw_int_org_dのintegration_idを移入します。

BUDG_CTRL_AREA_ORG_ID

文字列

80

会社組織識別子。ctrl_area_flg = Yであるw_int_org_dのintegration_idを移入します。

BUDG_FIN_AREA_ORG_ID

文字列

80

会社組織識別子。fin_area_flg = Yであるw_int_org_dのintegration_idを移入します。

BUDGET_CALENDAR_ID

文字列

80

未定

BUDGET_DOC_AMT

数値

22

ドキュメント通貨での予算金額。

BUDGET_GRP_AMT

数値

22

未定

BUDGET_ID

文字列

80

file_budget.csv内のintegration_idの値を移入します。

BUDGET_LEDGER_ID

文字列

80

未定

BUDGET_LOC_AMT

数値

22

ローカル通貨での予算金額。

CHANGED_BY_ID

文字列

80

変更したユーザーのID。w_user_dのIntegration_IDを移入します。

CHANGED_ON_DT

文字列

14

変更日。ウェアハウス内の既存のレコードを更新するために使用します。レコードの更新が必要な場合は、この日付を先に進めます。同じintegration_IDを持つレコードがターゲット表W_ACCT_BUDGET_F内にすでに存在しているときには、ロード・プロセスによって、このレコードとW_ACCT_BUDGET_F内のレコード間でCHANGED_ON_DTの値が比較されます。このレコードのCHANGED_ON_DTがW_ACCT_BUDGET_Fのレコードよりも後になる場合は、ロード・プロセスによってW_ACCT_BUDGET_Fのレコードに対する更新が実行されます。それ以外の場合、ロード・プロセスはこのレコードを無視するため、更新や挿入は実行されません。同じintegration_IDを持つW_ACCT_BUDGET_F内のレコードと一致するレコードが存在しない場合は、このレコードがロード・プロセスによってW_ACCT_BUDGET_Fに挿入されます。

COMPANY_ORG_ID

文字列

80

会社組織識別子。company_flg = Yであるw_int_org_dのintegration_idを移入します。

COST_CENTER_ID

文字列

80

コスト・センター識別子。w_cost_center_dのintegration_idを移入します。

CREATED_BY_ID

文字列

80

作成したユーザーのID。w_user_dのIntegration_IDを移入します。

CREATED_ON_DT

文字列

14

作成日。

DATASOURCE_NUM_ID

数値

10

データ・ソースの番号。メインのソース・アプリケーションと同じdatasource_num_idを移入します。

DELETE_FLG

文字列

1

未定

DOC_CURR_CODE

文字列

30

ドキュメント通貨コード。

GL_ACCOUNT_ID

文字列

80

総勘定元帳勘定識別子。w_gl_account_dのintegration_idを移入します。

GRP_CURR_CODE

文字列

30

未定

INTEGRATION_ID

文字列

80

レコードに対する一意の識別子。

LOC_CURR_CODE

文字列

30

ローカル通貨コード。

PERIOD_BEGIN_DT

文字列

14

未定

PERIOD_END_DT

文字列

14

予算期間の終了日を移入します。予算が月次の場合は、月末の日付を移入します。

POSTED_ON_DT

文字列

14

このトランザクションがレポート可能になる日付。

PRODUCT_ID

文字列

80

製品識別子。w_product_dのintegration_idを移入します。

PROFIT_CENTER_ID

文字列

80

プロフィット・センター識別子。w_profit_center_dのintegration_idを移入します。

PROJECT_ID

文字列

80

-

TENANT_ID

文字列

80

未定

X_CUSTOM

文字列

10

未定


注意: 日付の列は、YYYYMMDDHH24MISS形式の数値としてCSVファイルに移入する必要があります。

表5-6を使用して、一部のキー次元のintegration_id (キー)をOracle EBSソース・システム用に構成する方法について理解してください。Oracle EBSから移入した次元とともに予算ファクトを使用する必要がある場合は、この情報を使用して、前述の予算ファクト用の汎用ソースCSVファイル内の次元の外部キー識別子を移入できます。

表5-6 Oracle EBSソース・システムのintegration_idフィールドを移入する方法

フィールド 移入方法

GL_ACCOUNT_ID (w_gl_account_d)

ccid

COMPANY_ORG_ID (w_int_org_d)

移入の必要はありません。総勘定元帳勘定IDに基づいて計算されます。

COST_CENTER_ID (w_cost_center_d)

移入の必要はありません。総勘定元帳勘定IDに基づいて計算されます。

PROFIT_CENTER_ID (w_profit_center_d)

移入の必要はありません。総勘定元帳勘定IDに基づいて計算されます。

LEDGER_ID (w_ledger_d)

Oracle 11iの場合は、帳簿IDのセットとして移入します。Oracle R12の場合は、元帳IDとして移入します。


表5-7を使用して、一部のキー次元のintegration_id (キー)をOracleのJD Edwards EnterpriseOneおよびJD Edwards Worldソース・システム用に構成する方法について理解してください。OracleのJD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldから移入した次元とともに予算ファクトを使用する必要がある場合は、この情報を使用して、前述の予算ファクト用の汎用ソースCSVファイル内の次元の外部キー識別子を移入できます。

表5-7 OracleのJD Edwards EnterpriseOneおよびJD Edwards Worldソース・システムのintegration_idフィールドを移入する方法

フィールド 移入方法

GL_ACCOUNT_ID (w_gl_account_d_)

GBAID||'~'||GBSBL||'~'||GBSBLT

COMPANY_ORG_ID (w_int_org_d)

GBCO

COST_CENTER_ID (w_cost_center_d)

GBMCU

PROFIT_CENTER_ID (w_profit_center_d)

GBCO

LEDGER_ID (w_ledger_d)

GBCO

PRODUCT_ID (w_product_d)

GBSBLTが項目を指している場合は、そのGBSBLで製品IDを更新します。

PROJECT_ID (w_product_d)

該当なし

BUDG_BUSN_AREA_ORG_ID (w_int_org_d)

GBMCU

BUDG_FIN_AREA_ORG_ID (w_int_org_d)

GBMCU

BUDG_CTRL_AREA_ORG_ID (w_int_org_d)

GBMCU

BUDGET_ID (w_budget_d)

該当なし


5.3.1.6.2 汎用アダプタを使用して予算データをデータ・ウェアハウスにインポートする方法

次の手順に従って、データ・ウェアハウスに汎用アダプタを通じて予算データをインポートします。

  1. file_budget.csvファイルおよびfile_acct_budget.csvファイルに予算データを移入します。

    これらのCSVファイルは、$pmserver\SrcFilesディレクトリ(INFA_HOME\server\infa_shared\SrcFilesなど)にあります。

    これらのファイルの移入方法の詳細は、前述の表を参照してください。

  2. DACで、サブジェクト・エリアFinancials - Budgetを使用する新しい実行プランを汎用コンテナに作成します。

  3. 前の手順で作成した、新しい実行プランを実行します。

    注意: この実行プランは、その他のサブジェクト・エリア用のデータ・ウェアハウスに移入する通常の実行プランが完了した後で実行する必要があります。

  4. 新しい予算データをロードするか、既存の予算データを変更します。

    必要に応じて手順1と手順3を実行して、次回の会計期間用の新しい予算をロードするか、ロード済の予算データに修正を加えます。

5.3.2 Oracle EBSに対するFinancial Analyticsの構成手順

この項では、Oracle EBSに適用される追加の構成手順について説明します。内容は次のとおりです。

5.3.2.1 総勘定元帳残高をOracle EBSに移入する方法

Oracle BI Applicationsでは、次の2つの方法により総勘定元帳残高をポピュレートできます(W_GL_BALANCE_F tableテーブルに格納)。

  • Oracle General Ledgerから総勘定元帳残高を直接抽出します。手順は次のとおりです。

    1. DACで、「Design」ビューに移動して、「Subject Areas」タブを表示します。

    2. サブジェクト・エリア「Financials - General Ledger」に対して問合せを実行します。「Configuration Tags」サブタブを表示して、Oracle – Extract GL Balanceタグに対する問合せを実行します。「Inactive」チェック・ボックスの選択を解除して、このタグをアクティブ化します。

    3. 「Inactive」チェック・ボックスを選択して、タグFinancials - Calculate GL Balanceを非アクティブ化します。

    4. 「Assemble」をクリックして、サブジェクト・エリアを再アセンブルします。

    5. このサブジェクト・エリアを含む実行プランを再構築します。

  • すべての仕訳明細が格納されているW_GL_OTHER_Fテーブルのレコードに基づいて総勘定元帳残高を計算します。手順は次のとおりです。

    1. DACで、「Design」ビューに移動して、「Subject Areas」タブを表示します。

    2. サブジェクト・エリア「Financials - General Ledger」に対して問合せを実行します。「Configuration Tags」サブタブを表示して、Financials - Calculate GL Balanceタグに対する問合せを実行します。「Inactive」チェック・ボックスの選択を解除して、このタグをアクティブ化します。

    3. 「Inactive」チェック・ボックスを選択して、タグOracle - Extract GL Balanceを非アクティブ化します。

    4. 「Assemble」をクリックして、サブジェクト・エリアを再アセンブルします。

    5. このサブジェクト・エリアを含む実行プランを再構築します。

5.3.2.2 Oracle Profitability Analyticsによる取引抽出の構成方法

Oracle General Ledger and Profitability Analyticsには、General Ledger収益とGeneral Ledger売上原価の2つの異なる取引抽出があります。デフォルトでは、Oracle General Ledger Analyticsアプリケーションによって、総勘定元帳に転記済の完了した収益および売上原価のみが抽出されます。完了した収益取引とは、RA_CUSTOMER_TRX_ALL.COMPLETE_FLAG = Yとなっている取引です。未完了の収益取引を抽出する場合は、Business Componentのフィルターを削除します。

Oracle Profitability Analyticsの収益抽出フィルタを変更するには:

  1. Informatica PowerCenter Designerで、該当するOracle Applicationsフォルダ(たとえば、SDE_ORAVersion_Adaptor)を開きます。

  2. Mapplet Designerで、mplt_BC_ORA_GLRevenueFactマップレットを開きます。

  3. 「Source Qualifier」をダブルクリックして「Edit Transformations」ダイアログを開き、「Properties」タブを表示します。

    「User Defined Join」フィールドと「SQL Query」フィールドの次の文を削除します。

    AND RA_CUSTOMER_TRX_ALL.COMPLETE_FLAG = Y
    
  4. 変更を確認し、リポジトリに保存します。

5.3.2.3 原価抽出の構成方法(Oracle EBS 11i)

EBS 11i、11.5.8、11.5.9および11.5.10が使用されている場合、Oracle General Ledger Analyticsアプリケーションは、デフォルトで、総勘定元帳に転記済の売上原価取引のみを抽出します。転送済のすべての売上原価取引は、次の条件を満たします。

MTL_TRANSACTION_ACCOUNTS.GL_BATCH_ID <> -1

すべての取引を抽出する場合は、Business Componentマップレットのフィルターを削除します。標準抽出マップレットとプライマリ抽出マップレットの両方のBusiness Componentマップレットを変更する必要があります。EBSリリース12ではデフォルトですべての取引が抽出されるため、この手順は適用されません。次の項の手順は、EBS 11iにのみ適用されます。

General Ledger売上原価抽出フィルタを変更するには:

