デプロイメント・ガイド

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Oracle TSAMデプロイメント・ガイド

この章では、次の項について説明します。

 


Oracle TSAMエージェントのデプロイ

ローカル・モニター・サーバー(LMS)は、Oracle TSAMエージェントによって提供されたOracle Tuxedoシステム・サーバーです。

Oracle TSAMエージェントを適切にデプロイするには、LMSをすべてのOracle Tuxedoマシン・セクションのUBBCONFIGファイルに追加する必要があります。リスト1は、LMSをUBBCONFIGファイルに追加する方法の例を示します。

リスト1 UBBCONFIGファイルに追加されたLMS
...
*MACHINES
MACHINEA
...
*GROUPS
...
LMSGRP LMID=MACHINEA
...
*SERVERS
LMS SRVGRP=LMSGRP SRVID=1 MINDISPATCHTHREADS=1 MAXDISPATCHTHREADS=5 CLOPT=”-A -- -l tsamweb.abc.com:8080/tsam”
...

LMSはマルチスレッド・サーバーなので、Oracle Tuxedoアプリケーションのワーク・ロードに基づいてサービス・ディスパッチ・スレッド数を設定できます。「-l」を指定すると、Oracle TSAMマネージャに設定されているOracle TSAMデータ・サーバーのアドレスを示します。詳細は、Oracle TSAMリファレンス・ガイドを参照してください。Oracle TSAMデータ・サーバーのポート番号は、Oracle TSAMマネージャ・コンソールのポート番号と同じです。

注意: TMIBを使用して、実行中のOracle TuxedoアプリケーションにLMSを追加することもできます。

 


Oracle TSAMマネージャのデプロイ

この項の内容は、次のとおりです。

概要

Oracle TSAMマネージャは、Servlet/JSPコンテナでWebアプリケーションとして機能します。それは、DBMS(データベース管理システム)を使って、Oracle Tuxedoの永続的なパフォーマンスおよびモニタリングのデータを格納します。Oracle TSAMマネージャは、データベース・サーバーおよびWebアプリケーション・コンテナにデプロイしてから使用する必要があります。

インストール時にLDAP構成ファイルを入力すると、LDAPデプロイメントは自動的に実行されます。実行されない場合、LDAP認証を有効化するには、LDAPデプロイメント・ユーティリティを使用してLDAPデプロイメントを実行する必要があります。

インストール時に、バンドルされているDerbyデータベース、既存のDerbyデータベース、既存のOracleデータベースのいずれかを選択すると、指定したデータベース・サーバー上に自動的にOracle TSAMマネージャがデプロイされます。自動的にデプロイされない場合はデータベース・デプロイメント・ユーティリティを使用してOracle TSAMマネージャをデータベース・サーバーにデプロイする必要があります。

インストール時に、バンドルされているTomcatサーバー、既存のTomcatサーバー、既存のWebLogicサーバーのいずれかを選択すると、指定したアプリケーション・サーバー上にOracle TSAMマネージャが自動的にデプロイされます。自動的にデプロイされない場合は、アプリケーション・サーバー・デプロイメント・ユーティリティを使用するか、手動で、アプリケーション・サーバーにOracle TSAMマネージャをデプロイする必要があります。

Oracle TSAMマネージャのLDAPデプロイメント

LDAPデプロイメントでは、< TSAM_DIR >/deployにあるtsam.earファイル内の、LDAP構成情報が更新されます。

LDAPデプロイメント・ユーティリティ

Oracle TSAMには、次のLDAPデプロイメント・ユーティリティが用意されています。

リスト2およびリスト3に、それぞれUNIXおよびWindowsのLDAPデプロイメント・ユーティリティの例を示します。

注意: LDAPデプロイメント・ユーティリティを実行すると、tsam.earファイルのLDAP情報は上書きされます。tsam.earファイルをアプリケーション・サーバーに再デプロイする必要があります。

