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システム・コマンドとトランザクション

 


表1 システム・コマンド
名前
説明
COPYBOOKからVIEW32の定義を生成します
CICS CSDコンバータ
CICS Runtime MAPSETジェネレータ
ART CICS Runtime管理

システム・コマンド

cpy2view32(1)

名前

cpy2view32: COBOLコピーブック・ファイルからOracle Tuxedo VIEW32定義ファイルを生成します。

概要

cpy2view32 [OPTION...] FILE

説明

このユーティリティは、COBOLコピーブック・ファイルを解析し、対応するOracle Tuxedo VIEW32定義ファイルを生成します。

次のオプションがサポートされます。

-n

ソース・コピーブックが「通常」フォーマットであることを指定します(つまり、コピーブックにはシーケンス番号領域が含まれます(列1から6はシーケンス番号領域で、その次はインジケータ領域になります))。

-e

ソース・コピーブックが「例外」フォーマットであることを指定します(つまり、コピーブックにはシーケンス番号領域が含まれません(最初の列はインジケータ領域です))。

-o

出力ファイル名を指定します。後に来るパラメータが出力ファイル名になります。このパラメータが指定されない場合、出力ファイル名は入力ファイル名の接尾辞を.vに変更します。たとえば、abc.cblabc.vに変換されます。

このユーティリティは、ソース・コピーブックで次のアノテーションをサポートします。

* @binary: デフォルトでは、次の修飾子が含まれないコピーブック・データ型は文字列に変換されます: BINARY、COMP、COMP-1、COMP-2、COMP-3、COMP-4、COMP-5、PACKED-DECIMAL。* @binary=trueアノテーションでは、当該修飾子が含まれないコピーブック・データ型はCARRAYに変換されます。* @binary=falseは変換ルールをデフォルトに戻します。このアノテーションがグループ上で定義されるとき、グループ内のすべての下位アイテムが影響を受けます。

環境変数

PATH

cpy2view32ユーティリティはJavaで記述されます。JDK 1.6以上をインストールし、Javaコマンド「java」をPATH環境変数に追加する必要があります。
  1. 次のサンプルは、通常のコピーブック・ファイルabc_orig.cblをビュー・ファイルabc_orig.vに変換します。
  2. cpy2view32 /home/abc_orig.cbl

  3. 次のサンプルは、例外のコピーブック・ファイルabc.cblをビュー・ファイルabc.vに変換します。
  4. cpy2view32 -e /home/abc.cbl

  5. 次のサンプルは、通常のコピーブック・ファイルabc_orig.cblを変換し、ビュー・ファイルxyz.vに出力します。
  6. cpy2view32 -o xyz.v /home/abc_orig.cbl

  7. リスト10-1からリスト10-4は、コピーブックおよびビュー・ファイルの出力例を示します。
  8. リスト10-1 コピーブック例1
    #########################
            01 BOOK-INFO.
               05 BOOK-ID     PIC 9(9) COMP-5.
               05 BOOK-NAME   PIC X(100).
               05 PUBLISHER   PIC X(100).
               05 PRICE       USAGE COMP-1.
    #########################
    リスト10-2 VIEW32出力例1
    #########################
    #type                   cname                   fbname                  count   flag    size    null
    VIEW book_info
    unsignedint                 book_id                 -                   1   -   -   -
    string                  book_name                   -                   1   -   100 -
    string                  publisher                   -                   1   -   100 -
    float                   price                   -                   1   -   -   -
    END
    #########################
    リスト10-3 コピーブック例2
    #########################
            01 COMPUTER.
               05 COMPUTER-ID     PIC 9(9) COMP-5.
               05 COMPUTER-NAME   PIC X(20).
               05 PRODUCER        PIC X(40).
               05 FILLER          PIC X(4).
               05 SELL-PRICE      USAGE COMP-2.
               05 RENTAL-PRICE    PIC S9999V999 PACKED-DECIMAL.
               05 KEYBOARD-PRICE  PIC S9(4) SIGN IS LEADING SEPARATE.
               05 MOUSE-PRICE  PIC S9(4) SIGN IS LEADING.
               05 FILLER PIC X(4).
          * define other computer components below
               05 CPU.
                  10 MODEL     PIC X(20).
                  10 PRODUCER  PIC X(40).
                  10 PRICE     USAGE COMP-1.
               05 COMPUTER-MEMORY OCCURS 4 TIMES.
                  10 MODEL PIC X(20).
                  10 PRODUCER  PIC X(40).
                  10 PRICE     USAGE COMP-1.
               05 MAINBOARD.
                  10 MODEL     PIC X(20).
                  10 PRODUCER  PIC X(40).
                  10 PRICE     USAGE COMP-1.
               05 MONITOR.
                  10 MODEL     PIC X(20).
                  10 PRODUCER  PIC X(40).
                  10 PRICE     USAGE COMP-1.
               05 HARDDISK.
                  10 MODEL     PIC X(20).
                  10 PRODUCER  PIC X(40).
                  10 PRICE     USAGE COMP-1.
    #########################
    リスト10-4 VIEW32出力例2
    #########################
    #type                   cname                   fbname                  count   flag    size    null
    VIEW cpu
    string                  model                   -                   1   -   20  -
    string                  producer                    -                   1   -   40  -
    float                   price                   -                   1   -   -   -
    END
    VIEW computer_memory
    string                  model                   -                   1   -   20  -
    string                  producer                    -                   1   -   40  -
    float                   price                   -                   1   -   -   -
    END
    VIEW mainboard
    string                  model                   -                   1   -   20  -
    string                  producer                    -                   1   -   40  -
    float                   price                   -                   1   -   -   -
    END
    VIEW monitor
    string                  model                   -                   1   -   20  -
    string                  producer                    -                   1   -   40  -
    float                   price                   -                   1   -   -   -
    END
    VIEW harddisk
    string                  model                   -                   1   -   20  -
    string                  producer                    -                   1   -   40  -
    float                   price                   -                   1   -   -   -
    END
    VIEW computer
    unsignedint                 computer_id                 -                   1   -   -   -
    string                  computer_name                   -                   1   -   20  -
    string                  producer                    -                   1   -   40  -
    string                  filler1                 -                   1   -   4   -
    double                  sell_price                  -                   1   -   -   -
    carray                  rental_price                    -                   1   -   4   -
    string                  keyboard_price                  -                   1   -   5   -
    string                  mouse_price                 -                   1   -   4   -
    string                  filler2                 -                   1   -   4   -
    struct                  cpu                 cpu                 1   -   -   -
    struct                  computer_memory                 computer_memory                 4   -   -   -
    struct                  mainboard                   mainboard                   1   -   -   -
    struct                  monitor                 monitor                 1   -   -   -
    struct                  harddisk                    harddisk                    1   -   -   -
    END
    #########################
制限