  1. Informatica PowerCenter Designerで、該当するOracle Applicationsフォルダ(たとえば、SDE_ORAVersion_Adaptor)を開きます。

  2. Mapplet Designerで、mplt_BC_ORA_GLCOGSFactを開きます。

  3. 「Source Qualifier」をダブルクリックして「Edit Transformations」ダイアログを開き、「Properties」タブを表示します。

    「User Defined Join」フィールドと「SQL Query」フィールドの次の文を削除します。

    AND MTL_TRANSACTION_ACCOUNTS.GL_BATCH_ID <> -1
    
  4. Mapplet Designerで、mplt_BC_ORA_GLCOGSFact_Primaryを開きます。

  5. 「Source Qualifier」をダブルクリックして「Edit Transformations」ダイアログを開き、「Properties」タブを表示します。

    「User Defined Join」フィールドと「SQL Query」フィールドの次の文を削除します。

    AND MTL_TRANSACTION_ACCOUNTS.GL_BATCH_ID <> -1
    
  6. 変更を確認し、リポジトリに保存します。

    注意: 手順4~6はオプションです。mplt_BC_ORA_GLCOGSFact_Primaryマップレットはデフォルトのサブジェクト・エリアで使用されることはありませんが、カスタムのサブジェクト・エリアでmplt_BC_ORA_GLCOGSFact_Primaryマップレットが使用されている場合は、手順4~6の実行をお薦めします。

  7. Informatica PowerCenter Workflow Managerの対応するフォルダにあるInformaticaセッションSDE_ORA_GLCOGSFact_FullのSQLに適切な変更を加えます。

  8. Oracle EBSリリース11.5.8、11.5.9または11.5.10から抽出するようにマッピングSDE_ORA_GLCOGSFactをカスタマイズした場合は、ドメイン値ファイルdomainValues_Xact_Types_DocTypes_ora11i.csvを変更します。

  9. Oracle EBSリリース12から抽出する場合は、ファイルdomainValues_Xact_Types_DocTypes_ora12.csvを変更します。

5.3.2.4 Oracle Payables Analyticsに対する買掛金残高IDの構成方法

買掛金残高IDにより、W_AP_BALANCE_Fで残高を保持するレベルが制御されます。この項では、Oracle Payables Analyticsに対する構成について説明します。この項の内容は、Oracleにのみ適用されます。買掛金(AP)残高IDには、デフォルトで次の粒度が設定されています。

SET_OF_BOOKS_ID||'~'||CODE_COMBINATION_ID||'~'||VENDOR_SITE_ID||'~'||
ORG_ID||'~'||VENDOR_ID

ただし、買掛金残高を異なる単位で管理する必要がある場合は、該当するマップレットの残高ID値を再定義します。

買掛金残高IDを変更するには:


注意:

買掛金残高IDを変更するには、次のマップレットを変更する必要があります。
  • mplt_SA_ORA_APTransactionFact_LiabilityDistribution

  • mplt_SA_ORA_APTransactionFact_ExpenseDistribution

  • mplt_SA_ORA_APTransactionFact_Payment


  1. Informatica PowerCenter Designerで、該当するOracle Applicationsフォルダ(たとえば、SDE_ORAVersion_Adaptor)を開きます。

  2. Mapplet Designerで、マップレット(たとえば、mplt_SA_ORA_APTransactionFact_LiabilityDistribution)を開きます。

  3. 「Expression transformation」をダブルクリックして、「Edit Transformations」ダイアログを開きます。

  4. 「Ports」タブを表示して、EXT_BALANCE_IDポートの式を編集します。

    たとえば、「Expression」フィールドをクリックして式エディタを表示し、「Formula」ボックス内のテキストを変更します。

  5. 変更を確認し、リポジトリに保存します。

  6. 前述のマップレットごとに、手順1から5を繰り返します。

5.3.2.5 Oracle Receivables AnalyticsおよびOracle General Ledger and Profitability Analyticsに対する売掛金残高IDの構成方法

売掛金残高IDにより、W_AR_BALANCE_Fで残高を保持するレベルが制御されます。

売掛金残高IDには、デフォルトで次の粒度が設定されています。

set_of_books_id || '~' || code_combination_id || '~' || customer_id || '~' ||
customer_site_use_id || '~' transaction_currency_code || '~' || org_id

売掛金残高を異なる単位で管理する必要がある場合は、該当するマップレットの残高ID値を再定義します。

売掛金残高IDを変更するには:


注意:

売掛金残高IDを変更するには、次のマップレットを変更する必要があります。
  • mplt_SA_ORA_ARTransactionFact_Adjust

  • mplt_SA_ORA_ARTransactionFact_ARScheduleDerive

  • mplt_SA_ORA_ARTransactionFact_CreditMemoApplication

  • mplt_SA_ORA_ARTransactionFact_ReceivableApplication


  1. Informatica PowerCenter Designerで、該当するOracle Applicationsフォルダ(たとえば、SDE_ORAVersion_Adaptor)を開きます。

  2. Mapplet Designerで、マップレット(たとえば、mplt_SA_ORA_ARTransactionFact_Adjust)を開きます。

  3. 「Expression transformation」をダブルクリックして、「Edit Transformations」ダイアログを開きます。

  4. 「Ports」タブを表示して、EXT_NU_AR_BALANCE_IDポートの式を編集します。

    たとえば、「Expression」フィールドをクリックして式エディタを表示し、「Formula」ボックス内のテキストを変更します。

  5. 変更を確認し、リポジトリに保存します。

  6. 前述のマップレットごとに、手順1から5を繰り返します。

5.3.2.6 Oracle Receivables Analyticsに対する売掛金調整抽出の構成方法

デフォルトでは、Oracle Receivables Analyticsは、売掛金取引に対して承認済の調整エントリのみを抽出します。承認済の調整は、AR_ADJUSTMENTS_ALL.STATUS = Aのエントリです。その他のタイプの売掛金調整エントリを抽出する場合は、Business Componentマップレットのフィルターを削除します。フィルターを変更または削除することによって、さらに調査が必要なエントリ、却下されたエントリ、未払い費用ではないエントリなどを抽出できます。

売掛金調整の抽出フィルタを変更するには:

  1. Informatica PowerCenter Designerで、該当するOracle Applicationsフォルダ(たとえば、SDE_ORAVersion_Adaptor)を開きます。

  2. Mapplet Designerで、mplt_BC_ORA_ARTransactionFact_Adjustマップレットを開きます。

  3. 「Source Qualifier」をダブルクリックして「Edit Transformations」ダイアログを開き、「Properties」タブを表示します。

    「SQL Query」フィールドと「User Defined Join」フィールドの次の文を変更します。

    AND AR_ADJUSTMENTS_ALL.STATUS = A
    
  4. 変更を確認し、リポジトリに保存します。

  5. mplt_BC_ORA_ARTransactionFact_AdjustPrimaryマップレットに対して、手順2から4を繰り返します。

5.3.2.7 売掛金スケジュール抽出の構成方法

デフォルトでは、Oracle Receivables Analyticsは完了したスケジュール、つまり、RA_CUSTOMER_TRX_ALL.COMPLETE_FLAG(+) = Yとなっている取引のみを抽出します。その他のタイプの売掛金スケジュール・エントリを抽出する場合は、Business Componentマップレットのフィルターを削除します。フィルターを変更または削除することによって、未完了にマークされていたエントリなどを抽出できます。

売掛金スケジュールの抽出フィルタを変更するには:

  1. Informatica PowerCenter Designerで、該当するOracle Applicationsフォルダ(たとえば、SDE_ORAVersion_Adaptor)を開きます。

  2. Mapplet Designerで、mplt_BC_ORA_ARTransactionFact_ARSchedulesマップレットを開きます。

  3. 「Source Qualifier」をダブルクリックして、「Edit Transformations」ダイアログを開きます。

    「User Defined Join」フィールドと「SQL Query」フィールドの次の文を変更します。

    AND RA_CUSTOMER_TRX_ALL.COMPLETE_FLAG(+) = Y
    
  4. 変更を確認し、リポジトリに保存します。

5.3.2.8 Oracle Receivables Analyticsに対する現金入金消込売掛金抽出の構成方法

デフォルトでは、Oracle Receivables Analyticsは、売掛金取引に対して確認済の現金入金消込エントリのみを抽出します。確認済の入金は、AR_RECEIVABLE_APPLICATIONS_ALL.CONFIRMED_FLAG = Y OR NULLのエントリです。その他のタイプの現金入金消込エントリを抽出する場合は、Business Componentマップレットのフィルターを削除します。フィルターを変更または削除することによって、未確認の現金入金消込エントリなどを抽出できます。

標準マップレット(mplt_BC_ORA_ARTransactionFact_ReceivableApplication)とプライマリ抽出マップレット(mplt_BC_ORA_ARTransactionFact_ReceivableApplicationPrimary)の両方を変更する必要があります。

現金入金消込売掛金の抽出フィルタを変更するには:

  1. Informatica PowerCenter Designerで、該当するOracle Applicationsフォルダ(たとえば、SDE_ORAVersion_Adaptor)を開きます。

  2. Mapplet Designerで、mplt_BC_ORA_ARTransactionFact_ReceivableApplicationマップレットを開きます。

  3. 「Source Qualifier」をダブルクリックして「Edit Transformations」ダイアログを開き、「Properties」タブを表示します。

    「User Defined Join」フィールドと「SQL Query」フィールドの次の文を変更します。

    AND NVL(AR_RECEIVABLE_APPLICATIONS_ALL.CONFIRMED_FLAG,'Y') = Y
    
  4. 変更を確認し、リポジトリに保存します。

  5. mplt_BC_ORA_ARTransactionFact_ReceivableApplicationPrimaryマップレットに対して、手順2から4を繰り返します。

5.3.2.9 Oracle Receivables Analyticsに対するクレジット・メモ消込売掛金抽出の構成方法

デフォルトでは、Oracle Receivables Analyticsは、売掛金取引に対して確認済のクレジット・メモ消込エントリのみを抽出します。確認済のクレジット・メモは、AR_RECEIVABLE_APPLICATIONS_ALL.CONFIRMED_FLAG = Y OR NULLのエントリです。その他のタイプのクレジット・メモ消込売掛金エントリを抽出する場合は、フィルターを削除します。フィルターを変更または削除することによって、未確認のクレジット・メモ消込エントリなどを抽出できます。

標準マップレット(mplt_BC_ORA_ARTransactionFact_CreditmemoApplication)とプライマリ抽出マップレット(mplt_BC_ORA_ARTransactionFact_CreditmemoApplicationPrimary)の両方を変更する必要があります。両方のマップレットに対して、次の手順を繰り返します。

クレジット・メモ消込売掛金の抽出フィルタを変更するには:

  1. Informatica PowerCenter Designerで、該当するOracle Applicationsフォルダ(たとえば、SDE_ORAVersion_Adaptor)を開きます。

  2. Mapplet Designerで、mplt_BC_ORA_ARTransactionFact_CreditmemoApplicationマップレットを開きます。

  3. 「Source Qualifier」をダブルクリックして「Edit Transformations」ダイアログを開き、「Properties」タブを表示します。