LDAP構成ファイルの詳細については、 Oracle TSAMインストレーション・ガイドを参照してください。

リスト2 UNIX LDAPデプロイメント・ユーティリティの例
cd < TSAM_DIR >/deploy
./LDAPDeployer.sh tpgauth
リスト3 Windows LDAPデプロイメント・ユーティリティの例
cd < TSAM_DIR >\deploy
LDAPDeployer.cmd c:\tpgauth

Oracle TSAMマネージャのデータベース・サーバー・デプロイメント

インストール後、既存のデータベース・サーバーにOracle TSAM 11gR1をデプロイすることを選択する場合、インストール後にデータベース・デプロイメント・ユーティリティを使用してOracle TSAMデータベースを追加する必要があります。

データベース・デプロイメント・ユーティリティ

Oracle TSAMには、次のデータベース・デプロイメント・ユーティリティが用意されています。

データベース・デプロイメント・ユーティリティは、次の作業を実行します。

リスト4およびリスト5に、それぞれUNIXおよびWindowsのデータベース・デプロイメント・ユーティリティの例を示します。

注意: データベース・ユーティリティには、次の制約があります。

詳細については、 Oracle TSAMインストレーション・ガイドを参照してください。

リスト4 UNIXデータベース・デプロイメント・ユーティリティの例
  1. DerbyデータベースにTSAMをデプロイします。
  2. cd < TSAM_DIR >/deploy
    ./ DatabaseDeployer.sh -type derby -hostname localhost -port 1527 -dbname TSAM -overwrite no -admingid 0 -viewergid 1 -adminpassword admin1
  3. ユーザー「app」およびパスワード「app」で、DerbyデータベースにTSAMをデプロイします。

cd < TSAM_DIR >/deploy

./ DatabaseDeployer.sh -type derby -hostname localhost -port 1527 -dbname TSAM -user app -password app -overwrite no -admingid 0 -viewergid 1 -adminpassword admin1
  1. ユーザー「tsam」およびパスワード「tsam」で、OracleデータベースにTSAMをデプロイします。

cd < TSAM_DIR >/deploy

./ DatabaseDeployer.sh -type oracle -hostname localhost -port 1521 -dbname TSAM -user tsam -password tsam -overwrite no -admingid 0 -viewergid 1 -adminpassword admin1
リスト5 Windowsデータベース・デプロイメント・ユーティリティの例
  1. DerbyデータベースにTSAMをデプロイします。
  2. cd < TSAM_DIR >\deploy
    DatabaseDeployer.cmd -type derby -hostname localhost -port 1527 -dbname TSAM -overwrite no -admingid 0 -viewergid 1 -adminpassword admin1
  3. ユーザー「app」およびパスワード「app」で、DerbyデータベースにTSAMをデプロイします。

cd < TSAM_DIR >/deploy

DatabaseDeployer.cmd -type derby -hostname localhost -port 1527 -dbname TSAM -user app -password app -overwrite no -admingid 0 -viewergid 1 -adminpassword admin1
  1. ユーザー「tsam」およびパスワード「tsam」で、OracleデータベースにTSAMをデプロイします。

cd < TSAM_DIR >/deploy

DatabaseDeployer.cmd -type oracle -hostname localhost -port 1521 -dbname TSAM -user tsam -password tsam -overwrite no -admingid 0 -viewergid 1 -adminpassword admin1

Oracle TSAMアプリケーション・サーバー・デプロイメント

インストール後、既存のアプリケーション・サーバーにOracle TSAM 11gR1をデプロイすることを選択する場合、インストール後に、アプリケーション・サーバー・ユーティリティを使用するか、手動で、既存のアプリケーション・サーバー(WebLogicまたはTomcat)にデプロイする必要があります。

