ユーザーズ・ガイド

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Oracle Tuxedo Application Rehosting Workbench Eclipseプラグイン

この章の内容は次のとおりです。

 


概要

目的

ART Workbenchはコマンドベースのツールの集まりで、メインフレーム・アプリケーションおよびデータのOracle TuxedoやOracle Databaseへの移行を自動化、促進するために使用します。当初、このツールはサービス・プロジェクトのエキスパート用に作成され、移行プロセスおよびツールは非常に複雑で、ユーザー・エラーやサポートへの問合せが発生しやすいものでした。

現在のWorkbenchは、サービスの遂行におけるエキスパートの長い使用経験が生かされています。使いやすさを改善するために、プロセスの複雑性を排除し、プロセス手順やオンライン・ヘルプを提供して、ツールの構成の指定、ツールの実行および結果(ログ、レポート、生成されたファイルなど)の分析の簡素化するUIが提供されています。

製品機能

プラグインの目的は、次の機能を提供することで複雑な処理に対応することです。

 


前提条件

プラットフォーム

Linux32/Linux64

ソフトウェア環境

J2SE 1.5以上

Eclipse IDE for Java Developers Galileo(3.5)以上

ART Workbench 11.1.1.2.1以上

スキル

次のスキルが必須です。

 


プラグインのインストール

プラグインをインストールするには、$ECLIPSE_HOME/pluginsディレクトリにcom.oracle.tuxedo.wbplugin_1.0.0.0.jarファイルを置き、Eclipseを再起動する必要があります。

コンポーネントおよびレイアウト

プラグインには、Eclipse関連のART Workbenchビュー、メニューおよびツールバーを編成するART Workbenchパースペクティブがあります。また、ART Workbenchプロジェクト用に作成されたナビゲータもあります。

プラグインには、移行プロセスを分析するためのカタロガ・レポート・ビューおよびプロセス・モニター・ビューがあります。

ART Workbenchパースペクティブ

Eclipseプラットフォームで、パースペクティブは、ウィンドウ内で表示可能なアクションおよびビューを決定します。

ART Workbenchパースペクティブは、次のビューから構成されます。

Workbenchナビゲータ

一般ナビゲータ

「問題」

エラー・ログ

コンソール

レポート

進捗モニター

ART Workbenchパースペクティブでは、ART Workbench固有のアクション/コマンドもメニュー項目およびツールバー・ボタンとして表示されます。

ART Workbenchナビゲータ

ART Workbenchは、内部のEclipseの一般ナビゲータに非常に似ています。違いは、ART WorkbenchナビゲータにはARTプロジェクトのみが表示される点です。

カタロガ・レポート・ビュー

カタロガの出力レポートは、レポート・ビューに表示されます(図9-1を参照)。タブに各レポートが表示されます。ビューはARTパースペクティブに統合されています。「クローズ」ボタンをクリックして閉じるか、メイン・メニューから再度開きます。

図9-1 レポート・ビューの例

レポート・ビューの例

レポート・ビューには、次の機能があります。

進捗モニター・ビュー

進捗モニター・ビューを使用すると、処理中のソース・ファイルまたはスキーマを確認できます。最初にソース・ツリーが表示され、図9-2に示されているようにソース・タイプ別に編成されている現在のプロジェクト内のソースまたはスキーマの構造が示されます。

カタログ化、JCL変換およびCOBOL変換のプロセスとともに、現在処理中のソース・ファイルがソース・ツリー内でハイライトされます。移行プロセス中、各ファイルは、カタログ化と変換のために2回処理されます。

DB変換およびファイル変換では、現在処理中のDBスキーマまたはファイル・スキーマがスキーマ・リスト内でハイライトされます。

図9-2 進捗モニター・ビューのサンプル

進捗モニター・ビューのサンプル

移行プロセス・チート・シート

プラグインには、手順を追って変換タスクを示す移行プロセス・チート・シートが含まれています。チート・シートを開くには、メイン・メニューの「ヘルプ」→チート・シートをクリックし、ARTグループの下のSTDB2ORAサンプルのART移行プロジェクトの作成という名前のチートシートを選択します。