    「User Defined Join」フィールドと「SQL Query」フィールドの次の文を変更します。

    AND NVL(AR_RECEIVABLE_APPLICATIONS_ALL.CONFIRMED_FLAG,'Y') = Y 
    
  4. 変更を確認し、リポジトリに保存します。

  5. mplt_BC_ORA_ARTransactionFact_CreditmemoApplicationPrimaryマップレットに対して、手順2から4を繰り返します。

5.3.2.10 Project Analyticsの財務サブジェクト・エリアとの統合を有効にする方法

Oracle Project Analyticsの次元表を使用するために、EBSに対してOracle Financial Analyticsを有効にできます。この統合は、Oracle Project Analyticsのライセンスを所有している場合にのみ実行できます。

次のOracle Financial AnalyticsをEBSサブジェクト・エリア用に構成することで、EBSの表に対してProject Analyticsを使用できるようになります。

  • Financials -Payables

  • Financials -Receivables

  • Financials - Cost of Goods Sold

  • Financials - Revenue

次のOracle Financial Analyticsの要素テーブルをProject Analyticsの次元と統合します。

  • W_AP_INV_DIST_F

  • W_AP_XACT_F

  • W_AR_XACT_F

  • W_GL_COGS_F

  • W_GL_REVN_F

  • W_AP_AGING_INVOICE_A

  • W_AR_AGING_INVOICE_A

統合を有効にするには:

  1. DACで、「Design」ビューに移動して、適切なカスタム・コンテナをドロップダウン・リストから選択します。

  2. 各サブジェクト・エリアを選択してから、「Configuration Tags」タブで、「Enable Project Dimensions」構成タグの「Inactive」チェック・ボックスを選択解除します。

  3. サブジェクト・エリアをアセンブルします。

  4. 「Execute」ボタンをクリックして、更新したサブジェクト・エリアの実行プランを構築します。

5.3.3 PeopleSoftに対するFinancial Analyticsの構成手順

この項では、PeopleSoftに適用される追加の構成手順について説明します。内容は次のとおりです。

5.3.3.1 PeopleSoftツリーのデータ構造の概要

PeopleSoftの場合、Oracle Financial Analyticsアプリケーションは、PeopleSoftツリーと呼ばれるデータ構造のデータを使用し、組織の総勘定元帳勘定階層、プロフィット・センター階層、コスト・センター階層などに関する情報を取得します。

PeopleSoftツリーは、チャートフィールドやビジネス・ユニットなどのPeopleSoftエンティティ間の階層関係を、柔軟で汎用的な方法で構成します。

5.3.3.2 Oracle Financial AnalyticsのPeopleSoftツリーについて

Oracle BI Applicationsには、PeopleSoftアプリケーションの各種ツリー構造をサポートするためのメカニズムが用意されています。表5-8に、サポートされている構造のタイプを示します。また、表5-9には、サポートされているレベルのタイプを示します。

表5-8 PeopleSoftツリーの構造タイプ

構造タイプ サポート

Winterツリー

あり

Detailツリー

あり

Summerツリー

あり


表5-9 PeopleSoftツリーのレベル・タイプ

レベル・タイプ サポート

Strict-levelツリー

あり

Loose-levelツリー

あり


フラット化した構造は、階層関連のデータを格納するために使用します。W_HIERARCHY_Dと、その他の階層関連の次元表(W_INT_ORG_DHなど)の各レコードは、ツリー内の単一のノードで表します。これには、最上位のノードから、そのノードへのパス情報を格納します。「Detail」ツリー内の最下位ノードについては、そのノードの範囲と関連表内のレコードに応じて、抽出プロセスによりいくつかのレコードが生成され、それらのレコードが階層表に格納されます。図5-1に、この機能についての説明図を示します。

図5-1 総勘定元帳チャートフィールド階層の例

図5-1の説明が続きます
「図5-1 総勘定元帳チャートフィールド階層」の説明

最下位ノードを除くツリー内のすべてのノードについては、それに対応する1つのレコードがW_HIERARCHY_Dに格納されます。たとえば、前述のツリーのEノード(青色の四角形で強調されたノード)については、表5-10に示したレコードがデータベース内に出現します。

表5-10 W_HIERARCHY_D表内でのノードEの格納状態

HIER1_CODE HIER2_CODE HIER3_CODE HIER4_CODE HIER[5-20]_CODE

US

E

E

E

E


ツリー内の実際の階層レベルが、W_HIERARCHY_Dに対する事前定義済のレベルよりも前に終端に達するときには、この表内のそれより下位の階層レベルは、そのレベルの1つ上位の値と同じ値で繰り返されます。つまり、事前定義済のレベルが20のときに、ツリーの1つのパスに含まれるレベルが5つのみの場合、レベル6から20には、レベル5の値が繰り返されることになります。

図5-1に示した「Detail」ツリーのリーフ・ノードの場合、W_HIERARCHY_Dには、この詳細範囲内に存在するすべてのレコードが格納されます。抽出プロセスでは、ツリーの構造に応じて関連表から単一のレコードが検出されます。たとえば、CAノード(図5-1で赤色の四角形で囲まれたノード)の範囲は、2334から2434と、3001から3001です。状態表(たとえば、State_TBL)には、2340と3001の2つのレコードが格納されていると仮定します。CAノードの生成時に、抽出プロセスによって、これら2つのレコードが抽出され、それらのレコードはW_HIERARCH_Dに格納されます(表5-11を参照)。

表5-11 CSVのチャートフィールドのマッピング値の例

HIER1_CODE HIER2_CODE HIER3_CODE HIER4_CODE HIER5_CODE

US

W

CA

2340

2340

US

W

CA

3001

3001


「Summer」ツリーと「Detail」ツリーの両方の構造タイプでは、最下位のノードが必ず固有の値を持つノードになります。「Winter」ツリー構造タイプの場合、最下位のコードは上位のコードと同じになります(図5-2を参照)。

図5-2 「Winter」構造の「Loose-Level」ツリー

図5-2の説明が続きます
「「Winter」構造の「Loose-Level」ツリー」の説明

レコードKuoは、表5-12に示すようにデータベース内に格納されます。

図5-12 「Winter」構造の「Loose-Level」ツリー

HIER1_CODE HIER2_CODE HIER3_CODE HIER4_CODE HIER5_CODE

Smith

Cheng

Kuo

Kuo

Kuo


Oracle BI Applicationsでは、一時表とステージング表を使用して、このツリーの抽出プロセスとロード・プロセスを処理します。これらの表は標準の表であり、ツリー固有のものでもツリー構造固有のものでもありません。表5-13は、総勘定元帳階層の抽出プロセス時に使用される表の一覧です。この順序は、これらの表が移入される順番を示しています。

表5-13 総勘定元帳チャートフィールド階層

シーケンス テーブル名

1

W_PSFT_TREE_TMP

2

W_PSFT_GLHIER_CF_DH_TMP

3

W_PSFT_GLHIER_DTLRGE_DH_TMP

4

W_PSFT_GLHIER_VERT_DH_TMP

5

W_PSFT_GLHIER_FLAT_DH_TMP

6

W_HIERARCHY_DS


表5-14は、内部組織階層の抽出プロセス時に使用される表の一覧です。 内部組織階層

表5-14 内部組織階層

シーケンス テーブル名

1

W_PSFT_INT_ORG_TREE_TMP

2

W_PSFT_INT_ORG_GLBU_DH_TMP

3

W_PSFT_INT_ORG_DTLRGE_DH_TMP

4

W_PSFT_INT_ORG_VERT_DH_TMP

5

W_PSFT_INT_ORG_FLAT_DH_TMP

6

W_INT_ORG_DHS

7

W_INT_ORG_DH



注意:

階層関連の抽出およびロード・タスクは、標準アプリケーションでは非アクティブ化されています。この階層抽出とロード・タスクをアクティブ化する場合は、DAC内の特定の構成タグをアクティブ化する必要があります。これについては、次の項で説明します。

DACの構成タグを使用してタスクをアクティブ化および非アクティブ化する方法

DACの構成タグ機能を使用すると、ETLプロセスの特定のタスク・セットをアクティブ化または非アクティブ化できます。非アクティブ化したタスク・セットは、実行プランの実行時に実行されなくなります。アクティブ化したタスク・セットは、実行プランの実行時に実行されるようになります。

Oracle BI Applicationsには、階層抽出およびロードに使用する構成タグとして、次のタグが用意されています。

  • 「PeopleSoft - Populate Non Business Unit Related Hierarchies」には、ビジネス・ユニット関連の階層を除くすべての階層の抽出およびロードのタスクが含まれています。

  • 「PeopleSoft - Populate Business Unit Related Hierarchies」には、ビジネス・ユニット関連の階層の抽出およびロードのタスクが含まれています。

サブジェクト・エリアの構成タグをアクティブ化および非アクティブ化することで、階層抽出とロードのタスクを実行プランで実行するかどうかを制御できます。

ETLプロセスのタスク・セットをアクティブ化または非アクティブ化するには:

  1. DACで、「Design」ビューに移動して、適切なカスタム・コンテナをドロップダウン・リストから選択します。

  2. Subject Areasタブを表示します。

  3. 各財務サブジェクト・エリアに対して、次を実行します。

    1. 上部ペインで「Financials Subject Area」を選択します(たとえば、「Cost of Goods Sold」や「General Ledger」など)。

    2. 下部ペインで、「Configuration Tags」サブタブを表示します。

    3. 次のように、有効化する階層の「Inactive」チェック・ボックスの選択を解除します。

      - 総勘定元帳チャートフィールドの場合は、「PeopleSoft - Populate Non Business Unit Related Hierarchies」の「Inactive」チェック・ボックスの選択を解除します。

      - ビジネス・ユニットの場合は、「PeopleSoft - Populate Business Unit Related Hierarchies」の「Inactive」チェック・ボックスの選択を解除します。

    4. 変更を保存します。

  4. 「Assemble」をクリックし、変更したサブジェクト・エリアを再アセンブルします。

  5. 「Execute」ビューに移動して、「Execute」ビューを表示します。

  6. 変更したサブジェクト・エリアを含むすべての実行プランについて、その実行プランを再構築します。

  7. 変更した実行プランを保存します。

内部組織階層と総勘定元帳チャートフィールド階層のマッピング例

Oracle BI Applicationsには、内部組織階層と総勘定元帳チャートフィールド階層に関連するツリーを抽出するために、2つのマッピングのセットが用意されています。このマッピングをコピーし、パラメータを変更することで、抽出をカスタマイズできます。手順については、第5.3.3.3項「総勘定元帳チャートフィールドとチャートフィールド階層抽出のカスタマイズ」を参照してください。

5.3.3.3 総勘定元帳チャートフィールドとチャートフィールド階層抽出のカスタマイズ

この項では、総勘定元帳チャートフィールドと階層抽出のマッピングをカスタマイズする方法について説明します。この例では、SetIDがXYZのDEPARTMENT_HIERARCHYというツリーにあるチャートフィールドDepartmentが抽出の対象になります。このチャートフィールドは、その構造のレコード名としてDEPT_TBLを使用し、フィールド名としてDEPTIDを使用します。