注意: WebLogicサーバーには、次の制約があります。

アプリケーション・サーバー・デプロイメント・ユーティリティ

Oracle TSAMには、次のアプリケーション・サーバー・デプロイメント・ユーティリティが用意されています。

UNIXアプリケーション・サーバー・デプロイメント: AppServerDeployer.sh

Windowsアプリケーション・サーバー・デプロイメント: AppServerDeployer.cmd

UNIXおよびWindowsのアプリケーション・デプロイメント・ユーティリティ例を、それぞれリスト6およびリスト7に示します。

リスト6 UNIXアプリケーション・サーバー・デプロイメント・ユーティリティの例
  1. WebLogicサーバーにTSAMをデプロイします。
  2. cd < TSAM_DIR >/deploy
    ./AppServerDeployer.sh -type weblogic -adminurl localhost:7001 -directory /home/oracle/wlserver_10.3 -user weblogic -password weblogic1
  3. TomcatサーバーにTSAMをデプロイします。
  4. cd < TSAM_DIR >/deploy
    ./AppServerDeployer.sh -type tomcat -directory /home/oracle/apache-tomcat-6.0.24
    リスト7 Windowsアプリケーション・サーバー・デプロイメント・ユーティリティの例
  5. WebLogicサーバーにTSAMをデプロイします。
  6. cd < TSAM_DIR >\deploy
    AppServerDeployer.cmd -type weblogic -adminurl localhost:7001 -directory C:\oracle\wlserver_10.3 -user weblogic -password weblogic1
  7. TomcatサーバーにTSAMをデプロイします。
  8. cd < TSAM_DIR >/deploy
    AppServerDeployer.sh -type tomcat -directory C:\oracle\apache-tomcat-6.0.24

手動でのアプリケーション・サーバー・デプロイメント

Oracle TSAMマネージャには、次のアプリケーション・サーバーのためのデプロイメント・スクリプトが用意されています。

手動でのOracle TSAM Apache Tomcatサーバー・デプロイメント

リスト8およびリスト9(それぞれUnixおよびWindowsの場合)に示したコマンドを実行して、Apache TomcatサーバーにOracle TSAMをデプロイします。

注意: < TSAM_DIR >および< TOMCAT_DIR >を、使用するディスクの実際のTSAMパスとTOMCATパスに置き換えます。
リスト8 手動でのOracle TSAM Apache Tomcatサーバー・デプロイメント(UNIX)
TSAMDIR=< TSAM_DIR >; export TSAMDIR
TOMCATDIR=< TOMCAT_DIR >; export TOMCATDIR
JAVA_HOME=$TSAMDIR/jdk; export JAVA_HOME
PATH=$TSAMDIR/jdk/bin:$PATH; export PATH
cd $TSAMDIR/deploy
mkdir tsam
cd tsam
jar xf ../tsam.ear
mkdir tsam
cd tsam
jar xf ../tsam.war
cp ../../adflib/* WEB-INF/lib/
jar cf ../tsam.war *
cd ..
rm -rf $TOMCATDIR/webapps/tsam
rm -rf $TOMCATDIR/webapps/tsamhelp
cp tsam.war $TOMCATDIR/webapps/
cp tsamhelp.war $TOMCATDIR/webapps/
cd ..
cp adflib/* $TOMCATDIR/lib/
rm -rf tsam
リスト9 手動でのOracle TSAM Apache Tomcatサーバー・デプロイメント(Windows)
set TSAMDIR=< TSAM_DIR >
set TOMCATDIR=< TOMCAT_DIR >
set JAVA_HOME=%TSAMDIR%\jdk
set PATH=%JAVA_HOME%\bin;%PATH%
cd /d %TSAMDIR%\deploy
mkdir tsam
cd tsam
jar xf ..\tsam.ear
mkdir tsam
cd tsam
jar xf ..\tsam.war
copy ..\..\adflib\* WEB-INF\lib\
jar cf ..\tsam.war *
cd ..
rd %TOMCATDIR%\webapps\tsam /s/q
rd %TOMCATDIR%\webapps\tsamhelp /s/q
copy tsam.war %TOMCATDIR%\webapps\
copy tsamhelp.war %TOMCATDIR%\webapps\
cd ..
copy adflib\* %TOMCATDIR%\lib\
rd tsam /s/q
手動でのOracle TSAM Oracle WebLogic Serverデプロイメント