次は、一般的なcpy2view32制限を示します。

  1. このツールはREDEFINES句を解析せず、REDEFINES句とその下位アイテムは無視されます。
  2. POINTER句、FUNCTION-POINTER句およびPROCEDURE-POINTER句は変換時に無視されます。
  3. VALUE句は変換時に無視されます。
  4. SYNCHRONIZED句は変換時に無視されます。
  5. JUSTIFIED句は変換時に無視されます。
  6. BINARY COMPおよびCOMP-4は同意語で、ビュー・ファイルではCARRAYに変換されます。

tcxcsdcvt (1)

名前

tcxcsdcvt: RDOファイルをすべてのz/OSリソース構成ファイルに変換します。

概要

tcxcsdcvt [-option] [Filename]

説明

tcxcsdcvtは、RDOファイルをすべてのz/OSリソース構成ファイルに変換します。生成されたリソース構成ファイルは、このツールが実行される現在のディレクトリにデフォルトで配置されます。

tcxcsdcvt では、以下のオプションがサポートされます。

-h

このツールのヘルプ情報を表示します。

-d <director>

生成された構成ファイルのターゲット・ディレクトリを指定します。

-D

変換中にエラーが発生した場合にログ・ファイルを生成します。

RDOファイル「lirgao.cicsb.dfhcsd」を変換するには、次のコマンドを入力します。

tcxcsdcvt lirgao.cicsb.dfhcsd

tcxmapgen(1)

名前

tcxmapgen — CICS Runtime MAPSETジェネレータ。

概要
tcxmapgen [-options] <file>
説明

CICS Runtimeはマップセット・ジェネレータを提供します。このジェネレータは、BMSマクロ・ソース・ファイルをコンパイルし、物理(バイナリ)ファイルとシンボリック(コピーブック)ファイルを生成します。また、リスティング・ファイルを生成するオプションもあります。実行中、マップセット・ジェネレータは、各BMSマクロ文の構文とサポート・レベルを検証します。

生成された物理(バイナリ)ファイルは、MAPSET構成ファイルで使用されます。「CICS Runtime構成ファイル」のマップセット構成ファイルに関する項を参照してください。

生成されたシンボリック(コピーブック)ファイルは、このMAPSETのMAPを使用するCICS/COBOLプログラムをコンパイルする場合にインクルードされます。

オプション

コマンド・オプションは次のとおりです。

[-c]

バイナリ・マップセット・ファイル(.mpdef)が生成されないことを指定します。

[-l]

リスティング出力ファイル(.lst)が生成されることを指定します。

[-m]

COBOLコピーブック(.cpy)出力ファイルが生成されないことを指定します。

[-o file]

これは、生成された出力ファイルで使用される名前を指定します。出力ファイル名を作成する場合、コンパイラは拡張子を付けたファイル名を使用します。

[-u]

出力フィールドをソートせず、定義順に保存することを指定します。このオプションを指定しない場合は、マップ内の全フィールドはデフォルトの場所に従ってソートされます。

BMSソース・ファイルfile.mapをコンパイルするには、次のコマンドを使用します。

$ tcxmapgen -o file file.map

結果として作成されるバイナリ・マップセット・ファイルは、file.mpdefです。

artadmin (1)