この例のカスタマイズに必要なマッピングを、表5-15に示します。

表5-15 総勘定元帳チャートフィールド階層のマッピング

実行順序 マッピング名 カスタマイズの必要性

1

SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_AccountHierarchy_Extract

2

SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_GetAccountChartField

3

SDE_PSFT_GLSegmentDimension_GLAccount

4

SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_GetHierarchyLevel

不要

5

SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_DeriveRange

不要

6

SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_Flatten

いいえ

7

SDE_PSFT_GLHierarchy_Derive

いいえ


次に、この抽出を実行するために必要な手順を示します。チャートフィールドにPeopleSoftシステムで定義した階層やツリーがない場合には、そのチャートフィールドのみを抽出し、階層抽出を無視することが必要になる場合があります。これを行うには、次の手順のうち、マッピングSDE_PSFT_GLSegmentDimension_xyzに対応するタスクのみを実行し、マッピングSDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_xyzに対応するタスクを無視します。

総勘定元帳チャートフィールドと階層抽出のマッピングをカスタマイズするには:

  1. Informatica PowerCenter Designerで、次の既存のマッピングをコピーし、新しいマッピングを作成します。

    • SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_AccountHierarchy_Extract

    • SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_GetAccountChartField

    • SDE_PSFT_GLSegmentDimension_GLAccount

    新しいマッピングには、次のように名前を付けます。

    • SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_DepartmentHierarchy_Extract

    • SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_GetDepartmentChartField

    • SDE_PSFT_GLSegmentDimension_Department

  2. マッピングSDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_DepartmentHierarchy_Extractを開き、次のように設定を編集します。

    1. SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_DepartmentHierarchy_Extractで、ソース定義のPSFT_TREE_VERTICAL_FLATTENINGを開きます。「Properties」タブで、ツリー名をDEPARTMENT_HIERARCHYに、SetIDをXYZに、有効日を01/01/1900 00:00:00にそれぞれ変更します。ツリー名、SetIDおよび有効日は、OLTPシステムでのツリー定義と同じにする必要があります。

    2. Exp_TreeName_SetIDの式変換を開いて、次のように値を変更します。

      - TREE_NAMEの値をDEPARTMENT_HIERARCHYに変更します。

      - SETIDの値をXYZに変更します。

      - CHARTFIELDの値をDepartmentに変更します。(この名前は、file_glacct_segment_config_psft.csvで定義されている名前と同じにします)。

  3. マッピングSDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_GetDepartmentChartFieldを開き、次のように設定を編集します。

    - SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_GetDepartmentChartFieldマッピングで、ソース表とソース修飾子をDEPT_TBLに変更します。

    - ソース修飾子のSETID、DEPTID、EFFDT、EFF_STATUSおよびDESCRを、Filter_GLACCTフィルタの対応するフィールドに接続します(DEPTIDはCHARTFIELDに接続します)。

    - 式変換のExp_TMPGLACCT(このマッピングの最後にある式変換)で、「Expression」フィールドのSOURCE_CHARTFIELD_NAMEをDepartmentに変更します。(これは、ソース表と同じ名前になります)。

  4. マッピングSDE_PSFT_GLSegmentDimension_Departmentを開き、次のように設定を編集します。

    1. ソースを削除し、「Source Analyzer」ビューを使用してソース・システムからDEPT_TBLをインポートします。インポートしたソースを、このマッピングにドラッグし、インポート後に元のソースとソース修飾子を削除します。

    2. ソース修飾子のSETID、DEPTID、EFFDT、EFF_STATUSおよびDESCRを、Filter_GLACCTフィルタの対応するフィールドに接続します(DEPTIDはCHARTFIELDに接続します)。

    3. 式変換のExp_CHARTFIELD_NAME(このマッピングの最後にある式変換)で、「Expression」フィールドのSOURCE_CHARTFIELD_NAMEをDepartmentに変更します。

  5. Informaticaフォルダにすべての変更を保存します。

  6. 次の手順に従い、Informatica PowerCenter Workflow Managerで、対応するセッションとワークフローを追加します。

    1. Informatica PowerCenter Workflow Managerで、該当するPeopleSoftフォルダ(たとえば、SDE_PSFT_Version_Adaptor)を見つけます。

    2. Task Developerを起動し、作成したマッピングに対する新しいワークフローを作成します。

      ヒント: 簡単に新しいワークフローを作成するには、SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_AccountHierarchy_Extractワークフローをコピーして、その名前をSDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_DepartmentHierarchy_Extractに変更します。

    3. 新しいSDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_DepartmentHierarchy_Extractワークフローのタスクを編集し、「Edit Tasks」ダイアログの各種タブを使用して、表5-16で指定されているようにパラメータを変更します。

      注意: 他のマッピングの値は変更しないでください。

      表5-16 総勘定元帳チャートフィールド階層のマッピング

      タブ名 パラメータ名

      Properties

      Parameter Filename

      SDE_PSFT_88_Adaptor.mapping_name.log

      Properties

      $Source connection value

      $DBConnection_OLTP

      Properties

      $Target connection value

      $DBConnection_OLTP

      Properties

      DTM buffer size

      32000000

      Config Object

      Default buffer block size

      128000

      Config Object

      Stop on errors

      1

      Config Object

      Override tracing

      Normal

      マッピング

      Connection W_PSFT_TREE_TMP - Rational

      $DBConnection_OLTP

      マッピング

      Connection SQ_PSFT_TREE_VERTICAL_FLATTENING - Application

      $DBConnection_OLTP

      マッピング

      Connection W_PSFT_TREE_TMP1 - Rational

      $DBConnection_OLTP

      マッピング

      Connection Lkp_Tree_ChartField - Rational

      $DBConnection_OLTP

      マッピング

      SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_DepartmentHierarchy_Extract – Session $Source Connection Value

      $DBConnection_OLTP

      マッピング

      SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_DepartmentHierarchy_Extract – Session $Target Connection Value

      $DBConnection_OLTP


    4. 変更を保存します。

    5. Informatica PowerCenter Workflow Managerで、セッションと同じ名前でワークフローを作成します。

    6. 新しく作成したセッションをパネルにドラッグします。

    7. このセッションに開始を関連付けます。

    8. SDE_PSFT_GLSegmentDimension_Department用に、同様のセッションとワークフローを作成します。

  7. Informatica PowerCenter DesignerとInformatica PowerCenter Workflow Managerでのすべての変更を保存しチェックインします。

  8. 次の手順に従い、DACの設定を再構成します。

    1. DACにログインし、カスタムのコンテナを開いて、「Tasks」タブを表示します。

    2. ここで作成した3つのワークフローを、新しいタスクとして追加します。

      - SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_DepartmentHierarchy_Extract

      - SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_GetDepartmentChartField

      - SDE_PSFT_GLSegmentDimension_Department

      タスクのプロパティ値に設定する値の詳細は、次のタスクを参照してください。

      - SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_AccountHierarchy_Extract

      - SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_GetAccountChartField

      - SDE_PSFT_GLSegmentDimension_GLAccount

    3. 各タスクを右クリックして、「Synchronize Tasks」を選択します。

      タスクの同期プロセスでは、これらのタスクのについてのソース表とターゲット表の情報をInformatica Repositoryから読み取ります。この情報を確認するには、「Tasks」タブに移動し、「Source Tables」サブタブと「Target Tables」サブタブを表示します。

    4. 新しく作成したタスクを、DACタスク・グループに追加します。

      注意: 中間一時表は再使用されるため、データが多重ロードされたり、事前に切り捨てられないように、新しく追加したタスクはタスク・グループに含める必要があります。総勘定元帳階層抽出には、次のタスク・グループがあります。

      - TASK_GROUP_Extract_GLHierarchy

      - TASK_GROUP_Extract_GLHierarchy_GetChartFieldValues

      - TASK_GROUP_Extract_GLSegmentDimension

      この例では、次のように新しく追加したタスクをタスク・グループに含める必要があります。

      - SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_DepartmentHierarchy_Extractを、タスク・グループTASK_GROUP_Extract_GLHierarchyに追加する

      - SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_GetDepartmentChartFieldを、タスク・グループTASK_GROUP_Extract_GLHierarchy_GetChartFieldValuesに追加する

      - SDE_PSFT_GLSegmentDimension_Departmentをタスク・グループTASK_GROUP_Extract_GLSegmentDimensionに追加する

      タスクをタスク・グループに追加する手順は、次のとおりです。

      - DACで、「Design」ビューに移動し、「Task Group」タブを選択します。

      - 上部ペインで、該当するタスク・グループを選択します。

      - 「Child Tasks」サブタブを表示し、下部ペインのツールバーにある「Add/Remove」をクリックします。

      - 該当するタスクに対する問合せを実行し、「Add」をクリックします。

      - 「OK」をクリックして、「Save」をクリックします。

    5. SDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_AccountHierarchy_ExtractタスクとSDE_PSFT_Stage_GLHierarchy_GetAccountChartFieldタスクを、DACの構成タグとして追加します。

      - 「Design」ビューで、「Configuration Tags」をクリックします。

      - タグ「PeopleSoft - Populate Non Business Unit Related Hierarchies」に対する問合せを実行します。

      - 「Tasks」サブタブを表示し、下部ペインのツールバーにある「Add/Remove」をクリックします。

      - DACにここで入力した新しいマッピングに対する問合せを実行します。

      - マッピングを選択し、そのマッピングを右パネルに追加します。

      - 「OK」をクリックして、「Save」をクリックします。

    6. すべての財務関連のサブジェクト・エリアを再アセンブルします。

      - 「Subject Areas」タブで、「Subject Area」を選択し、「Assemble」をクリックします。

      - この手順を、すべての財務関連のサブジェクト・エリア(たとえば、売上原価、総勘定元帳、買掛金、売掛金、収益)に対して繰り返します。

    7. 再アセンブルしたサブジェクト・エリアを含む実行プランを再構築します。

      - 「Execute」ビューに移動し、「Execution Plans」タブを表示します。

      - 該当する実行プラン(たとえば、Financials_PeopleSoft)を選択します。

      - ツールバーの「Build」をクリックします。

  9. Oracle BI管理ツールを使用して、RPDメタデータに次の変更を加えます。このメタデータには複数の論理表が格納されています。これらの論理表は、各総勘定元帳セグメント(Dim - GL Segment1、Dim - GL Segment2など)を表します。これらの論理表は、すべて同じ物理表W_GL_SEGMENT_Dにマップされているため、特定のセグメントのみを表すように論理表の出力を抑制するには、これらの論理表の論理表ソースでフィルタを指定する必要があります。

    物理列SEGMENT_LOV_IDに対するフィルタを、特定のセグメントに該当する「CHARTFIELD NAME~SET_ID」(チャートフィールド名とsetidを「~」文字で連結したもの)に設定する必要があります。次の事項に注意してください。

    • この「CHARTFIELD NAME」は、ツリーやチャートフィールドを抽出する前述のマッピングで指定したチャートフィールド名と同じです。これは、file_glacct_segment_config_psft.csvファイルで定義したものとも同じです。

    • 「SET_ID」は、チャートフィールドを抽出する前述のマッピングで抽出されたツリーやsetidを抽出する前述のマッピングで指定したSET_IDと同じです。特定のセグメントに複数のsetidが含まれることがありますが、それぞれのセグメントに対してチャートフィールド名は1つのみです。

    Oracle BI Repositoryのビジネス・モデルとマッピング・レイヤーでフィルタを指定するには、次の手順を実行します。

    1. 管理ツールを使用して、OracleBIAnalyticsApps.rpdを開きます。

      OracleBIAnalyticsApps.rpdファイルは次の場所にあります。

      ORACLE_INSTANCE\bifoundation\OracleBIServerComponent\coreapplication_
      obisn\repository
      