Oracle WebLogic Serverのインストール後、次の手順に従って、Oracle TSAMをデプロイします。

  1. WebLogicドメインを起動し、URL : http://localhost:7001/consoleを使用して、Oracle WebLogic Server管理コンソールを開始します。
  2. 管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「ロックして編集」をクリックします。
  3. 管理コンソールの左側のパネルで「デプロイメント」を選択します。
  4. 右のパネルで、「インストール」をクリックします。
  5. 「アプリケーション・インストール・アシスタント」で、$TSAMDIR/deployディレクトリにあるtsam.earファイルを探します
  6. 「次へ」をクリックします。
  7. アプリケーションとして「installation targeting style」を選択します。
  8. 「次へ」をクリックします。
  9. tsam.earファイルのデプロイ先のサーバーやクラスタを選択します。
  10. 「次へ」をクリックします。
  11. オプションで、追加デプロイメント設定を更新します。更新する設定は、次のとおりです。
    • デプロイされたアプリケーション名、またはモジュール名
    • アプリケーションまたはモジュールに適用されるセキュリティ・モデル
    • ソース・ファイルをすべてのターゲット管理サーバーおよびクラスタに対して使用可能にする方法
    • 通常、デフォルト値は適切です。

  12. 「次へ」をクリックします。
  13. 指定した設定を検証し、「終了」をクリックしてインストールを終了します。
  14. TSAMページの設定では、「構成」>「全般」を選択してTSAMの特定の設定を変更できます。例えば、セッション・タイムアウト(秒単位)が変更できます。

  15. ただちにデプロイメント設定画面に移動する場合、追加TSAM構成設定を行うタブをクリックします。この情報の変更を後で行うよう選択するとDeployments表に戻りますが、ここには新たにTSAMインストールが追加されています。
  16. これらの変更をアクティブ化するには、管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「変更のアクティブ化」をクリックします。

構成パラメータの変更

必要に応じて、次のサーバーのパラメータを変更できます。

Apache Tomcatサーバー構成

Apache Tomcatの設定パラメータを変更せずに、直接Oracle TSAMマネージャを実行できます。

必要に応じて、次のパラメータのデフォルト値を変更できます。

Apache Tomcatサーバーの構成パラメータは、次のファイルにあります。

JAVAオプション最小メモリー・サイズの設定

既存のTomcatサーバーを使用してOracle TSAMをインストールするとき、デフォルトのJVMメモリー・サイズではOracle TSAMの実行には十分ではありません。JAVA_OPTS環境変数値を指定することで、メモリーを拡張できます。

たとえば、値を-Xms256mに設定するには、 -Xmx1024m -XX:PermSize=64M -XX:MaxPermSize=256mを入力します。

Apache Tomcatのリスニング・ポートの構成

Apache Tomcatのデフォルト・ポート番号は「8080」です。環境に応じてデフォルトを変更できます。ポートは、<TSAM_DIR>/apache-tomcat-6.0.24/conf/server.xml ファイルで定義されています。例えば、ポートを「9090」に変更するには、次のステップを実行します:

<!-- Define a non-SSL HTTP/1.1 Connector on port 8080 -->
    <Connector port=”9090” acceptCount="100" connectionTimeout="20000" disableUploadTimeout="true" enableLookups="false" maxHttpHeaderSize="8192" maxSpareThreads="75" maxThreads="150" minSpareThreads="25" redirectPort="8443"/>

Oracle TSAMマネージャ・コンソールおよびデータ・サーバーのURLは、Apache Tomcatのポートの設定に依存します。次の例では、デフォルト・ポートに「8080」が使用されていると仮定しています。

host」は、Oracle TSAMマネージャがインストールされているドメインのフル・ネームまたはIPアドレスを示します。Oracle TSAMエージェントのLMSをOracle TSAMマネージャ・データ・サーバーのURLを使用して正確に設定する必要があります。

セッション・タイムアウトの構成

セッション・タイムアウトを設定するには、次のステップを実行します:

  1. TSAMマネージャを開始します。
  2. 「admin」ユーザー名を使用してログインします。
  3. 「管理」>「グローバル・パラメータ」メニュー・アイテムへ移動します
  4. Timeout Shutdownパラメータ値を任意のセッション・タイムアウト値(単位は分)に設定します。
  5. TSAMを再起動します。
HTTPキープアライブの構成