このチート・シートは、ART Workbench Eclipseプラグインを使用したメインフレーム・アーティファクト移行の実行方法を示します。ARTプロジェクトの作成後、すべてのART Workbenchの機能(カタログ化、VSAMファイルの変換、DB2スキーマの変換、COBOLおよびJCLソースの変換など)をEclipseで実行できます。

Eclipseのプリファレンス

ART Workbenchグローバル・オプションの一部は、「Eclipseのプリファレンス」ページで設定されます。次の項目が含まれます。

Workbenchのインストール・ディレクトリ

このグローバル・プリファレンスは、デフォルトですべてのARTプロジェクトに影響します。

 


ART Workbench Eclipseプラグインの使用

ARTプロジェクトの作成

新規プロジェクト・ウィザードを使用して、新しいARTプロジェクトを作成する必要があります。次の手順を実行します。

注意: Eclipse変換では、自由形式のコード・ファイルが必要です。ART Workbench 11.1.1.2.2以降のサンプルを使用する場合、各COBOLコードが固定形式で指定されているため、EclipseでARTプロジェクトを作成する前に、スクリプトf2f.wbを実行して自由形式のコピーを生成する必要があります。
  1. 図9-3に示されているようにプロジェクト名を指定します。
  2. 図9-3 プロジェクト名


    プロジェクト名

  3. 図9-4に示されているようにソース・ファイルを含むルート・ディレクトリを指定します。
  4. 図9-4 ルート・ディレクトリ


    ルート・ディレクトリ

  5. 図9-5に示されているようにソース・ファイルのサブディレクトリを指定します。
  6. 図9-5 「ソースのサブディレクトリの選択」ページのサンプル


    「ソースのサブディレクトリの選択」ページのサンプル

  7. 移行するVSAMファイルがある場合、図9-6に示されているようにVSAMファイルの説明の表に入力します。
    • ファイル・コンバータで使用されるデータマップ・ファイルおよびマッパー・ファイルを生成するには、表内のすべての情報が必要です。
    • 表内の各列の意味を明確にするには、 Oracle Tuxedo Application Rehosting Workbenchリファレンス・ガイドのデータマップ・ファイルおよびマッパー・ファイルに関する項を参照してください。
    • 図9-6 入力ファイルのスキーマ定義ページ


      入力ファイルのスキーマ定義ページ

プロジェクトの作成が完了すると、移行ソース・フォルダ内のファイルがEclipseワークスペースにインポートされます。構成ファイルがparamフォルダに生成されます。別のパースペクティブ内にいる場合、ART Workbenchパースペクティブが自動的にアクティブ化されます。

注意: これは、メインフレームからOracle Tuxedoに最初から移行している場合にのみ適用されます。プロジェクト作成時にユーザーが書き込んだART Workbench構成ファイルの再利用はサポートされていません。

プロジェクト・プロパティの構成

新しいARTプロジェクトの作成後、図9-7に示されているようにプロジェクトのプロパティ・ページ内のプロジェクト・プロパティを構成する必要があります。

図9-7 プロジェクトのプロパティ・ページ

プロジェクトのプロパティ・ページ

ART Workbenchの構成可能オプションのほとんどは、プロジェクトのプロパティ・ページで構成できます。このページは、ART Workbenchの構成オプションを簡単に表示および変更する手段を提供します。これらのオプションは、タイプ別に編成されます。

変換の実行

すべての手順が完了した後、移行の変換のためのART Workbenchコマンドを使用できます。

ART Workbenchコマンドは、メイン・メニュー項目、ツールバー・ボタンおよびプロジェクトのコンテキスト・メニューからトリガーできます。次のART Workbenchコマンドを使用できます。


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