名前

artadmin — ART CICS Runtime管理。

概要
artadmin [-p <profile>]
パラメータ

Profile

認証に使用されるプロファイル・ファイルの名前。このパラメータは、安全なOracle Tuxedo構成に役立ちます。プロファイル・ファイルは、genappprofileを使用して作成する必要があります。ファイル名を指定しない場合、デフォルトの~/.ADMINappProfileに指定されます。

説明

場合によっては、システムの稼働中に構成を変更する必要があります。通常、パフォーマンスに関連する構成の変更は、コマンド(tmadminなど)またはOracle Tuxedo動的構成用Oracle TSAMを使用して、Oracle TuxedoまたはRDBMSレベルによって管理されます。

ただし、要件の機能性がさらに高い場合(たとえば、一部のトランザクションをオンラインで実行する必要がある場合、一部のプログラムや画面にホット・フィックスをインストールする場合、または一部のリソース構成変更する場合など)、artadminを使用する必要があります。

artadminは、稼働中のART CICSシステムのCICSリソースで最新の構成変更を実行するときに役立ちます。これによって、管理者は次を実行できます。

artadminはインタラクティブに起動します(tmadminと類似しています)。artdminが起動され、Oracle Tuxedoに正常に接続されると、コマンドを入力するよう求めるプロンプトを返します。

artadminコマンド

コマンドは、完全な名前または省略形(カッコ内に示す形式)で入力できます。その後に適切な引数を指定します。大カッコ[]で囲まれている引数はオプションで、中カッコ{}で囲まれている引数は、相互に排他的な選択を示します。

一連のコマンドを一斉に実行する場合、入力した管理コマンドはバッファに保持され、管理者が実行コマンドを入力した場合にのみ実行されます。

コマンドの省略形とオプションの説明を次に記します。

clear (cl)

コマンド・バッファをリセットします。

config_update (cu) [on|off] (デフォルトはon)

構成の変更を伝播し、アプリケーション・サーバーに対して構成の変更内容を受け入れるようリクエストします。

help (h) [command]

追加引数を指定しない場合、全コマンドのリストを出力します。

コマンドの引数を指定する場合、コマンドのシノプシスを出力します。

list (l)

コマンド・バッファを表示します。

バッファが空の場合、警告: バッファにコマンドがありません。が表示されます。

newcopy (n) {p|s} object_name 1 object_name2 ...

画面またはプログラムのオブジェクト・タイプにあわせてnewcopyコマンドを入力します。

perform (p)

サーバーに送信されたコマンドを実行し、コマンド・バッファを消去します。

バッファが空ではない場合、バッファ・コンテナが表示され、確認が必要になります。

送信が失敗すると、実行が取り消されました。が表示され、エラーがUSERLOGに記録されます。

quit (q)

このセッションを終了します。

バッファが空ではない場合、バッファ・コンテナが表示され、確認が必要になります。

sysid (s) {*:SSSS}

デフォルトでは、管理コマンドはART CICSシステム内の全サーバーに送信されます。構成はグローバルです。newcopyコマンドは、場合によっては一部の特定サーバーに制限する必要があります。sysidコマンドは、コマンドの効果を特定のSYSIDを持つサーバーに制限するために使用されます。

制限

 


システム・トランザクション

認証トランザクション

CESN

CESNトランザクションは、MAPSET CSIGNONを使用します。このため、CESNトランザクションが必要とされる場合、MAPSET構成ファイル${KIXCONFIG}/mapsets.descに、次のMAPSET定義を追加する必要があります。

[mapset]

name=CSIGNON

filename="<${KIXDIR}>/sysmap/csignon.mpdef"

このデフォルトMAPSET定義を使用することによって、CESNは最大8文字のパスワードをサポートします。次のMAPSET定義をMAPSET構成ファイルに追加する場合、CESNは最大32文字のパスワードを許可します。

[mapset]

name=LSIGNON

filename="<${KIXDIR}>/sysmap/lsignon.mpdef"

2つのMAPSET定義を両方ともMAPSET構成ファイルに追加する場合、デフォルトのMAPSET定義CSIGNONが使用されます。この場合、CESNは最大8文字のパスワードを許可します。

CESNトランザクションは、TYPETERM構成ファイルのUCTRAN設定を無視します。どの種類のUCTRAN値が設定されようと、ターミナルから入力されるユーザー名とパスワードは常に大文字と小文字が区別されます。

CESF

CESFトランザクションでは、特別な構成は必要ありません。

CSGM

Oracle Tuxedo Application Runtime for CICSには、デフォルトの「Good Morning」トランザクションCSGMが用意されていて、トランザクション構成ファイル${KIXCONFIG}/transactions.descに追加できます。

デフォルトCSGMトランザクションは、MAPSET ABANNERを使用します。このため、デフォルトCSGMトランザクションが構成されている場合、次のMAPSET定義をMAPSET構成ファイルに追加する必要があります。

[mapset]
name=ABANNER
filename="<${KIXDIR}>/sysmap/abanner.mpdef"

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