サーバーによって接続が切断されるまでにパイプラインを通る可能性のあるHTTPリクエストの最大数です。Apache Tomcatでは、カスタム・コントロールのために<TSAM_DIR>/apache-tomcat-6.0.24/conf/server.xmlファイルにmaxKeepAliveRequests属性を備えていますこの属性を「1」に設定すると、HTTP/1.0 keep-alive、HTTP/1.1 keep-aliveおよびpipeliningが無効になります。この属性を「-1」に設定すると、パイプラインのリクエスト数またはkeep-alive HTTPリクエスト数への制限がなくなります。指定しない場合、属性には「100」が設定されます。

例:

<Connector port="8080" ...  maxKeepAliveRequests="-1"/>
POSTの最大バイト・サイズの構成

maxPostSize」を使用してPOSTの最大サイズ(バイト単位)を設定する必要があります。これは、コンテナFORM URLのパラメータの解析によって処理されます。この属性に0以下の値を設定すると、上限値が無効になります。指定しない場合、この属性は2097152 (2MB)に設定されます。maxPostSizeは、<TSAM_DIR>/apache-tomcat-6.0.24/conf/server.xmlファイルで変更されます。

例:

<!-- Define a non-SSL HTTP/1.1 Connector on port 8080 -->
    <Connector maxPostSize="0" acceptCount="100" connectionTimeout="20000" disableUploadTimeout="true" enableLookups="false" maxHttpHeaderSize="8192" maxSpareThreads="75" maxThreads="150" minSpareThreads="25" port="8080" redirectPort="8443"/>

Oracle TSAMのデータベースに大量のモニタリング・データがあり、maxPostSizeが適切に設定されていないと、処理に失敗した場合、例外メッセージ「javax.servlet.ServletException: Post too large」が送出されます。

注意: maxPostSize を「0」に設定することをお薦めします。
最大同時処理スレッド数の構成

Apache Tomcatによって作成されるリクエスト処理スレッドの最大数、maxThreadsで、Apache Tomcatが同時に処理できるリクエストの最大数を決定します。指定しない場合、この属性には「200」が設定されます。maxThreadsは、Apache Tomcatのserver.xmlファイルで変更されます。Oracle TSAMでは、スレッドがデータベースにアクセスできる場合、スレッド・レベルのJDBC接続が使用されます。この属性を設定するときに、DBMSの性能を考慮する必要があります。

最大受信接続リクエスト数の構成

Apache Tomcat内の使用可能なリクエスト処理スレッドがすべて使用中である場合、受信接続リクエストに対するキューの最大長、acceptCountを示します。キューがいっぱいのときに受信されたリクエストは拒否されます。デフォルト値は「100」です。acceptCountに大きな値を設定すると、Apache Tomcatがビジー状態の場合、Apache Tomcatのキューにより多くのHTTPリクエストを受け付けることができます。acceptCountパラメータは、Apache Tomcatのserver.xmlファイルで変更されます。

maxPostSizemaxThreadsacceptCountの例を次に示します。

<!-- Define a non-SSL HTTP/1.1 Connector on port 8080 -->
<Connector maxPostSize="0" acceptCount="1000" connectionTimeout="20000" disableUploadTimeout="true" enableLookups="false" maxHttpHeaderSize="8192" maxSpareThreads="75" maxThreads="130" minSpareThreads="25" port="8080" redirectPort="8443"/>

詳細については、「Apache TomcatのWebサイト」を参照してください。

WebLogic Server構成

Oracle WebLogicの設定パラメータを変更せずに、直接Oracle TSAMマネージャを実行できます。

必要に応じて、次のパラメータのデフォルト値を変更できます。

Oracle WebLogicのリスニング・ポートの構成

Oracle WebLogic Serverのデフォルト・リスニング・ポートの番号は「7001」です。デフォルト・リスニング・ポートを変更するには、次のステップを実行します:

  1. URL http://localhost:port/consoleを使用してOracle WebLogic Serverの管理コンソールを起動します。ここでlocalhostはWebLogic Serverを実行しているマシンのホスト名で、portは、WebLogic Serverがリクエストをリスニングするポートの番号です。
  2. 管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「ロックして編集」をクリックします。
  3. 管理コンソールの左側のパネルで、「環境」の下の「サーバー」をクリックします。
  4. Oracle TSAMがデプロイされているサーバー(たとえば、exampleServer)をクリックします。
  5. 「構成」>「全般」タブを選択してデフォルト・リスニング・ポートを変更します。
  6. これらの変更をアクティブ化するには、管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「変更のアクティブ化」をクリックします。
セッション・タイムアウトの構成

WebLogicセッション・タイムアウト構成は、Tomcatサーバーの構成と同一です。詳細は、Tomcatのセッション・タイムアウトの構成に関する項を参照してください。

HTTPキープアライブの構成

HTTPキープアライブを有効または無効に設定するには、次のステップを実行します:

  1. URL http://localhost:port/consoleを使用してOracle WebLogic Serverの管理コンソールを起動します。ここでlocalhostはWebLogic Serverを実行しているマシンのホスト名で、portは、WebLogic Serverがリクエストをリスニングするポートの番号です(デフォルトは7001)。
  2. 管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「ロックして編集」をクリックします。
  3. 管理コンソールの左側のパネルで、「環境」の下の「サーバー」をクリックします。
  4. TSAMがデプロイされたサーバー、たとえば、exampleServerをクリックします。
  5. 「プロトコル」>「HTTP」を選択してHTTPキープアライブを有効または無効に設定します。
  6. これらの変更をアクティブ化するには、管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「変更のアクティブ化」をクリックします。
POSTの最大バイト・サイズの構成

POSTの最大サイズ(バイト単位)の値を無制限に設定するには、次のステップを実行します:

  1. URL : http://localhost:7001/consoleを使用して、Oracle WebLogic Server管理コンソールを開始します。
  2. 管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「ロックして編集」をクリックします。
  3. 管理コンソールの左側のパネルで、「環境」の下の「サーバー」をクリックします。
  4. TSAMがデプロイされたサーバー、たとえば、exampleServerをクリックします。
  5. 「プロトコル」>「HTTP」タブを選択して最大POSTサイズを変更します。
    注意: 最大POSTサイズを0未満に設定すると、サイズは無制限になります。
  6. これらの変更をアクティブ化するには、管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「変更のアクティブ化」をクリックします。
最大同時処理スレッド数の構成

最大同時処理スレッド数は、WebLogic Serverの最大スレッド数制約にマッピングされます。最大スレッド数制約を設定するには、次のステップを実行します:

  1. URL http://localhost:port/consoleを使用してOracle WebLogic Serverの管理コンソールを起動します。ここでlocalhostはWebLogic Serverを実行しているマシンのホスト名で、portは、WebLogic Serverがリクエストをリスニングするポートの番号です(デフォルトは7001)。
  2. 管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「ロックして編集」をクリックします。
  3. 管理コンソールの左側のパネルで、「環境」の下の「サーバー」をクリックします。
  4. WebLogic.wsee.mdb.DispatchPolicyをクリックします。
  5. 「構成」タブを選択して「最大スレッド数制約」をクリックします。
  6. これらの変更をアクティブ化するには、管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「変更のアクティブ化」をクリックします。
最大受信接続リクエスト数の構成

最大受信接続リクエスト数は、WebLogic Serverの容量制約にマッピングされます。最大スレッド数制約を設定するには、次のステップを実行します:

  1. URL http://localhost:port/consoleを使用してOracle WebLogic Serverの管理コンソールを起動します。ここでlocalhostはWebLogic Serverを実行しているマシンのホスト名で、portは、WebLogic Serverがリクエストをリスニングするポートの番号です(デフォルトは7001)。
  2. 管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「ロックして編集」をクリックします。
  3. 管理コンソールの左側のパネルで、「環境」の下の「サーバー」をクリックします。
  4. WebLogic.wsee.mdb.DispatchPolicyをクリックします。
  5. 「構成」タブを選択して容量制約を変更します。
  6. これらの変更をアクティブ化するには、管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「変更のアクティブ化」をクリックします。
注意: 管理コンソールの「チェンジ・センター」に「ロックして編集」が表示されていない場合は、WebLogic Serverの構成の編集が有効になっています。
注意: 「プリファレンス」をクリックします。「ロックを自動取得して変更をアクティブ化」チェックボックスの選択を解除して、「保存」をクリックします。

詳細については、Oracle WebLogicのWebサイトを参照してください。

Oracle TSAMマネージャの起動と停止

インストール時に、バンドルされているApache TomcatサーバーおよびバンドルされているDerbyデータベースを選択すると、対応する起動/停止スクリプト・ファイルが、Oracle TSAM binフォルダにインストールされます。

バンドルされているApache Tomcatサーバーのみを選択すると、インストールされる起動/停止スクリプトはApache Tomcatサーバーのみを対象にします。バンドルされているDerbyデータベースのみを選択すると、startup derby/shutdown derbyスクリプト・ファイルがOracle TSAM binフォルダにインストールされます。

バンドルされているApache Tomcatサーバーの起動/停止

バンドルされているApache Tomcatサーバー(バンドルされているDerbyデータベースがある場合もない場合も)とともにOracle TSAMマネージャを実行する場合、Oracle TSAMマネージャを起動および停止するには、次の手順を使用します。

  1. Oracle TSAMマネージャの起動
  2. UNIX:

    1. cd <TSAM_DIR>/bin
    2. ./startup.sh
    3. Windowsの場合:

    4. cd <TSAM_DIR>/bin
    5. startup.cmd
  3. Oracle TSAMマネージャの停止
  4. UNIX:

    1. cd <TSAM_DIR>/bin
    2. ./shutdown.sh
    3. Windows:

    4. cd <TSAM_DIR>/bin
    5. shutdown.cmd

バンドルされているDerbyデータベースの起動/停止

バンドルされているDerbyデータベース(バンドルされているApache Tomcatサーバーがある場合もない場合も)とともにOracle TSAMマネージャを実行する場合、Derbyを起動および停止するには、次の手順を使用します。

注意: バンドルされているApache Tomcatサーバーを選択しない場合、JAVA環境(JDK 1.6以上)をセットアップして、手動で既存のアプリケーション・サーバーを起動する必要があります。
  1. バンドルされているDerbyデータベースを起動します。
  2. UNIX:

    1. cd <TSAM_DIR>/bin
    2. ./startupderby.sh
    3. Windowsの場合:

    4. cd <TSAM_DIR>/bin
    5. startupderby.cmd
  3. バンドルされているDerbyデータベースを停止します。
  4. UNIX:

    1. cd <TSAM_DIR>/bin
    2. ./shutdownderby.sh
    3. Windows:

    4. cd <TSAM_DIR>/bin
    5. shutdownderby.cmd

 


Oracle TSAMの移行

この項の内容は、次のとおりです。

Oracle TSAM 1.1/10gR3のアラート移行

Oracle TSAMマネージャ11gR1は、Oracle TSAM 1.1/10gR3のアラート定義項目またはイベント・トリガー・ルール・ファイルをインポートし、Oracle TSAM 11gの書式に変換することができます。この変換を実行するには、次の手順を実行する必要があります。

Oracle TSAM 1.1/10gR3のアラート定義項目の移行

  1. Oracle TSAM 1.1/10gR3およびOracle TSAM 11gR1データベース・サーバーが実行されていることを確認します。
  2. cd <TSAM11g_DIR >/deploy
  3. リスト10のコマンドを実行します。
  4. リスト10 AlertMigration.sh (UNIXのみ)/cmd (Windowsのみ)
    -srcdbtype SRCDBTYPE -srcdbhostname SRCDBHOSTNAME -srcdbport SRCDBPORT -srcdbdbname SRCDBNAME -srcdbuser SRCDBUSER -srcdbpassword SRCDBPASSWORD -dstdbtype DSTDBTYPE -dstdbhostname DSTDBHOSTNAME -dstdbport DSTDBPORT -dstdbdbname DSTDBNAME -dstdbuser DSTDBUSER -dstdbpassword DSTDBPASSWORD.