    2. 各論理表(Dim - GL Segment1など)を開き、その論理表の論理表ソースを開きます。

    3. 「コンテンツ」タブを表示します。

    4. このWHERE句の使用…ボックスで、W_GL_SEGMENT_Dの対応する物理表の別名に対するフィルタを適用します。次に例を示します。

      "Oracle Data Warehouse"."Catalog"."dbo"."Dim_W_GL_SEGMENT_D_Segment1"."SEGMENT_LOV_ID" IN (comma seperated CHARTFIELD NAME~SET_ID)
      

      1つのセグメントに複数のsetidが存在する場合は、このセグメントに対応する可能性のあるすべてのCHARTFIElD_NAME~SETID値をカンマで区切って入力します。たとえば、これがAccountセグメントの場合、フィルタの値は('Account~xyz1', 'Account~xyz2', 'Account~xyz3')のようになります。このxyz1、xyz2およびxyz3は、Accountチャートフィールド値に対応するsetidになります。

  10. Oracle Financial Analyticsでは、総勘定元帳次元で最大30のセグメントをサポートします。また、デフォルトでは、RPDで10個の総勘定元帳セグメントを利用できます。10個以上の総勘定元帳セグメントが必要な場合は、次の手順を実行して新しいセグメントを追加します。

    1. 「物理」レイヤーで、次の手順を実行します。

      W_GL_SEGMENT_Dの新しい物理別名を、Dim_W_GL_SEGMENT_D_SegmentXXとして作成します。これを行うには、物理表W_GL_SEGMENT_Dを右クリックし、「新規オブジェクト」を選択してから「別名」を選択します。新しい別名にDim_W_GL_SEGMENT_D_SegmentXXという名前を付けます。同様に、W_HIERARCHY_Dの新しい別名をDim_W_HIERARCHY_D_SegmentXXとして作成します。

      物理図で、Dim_W_HIERARCHY_D_Segment1とDim_W_GL_SEGMENT_D_Segment1間の物理外部キーと同様に、Dim_W_HIERARCHY_D_SegmentXXとDim_W_GL_SEGMENT_D_SegmentXX間に物理外部キーを作成します。この外部キーの方向は、W_HIERACHY_DからW_GL_SEGMENT_Dに向ける必要があります。たとえば、'0/1':N基数の結合では、W_HIERARCHY_Dが'0/1'側になり、W_GL_SEGMENT_Dが'N'側になります。物理外部キー結合を作成する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド』を参照してください。

      同様に、Dim_W_GL_SEGMENT_D_SegmentXXとDim_W_GL_ACCOUNT_D間に物理外部キー結合を作成します。このとき、W_GL_SEGMENT_Dを'1'側にして、W_GL_ACCOUNT_Dを'N'側にします。

      変更を保存します。

    2. 「ビジネス・モデルとマッピング」レイヤーで、次を実行します。

      新しい論理表Dim - GL SegmentXXを、Dim - GL Segment1と同じように作成します。この論理表には、前述の手順で作成した物理表にマップされている論理表ソースを含める必要があります(たとえば、Dim_W_GL_SEGMENT_D_SegmentXXとDim_W_HIERARCHY_D_SegmentXXの両方を含めます)。また、この論理表には、それぞれの物理表Dim_W_GL_SEGMENT_D_SegmentXXとDim_W_HIERARCHY_D_SegmentXXに適切にマップされているDim - GL Segment1と同様に、すべての属性を含める必要もあります。

      ビジネス・モデル図で、Dim - GL Segment1と同じようにDim - GL SegmentXXから、すべての関連論理ファクト表への論理結合を作成します。このとき、総勘定元帳セグメント次元論理表を0/1側にして、論理ファクト表をN側にします。すべての関連論理ファクト表を確認するには、最初に、ビジネス・モデル図にDim - GL Segment1を含めて、この表を右クリックしてから「直接結合の追加」を選択します。

      前述の手順で説明したように、Dim - GL SegmentXXの論理表ソースにコンテンツ・フィルタを追加します。

      Dim - GL SegmentXXを右クリックし、「ディメンションの作成」を選択して次元を作成します。この名前を、GL SegmentXXに変更します。ドリルダウン構造がGL Segment1と同様になっていることを確認します。これを行う方法がわからない場合は、次の手順を実行します。デフォルトでは、この次元にはGrand Total LevelとDetail Levelという2つのレベルがあります。これらのレベルの名前を、それぞれAllとDetailに変更します。Allレベルを右クリックし、「新規オブジェクト」を選択してから「子レベル」を選択します。このレベルに、Level1という名前を付けます。同様に、Level1の下にレベルを作成して、そのレベルにLevel2という名前を付けます。この手順を、Level18の次のLevel19に達するまで繰り返します。この時点で、DetailレベルをLevel19の下にドラッグして、階層の最後のレベルがDetailになるようにします。ここで、新しい論理表Dim - GL SegmentXXからLevel1のCode属性とLevel1の「名前」属性を、階層のLevel1レベルにドラッグします。次に、Levelの「プロパティ」に移動して、「キー」タブから2つの新しいキーを作成します。このキーの一方はLevel1の「コード」用で、もう一方はLevel1の「名前」用です。キーの作成時には、ドリルダウン用に使用オプションがLevel1の「コード」に対しては「オフ」、Level1の「名前」に対しては「オン」になっていることを確認します。また、「主キー」ドロップダウンがLevel1の「コード」に設定されていることも確認します。次に、19のレベルすべてに対して同様の作業を進めます。該当する2つの属性を該当するレベルにドラッグし、前述したようにキーを作成します。Detailレベルについては、Level20の「コード」とLevel20の「名前」の属性をこのレベルにドラッグし、前述したようにキーを作成します。

      新しく作成した論理表Dim - GL SegmentXXの「論理表ソース」を開きます。「論理レベル」を、前の手順で作成したGL SegmentXX次元または階層のDetailレベルに設定することで、「コンテンツ」タブの「集計内容」を設定します。

      同様に、集計コンテンツを、すべての関連ファクト論理表ソースに設定する必要があります。新しい論理表に関連するすべての論理ファクト表の「論理表ソース」を、すべて同時に開きます。「コンテンツ」タブに移動します。これが、その他の総勘定元帳次元(GL Segment1、GL Segment2など)のDetailレベルに設定されている場合は、それを前述の手順で作成したGL Segment XX次元または階層のDetailレベルに設定します。それ以外の場合は、その論理表ソースはスキップして、次の論理表ソースに作業を進めます。

    3. 新しいDim - GL Segment XX次元を、「プレゼンテーション」レイヤーの該当するサブジェクト・エリアにドラッグします。通常、このような総勘定元帳セグメント次元は、総勘定元帳勘定次元が公開されているすべてのサブジェクト・エリア内で公開できます。また、該当するすべてのサブジェクト・エリアは、Dim - GL Segment1を右クリックし、「問合せ関連オブジェクト」を選択してから「サブジェクト・エリア」を選択することで確認できます。

    4. 変更を保存し、グローバルな整合性をチェックを実行します。

  11. 各総勘定元帳セグメントは、OLTPで一定の意味を持つCHARTFIELD NAME~SET_IDを示します。レポート内の各セグメントを明確に識別するために、プレゼンテーション表GL SegmentX、論理次元GL SegmentXおよび論理表Dim - GL SegmentXを、ぞれぞれが持つ意味に応じた名前に変更できます。

    たとえば、ProgramチャートフィールドをSegment1に移入する場合は、論理表Dim - GL Segment1をDim - GL Segment Programなどの適切な名前に変更し、それに応じて「プレゼンテーション」レイヤーでの表の名前を変更します。

5.3.3.4 PeopleSoft用のデフォルト会計カレンダーを設定する方法

Oracle Business Intelligence Applicationsリリース7.9.6.3では、セマンティック・レイヤー(RPD)メタデータにセッション変数を格納して、現在の会計年度、会計四半期、会計期間などをユーザーごとに保存します。リリース7.9.6.3では、複数の会計カレンダーがサポートされているため、ユーザーに割り当てられた元帳かビジネス・ユニットに基づいて、そのユーザーのデフォルト会計カレンダーを取得し、このデフォルト会計カレンダーに基づいて、現在の会計年度、会計四半期などを取得する必要があります。

次に示す初期化ブロックは、ユーザー用のデフォルト会計カレンダーを取得するために、RPDメタデータ内に作成する必要があります。これらの初期化ブロックでは、PeopleSoftのセキュリティ表(PS_SEC_BU_OPR、PS_SEC_BU_CLS、PS_SEC_LEDGER_OPR、PS_SEC_LEDGER_CLSなど)から情報を読み取ります。

PeopleSoft用のデフォルト会計カレンダーを設定するには:

  1. ユーザーのビジネス・ユニットを1つ取得する初期化ブロックを作成します。これは、総勘定元帳ビジネス・ユニット、買掛金ビジネス・ユニット、売掛金ビジネス・ユニットなどになります。次の手順に従います。

    1. 財務カレンダー用の営業単位という新しい初期化ブロックを作成し、OU_ORG_FSCL_CALENDARという変数に移入します。

    2. この初期化ブロックには、次のSQLを使用します。

      SELECT MAX(BUSINESS_UNIT) FROM (
      SELECT BUSEC.BUSINESS_UNIT
      FROM PS_SEC_BU_OPR BUSEC, PS_INSTALLATION_FS INST
      WHERE INST.SECURITY_TYPE = 'O' AND BU_SECURITY = 'Y'AND BUSEC.OPRID = ':USER'
      UNION ALL
      SELECT BUSEC.BUSINESS_UNIT
      FROM PS_SEC_BU_CLS BUSEC, PS_INSTALLATION_FS INST, PSOPRDEFN OPR
      WHERE INST.SECURITY_TYPE = 'C' AND BU_SECURITY = 'Y' AND BUSEC.OPRCLASS = OPR.OPRCLASS AND OPR.OPRID = ':USER');
      

      注意: この初期化ブロックには、PeopleSoft OLTP接続プールを使用する必要があります。

  2. ユーザーの総勘定元帳ビジネス・ユニットと元帳の組合せを取得するための初期化ブロックを作成します。これは、PeopleSoftでは、カレンダーが元帳のみではなく、総勘定元帳ビジネス・ユニットと元帳の組合せで定義されているためです。次の手順に従います。

    1. 会計カレンダー用の元帳という初期化ブロックを作成して、LEDGER_FSCL_CALENDARという変数に移入します。

    2. この初期化ブロックには、次のSQLを使用します。

      注意: 初期化ブロック内の実際のSQLでは、次のSQL内のコメント("--"で始まる行)を削除します。

      SELECT MAX(LEDGER_ID_FOR_MCAL) FROM (<insert the appropriate SQL from the 
      SQL code below, based on the user level and business filters>.
      