Oracle TSAM 1.1/10gR3のルール・ファイル移行

1.Oracle TSAM 11gデータベース・サーバーが実行されていることを確認します。

2. cd <TSAM11g_DIR >/deploy

3.リスト11に示したコマンドを実行します。

リスト11 AlertMigration.sh (UNIXのみ)/cmd (Windowsのみ)
-srcfile SRCFILE -dstdbtype DSTDBTYPE -dstdbhostname DSTDBHOSTNAME -dstdbport DSTDBPORT -dstdbdbname DSTDBNAME -dstdbuser DSTDBUSER -dstdbpassword DSTDBPASSWORD.

AlertMigration.shのパラメータ

表1に、AlertMigration.sh/cmdのパラメータを示します。

表1 AlertMigration.sh/cmdのパラメータ

パラメータ

説明
デフォルト値

オプションの値
srcfile
Oracle TSAM 1.1/10gR3のルール・ファイルのパス
srcdbtype
Oracle TSAM 1.1/10gR3データベースのタイプ
oracle, derby
srcdbhostname
Oracle TSAM 1.1/10gR3データベースのホスト名
srcdbport
Oracle TSAM 1.1/10gR3データベースのポート
srcdbdbname
Oracle TSAM 1.1/10gR3データベース名
srcdbuser
Oracle TSAM 1.1/10gR3データベースのユーザー
null
srcdbpassword
Oracle TSAM 1.1/10gR3データベースのパスワード
null
dstdbtype
Oracle TSAM 11gデータベースのタイプ
oracle, derby
dstdbhostname
Oracle TSAM 11gデータベースのホスト名
dstdbport
Oracle TSAM 11gデータベースのポート
dstdbdbname
Oracle TSAM 11gデータベース名
dstdbuser
Oracle TSAM 11gデータベースのユーザー
null
dstdbpassword
Oracle TSAM 11gデータベースのパスワード
null

注意: 指定されたデータベースでOS認証が使用されている場合、ユーザー名(パラメータsrcdbuserまたはdstdbuser)およびパスワード(パラメータsrcdbpasswordまたはdstdbpassword)はNULLである必要があります。

Oracle TSAM 1.1/10gR3のポリシー移行

TSAM 1.1/10gR3のポリシー・ファイルは、Oracle TSAM 11gのポリシー管理のページでインポートできます。詳細は、Oracle TSAM 11gのユーザーズ・ガイドで、Tuxedoのモニタリング・ポリシーに関する箇所を参照してください。

Oracle TSAM 11gR1 (11.1.1.1.0)データベースの移行

Oracle TSAM 11gR1(11.1.1.1.0)データベースは、Oracle TSAM 11gR1(11.1.1.2.0)データベースとは異なります。データベースを再利用する前に、データベース移行スクリプトを実行する必要があります。

次の手順を実行してください。

  1. Oracle TSAM 1.1/10gR3およびOracle TSAM 11gR1データベース・サーバーが実行されていることを確認します。
  2. SQLクライアントを実行します。バンドルされているDerbyデータベースを移行する場合、リスト12のようにします。
  3. リスト12 バンドルされているDerbyデータベースの移行
    cd <TSAM11g_DIR>
    JAVA_HOME=<TSAM11g_DIR>/jdk; export JAVA_HOME
    DERBY_HOME=<TSAM11g_DIR>/db-derby-10.5.3.0-bin; export DERBY_HOME
    $DERBY_HOME/bin/ij
  4. 次のデータベース移行スクリプトを実行します:
  5. Derbyデータベース: <TSAM11g_DIR>/deploy/TSAMMigrateDerby.ddl

    Oracleデータベース: <TSAM11g_DIR>/deploy/TSAMMigrateOracle.ddl

 


関連項目


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