      -- ビジネス・ユニットと元帳に対するフィルタで、ユーザー・レベルのセキュリティが設定されている場合。

      SELECT A.BUSINESS_UNIT||'~'||C.SETID||'~'||C.LEDGER LEDGER_ID_FOR_MCAL
      FROM PS_SEC_BU_OPR BUSEC, PS_SEC_LEDGER_OPR LEDSEC, PS_BU_LED_GRP_TBL A,
      PS_SET_CNTRL_REC B, PS_LED_GRP_LED_TBL C, PS_INSTALLATION_FS INST
      WHERE BUSEC.BUSINESS_UNIT = A.BUSINESS_UNIT AND LEDSEC.LEDGER_GROUP =
      A.LEDGER_GROUP AND LEDSEC.LEDGER = C.LEDGER AND
      A.BUSINESS_UNIT = B.SETCNTRLVALUE AND B.RECNAME = 'LED_GRP_LED_TBL' AND
      B.SETID = C.SETID AND
      A.LEDGER_GROUP = C.LEDGER_GROUP
      AND INST.SECURITY_TYPE = 'O' AND BU_SECURITY = 'Y' AND LEDGER_SECURITY =
      'Y' AND BUSEC.OPRID = ':USER' AND LEDSEC.OPRID = ':USER' UNION ALL
      

      -- ビジネス・ユニットのみに対するフィルタで、ユーザー・レベルのセキュリティが設定されている場合。

      SELECT A.BUSINESS_UNIT||'~'||C.SETID||'~'||C.LEDGER LEDGER_ID_FOR_MCAL
      FROM PS_SEC_BU_OPR BUSEC, PS_BU_LED_GRP_TBL A, PS_SET_CNTRL_REC B, PS_
      LED_GRP_LED_TBL C, PS_INSTALLATION_FS INST
      WHERE BUSEC.BUSINESS_UNIT = A.BUSINESS_UNIT AND
      A.BUSINESS_UNIT = B.SETCNTRLVALUE AND B.RECNAME = 'LED_GRP_LED_TBL' AND
      B.SETID = C.SETID AND 
      A.LEDGER_GROUP = C.LEDGER_GROUP
      AND INST.SECURITY_TYPE = 'O' AND BU_SECURITY = 'Y' AND LEDGER_SECURITY =
      'N' AND BUSEC.OPRID = ':USER' UNION ALL
      

      -- 元帳のみに対するフィルタで、ユーザー・レベルのセキュリティが設定されている場合。

      SELECT A.BUSINESS_UNIT||'~'||C.SETID||'~'||C.LEDGER LEDGER_ID_FOR_MCAL
      FROM PS_SEC_LEDGER_OPR LEDSEC, PS_BU_LED_GRP_TBL A, PS_SET_CNTRL_REC B, 
      PS_LED_GRP_LED_TBL C, PS_INSTALLATION_FS INST
      WHERE
      LEDSEC.LEDGER_GROUP = A.LEDGER_GROUP AND LEDSEC.LEDGER = C.LEDGER AND
      A.BUSINESS_UNIT = B.SETCNTRLVALUE AND B.RECNAME = 'LED_GRP_LED_TBL' AND
      B.SETID = C.SETID AND
      A.LEDGER_GROUP = C.LEDGER_GROUP
      AND INST.SECURITY_TYPE = 'O' AND BU_SECURITY = 'N' AND LEDGER_SECURITY =
      'Y' AND LEDSEC.OPRID = ':USER' UNION ALL
      

      -- ビジネス・ユニットと元帳に対するフィルタで、権限リスト・レベルのセキュリティが設定されている場合。

      SELECT A.BUSINESS_UNIT||'~'||C.SETID||'~'||C.LEDGER LEDGER_ID_FOR_MCAL
      FROM PS_SEC_BU_CLS BUSEC, PS_SEC_LEDGER_CLS LEDSEC, PS_BU_LED_GRP_TBL A, 
      PS_SET_CNTRL_REC B, PS_LED_GRP_LED_TBL C, PS_INSTALLATION_FS INST, PSOPRDEFN OPR
      WHERE BUSEC.BUSINESS_UNIT = A.BUSINESS_UNIT AND LEDSEC.LEDGER_GROUP =
      A.LEDGER_GROUP AND LEDSEC.LEDGER = C.LEDGER AND
      A.BUSINESS_UNIT = B.SETCNTRLVALUE AND B.RECNAME = 'LED_GRP_LED_TBL' AND
      B.SETID = C.SETID AND
      A.LEDGER_GROUP = C.LEDGER_GROUP 
      AND INST.SECURITY_TYPE = 'C' AND BU_SECURITY = 'Y' AND LEDGER_SECURITY =
      'Y' AND LEDSEC.OPRCLASS = OPR.OPRCLASS AND BUSEC.OPRCLASS = OPR.OPRCLASS
      AND OPR.OPRID = ':USER' UNION ALL
      

      -- ビジネス・ユニットのみに対するフィルタで、権限リスト・レベルのセキュリティが設定されている場合。

      SELECT A.BUSINESS_UNIT||'~'||C.SETID||'~'||C.LEDGER LEDGER_ID_FOR_MCAL
      FROM PS_SEC_BU_CLS BUSEC, PS_BU_LED_GRP_TBL A, PS_SET_CNTRL_REC B, PS_
      LED_GRP_LED_TBL C, PS_INSTALLATION_FS INST, PSOPRDEFN OPR
      WHERE BUSEC.BUSINESS_UNIT = A.BUSINESS_UNIT AND
      A.BUSINESS_UNIT = B.SETCNTRLVALUE AND B.RECNAME = 'LED_GRP_LED_TBL' AND
      B.SETID = C.SETID AND
      A.LEDGER_GROUP = C.LEDGER_GROUP 
      AND INST.SECURITY_TYPE = 'C' AND BU_SECURITY = 'Y' AND LEDGER_SECURITY =
      'N' AND BUSEC.OPRCLASS = OPR.OPRCLASS AND OPR.OPRID = ':USER' UNION ALL
      

      -- 元帳のみに対するフィルタで、権限リスト・レベルのセキュリティが設定されている場合。

      SELECT A.BUSINESS_UNIT||'~'||C.SETID||'~'||C.LEDGER LEDGER_ID_FOR_MCAL
      FROM PS_SEC_LEDGER_CLS LEDSEC, PS_BU_LED_GRP_TBL A, PS_SET_CNTRL_REC B, 
      PS_LED_GRP_LED_TBL C, PS_INSTALLATION_FS INST, PSOPRDEFN OPR
      WHERE LEDSEC.LEDGER_GROUP = A.LEDGER_GROUP AND LEDSEC.LEDGER = C.LEDGER AND
      A.BUSINESS_UNIT = B.SETCNTRLVALUE AND B.RECNAME = 'LED_GRP_LED_TBL' AND
      B.SETID = C.SETID AND
      A.LEDGER_GROUP = C.LEDGER_GROUP
      AND INST.SECURITY_TYPE = 'C' AND BU_SECURITY = 'N' AND LEDGER_SECURITY =
      'Y' AND LEDSEC.OPRCLASS = OPR.OPRCLASS AND OPR.OPRID = ':USER');
      

      注意: この初期化ブロックには、PeopleSoft OLTP接続プールを使用する必要があります。

  3. 該当する初期化ブロックを変更して、次の手順を実行してユーザーのデフォルト・カレンダーを取得します。

    1. 初期化ブロック「Mcal Calendar Wid Identification」を開きます。

      デフォルトのSQLコードは、次のとおりです。

      select max(MCAL_CAL_WID) from VALUEOF(OLAPTBO).W_MCAL_CONTEXT_G where
      ((ledger_id=valueof(NQ_SESSION.LEDGER)) or (org_id=valueof(NQ_SESSION.OU_ORG)')) AND CLASS='GL'
      
    2. NQ_SESSION.LEDGERNQ_SESSION.LEDGER_FSCL_CALENDARに、NQ_SESSION.OU_ORGNQ_SESSION.OU_ORG_FSCL_CALENDARに、それぞれ置換します。

    3. 実行優先度を編集し、現在設定されている既存の2つの初期化ブロック(元帳と営業単位組織)を削除します。

    4. 手順12で作成した2つの新しい初期化ブロックを追加します。

      注意: PeopleSoftでセキュリティが完全にオフにされている場合は、これらの初期化ブロックのすべてを無効にできます。

5.3.3.5 Project Analyticsの財務サブジェクト・エリアとの統合を有効にする方法

PeopleSoft用のOracle Financial Analyticsは、Oracle Project Analyticsの次元表を使用できるようにすることが可能です。この統合は、Oracle Project Analyticsのライセンスを所有している場合にのみ実行できます。

統合を有効にするには:

  1. DACで、「Design」ビューに移動して、適切なカスタム・コンテナをドロップダウン・リストから選択します。

  2. 各サブジェクト・エリアを選択してから、「Configuration Tags」タブで、「Enable Project Dimensions」構成タグの「Inactive」チェック・ボックスを選択解除します。

  3. サブジェクト・エリアをアセンブルします。

  4. 「Execute」ボタンをクリックして、更新したサブジェクト・エリアの実行プランを構築します。

5.3.3.6 PeopleSoftの日数ベースの指標の構成

特定の指標が正しく機能するように、Oracle BI Applicationsメタデータ・リポジトリ(RPD)内の2つの内部指標を構成する必要があります。

  • 経過日数

  • 累積経過日数

これらの指標は、その他の指標(売掛金回転日数、買掛金回転日数、買掛金回転率、売掛金回転率など)に影響を与えます。

日数ベースの指標を構成するには:

  1. 管理ツールを使用して、OracleBIAnalyticsApps.rpdを開きます。

    OracleBIAnalyticsApps.rpdファイルは次の場所にあります。

    ORACLE_INSTANCE\bifoundation\OracleBIServerComponent\coreapplication_
    obisn\repository
    
  2. 「ビジネス・モデルとマッピング」レイヤーで、Fact - Fins - Period Days Countという論理表を開きます。

  3. 「ソース」にある、Fact_W_DAY_D_PSFT論理表ソースを選択します。

  4. 「一般」タブ内の「無効」オプションの選択を解除して、「OK」をクリックします。

  5. それ以外の2つの論理表ソースのFact_W_DAY_D_ORAとFact_W_DAY_D_PSFTを開き、「無効」オプションを選択します。

  6. Fact - Fins - Period Days Count論理表とDim - Company論理表を、ビジネス・モデル図に追加します。これを行うには、オブジェクトを右クリックし、「ビジネス・モデル図」→「選択された表のみ」の順に選択します。

  7. ビジネス・モデル図で、Dim - CompanyからFact - Fins - Period Days Countへの新しい論理結合を作成します。外部キーの方向は、Dim - Company論理表からFact - Fins - Period Days Count表に向ける必要があります。たとえば、(0,1):N基数の結合では、Dim - Companyが(0/1)側になり、Fact - Fins - Period Days CountがN側になります。

  8. Fact - Fins - Period Days Count論理表で、経過日数と累積経過日数の指標を同時に開きます。

  9. 「レベル」タブに移動します。Company次元については、「論理レベル」を「すべて」に設定します。「X」ボタンをクリックして、それを削除します。Company次元に「論理レベル」の設定がなくなるまで繰り返します。

  10. 必ずグローバルな整合性を検査し、エラーが存在しないことを確認してからRPDファイルを保存します。

5.3.3.7 PeopleSoftのプロンプトでダッシュボード・ページを更新する方法

Financial Analyticsでは、データ・ソース固有のダッシュボード・プロンプトを使用すると、すべてのアプリケーションのダッシュボード・ページに適用するソース固有のフィルタに対応できるようになります。アプリケーション構成プロセスの一環として、表5-17に一覧したPeopleSoftの各ダッシュボード・プロンプトを、そのプロンプトに関連付けられたダッシュボード・ページに追加する必要があります。

表5-17 Financial Analyticsのダッシュボード・ページと、事前構成済のPeopleSoftパスおよびプロンプト名

ダッシュボード ダッシュボード・ページ カタログ共有フォルダ(Shared Folders/Financials) PeopleSoftプロンプト名

総勘定元帳

概要

/General Ledger/Key Ratios

Oracle PSFT - GL キー比率プロンプト

総勘定元帳

貸借対照表

/General Ledger/Balance Sheet

Oracle PSFT - GL 貸借対照表プロンプト

総勘定元帳

キャッシュフロー

/General Ledger/Cash Flow

Oracle PSFT - GL キャッシュフロープロンプト

総勘定元帳

予算対実績

/General Ledger/Budget Actual

Oracle PSFT - GL 予算プロンプト

総勘定元帳

資産利用

/General Ledger/Asset Usage

Oracle PSFT - GL 資産利用プロンプト

総勘定元帳

流動性

/General Ledger/Liquidity

Oracle PSFT - GL 流動性プロンプト

総勘定元帳

財務構造

/General Ledger/Financial Structure

Oracle PSFT - GL 財務構造プロンプト

総勘定元帳

GL 残高

/General Ledger/Transactions

Oracle PSFT - GL 残高トランザクションプロンプト

総勘定元帳

残高試算表

/General Ledger/Trial Balance

Oracle PSFT - GL 残高試算表プロンプト

買掛勘定

概要

/Payables/Overview

Oracle PSFT - AP 概要プロンプト

買掛勘定

買掛金残高

/Payables/AP Balance

Oracle PSFT - AP 残高プロンプト

買掛勘定

支払期限

/Payables/Payments Due

Oracle PSFT - AP 支払期限プロンプト

買掛勘定

効果

/Payables/Effectiveness

Oracle PSFT - AP 効果プロンプト

買掛勘定

支払実績

/Payables/Payment Performance

Oracle PSFT - AP 支払実績プロンプト

買掛勘定

サプライヤレポート

/Payables/Supplier Report

Oracle PSFT - AP サプライヤレポートプロンプト

買掛勘定

請求書明細

/Payables/Invoice Details

Oracle PSFT - AP 請求書明細プロンプト

買掛勘定

全買掛トランザクション

/Payables/All AP Transactions

Oracle PSFT - AP トランザクションプロンプト

利益率

概要

/Profitability/Overview

Oracle PSFT - GL 収益の概要プロンプト

利益率

損益決算書

/Profitability/P&L

Oracle PSFT - GL 収益の損益決算書プロンプト

利益率

マージン

/Profitability/Margins

Oracle PSFT - GL 収益のマージンプロンプト

利益率

売上

/Profitability/Revenue

Oracle PSFT - GL 収益の売上プロンプト

利益率

製品

/Profitability/Products

Oracle PSFT - GL 収益の製品プロンプト

利益率

顧客

/Profitability/Customers

Oracle PSFT - GL 収益の顧客プロンプト

売掛勘定

概要

/Receivables/Overview

Oracle PSFT - AR 概要プロンプト

売掛勘定

売掛金残高

/Receivables/AR Balance

Oracle PSFT - AR 残高プロンプト

売掛勘定

支払期限

/Receivables/Payments Due

Oracle PSFT - AR 支払期限プロンプト

売掛勘定

効果

/Receivables/Effectiveness

Oracle PSFT - AR 効果プロンプト

売掛勘定

支払実績

/Receivables/Payment Performance

Oracle PSFT - AR 支払実績プロンプト

売掛勘定

顧客レポート

/Receivables/Supplier Report

Oracle PSFT - AR サプライヤレポートプロンプト

売掛勘定

請求書明細

/Receivables/Invoice Details

Oracle PSFT - AR 請求書明細プロンプト

売掛勘定

全売掛トランザクション

/Receivables/All AR Transactions

Oracle PSFT - AR トランザクションプロンプト


PeopleSoftのプロンプトでダッシュボード・ページを更新するには:

次の手順では、プロンプトを変更する方法の例として、総勘定元帳ダッシュボードの「概要」ページのプロンプトを変更する方法を示します。

  1. ダッシュボード・ページにアクセスします。

  2. 「ページ・オプション」ボタンをクリックし、「ダッシュボードの編集」を選択してダッシュボード・エディタを起動します。

  3. ダッシュボード・エディタの上部セクションから、既存のダッシュボード・プロンプトを削除します。

    総勘定元帳ダッシュボードの「概要」ページの場合は、セクション1から「Oracle EBS - GL キー比率プロンプト」を削除します。


    注意:

    削除するのはセクションではなく、プロンプトです。

  4. 「保存したコンテンツ」エリアの選択ペインで、このダッシュボード・ページに使用するダッシュボード・プロンプトが格納されている共有フォルダを参照します。

    総勘定元帳ダッシュボードの「概要」ページの場合は、次の場所にカタログ・パスが格納されています。

    /Shared folders/Financials/General Ledger/Key Ratios Prompt name:
    Oracle PSFT - GL Key Ratios Prompt
    
  5. ダッシュボード・プロンプトを共有フォルダからドラッグして、手順3で削除したプロンプトのあった場所にドロップします。

  6. 「保存」ボタンをクリックし、ダッシュボード・ページを保存して、ダッシュボード・エディタを終了します。

    これにより、PeopleSoftプロンプトでダッシュボード・ページが更新されます。

  7. 前述表5-17に一覧した、すべてのFinancial Analyticsダッシュボード・ページに対して繰り返します。

5.3.4 OracleのJD Edwards EnterpriseOneおよびJD Edwards Worldに対するFinancial Analyticsの構成手順

この項では、OracleのJD Edwards EnterpriseOneおよびJD Edwards Worldに適用される追加の構成手順について説明します。内容は次のとおりです。

5.3.4.1 OracleのJD Edwards EnterpriseOneおよびJD Edwards Worldの総勘定元帳貸借対照表の構成

JD Edwards EnterpriseOneおよびJD Edwards World GLの貸借対照表については、実績元帳タイプのみがサポートされます。必要に応じて、マップレット・パラメータを使用すると、複数の実績元帳タイプを識別して渡せるようになります。元帳タイプAA、A1およびA2の場合、$$LEDGER_TYPE_ACTUALに対してDACを通じて「AA, A1, A2」(カンマ区切り値)のように値を渡し、ETLマップを実行します。元帳タイプの値はデフォルトでAAです。

W_GL_BALANCE_Fは、実績元帳のみをサポートするため、外部トランザクションを伴う元帳を含める必要はありません。

複数の実績元帳タイプをDACで構成するには:

  1. DACで、「Design」ビューに移動して、適切なカスタム・コンテナをドロップダウン・リストから選択します。

  2. 「Tasks」タブを表示し、タスクSDE_JDE_GLBalanceFactに対する問合せを実行します。

  3. 選択したタスクの「Detail」エリアで、「Parameters」タブを表示します。$$LEDGER_TYPE_ACTUALパラメータの値を、次のように変更します。

    $$LEDGER_TYPE_ACTUAL= 'AA', 'A1', 'A2'
    
  4. 変更を保存します。

5.3.4.2 元帳タイプの構成

Oracle BI Applicationsでは、JD Edwards EnterpriseOneの元帳タイプを抽出して、元帳次元(W_LEDGER_D)にマップします。このマッピングにより次のことが可能になります。

  • レポート作成および分析用の元帳タイプによるデータのフィルタまたは分離

  • 実績元帳や予算元帳に加え、統合元帳(AC)および修正元帳(XA)に対するサポート

表5-18は、各元帳に対するサポート有無についての一覧です。

表5-18 各元帳に対するサポートの有無

サポート対象の元帳 サポート対象外の元帳

実績(AAやA1など)

取引通貨 - CA

予算(BAやB1など)

単位 - *U

統合 - AC

ジョブの完了率 - F%

修正(XAやYAなど)

-


表5-19は、レコードを元帳次元に移入する方法の例を示しています。LEDGER_NAMEには、企業と元帳タイプの連結名が格納されます。企業のエントリ数と元帳タイプのエントリ数は同じになります。たとえば、2つの元帳タイプ(AAおよびA1)と2つの企業(00001および00050)があるとします。この場合、ロード・プロセスが完了すると、表のLEDGER_NAMEには4つの行が表示されます。

表5-19 元帳タイプがサポートされる元帳次元表の例

LEDGER_NAME LEDGER_DESC CURRENCY_CODE LEDGER_CATEGORY_CODE LEDGER_CATEGORY_NAME

00001~AA

固定資産の企業#2

USD

AA

実績

00001~A1

固定資産の企業#2

USD

A1

ユーザー定義の実績

00050~AA

SAR TESTING COMPANY

USD

AA

実績

00050~A1

SAR TESTING COMPANY

USD

A1

ユーザー定義の実績


ETLマップを実行するには、元帳タイプの値をカンマで区切られた値としてDACに渡します。元帳タイプの値はデフォルトでAAです。

統合元帳と修正元帳のサポートをDACで構成するには:

  1. DACで、「Design」ビューに移動して、適切なカスタム・コンテナをドロップダウン・リストから選択します。

  2. 「Tasks」タブを表示し、タスクSDE_JDE_GLBalanceFactに対する問合せを実行します。

  3. 「Parameters」サブタブを表示し、$$LEDGER_TYPEパラメータの値を変更します。次に例を示します。

    $$LEDGER_TYPE= 'AA', 'XA', 'AC'
    
  4. 変更を保存します。

5.3.4.3 売掛金についてのDACパラメータの構成

トランザクション・タイプ・コード次元表には、複数のUDCに対応する1つのUDC列が含まれています。これらのUDCは、JD Edwards EnterpriseOneソース・システムでのユーザー定義のコードです。デフォルトでは、UDCは次元表内でRAに設定されています。$$WRITE_OFF_DOC_TYPE DACパラメータの値は、ソース・システム内の任意のUDCを指定するように上書きできます。

DACパラメータをJD Edwards EnterpriseOneソース・システムで使用できる別の値に構成する場合は、domainvalues_src_transaction_type_codes_jde.csvファイルを開き、DACパラメータに入力したUDCが反映されるように、UDC列の値を変更する必要があります。

次の表は、CSVファイル内の2つのエントリの例を示しています。このCSVファイル内では、UDC列のRAを、DACパラメータで指定したユーザー定義のコードに置換します。

DRSY DRRT UDC RECEIPT_TYPE XACT_CAT_CODE XACT_CODE W_XACT_TYPE_CODE W_XACT_SUBTYPE_CODE
0 DT RA
ACCT_DOC RECEIVABLE APPLICATION ADJUSTMENT APPLICATION
0 DT RA A ACCT_DOC RECEIVABLE APPLICATION ADJUSTMENT APPLICATION

$$WRITE_OFF_DOC_TYPE DACパラメータを構成するには:

  1. DACで、「Design」ビューに移動して、適切なカスタム・コンテナをドロップダウン・リストから選択します。

  2. 「Financials - Receivables」行を選択します。

  3. 画面の左側にある「Design」エリアの「Tasks」をクリックし、SDE_JDE_AR_Transaction_Fact_Extractタスクを強調表示にします。

  4. 「Parameters」サブタブを表示します。

  5. $$WRITE_OFF_DOC_TYPEパラメータが含まれた行を選択してから、「Value」列をダブルクリックします。

  6. 「Enter Parameter Value」画面で、'RA'をソース・システム内のUDCに置換します。UDCが一重引用符で囲まれていることを確認します。

  7. domainvalues_src_transaction_type_codes_jde.csvファイルを開き、DACパラメータに入力したUDCを反映するように、UDC列の値を変更します。

5.3.4.4 JD Edwardsで複数通貨処理が無効化されているときのDACパラメータの構成

データ・ウェアハウス内のLOC_CURR_CODEとACCT_CURR_CODEは、NULL値に設定できないフィールドです。これらのフィールドに値が移入されていない場合は、データ・ウェアハウスへの挿入はできません。JD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldで複数通貨処理が無効になっている場合は、DACで$$DOC_CURR_CODEパラメータを使用中の基準通貨または自国通貨に設定する必要があります。DACでは、デフォルトでこのパラメータの値はNULLに設定されています。

$$DOC_CURR_CODEパラメータを構成するには:

  1. DACで、「Design」ビューに移動して、適切なカスタム・コンテナをドロップダウン・リストから選択します。

  2. 「Source System Parameters」タブを選択します。

  3. $$DOC_CURR_CODEパラメータが含まれた行を選択してから、Value列をダブルクリックします。

  4. Enter Parameter Value画面で、NULLを使用中の基準通貨または自国通貨に置換します。

5.3.4.5 日数に基づいた指標の構成

特定の指標が正しく機能するように、Oracle BI Applicationsメタデータ・リポジトリ(RPD)内の2つの内部指標を構成する必要があります。

  • 経過日数

  • 累積経過日数

これらの指標は、その他の指標(売掛金回転日数、買掛金回転日数、買掛金回転率、売掛金回転率など)に影響を与えます。

日数ベースの指標を構成するには:

  1. 管理ツールを使用して、OracleBIAnalyticsApps.rpdを開きます。

    OracleBIAnalyticsApps.rpdファイルは次の場所にあります。

    ORACLE_INSTANCE\bifoundation\OracleBIServerComponent\coreapplication_
    obisn\repository
    
  2. 「ビジネス・モデルとマッピング」レイヤーで、Fact - Fins - Period Days Countという論理表を開きます。

  3. 「ソース」にある、Fact_W_DAY_D_JDE論理表ソースを選択します。

  4. 「一般」タブ内の「無効」オプションの選択を解除して、「OK」をクリックします。

  5. それ以外の2つの論理表ソースのFact_W_DAY_D_ORAとFact_W_DAY_D_PSFTを開き、「無効」オプションを選択します。

  6. Fact - Fins - Period Days Count論理表とDim - Company論理表を、ビジネス・モデル図に追加します。これを行うには、オブジェクトを右クリックし、「ビジネス・モデル図」→「選択された表のみ」の順に選択します。

  7. 論理表図で、Dim - CompanyからFact - Fins - Period Days Countへの新しい論理結合を作成します。外部キーの方向は、Dim - Company論理表からFact - Fins - Period Days Count表に向ける必要があります。たとえば、(0,1):N基数の結合では、Dim - Companyが(0/1)側になり、Fact - Fins - Period Days CountがN側になります。

  8. 同様に、ビジネス・モデル図で、次の論理表を追加します。

    • Fact - Fins - Period Days Count

    • Dim - Ledger

    • Dim - Receivables Org

    • Dim - Payables Org

  9. 3つの論理次元表結合の間の結合と論理ファクト表をクリックし、それらを削除します。

  10. Fact - Fins - Period Days Count論理表で、経過日数と累積経過日数の指標を同時に開きます。

  11. 「レベル」タブに移動します。Company次元については、「論理レベル」を「すべて」に設定します。「X」ボタンをクリックして、それを削除します。Company次元に「論理レベル」の設定がなくなるまで繰り返します。

  12. これら3つの次元の「論理レベル」を「すべて」に設定します。

    • 元帳

    • Payables Org

    • Receivables Org

  13. 必ずグローバルな整合性を検査し、エラーが存在しないことを確認してからRPDファイルを保存します。

5.3.4.6 OracleのJD Edwards EnterpriseOneおよびJD Edwards Worldのプロンプトでダッシュボード・ページを更新する方法

Oracle Financial Analyticsでは、データ・ソース固有のダッシュボード・プロンプトを使用すると、すべてのアプリケーションのダッシュボード・ページに適用するソース固有のフィルタに対応できるようになります。アプリケーション構成プロセスの一環として、表5-20に一覧したJD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldの各ダッシュボード・プロンプトを、そのプロンプトに関連付けられたダッシュボード・ページに追加する必要があります。この項で説明する手順を実行して、既存のダッシュボード・プロンプトを目的に適ったJD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldプロンプトに置換します。

表5-20 Financial Analyticsのダッシュボード・ページと、事前構成済のJD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldのパスおよびプロンプト名

ダッシュボード ダッシュボード・ページ カタログ共有フォルダ(Shared Folders/Financials) JD Edwards EnterpriseOne/JD Edwards Worldのプロンプト名

総勘定元帳

概要

/General Ledger/Key Ratios

Oracle JDE - GL キー比率プロンプト

総勘定元帳

貸借対照表

/General Ledger/Balance Sheets

Oracle JDE - GL 貸借対照表プロンプト

総勘定元帳

キャッシュフロー

/General Ledger/Cash Flow

Oracle JDE - GL キャッシュフロープロンプト

総勘定元帳

予算対実績

/General Ledger/Budget Actual

Oracle JDE - GL 予算プロンプト

総勘定元帳

資産利用

/General Ledger/Asset Usage

Oracle JDE - GL 資産利用プロンプト

総勘定元帳

流動性

/General Ledger/Liquidity

Oracle JDE - GL 流動性プロンプト

総勘定元帳

財務構造

/General Ledger/Financial Structure

Oracle JDE - GL 財務構造プロンプト

総勘定元帳

GL 残高

/General Ledger/Transactions

Oracle JDE - GL 残高トランザクションプロンプト

総勘定元帳

残高試算表

/General Ledger/Trial Balance

Oracle JDE - GL 残高試算表プロンプト

買掛勘定

概要

/Payables/Overview

Oracle JDE - AP 概要プロンプト

買掛勘定

買掛金残高

/Payables/AP Balance

Oracle JDE - AP 残高プロンプト

買掛勘定

支払期限

/Payables/Payments Due

Oracle JDE - AP 支払期限プロンプト

買掛勘定

効果

/Payables/Effectiveness

Oracle JDE - AP 効果プロンプト

買掛勘定

支払実績

/Payables/Payment Performance

Oracle JDE - AP 支払実績プロンプト

買掛勘定

サプライヤレポート

/Payables/Supplier Report

Oracle JDE - AP サプライヤレポートプロンプト

買掛勘定

請求書明細

/Payables/Invoice Details

Oracle JDE - AP 請求書明細プロンプト

買掛勘定

全買掛トランザクション

/Payables/All AP Transactions

Oracle JDE - AP トランザクションプロンプト

利益率

概要

/Profitability/Overview

Oracle JDE - GL 収益の概要プロンプト

利益率

損益決算書

/Profitability/P&L

Oracle JDE - GL 収益の損益決算書プロンプト

利益率

マージン

/Profitability/Margins

Oracle JDE - GL 収益のマージンプロンプト

利益率

売上

/Profitability/Revenue

Oracle JDE - GL 収益の売上プロンプト

利益率

製品

/Profitability/Products

Oracle JDE - GL 収益の製品プロンプト

利益率

顧客

/Profitability/Customers

Oracle JDE - GL 収益の顧客プロンプト

売掛勘定

概要

/Receivables/Overview

Oracle JDE - AR 概要プロンプト

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Oracle JDE - AR サプライヤレポートプロンプト

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Oracle JDE - AR 請求書明細プロンプト

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/Receivables/All AR Transactions

Oracle JDE - AR トランザクションプロンプト


ダッシュボード・ページをJD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldのプロンプトで更新するには:

次の手順では、プロンプトを変更する方法の例として、総勘定元帳ダッシュボードの「概要」ページのプロンプトを変更する方法を示します。

  1. ダッシュボード・ページにアクセスします。

  2. 「ページ・オプション」ボタンをクリックし、「ダッシュボードの編集」を選択してダッシュボード・エディタを起動します。

  3. ダッシュボード・エディタの上部セクションから、既存のダッシュボード・プロンプトを削除します。

    総勘定元帳ダッシュボードの「概要」ページの場合は、セクション1から「Oracle EBS - GL キー比率プロンプト」を削除します。


    注意:

    削除するのはセクションではなく、プロンプトです。

  4. 「保存したコンテンツ」エリアの選択ペインで、このダッシュボード・ページに使用するダッシュボード・プロンプトが格納されている共有フォルダを参照します。

    総勘定元帳ダッシュボードの「概要」ページの場合は、次の場所にカタログ・パスが格納されています。

    /Shared folders/Financials/General Ledger/Key Ratios Prompt name:
    Oracle JDE - GL Key Ratios Prompt
    
  5. ダッシュボード・プロンプトを共有フォルダからドラッグして、手順3で削除したプロンプトのあった場所にドロップします。

  6. 「保存」ボタンをクリックし、ダッシュボード・ページを保存して、ダッシュボード・エディタを終了します。

    これにより、ダッシュボード・ページはJD Edwards EnterpriseOneまたはJD Edwards Worldのプロンプトで更新されます。

  7. 前述の手順を、表5-20に一覧した、すべてのFinancial Analyticsダッシュボード・ページに対して繰り返します。

5.3.4.6.1 元帳次元列に対する追加のダッシュボード・ページ構成

元帳名には新しく連結された元帳名(「企業~元帳タイプ」)の値が表示されるので、Financial Analyticsの構成プロセス中に定義したダッシュボード・プロンプトに変更を加える必要はありません。

LEDGER_CATEGORY_NAMEおよびLEDGER_CATEGORY_CODEは、元の製品構成に多少変更を加えることにより、ダッシュボード・プロンプトとして公開できます。

  • LEDGER_CATEGORY_NAMEは、元帳次元の一部としてプレゼンテーション・サブジェクト・エリアで使用できる状態です。必要なダッシュボード・ページ(1つまたは複数)のプロンプトとして定義するだけで済みます。

  • LEDGER_CATEGORY_CODEは、RPD Business Model and Mapping (BMM)レイヤーで使用できます。したがって、ダッシュボード・ページのプロンプトとして定義するには、元帳次元のメンバーとしてRPDプレゼンテーション・サブジェクト・エリアに公開する必要があります。

表5-21は、標準の製品構成後の各列の有効性をエリアごとに要約し、ダッシュボード・ページ・プロンプトとして定義するために必要な関連アクションを一覧にしたものです。

表5-21 ダッシュボード・ページのプロンプトとして元帳次元の列を定義する方法

元帳次元の列 ダッシュボード・プロンプト プレゼンテーション・サブジェクト・エリア RPD BMMレイヤー ダッシュボード・ページのプロンプトとして定義する場合のアクション

LEDGER_NAME

なし。ダッシュボード・プロンプトとして使用可能です。

LEDGER_CATEGORY_NAME

不可

ダッシュボード・ページのプロンプトとして定義します。

LEDGER_CATEGORY_CODE

不可

不可

  1. プレゼンテーション・サブジェクト・エリアに公開します。

  2. ダッシュボード・ページのプロンプトとして定義します。